JIM HALL Maniacs

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2012年新譜 Live at Birdland 他。

 JHMな皆様、御無沙汰でした。ほぼ、丸2年振りの更新になります。長い事、ネタ切れでしたが、やっと新譜が上梓されました。 同時に、旧譜の未発表テイクがCD3枚のBoxSetになって上梓され、やっと、こうやってUp出来ているといった状況なんですね。 ハハハ・・・

 では、新譜の紹介の前に、Sony Rolinsの80歳のコンサートツアーの中でJHが客演しているLive音源が 上梓されているCDの紹介から。

 Road Shows Vol.2/Sonny Rollins/Doxy Record/2010.9.10

 Rolinsの誕生日は1930年9月7日、JHは1930年12月4日、出身は違うけど学年としては同級生なんですね。2012年には JHの方が「Jim Hall: 80 Years Young」と銘打ってツアーを組んだりしてました。 上のCDに収録されているJHのトラックは、Sonny Rollins @80: A Celebration with Special Guests.というNYのBeacon Theaterでの イベントでの一コマで、Rolinsのリズム隊にJHが入った演奏。「in a semtimental mood」1曲のみ、テーマ含め1コーラスと カデンツアでの5分40秒、「橋」のアルバムみたいなTwo Topでのコラボはなしです。残念。これに先立つ6月12日にメイン州の Burlington Discover Jazz Festivalにも、The Sonny Rollins Quartet with Jim Hallが実現、久々のLiving Legendの盟友が 同一ステージに立った模様だが、共演があったのか、リズム隊に入って客演しただけなのか不明。 (JHは「In a Semtimental Mood」「If Ever I Should Leave You were」の2曲に客演したらしい。)どなたか、御存知の方教えて?(笑)
 Beacon Theaterでの他のゲストは、Ornet Colman、Roy Hargrove、Christian Mcbride、Roy Haynesといったところ。その模様が Rolinsの一寸がさついた肉声での紹介と共に収録されてます。他にも、10月1日(札幌) 7日(東京)の日本公演のトラックもあります。 Rolinsファンで日本公演にも足を運んだ人には、堪らない1枚かもしれないですね。

 で、こちらがArtistShereからNetのみで上梓されている新譜です。ArtistShareでは現在SoldOutになってますが、HMVあたりでは 12月10日に発売予定が入ってます。ArtistShereで購入不能でした方はこちらをどうぞ!

 Live at Birdland/The Jim Hall Quartet/ArtistShare/2010.11.10-11.

   今年JH御大3年振りに来日しています。6月2日にCOTTON CLUBで、SoloとArtistShareの宰主のBrian CamelioとのDuo。 6月3日〜6日はブルーノート東京にてJIM HALL TRIO with SCOTT COLLEY & JOEY BARONが催行されました。 小生は、諸般事情により欠礼、5月29日深夜 NHKBS「地球テレビ エル・ムンド」に生出演したのを観る事で辛抱しました。 多少の的外れなインタビューと、生の段取りの悪さと、JHとBrian CamelioのストラットとのDuo「MY FUNNY VALENTINE」を 楽しく拝見させてもらいました。 BlueNoteTokyoのHPに公開されていた6月3日のSetListは、

1ST
1.BIG BLUES
2.ALL THE THINGS YOU ARE
3.BODY AND SOUL
4.CAREFUL
5.BEIJA FLOR
6.WITHOUT A SONG
7.CHELSEA BRIDGE
8.ST. THOMAS

2ND
1.BAGS GROOVE
2.MY FUNNY VALENTINE
3.IN A SENTIMENTAL MOOD
4.IS WHAT IT IS...(What is this things colled Love のコード進行と同じでScott Collyの作曲)
5.BODY AND SOUL
6(FREE IMPROVISATION)
7ST. THOMAS

で、2年前収録今回発売に至ったCD 「Live at Birdland」に収録されている曲は、

1.Furnished Flats
2.All the things you are
3.Frendly Recollections. (題名がつけてあるがFree Improvisationと思われる。)
4.Beija Flor
5.Big Blues
6.Chelsea Bridge
7.St.Thomas

 ついでに、参考として2004年にVillage Vanguard(With Scott colly and Lewis Nash)でLive録音された「Magic Meeting」に収録されている曲は、

1.Bent Blue
2.Blackwell's Message
3.Skylark
4.Canto Neruda
5.Funished Flats
6.Body and Soul
7.St.Thomas

 どうですか?後者の2つは、複数日にまたがった収録からのPick UpなのでSet Listとは言えませんが、 選配曲の傾向と対策が多少考察できるようです。Endingの曲は、RolinsのSt.Thomasが定番になってます。 USでは「線路は続くよどこまでも」挿入、JPNでは「鉄道唱歌」挿入、Euroではどうしてるんでしょうか?(笑)
手垢のついたスタンダードチューンと、ややエキセントリックなアグレッシブ系のチューン、Free Improvisation。 硬軟取り混ぜて、JH流の観客への配慮が伝わってきます。
 JH翁は益々 ミニマル 省エネ 音数は少なく 枯淡の境地へ到達。Joey Baronのドラミング・ ブラッシング、Alto SaxのGreg Osbyお惚け変態切込みフレーズとJHのコラボが素晴らしい。「Chelsea Bridge」の フラジャイルな美しさはなんとも言えないなぁ!「Beija Flor」のSteve Laspinaも光ってます。

 一寸、話は変わりますが、米国の医療費は医療保険に入ってても相当高額です。そういえば、JHは脊髄損傷の手術を 数年前の受けました。風聞ですが、JHが50年代から使用していてJimmy D'aquistoがカスタマイズしたGibsonEs-175は 、マニアの方に譲られたらしいとの事。この2つの話は、繋がりがあるのだろうか? ここだけの話ですよ!(内緒にね)

 で、こちらが、1976年にHorizonから上梓され、長らく廃盤になっていたが、2003年に初CD化された「Jim Hall/Live!」の未発表Take集、 どど〜んと3枚組みのCD+高音質DVD+129P Booklet付のBoxsetでArtistShareのNet販売で上梓された。現在Soldout。

 Live Vol.2-4/Jim Hall/ArtistShare/1975.6.11-12-13.

   西暦2000年をはさんでのJH翁は、作曲家・編曲家としての立位置として見た方が理解しやすい部分があると思います。 しかし、即興演奏家・Improviserとしての脂の乗り切っていた時期=旬はこの1970年代につきると思います。 カナダのBourdon Streetに単身で乗り込み 地元ミュージシャン Bass Don Thompson Drums Terry Clarkeとの単なるGigで歴史の片隅に埋もれなかったのは、Don Thompsonが 3日間の演奏をオープン・リールテープで記録していたからでした。もちろんその中から、元祖「Live!」が発表されたわけですが、 36年の時空を越えての、その他未発表部分が「Live Vol.2-4」として今回上梓されました。この時期のJH翁のHotな部分 やもちろんCoolでWarmなところが、余すところなく収録されています。元祖「Live!」には、

1.Angel Eyes
2.'Round Midnight
3.Scrapple From the Apple
4.The Way You Look Tonight
5.I hear a Rhapsody

の5曲が収録されてます。クレジットには、1975.Juneということで日付の特定はできてません。 この5曲は、確かにBest Choiceであります。特にGuitar Trioというフォーマットで、革新的な切り口を提示してくれたと思います。 「Live Vol.2-4」の収録曲は下の通り。

Vol.2 1975.06.12
1.How Deep is The Ocean
2.Emily
3.Valse Hot
4.Love Letters
5.Chelsea Bridge
6.Something Tells Me
7.Fly Me to The Moon

Vol.3 1975.06.11
1.Secret Love
2.Baubles,Bangles and Beads
3.In a Semtimental Mood
4.Star Eyes
5.Where Would I Be?
6.Careful

Vol.4 1975.06.13
1.Someday My Prince Will Come
2.Come Rain Or Come Shine
3.Prelude To A Kiss
4.Everything I Love
5.Blue Dove
6.Embraceable You
7.The Theme

 オリジナル、スタンダード、フォークロアがそれぞれJH流の味付けで、いずれも興味深い仕上がりになってます。 曲の深い解釈、そして大幅な拡大解釈、コードとラインの絶妙のバランス、アーテキュレーション・音色変化、ダイナミクス 、そこはかとないユーモア、変態シンコペーション、予定調和と想定外、これらのアマルガムが、心地よくドド〜ン・ドド〜ンと打ち寄せてくる。 そのJH流の味付けを最大限に引き出しているリズム隊の二人は、時に絡み、煽り、組んず解れつ三位一体のコラボは 最強です。素晴らしい、秀逸、カッチョいい、パチパチパチ・・・ 

 JH翁、現在御歳81歳、Living Legendとして現役続行中。翁のプログレ人生と音楽に賞賛あれ。末永き活躍を心より祈念します。

(2012.11.24)