よく図鑑などに記されてあるのは、
アマゴは、「サケ科、神奈川県以西の本州太平洋側・四国・九州に分布。サツキマスの陸封型」
ヤマメは、「サケ科、神奈川県以北の太平洋側・日本海側全域・九州に分布、きれいな渓流にすむ。サクラマスの陸封型」とあります。
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アマゴ(20cm) |
ヤマメ(20cm) |
サケの仲間は川で生まれ、海に下って成長しますが、同じ種類でも一生を川ですごすものがいます。これが陸封型と呼ばれ、アマゴや
ヤマメが陸封型の代表例とされています。
なぜ陸封されたかについては、かつては川と海を行き来してたそれらが氷河期以降の温暖化でランドロック(陸封)され、上流部の
冷水域で一生生活するような習性を持つ個体が現われたという説があります。アマゴとサツキマス、ヤマメとサクラマスはそれぞれ同じ
種類とされ、分布する地域と降海する成魚の違いで呼びわけているようです。冒頭で日本でのサケ科は15種類ほどと書きましたが、
アマゴやサツキマスの関係のように、降海型と陸封型で呼び名がわけられているものが大半です。他、外国から移植され日本で繁殖して
いる外来魚も含まれます。
写真でわかるように朱点のあるのがアマゴ、ないのがヤマメという区別もできますが、姿形はそっくりでその習性もほぼ同じです。
私の住んでいる三重県にはアマゴが分布していることになります。三重県では聞きませんが、他の県では放流によってその境界が
ないところもあり、アマゴとヤマメが混棲してしまっている川もたくさんあるそうです。
上流部にすむ個体の体側にはサケ科の幼魚の証であるパーマークと呼ばれる模様があります。一匹として同じ模様を持つものはいません。
パーマークは成魚になっても消えず形や数は個体差があります。なかには川を下る準備の為、体が銀色に変化するものもいますが、結局
川を下らず上流で一生を終えるものもいます。
アマゴ・ヤマメの説明の流れだと、その降海型という関係になりますが、
サツキマスは、「サケ科、最大50cm程。神奈川県以西の本州太平洋側・四国・九州の河川や沿岸にすむ」
サクラマスは、「サケ科、最大60cm程。山口県以北の日本海・千葉県以北の大平洋に分布。8〜10月に産卵する」とあります。
アマゴ・ヤマメは上流部に主にすみますが、サツキマス・サクラマスでは、サクラマスのほうが広範囲に分布し外海を広く回遊し
サツキマスに比べ大型化する傾向があるようです。

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銀毛したサツキマス(30cm) |
成熟したサクラマス(50cm) |
先述したようにサケの仲間は川を下る時に体がシルバーメタリック(銀毛)に変化します。どうやら水の浸透圧が淡水と海水では異なる
関係でそれに対応する為の準備だとされていますが、真相は不明です。
川の下流部・湖又は海で成長し産卵のために上流に戻ったサケの仲間は、産卵期にはオスもメスも体が鮮やかになり、特にオスは背中が
高くなり、鼻先が曲がるものもいます。アマゴもヤマメも共通して変化があらわれます。宮川の下流部では降海型サツキマスのほか、銀毛
してはいますが、海まで下りきらずに大型になったパーマークの残るアマゴも見かけます。
私の住んでいる三重県とその周辺でサツキマスが遡上する川として、他に私の知っているかぎりでは、雲出川・櫛田川・熊野川・銚子川・
古座川・有名な長良川・・・・ほかにもいくつかありますが、上流部でアマゴが棲息し比較的汚染されていない川にはたいてい出現した
例があります。
熊野地方では川をのぼることからサツキマスは「ノボリ」と呼ばれています。全国各地でいろいろ呼び名があるようですが、海まで
下りきらなかったものは「サボり」といえるでしょう。
ダム湖で育ったサツキマスは、海で育ったサツキマスと体色や体型が微妙に異なります。私の推測ですが、人間でも食生活や生活環境で
体型が違うのと同じで、食べている餌や成長する場所の水深・水質等様々な条件の違いにより体型が違うだけだと思います。
まれにダムの上でも海に降りた個体とそっくりなサツキマスが出現することもあり、その生態はいまだ解明されない不明な点が多いです。
宮川では河口から源流まで様々なアマゴ(サツキマス)が釣れます。私がこれまでに釣った思い入れのあるアマゴの画像は釣魚写真館にて
公開していますので、よろしければ一度御覧下さい。
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