本文へジャンプ

 
  ご 挨 拶
                      


          理事長  山本 輝之

この度、理事長に選任されました山本輝之です。本学会は、「精神医療に関する法学・医学及びその実務の総合的研究ならびに研究者相互の協力を推進し、もって精神医療の充実と改善に寄与すること」を目的として、19863月に設立されました。

 本学会は、この目的を達成するべく、これまで、法と精神医療とがかかわる多くの問題に取り組み、その成果を学会誌「法と精神医療」に公表してまいりました。最近10年間のシンポジアムで取り上げた主なテーマを見てみても、強制入院制度、刑の一部執行猶予の施行に向けての薬物事犯の治療処遇、発達障害と法、裁判員制度の精神鑑定、保護者制度の改革と精神医療、成年後見の現状と課題、心神喪失者等医療観察法の現状と見直し、訴訟能力の問題等、その時期に合わせたトピックなテーマを取り上げ、学会として検討を重ねてまいりました。しかし、法と精神医療をめぐる問題は、日々生起され、尽きることがありません。われわれは、今後もわが国の法と精神医療が抱える多くの問題について多角的な視点から思索を重ね、精神医療の充実と改善に寄与していくことが必要であると考えています。

 また、現実の社会においても、近時、法と精神医療にかかわる衝撃的な事件が起こっています。大阪教育大学付属池田小学校事件、相模原市の障害者支援施設事件等々です。周知のように、前者の事件を契機として、心神喪失者等医療観察法が制定・公布され、後者のそれを契機として、措置入院制度の見直しを柱とする精神保健福祉法の改正案が作成され、現在、国会において審議される予定になっています。しかし、これらの法律、改正案についても、多くの問題点が指摘され、検討を迫られています。このように、法律と精神医療の研究者が様々な視点から学問的対話を重ね、これらの問題の解決に取り組む本学会の存在意義は、益々高まっているように思います。

私は、大変微力ながら、本学会の目的を達成するべく、本学会の活動が、法と精神医療が抱える多くの問題の解決に少しでも寄与することができるよう、努めていく所存です。法と精神医療の問題にご関心のある多くの方々が本学会に参加され、この分野の学問的発展にご協力を賜りますようお願い申し上げます。

                                           20182




法と精神医療学会