歯周病とは歯の周りの組織が破壊されることを言います。歯周病には成人性の歯肉炎、歯周炎と妊娠性の歯周炎、歯肉炎による2種があります。妊娠による歯肉炎は一般的にみられる現象で頻度は60%くらいといわれています。原因は、つわりによる歯磨き不良や、女性ホルモンの変化などがあります。


●つわり

妊娠6〜9週で人によっては気づかない程度から寝込むほどまで程度のが違います。食べ物の個のみが変わったり固形物が摂れなかったり吐き気、嘔吐を繰り返したりします。
歯ブラシを口に入れることも困難な場合があり普段と同様の十分な歯磨きが困難な時期と言えます。つわりは妊娠14週を越えると徐々におさまるのでそれまではなるべく口をゆすぐようにしましょう。

●妊娠と歯周病

妊娠期に歯ぐきは腫れると訴える妊婦さんがいます。これはつわりによる歯磨き不足が原因ですが、妊娠による変化が口の中でも起きています。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。プロゲステロンは歯肉を腫らす原因で妊娠中にプロゲステロンは上昇します。そのため、少量のプラークでも炎症反応が起こりやすくなります。

●早産と低体重児出産と歯周病

歯周病にかかっている妊婦はそうでない妊婦に比べ37週以前の早産や、2,500g以下の低体重児出産の危険性が7.5倍も高くなるという衝撃的な報告がなされています。
早産などを引き起こすしくみについては、はっきり解明されていません。歯周病は細菌感染による慢性の炎症です。その際、歯肉侵出液中のインターロイキンIや、プロスタグランデンE2といった炎症物質が増えます。このプログランディンE2は妊婦の子宮を収縮させると言われており、これが早産、低体重児出産を引き起こすのではないかと考えられています。

●妊娠中の歯科治療

歯科治療は比較的安定している妊娠中期(5〜7ヵ月)が望ましいでしょう。産後は授乳などで睡眠や食生活も不規則になりやすくなります。妊娠中の比較的体調の良いゆっくりした時間のある時に、正しい歯の磨き方を歯科医院などで指導して貰って下さい。お母さんがしっかりとした磨き方を身につけていれば、産まれてきたお子さんの口の中の健康維持にもつながります。
また妊娠中の麻酔やレントゲン撮影が必要な治療に対してはなるべく避けるようにして、痛みなどが出て仕方のない場合は、かかりつけの歯科の先生とよく相談して下さい。


 妊娠性歯周病

●妊娠中の歯ブラシについて

1)

歯ブラシを出来るだけ小さいものに替え嘔吐を避ける

2)

虫歯予防の目的でフッ素入りの歯磨き粉を使う

3)

歯周病予防のため、出来るだけ丁寧に磨く

4)

砂糖(甘いもの)摂取の仕方に注意をする(砂糖は虫歯の発生を高めるといわれています)



●吐きつわりがひどいとき

1)

歯磨き粉を使わないで歯磨きしてみる

2)

うがいをこまめにする

3)

歯周病予防のため、出来るだけ丁寧に磨く

4)

うがいも出来ない人は氷りをなめる



●食べつわり(つねに何かを口に入れていないと気分が悪くなる)

1)

砂糖の少ないものを食べる

2)

キシリトールガムを噛む

3)

食べたら歯磨きをするようにする。