JIM HALL Maniacs

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2008年1月、JHを見にBL Osakaに行ってみた。

 2008年、1月19日(土)Billbord Live OsakaのJim Hall TrioのLiveを観覧してきました。 昨年、それまでのBlueNote Osakaがそのまま「居抜き」でBillbord Live Osakaへ刷新されました。 大阪での外タレのJazzLiveが、Payできないと言うことなんでしょう。もともと、BlueNoteの時もJazz一色でなく 大阪ローカルルールが適用されPops、Rock系のプログラムが入ってましたが…

 JH御大は、2004年6月の「Jazz Elite 2004」が5年振りの来日でしたが、2005年1月、2006年2月Geoff Keezer(P)とDuoで 、2007年4月には14年ぶりのRon CarterとのDuoで、BlueNoteのクラブ・サーキットをこなし、 今年で5年連続来日している事になります。昨年の12月に77歳になってます。 加齢による外貌の変化は年々歳々、隠し様がないですね。体より大きいブカブカの「Jim Hall Suit」を着て るような錯覚に陥りますね。ハハハ…

 今回のTrioの随行メンバー、DrumsのTerry Clarkeは1975年頃からのJHの御用達であり盟友、当然、JHの録音アルバムにも多数登場。 来日回数はJHがらみで7回、Helen Merrillがらみで12回、秋吉敏子がらみで3回、他で合計24回ですね。 BassのSteve LaSpinaは、Don Tompsonの後釜的に1980年代中頃からのJHの御用達、1995年頃までJHの録音アルバムに登場。 Terry Clarkeとのコンビでは、「ALL ACROSS THE CITY/1989/concord」「JIM HALL AND FRIENDS, LIVE AT TOWN HALL/1990/Music Masters」 「SUBSEQUENTLY/1992/Music Masters」でJHをサポートしている。 自己名義のアルバムも、Steeplechaseレーベルに8枚あり、内4枚にVic Juris(g)、1枚にBen Monder(g)が起用されており Guitarは嫌いではないらしい。来日は6回、JHがらみ3回、Helen Merrillがらみ2回他で合計6回、6回の内4回が Terry Clarkeとのコンビ。JHの近年のアルバムには、起用されてないが、ツアーメンバーとして2000年以降も JHの御用達として20年来サポートしているようです。

 さて、Live Repoです。1st Set 掴みの曲ですが「Furnished Flats」、最初からGuitar、Bass、Drumsの アカペラでの4小節回し(4Bars)、ルバートから段々テンポが出てきて、三位一体になってテーマ2コーラス。 帰りテーマまでに、Steve LaSpinaのSoloはJHのカッティングのみのDuo、JHとTerry ClarkeのBass抜きのDuo、 アンサンブルの変化が自然発生的に出てきます。う〜ん、良いねえ! 5年前のScott ColleyとLewis Nashとはカラーが違いますね。強いて言えば、Vividな感じがSteve LaSpinaと Terry Clarkeのコンビの方が強いでしょうか?Lewis NashとTerry Clarkeの個性の違いと言うことでしょうか。 Lewis Nashの繊細さ、緻密さと、Terry Clarkeの豪快さ、ヴァイタルさ、まあ比較してもしょうがないんですが、 Terry Clarkeのベタな解り易さに軍配を上げたいような気がします。
 で、2曲目は「All the Things You Are」を3拍子で、定番です。3曲目はJH作曲の「Ouagadoudou」、 西アフリカのBurkina Fasoという国の首都が「Ouagadoudou」(ワガドゥグー)。ベースの定型パターンに エスニックなフェーバーが絡みつく。エフェクターを使いまくり、変幻幽玄な世界が現出。 ふと、脳裏に「Punk!」という言葉がよぎってきた。JHはPunk爺さんなのだ、50年代から活躍しはじめた JazzGuitaristの誰がこんな変態的な音世界をやっているのだろう。う〜ん、良いねえ!
 4曲目は、Steve LaSpinaをフューチャーしたNelson Cavaquinho作曲の「BEIJA-FLOR」、テーマーをSteve LaSpinaが取り、其の儘 素晴らしいアドリブへ、JHは軽くアドリブ、帰りテーマへ。「ALL ACROSS THE CITY/1989/concord」の 最初にこの曲がCDの掴みに入ってます。昨年のRon CarterとのDuoでもTune Listに入ってましたね。

 5曲目は、Terry ClarkeをフューチャーしてJoe Lvano作曲の「Blackwell's Message」。 Terry Clarkeの豪快なDrum Soloから始まり、Bassの定型パターン、JHのエフェクター使いまくりの変幻幽玄な世界が現出。 Progress(進取)を心情とするJH、これまで、床に置いていたエフェクターをテーブルの上に置き 今まで屈んでスイッシングしてたものを、手元でやり始めた。と言うことで、どういうことをやり始めたかと 言うと、フレーズの塊ごとに、ハーモナイザーのプリセットされたインターバルを切り替えて遊びだした訳です。 屈んで切り替える場合より、即座に、色んな選択肢へ切り替えられると言う事ですね。う〜ん、Progress。(笑) 見てる方は、気が散るですね。こういう時は、眼を瞑るのです。黙って聴く事に集中してみましょう、面白いことをやってますから。
 6曲目は、「My Funny Valentine」、これも定番。1コーラス毎に、CmとAmでKey Changeするんですね。 騙し絵ではないですが、聴覚的な浮遊感が発生しますね。Terry Clarkeのブラッシュ・ワークが小気味よく炸裂。

 7曲目は、これも定番、「St. Thomas」、鉄道唱歌、AへのKey Changeあり。これだけで既に、軽く1時間越え。 アンコールは、「In a Sentimental Mood」、Endingのコード・ワークは「IT'S NICE TO BE WITH YOU/1969/MPS」から不変か。 と言うことで、1Set終了。

 暫く、外を散歩して、2Setに挑む。1曲目、Blues、曲名は聞き取れなかった。Minorだな。 1stと同様に、アカペラでの4小節回し(4Bars)、ルバートから段々テンポが出てきて、三位一体になってテーマ2コーラス。 聴いたことのないテーマです。2〜7曲は1stと、全く同じ、同工異曲というのはありますが、 異工同曲なんですが、展開が同工同曲的部分もあって、まあ、DuoからTrioと人数が多くなれば 予定調和部分がある程度なければ、分解しますんで、まあ、致し方ないのでしょうか。もっと、違う曲が 聴きたかったんですがね。福岡では「Subsequently」をやったとの情報が。聴きたかったですね。 で、アンコールが「SkyLark」、エフェクターは使わずに、ややダークなトーン。テーマをストレートに 1コーラス、ベースアドリブ半コーラス、帰りテーマ半コーラス。これが、シンプルでこの上なく美しかった。 結局、2ndも7曲+アンコールで1時間を裕に越え、タップリ、みっちり聴かせて貰いました。 3年Duoでの来日が続き、Duoもかぶりつきで集中できれば良いのでしょうが、カジュアル・シートでは コソコソ話をダンボ耳で聴く様で、一寸しんどかったですね。 今回の、Trioはダイナミックス・レンジも広く、色彩感もあり相対的に聴きやすかったのではないでしょうか。
 ということでJH御大が、来年もお達者で来日するように、皆さんと祈念しておきましょう。

(2008.01.26)