JIM HALL Maniacs

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Quite Night,Seven Pieces 他。

 まさか、このアルバムに遭遇できるとは思ってなかったんですね。

・Quiet Nights with Kitty Kallen/Kitty Kallen/20th Century-Fox/1964

 従前のコンテンツ "ボーカルアルバムとJ.H その2。"で、「Kitty Kallen Story」というコンピレーションアルバムを 紹介してました。このコンピの中に3曲、「Quiet Nights」というアルバムからピックアップが あり、「ところで、この「Quiet Nights」というアルバムは、廃盤になって二度と陽の目は 浴びないような気がします。他のトラックも聴いてみたいような……」と締めくくっていたのです。
 で、ほんの最近、オークションにフッと沸いたように出てきたんですね!タイミングも良く、 早速落札、いやぁ、本当にラッキーでした。1964年の初盤。「捨てる神あれば、拾う神あり。」

 1964年録音、1曲3分未満のボサノバ・ビートの曲が12曲つまってます。 「The Girl from Ipanema」「Charade」などの曲が入ってます。Arrangeed and Conducted by Manny Albumと なってますが、基本的にはリズム・ギター、パーカッション(Mel Lewis)、ベース(Richard Davis)、JHのギターの小編成コンボ にトラックによっては、フルートやバイブラフォンがプラスされてます。アレンジもさほど凝ったものでなく ヘッド・アレンジ程度で、全篇にJHのオブリガードや短いアドリブが登場し、嬉しい限りです。 Kitty Kallenは、このアルバム録音時 42歳、独特の声質とJazzっぽくない歌いまわしなのですが、 なかなか、選曲やバランスもよく、大層お気に入りになりました。

 ところで、この中古盤の裏ジャケの曲目に、3ヵ所 2本線でマーキングがされ横に「SL」と 書いてあるんですね。「Quiet Nights」「Let Me Love You」「If Someone Had Told Me」なんですが 、この3曲は「Kitty Kallen Story」のコンピにピックアップされた3曲なのです。 「SL」とは、Selectか?。この不思議な暗合は、 一体何なのでしょうか?手中のこのアルバムは、「Kitty Kallen Story」のコンピ・アルバムを 作る時に、使用されたものに違いないと、勝手に妄想しています。ハイ!

 こちらは、Jimmy Giuffre 3の1959年の録音、中古アナログ盤。

・Seven Pieces/The Jimmy Giuffre 3/Verve /1959

 アルバムのタイトルの通り、7つのJimmy Giuffreが作曲した曲が収録されてます。 古代ヒンズー音楽から現代音楽、Jazzなどの様々なタイプの音楽を、様々なMoods、Tempos、Forms、 Melodies、Rhythmsで料理しています。The Jimmy Giuffre 3として、1956年11月からメンバーが変わりながら 、実験的なアルバムを上梓してますが、JHだけはずーっと不動の儘なんですね。 初期はReed、Guitar、Bass。中期は、Reed、Guitar、Bob BrookmeyerのValve Trombone。後期に 初期と同様の編成に戻ってます。先般、復活Verveレーベルの復刻盤デジパック(紙ジャケ)で再発CD化された「Easy Way/Jimmy Giuffre 3/1959」は BassがRay Brownでした。「Seven Pieces」は1959年1月と2月に録音、「Easy Way」は8月の録音。

 内容的には、スタンダードやJHの作曲「Careful」を収録した「Easy Way」 の選曲・配曲に比較して、Jimmy Giuffreの全作曲ということで 、アーティステックで耽美的で独特のJimmy Giuffre臭が香ってます。ここらへんは、好き嫌いが 分かれるかもしれませんねぇ。復活Verveレーベルの復刻盤デジパックで、その内、 「Seven Pieces」も再発CD化されるのではと期待してましたが、「Easy Way」が先に出るのは 致し方なしでしょう。再発CD化はないかもですね。 書譜とインプロビゼーションの混在比率は、「Seven Pieces」が 緊密度で言えば、上なんですが、自由度は下になるのかもしれません。JHは、少編成故に、出番も 多く、しっかりと自身の仕事に徹してますよ。

 こちらは、1962年録音のBob Brookmeyerの全篇ボサ・ビートのアルバム。

 ・Trombone Jazz Samba /Bob Brookmeyer/ Verve/ 1962

 編成は、Bob BrookmeyerのTrombone&Piano、Gary McfarlandのVibe、JHのGuitar、Jimmy Raneyの Guitar(リズム・ギター 1トラックのみ)、ラテン・パーカッション3名の構成。 1962年は、ボサノバが全世界的に波及した年で、USではJHが「創成期の”Bossa Nova”の事情通」と言う事で 本当に引っ張り蛸だったんですね。「Samba de Orfeu」「A Felicidade」「Manha de Carnival(黒いオルフェ)」も 収録されてます。JHは、出番もまあまあで1曲(ES-175)を除いて生ギターを披露しています。 従前にJHは、「Manha de Carnival(黒いオルフェ)」の演奏にあっちこっちで係わってる記載してましたが ここに追加が出ました。(笑)従前のリストアップは、↓。

     ・Big Band Bossa Nova/Stan Getz/Verve/1962
     ・Big Band Bossa Nova/Quincy Jones and his Orchestra/Mercury/1962
     ・Night Light/Gerry Mulligan/Mercury/1963
     ・Two Jims & Zoot/Jimmy Raney/Mainstream/1964
     ・Trans-Blue/日野皓正/CBSSONY/1985

 ところで、「Trombone Jazz Samba」と上記「Big Band Bossa Nova/Stan Getz」は 録音時期が数日しか変わらないんです。(JH DISCOGRAPHY参照)しかも、「Big Band Bossa Nova」にはBob BrookmeyerもGary Mcfarlandも 参加してるんですね。発売は、「Big Band Bossa Nova」の方が先行し、現在も、ロングセラー・ アイテムです。こちらのアルバムも、悪くはないんですが、少編成でインパクトに欠けたか、 Bossa NovaといえばStan Getzという先入見か、再発CD化はされてないようですね。

 こちらは、ハリー・ベラフォンテ主演の映画「Odds Against Tomorrow」のサウンド・トラック盤に JHが参加してます。

・Odds Against Tomorrow/ John Lewis /United Artists/ 1959

 John Lewis作編曲指揮で、18人の大編成のオーケストラ、MJQの他3人のメンバー、 PianoはBill Evans、GuitarはJH、Tympani、Harp、Cello、Brassセクション、French HornにはGunther Schuller のクレジットが見えるが、Reedセクションはなく、独特のサウンドが創成されている。 Bill EvansとJHが一緒に録音した最初の公式なアルバムではないかと思われる? 挿入曲「Skating in Central Park」を、後の「Undercurrent」でピックアップしたのは この時の共演が基だったのか?

 JHは「No Happiness for Slater」という曲でブルージーなアドリブをしています。 6曲ほどは、3分を超えた演奏でアドリブ部分も多少あるが、全19曲収録され1分強の 現代音楽風な「情景音楽」が多いですね。MJQで同年の録音、挿入曲6曲を収録した同名のアルバムがあります。 映画をチェックしてないので、妄想を膨らませて、音楽に漂いましょう。 Jazzは期待しないで下さい。ハイ!

(2006.07.02)