本文へジャンプ

学会誌の紹介
■ 学会誌「法と精神医療」は,昭和62年から毎年刊行されています。
下記に”発刊のことば”を掲げ学会誌の紹介とします。
          発刊のことば              法と精神医療学会理事長    逸見 武光
 わが国の法と精神医療学会が発足して間もなく1年になる。その間に日本精神神経学会
との共催で,精神衛生法改正の国際フォーラムを開いた。とにかくこの1年間,若い学会
としてはせいいっぱいやったと思う。本学会の名称を<法と精神医療>としたのも精神衛
生法改正を当面の最大課題と考えたからである。実はこの学会を組織する前に準備委員の
間では他の2〜3の案が出されて議論した。しかしわれわれが当面とり組まなければなら
ないのは,精神衛生法を中心とする,日々の医療と密接に関係している課題ではないのか
,という認識からこの呼称に大方の合意を得た。精神衛生法改正の作業は着々と進められ
ているようであるが,われわれが期待する流れとは必ずしも一致していると言えない面も
あるようである。まだ当分はこの呼称でやっていかなくてはならないだろう。
 しかし,われわれの課題は精神衛生法ばかりではない。さし当って考えても,老年痴呆
者の財産をどのようにすれば守れるのか,という事例から発して同様の事態は他の疾病で
もおきていることに気づく。保護義務者が病者の財産を抵当に借金した例などは枚挙にい
とまないと推察される。家族法学者やその実務家から<子の監護>に対する助言を求めら
れて数年になるが,家事審判への助言としてこの課題をとり上げる精神科医は未だほとん
どいない。病者の社会復帰を考えるなら労働法規ととり組む必要もでてくる。さらに労務
環境の整備,逆にいえば労務起因性疾患としての精神障害を拾い出す作業も手をつけられ
たばかりである。伝統的な刑事法関連事項も精神医学の発展と共に根本的に考え直さなけ
ればならない時が来ている。
 多くの方々が本学会に加わって下さることをこころからお待ちしている。
                               昭和62年2月21日
学会誌「法と精神医療」は,市販もされています。
  問合せ先 ⇒  成文堂  Tel. 03-3203-9201  Fax. 03-3203-9206
http://seibundoh.co.jp











法と精神医療学会

役員