初めて買った計算機

FX-702P CASIO

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Last Update : 99/1/15
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初めての計算機

CASIO FX-702P 私が初めて買ったコンピュータと呼べるものが CASIO のポケットコンピュータ FX-702P だ。CASIO の初の BASIC 搭載ポケコンで、当時3万〜4万円くらいだったと思う。
通常のマニュアルの他に、プログラムライブラリーという、すぐにでも使えるプログラム例のが付いてきた。中身は、数学、電気・電子、機械、物理・化学、統計、医学、金融、航法、そして当然ゲームのプログラムリストが放電プリンタで打ち出されたままに掲載されている。
そのころ、普通の電卓というと8桁表示だったが、FX-702Pは20桁液晶で、計算関係は、内部12桁計算で10桁表示、しかも指数表示でも符号を抜いて仮数部10桁指数部2桁も表示してくれた。それだけでも、当時の高校一年生には、なんか凄いものを持ってる気分にさせてくれた。

こういうものがあれば、当然ゲームだ。文字しか出せなくても、いろいろ考え出すもので、例えば、を順番に同じ場所に表示させれば爆発っぽく見えるとか、いろいろな事を考えてゲームを作っていた。
余談だが、LOGiN創刊号にも、FX-702P のゲームのプログラムリストが掲載されている。もうひとつ余談、CASIO は FX-702P と同じ BASIC を搭載したデスクトップコンピュータ FX-9000P ってのを、後に販売している。

ポケコンでLAN

何故か、私の周りには FX-702P を持っている人間が3〜4人いた。無線部というハムの免許を持っている部員より持っていない部員の方が多いという偏った部に免許のない私は所属していた。この部の文化祭の展示で FX-702P を使って、今の言葉でいうとローカルエリアネットワークで接続されたポケコンによる分散処理型ポーカーという展示を行った。
当時パーソナルユースでの標準的な外部記憶メディアはオーディオカセットであり、FX-702P にもオプションで CMTインターフェースユニットFA-2 が用意されていた。余談だがこの FA-2、FX-602P でも使えるというものだった。FX-602P と言えば、もしかしたら今でも売ってるんじゃないかっていうくらいの CASIO のロングセラープログラム電卓である。
で、これを使って、直接他の個体にデータを送り込むことができるんじゃないかと思い、やってみたらできてしまった。ただし、ある個体がデータを送ってる最中は他の個体はそれを受け取ることしかできないし、マルチタスクなんて不可能なので、リアルタイムの対戦ゲームは作れない。しかも、表示は液晶20桁のみということで、ポーカーを作ってみた。
分散処理型といっているが、これは嘘ではない。FX-702P は、1680ステップしかプログラムメモリがない。だから、カードを配る個体、役を判定する個体など処理を分散しないとメモリに入らなかった。
実際に稼働してみると、なかなか思った通りに動いてくれない。やっぱり、CMTインターフェースでは無理があるようで、2回に1回はタイミングずれで止まってしまったが、プログラムを作る過程は面白く、楽しませてもらった。

クロックアップ

IOだったと思うが、FX-702P のクロックアップの記事が載った。抵抗を一つ付けるとスピードが倍になるという。多分、発振にクリスタルなんか使わず、CRでやってたんじゃないかと思う。それで、こんなことができたのだろう。
少し迷ったが、結局改造することにした。一応、もとのスピードでも動くように切り替えのスイッチも付けた。実は、それ以前に何度もバラしている。抵抗とスイッチ一つ付けるくらいは簡単にできた。
スピードは倍になったが、消費電力も倍になった。倍速モードで動かしているときは、液晶の表示も薄くなったりした。もっと早く動けば面白いのにっていうゲームをこれでやったら、液晶が薄くてできないっていう状況だ。倍速モードは、やっぱりゲームよりは普通の計算で使うことの方が多かった。

最期

私の FX-702P は、故障とか破壊とかではなく、寒い日は立ち上がりが遅いとかしつつ、段々動かなくなっていった。人間でいう老衰といでもいうような逝きかただった。
その後、何回かポケコンを買い替えたが、やっぱりもう一度 FX-702P が欲しくなり、秋葉原を探すが見つけられなかった。


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