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世界名作劇場何でも一番

 ここは世界名作劇場で登場する主人公たちのあらゆる一番を決定するページです。個人的な偏見にもとずく場合もありますが、ご了承下さい。

1、もっとも大富豪は?
2、究極の貧乏は?
3、旅の距離が長いのは?
4、歩きや馬車の旅が長いのは?
5、勉強大好きな努力家は?
6、もっとも勉強嫌いは?
7、動物好きは?
8、着替えが早いのは?
9、空想好きなのは?
11、いじめられっ子は?

1、もっとも大富豪は?
 世界名作劇場の中でお金持ちな主人公は数えるほどしかありませんから簡単です。候補者は「ペリーヌ物語」のペリーヌと「小公女セーラ」のセーラと「小公子セディ」のセディの3人。ペリーヌはおじいさんのビルフランに正体がバレてから従業員7000人を抱える紡績工場の後継ぎとなったし、セーラにいたっては父の友人クリスフォードの後継ぎとなってダイヤモンドプリンセスとなり、散々こき使われたミンチン女子学院に惜しげもなく10万ポンドを寄付しています。セディはドリンコート伯爵の後継ぎとなって見渡すかぎりの広大な領地とお城のような屋敷を手中に納めています。いずれも世界名作劇場の主人公には珍しいお金持ちでしょう。
 上記3人と比べると誠に質素ですが、「あらいぐまラスカル」のスターリングもお父さんは農場をいくつも経営する、多少のお金持ちでしたが、後に農場が台風で全滅してしまい、破産寸前になって小さな農場を1つ残してすべて売り払ってしまいます。「家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ」のフローネもお父さんがスイスのベルン市で先祖代々、お医者さんをしていたのである程度はお金持ちでした。しかしこちらもオーストラリアへ渡る途中、遭難して無人島暮らしとなりお金はまったく役に立たなくなってしまいます。
 さて、この中で世界名作劇場のもっともお金持ちな主人公を考察します。お金持ちの基準はお屋敷の大きさと領地の広さで計れるとすると、セーラやクリスフォードさんの屋敷はそれほど広くありません。もちろんクリスフォードさんに贅沢の趣味がなかったからかもしれませんが、具体的な資産が不明な以上、目に見える資産で比べるしかないので、セーラは脱落してもらいます。次にペリーヌとセディですが、こちらは両者とも同じくらいのお屋敷と領地ですが、少しばかりセディの方が広いようにも思われます。それよりもセディの方はドリンコート伯爵の後継ぎの問題でイギリス中はもちろんの事、アメリカにまでニュースが伝わるほど名が通っているので、やはりセディの方がお金持ちなのではないでしょうか。というわけで、もっともお金持ちな世界名作劇場の主人公は「小公子セディ」セディに決定です。
2、究極の貧乏は?
 世界名作劇場の主人公はその多くが貧乏ですが、貧乏の中にも自由にできる若干のお金を持っている者と、まったくお金を持っていない者の2パターンにわけられます。
 自由にできるお金を持っていた主人公としては「母をたずねて三千里」のジェノバにいた頃のマルコ、「あらいぐまラスカル」スターリング、「ペリーヌ物語」のお母さんと一緒に旅をしていた時と一人暮らし時代のペリーヌ、「愛の若草物語」の4姉妹、「私のあしながおじさん」のリンカーン記念女学院時代のジュディ、「トラップ物語」のトラップ家に来てからのマリアが挙げられるでしょう。マルコはジェノバにいた頃は自分で働いてお金を稼いでいたので少しばかりは自由にできるお金があったでしょう。スターリングはお父さんやお姉さんからお小遣いをもらっていたようで、多少なりとも貯金を持っていましたが、ラスカルの檻とカヌーを作る為に貯金をすべて使い切ってしまい、貧乏に転落します。ペリーヌはお母さんと一緒に旅をしていた頃はお母さんが旅の写真屋をやっていたので、宿代や食費にはそれほど不自由していませんでした。4姉妹は他の主人公に比べると比較的裕福だったので毎月ちゃんとお小遣いをもらっていました。ジュディに至ってはリンカーン記念女学園時代はあしながおじさんの支援もあり自分のお金で服が買えるほどでした。マリアはトラップ男爵から家庭教師としてのお給金をもらっていましたが、そのほとんどをノンベルク修道院に寄付していました。
 まったくお金を持っていない主人公としては「アルプスの少女ハイジ」のハイジ、「フランダースの犬」のネロ、「母をたずねて三千里」のアルゼンチンでのマルコ、「ペリーヌ物語」の一人旅をしていた時のペリーヌ、「家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ」のフローネ、「南の虹のルーシー」のルーシーメイ、「牧場の少女カトリ」のカトリ、「小公女セーラ」のメイド時代のセーラ、「愛少女ポリアンナ物語」のポリアンナ、「私のあしながおじさん」の孤児院時代のジュディ、「名犬ラッシー」のジョンが挙げられます。ハイジはお金こそ持っていませんでしたが、アルムの山小屋ではそれほど不自由はしていませんでしたし、フランクフルトのクララの家では道案内の費用40ペニシをクララにつけさせるというありさまでした。マルコもアルゼンチンに着いた早々にお金をすられてしまい以降お金に不自由しますが、不自由するのは汽車賃だけでなぜか食事には困っていませんでした。一人旅時代のペリーヌは若干のお金こそ持っていましたが、あっという間に使い果たしルクリおばさんに出会うまで食事にも困る状態になります。フローネやルーシーメイもお金を持っていませんでしたが、例え持っていたとしても無人島や未開のオーストラリアでは役に立たないし、食事もそれほど困っていませんでした。カトリはお母さんからの仕送りが途絶えおじいさんおばあさんがお金に困るようになってカトリが自主的に働きに出る事になるのですが、今日明日の食事に困っていたわけではありません。また仕事先でもお金こそ持っていませんでしたが食事には困っていません。メイド時代のセーラもお金は持っていません。食事は… 確かに困っていましたね。食べる物はいつも生徒の残飯ばかりで、しかも何かヘマをやる度に食事を抜かれいつもお腹を空かせていました。ポリアンナはお金こそ持っていませんが、保護者のパレーおばさんが裕福だったので食事や衣服にはまったく困っていませんでした。ジョングリア孤児院時代のジュディはもちろんお金を持っていませんが寄付と慈善会のおかげで、着ている物はすべてお下がり食事は粗末でしたが何とかなっていたようです。ジョンはお金も持っておらず、お父さんのサムも鉱山から給料をもらってのその日暮らしの生活で、給料がなければお母さんのメリッサへブローチすら買えないほど貧乏でしたが、食生活にはそれほど困っていなかったようです。
 お金を持っていない主人公はかなり多いので生活環境が豊かかどうかという尺度で選別すると「フランダースの犬」のネロ、「ペリーヌ物語」の一人旅をしていた時のペリーヌ、「小公女セーラ」のメイド時代のセーラの3人に絞られるでしょう。ペリーヌはお母さん亡き後最終目的地であるピキニ駅までの切符を買う事ができず150キロ手前で汽車を降り、残りを歩いて まで行こうとしたのですが、僅かなお金も使い果たしてしまい食べる物もなくさまよい歩いてとうとう森の中で倒れてしまい、死線をさまよった事がありました。セーラもお金を一切持たずミンチン女学院でメイドとしてタダ働きさせられ、ろくに食事を与えてもらえず病気になって死線をさまよいます。しかしネロはこの二人を凌駕しているでしょう、なんせ貧乏が原因で死んでしまうのですから。ジェハンじいさん亡き後、仕事もなくして収入がなくなり、期待していた絵のコンクールにも落選して絶望のあまり吹雪の中をさまよい歩いてアントワープの大聖堂にて寒さと疲労と空腹の為に天国に召されてしまうのです。やはり世界名作劇場の主人公の中ではネロが究極の貧乏ではないでしょうか。
3、旅の距離が長いのは?
 世界名作劇場の主人公はよく旅に出かけます。作品中で主人公が旅した距離がもっとも長いのは誰かを考察してみます。
 長い距離を旅をした主人公としては「母をたずねて三千里」のマルコ、「家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ」のフローネ、「小公子セディ」のセディ、「七つの海のティコ」のナナミの4人が挙げられます。まずマルコはお母さんを探してジェノバからブエノスアイレスまでの3000里を往復し、しかもアルゼンチン国内でもお母さんを探して旅を続けたので、その合計距離は約27000キロになります。フローネはスイスのベルン市からリバプール、喜望峰を経由し、途中無人島に漂流してオーストラリアのメルボルンまで船で旅をしますが、この距離は約30000キロになります。セディはニューヨークからロンドンまで1往復半しますが、この距離は約18000キロです。そしてナナミはヒカリクジラを追い求めてサンフランシスコ〜パナマ運河〜カリブ海〜リオデジャネイロ〜ザイール川〜ナイル川〜エーゲ海〜シチリア島〜ドーバー海峡〜グリーンランド〜北極海〜ベーリング海〜日本〜マリアナ海溝〜ニューブリテン島〜シドニー〜コモロ諸島〜南極と旅をして、その合計距離は何と約80000キロに達するのです。だんとつでナナミが一番でしょう。なお、ルーシーメイもイギリスからオーストラリアのアデレードまで船で旅をしますが、物語が始まった時にはアデレードに到着していたので却下です。

番外編
 作品の本編中だけでなくオープニングやエンディング、アイキャッチの中でも主人公は旅をしています。「母をたずねて三千里」のマルコはエンディングの中で雲に乗って地球を1/4周(約1万キロ)していますし、「七つの海のティコ」のナナミはアイキャッチの中で地球を3周(約12万キロ)しています。しかしやはり極めつけは「小公女セーラ」のセーラと「私のあしながおじさん」のジュディでしょう。2人ともオープニングで月まで飛んで行っているのです。地球と月との距離は約38万キロ。番外編としては間違いなくこの2人が一番でしょう。
4、歩きや馬車の旅が長いのは?
 上記項目はすべて船での旅になりますが、船の旅に比べると歩きや馬車の旅ははるかに大変と言えるでしょう。そこで歩きや馬車での旅で一番長い距離を旅した主人公を挙げると、「母をたずねて三千里」のマルコと「ペリーヌ物語」のペリーヌが挙げられるでしょう。マルコはブエノスアイレスからバイアブランカまでをペッピーノ一座とともに馬車で旅し、さらにコルドバからツクマンまでの行程の半分の道のりの、合わせて約900キロを歩きや馬車で旅しています。ペリーヌはボスニアからフランスのマロクールまでの約1500キロを馬車と歩きで走破しています。しかしここにダークホースがいました。それは「フランダースの犬」のネロです。ネロはアントワープまで7キロの道のりを毎日往復していました。作品の期間が約450日なので、歩いた距離は約6300キロにも達します。ネロのアントワープへの牛乳缶運びが旅に相当するかどうかは疑問ですが、歩いた距離だけならネロが間違いなく一番でしょう。
5、勉強大好きな努力家は?
 残念ながら世界名作劇場の主人公の中で勉強が好きなのは数えるほどしかいません。それは「赤毛のアン」のアン、「牧場の少女カトリ」のカトリ、「小公女セーラ」のセーラの3人しかいません。アンは先生になる為にクイーン学院に進学し、頑張って勉強したおかげでトップの成績で卒業しています。カトリは貧しい農家の出身の家畜番の女の子が将来医者になる為に一生懸命に努力し、医者にはなりませんでしたが、作家となりました。セーラは小間使いとしてこき使われるようになってからも、勉強に遅れないように夜遅くにこっそりと勉強を続けていました。いずれも勉強を嫌がる事なく自ら進んで勉強していた人たちばかりです。この中で一番を決めるならやはりカトリでしょう。貧しい農家に生まれ家畜番として暮していたカトリは、字が読めないまま一生を終えてもおかしくない状況なのに聖書で字を覚え、その後も難しいカレワラの詩を読んだり算数の教科書をもらったりして、貧しくて学校にも行けないにもかかわらず将来お医者さんになる為に勉強を続けるのですから。
 他にも「トラップ一家物語」のマリアなんかも、孤児でありながら自分で働きながらお金をためてウィーンの国立高等師範学校を卒業しています。ただし、作品では卒業したところから始まりますから、どれだけマリアが頑張って勉強したか不明な為、候補外としました。また、「ロミオの青い空」のロミオや「家なき子レミ」のレミなんかも、学校にも行っていないのに字を覚え、本が読めるようになりましたが、ただ単に字を覚えるだけならほとんどの主人公も実践しているので却下です。ちなみに世界名作劇場の主人公の中で字が読めないのは「フランダースの犬」のネロだけです。
6、もっとも勉強嫌いは?
 世界名作劇場には勉強好きな主人公もいますが、反対に勉強嫌いな主人公もいたりします。それは「トム・ソーヤーの冒険」のトム、「家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ」のフローネ、「南の虹のルーシー」のルーシーメイ、「愛少女ポリアンナ物語」のポリアンナの4人が挙げられます。トムは学校が大嫌いで、いつも学校をサボる事ばかり考えていましたし、フローネは無人島で勉強するのをとても嫌がりました。ルーシーメイも勉強を嫌がりましたし、学校ができてからも通うのが嫌そうでした。ポリアンナは学校には行っていませんでしたが、勉強するよりも外で遊ぶほうが好きだったようです。もっともポリアンナの場合は勉強嫌いというより、教え方が悪いというべきでしょうけど… さて、この中でもっとも勉強嫌いを挙げるとすれば、やはりトムに決定でしょう。アレだけ勉強嫌いで悪ガキも珍しいものですよ。
7、動物好きは?
 世界名作劇場の主人公の大半は何らかの動物を飼っており動物嫌いはいません。そういう意味ではどの主人公も動物好きなのですが、その中でも単に動物を飼っているだけでなく、特に動物好きな主人公を挙げると、「アルプスの少女ハイジ」のハイジ、「あらいぐまラスカル」のスターリング、「南の虹のルーシー」のルーシーメイ、「大草原の小さな天使 ブッシュベイビー」のジャッキーの4人が挙げられるでしょう。ハイジは山羊だけでなく、小鳥のピッチーやアルムの山に住む動物たちと仲良く暮していましたし、スターリングは家族も動物好きだったのであらいぐまのラスカルはもちろんの事、犬のハウザーやカラスのポー、スカンクなども飼っていました。ルーシーメイもこれまた大の動物好きで、動物は見つけしだいなんでも捕まえて飼おうとしていました。ジャッキーはブッシュベイビーのマーフィー以外は飼っていませんでしたが、お父さんが野生動物保護官として野生動物を密猟者から守る仕事をしていたので、ジャッキーも動物を愛する気持ちは人一倍強かったようです。さて、この中で一番を決めるとすればやはりルーシーメイになるでしょうか。アデレードに着いてからでさえディンゴや山羊、羊、ウォンバットなどを飼い、ついには蛇を飼おうとした事すらありました。本人いわく、動物園を開きたいとの事で、動物は何でも飼いたかったようです。
8、着替えが早いのは?
 寝間着姿から普段着に着替えるのに誰が一番早く着替える事ができるかを考察してみます。計測の結果、作品中では「アルプスの少女ハイジ」のハイジは2.5秒、おなじく「アルプスの少女ハイジ」のペーターは5秒、「トム・ソーヤーの冒険」のトムは3秒、「アルプス物語 わたしのアンネット」のアンネットは3.5秒、「若草物語 ナンとジョー先生」のナンは3秒で着替えていました。時間だけを見るとハイジが一番ですが、ハイジは寝間着を着ておらず、シャツとパンツだけで寝ており、普段着に着替える時はその上から直接スイスの民族衣装を着るので、脱ぐ手間がない分だけ有利です。おまけにハイジは間違って腕を袖からではなく首から出していたので完全に着替えが完了していたわけではありません。ペーターとトムとアンネットとナンは寝間着を脱いで普段着を着るまでの時間が、それぞれ5秒と3秒と3.5秒と3秒でした。やはり素早く着替える為には寝間着はパジャマではなくてネグリジェ、普段着もワンピースで、しかも重ね脱ぎしておく必要があります。ハイジとナンは2枚、アンネットは3枚重ね脱ぎしていました。ペーターとトムの場合は寝間着は上だけで、上の服とズボンを1枚しか着ていないので早かったようです。女の子の場合、上下に別れたセパレートの服を着ていたり1枚ずつ脱いでいたりすると、とても3秒では着替えできません。なお、この早業着替えは服を破ったりボタンを飛ばしたりする危険性があるので、よい子のみんなは決して真似をしないで下さい。
9、空想好きなのは?
 世界名作劇場の主人公たちは世間一般に比べて恵まれていない事が多く、そこは空想や想像力で補っている事が多かったようです。その中でも特に空想好きだったのは「赤毛のアン」のアンと「小公女セーラ」のセーラ。この二人は他の主人公たちを引き離すほど空想好きと言ってもいいでしょう。アンはグリーンゲイブルズに来る前の恵まれなかった時代、友達のいなかったアンは本棚の鏡に映った自分の姿にケティ・モーリスと名付けて想像上の友達にしていつも話しかけたり、グリーンゲイブルズに来てからも色々な物や場所に名前を付けてダイアナと一緒に空想を楽しんでいました。そしてクラスの友達と一緒に物語クラブまで作って想像力を発揮します。しかしアンは大きくなるにつれて空想や想像はしなくなり、物語クラブもいつの間にか解散し、アンは大人になっていきます。一方セーラはミンチン院長からいじめられ虐げられていた時でさえ想像力を働かせ、何かになった“つもり”遊びをよくしていました。屋根裏部屋の寒くて暗い部屋に食事を抜かれてお腹を空かせて返ってきても、セーラはここは宮殿の大広間で自分たちは王宮の侍女。テーブルの上には王宮の特別に焼かせたステーキがあり、お料理の乗せてあるお皿は金でできている。そして床にはふかふかな絨毯が敷き詰められていて、天井にはシャンデリアがある、などと“つもり”遊びをよくしていました。
 アンは13歳くらいまでは得意の想像力をいつも発揮していましたが、14歳あたりからあまり空想しなくなってしまいます。セーラは物語の期間が10〜11歳という事もあり、ずっと“つもり”遊びをしています。アンはジョセフィンおばさんの屋敷の客間に通された時、そこはまるで宮殿のようにアンが想像に描いていたすべての物がそろっていたけど、あまりにすばらしいの物がそろいすぎていたので、アンは「貧しくて想像する物がたくさんあるというのは幸せな事かもしれないわね」と言い想像を働かせる事ができませんでした。しかしセーラはお父さんが亡くなる前の恵まれたプリンセスの時代でさえ、物語の主人公になったつもりなどと、例え物質的に恵まれていても想像力を働かせる事ができました。このあたりはセーラの方が空想力は上なのかもしれません。しかし物語の前半の全編においてひたすら空想力が発揮される点においては、アンの方がはるかに想像力にたけており、やはり世界名作劇場の主人公で空想力が一番なのは「赤毛のアン」のアンでしょう。
10、元気がいいのは?
 世界名作劇場の主人公はどれも元気いっぱいで、行く先々で何かしら事件を起こしてくれます。そんな主人公たちの中でも最も元気いっぱいでおてんばな主人公を考察します。元気がある… いや、元気がありすぎると言えば「トム・ソーヤーの冒険」のトムと「ナンとジョー先生」のナンが挙げられるでしょう。他にも「赤毛のアン」のアンや「愛少女ポリアンナ物語」のポリアンナ、「愛の若草物語」のジョオなどもおてんばで元気いっぱいで、色々な事件を起こしてくれますが、やはりトムやナンに比べると色褪せてしまいます。トムとナンの二人を比較すると同じくらいに元気ではないかと思いますが、いたずらなどに頭を使うトムに対して、頭で考えるより体が勝手に行動するナンの方が元気に溢れていると言えるでしょう。ナンは機関車の助手になるのが夢だったので機関車に石炭をくべる練習をしようとストーブに石炭をくべすぎてストーブを壊したりと、とんでもない事件を数々巻き起こしました。ナンこそ世界名作劇場の主人公の中で最も元気いっぱいと言えるでしょう。
11、いじめられっ子は?
 世界名作劇場の主人公達は例外もありますがいじめられる事が多かったようです。その中でももっとも辛辣にいじめられた主人公を考察しましょう。まず挙げられるのは「フランダースの犬」のネロ。ネロはコゼツの旦那やハンスからよくいじめられました。そして「小公女セーラ」のセーラもまた、お父さんが亡くなって一文無しになった後、ミンチン院長やラビニア、モーリー、ジェームスからいじめられていました。また「ロミオの青い空」のロミオもエッダやアンゼルモからいじめられていました。この中で誰が一番いじめられたかを考えると、死に追い込まれたネロも散々いじめられましたが、やはり執拗なまでのいじめに耐え忍んだセーラが一番いじめられたのではないでしょうか。食事抜きは当たり前、殴られる突き飛ばされる、挙げ句の果てに屋根裏部屋を追われて馬小屋で生活するようになるなど、それはもう、他の主人公達を圧倒するものがあります。やはり世界名作劇場の主人公で最もいじめられたのはセーラではないでしょうか。
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