僕の体験談はネタもつきかけたので、今回は僕の元の同僚のMさんの体験談を 乗せちゃおーと。 今までと一寸違ったユーモアとペーソス溢れる話です。 Mさんバラしちゃってご免なさい。 信迫性を出す為に 一人称で語って頂きます。

10年以上前のことです。  カナダ東部への出張の際、現地日本人駐在員より京都風の漬け物をと所望され、 千枚漬・しば漬け・京風たくわんなど老舗の真空パック入りのものを10点ほど トランクに放り込んで出発しました。  この時は、次年度の年間契約の重要な仕事のためで、さる会社の社長・営業部 長と一緒にまずバンクーバーで入国手続きとなったのですが、いきなりイミグ レーションで疑われて私だけ個室へ・・・ (英語が不得意の社長・部長は不安を隠さず) ・・・不法・長期滞在するのではないかとの疑惑のようで、目的を問いただされたり、 帰りの航空券の確認のみならず商談用の準備書類の提示を求められたり、 約20分、やっと開放されて、荷物検査場にいくと、おじさん二人が私のトランクのウォッチマン状態。 (他の乗客はとっくに通過)

流暢な英語を喋ると疑われるのよね!。  とーるくん <注>

 <米国・カナダ・英国は、今はどうか知りませんが、飛行機の経由地であれ、 First Arrival Airport で書類のみならず荷物検査をやるのですが、この時 はモントリオール行きなのに、バンクーバーで一旦飛行機から降ろされた上での 話>

 「お待たせしました」とトランクを引き場外へ出ようとしたら、荷物検査官に呼 び止められ、私だけトランクを開けろとのご命令。  そこで出てきたのが真空漬物パック。  なんと袋がパンパンに膨れあがっているではないですか!  針でも刺したら途端に爆発する勢い・・・それが10個も。「中身は漬物」と 説明すると検査官はいきなりマイクを握り、検査場全域に響く声で『Plant  Inspector Mr. Xxxxxx、 Please comeback to your Office』と来まし た。

 植物検査官のオジさんはトイレにでも行っていたのでしょうか,待てど暮らせ ど来ません・・・社長様方には、モントリオール行きのフライトに遅れてはと、 不安そうな顔にめがけて先に行くようにお願いし・・・。

 10分位たったのでしょうか? やっとオジさんが何事かと言った様子でやっ て来ましたので、乗り継ぎの時間の話をして文句と漬物の説明を大忙しで・・・ ・。オジさん袋をみて大笑い。一目で生植物ではないとわかったようですが、ど うやって食べるのかとか、元の素材は何かとか米国人的なジョークの世界に付き 合わされること約5分。この間にも袋はますます膨れて行き、トランクの蓋をす る時にはエアーバッグを押込む状態で、破裂したら明日から背広もワイシャツも 漬物の匂いだらけかと、千枚漬けならまだしもシバ漬けや沢庵が破裂したら衣服 はどんな色になってしまうのか・・この不安たるもの飛行機に乗り遅れても処分 したい気持ちでした。(検査場に置き去るのは駄目とオジさんにはウィンクされ て蓋を締めました)

 尚、社長様ご一行とはぎりぎりに合流でき、10年以上経った今でもその話が 出るほか、後任者にも『漬物事件の○○さん』の話が伝わっているようで、初対面の 人に名刺を渡すと、今だに『あの漬物の・・・』状態です。

  以上我が社で有名な漬け物事件でした。

とーるくん