中之屋の水車小屋

中之屋には、2台の水車小屋があります。

 中之屋の水車小屋

水車 写真  その昔、乗鞍高原には15台もの水車があり、見渡す限りのそば畑が広がっていました。
水車小屋を持つそば農家は近隣の農家のそばを預かり製粉する役目がありましたが、畑の減少とともに水車小屋も減っていきました。 横に見える小川には、上流にも下流にも昔は沢山の水車小屋がありました。
「おじいさんの古時計」という唄がありますが、この水車小屋は30年以上前から休むことなく、元気に水の唄を歌っています。
 

 50年前の水車

水車 写真  現在の水車小屋は30年前に建てられました。以前の水車は積雪のため倒壊してしまい近所総出で立て直しが行われました。
 水車小屋は乗鞍高原に暮らす人たちには当たり前の存在でしたので、修復や手直しの人出に困ることはありませんでした。その当時の人たちも 80歳を過ぎ、現在では新しい水車の建設は難しくなってきました。私たちが一晩かかっても直せなかったところも、番所の長老たちは金槌一本で直してしまいます。
 

 お店の前にある水車

水車  こちらはお店の前にある2台目の水車です。中之屋の水車小屋は川に面しているため少し離れた場所にあります。 お客様に少しでも昔ながらの蕎麦屋の風情を楽しんでもらおうと建てられました。
この水車小屋はクギを使わない昔ながらの建て方で実際に粉も挽いている実用水車でもあります。 これら2台水車小屋を使い年間に使用するそば粉すべてを自家製粉しています。 
 

 水車小屋の中です

中之屋の水車 水車小屋  奥の壁から水車の心棒が出て、縦の歯車が回転して横の歯車を回します。 その歯車の下に石臼が取り付けられて、上に見える箱の中にそばの実を入れると、下に伸びる竹筒を通って、石臼に流し込まれ、粉に挽かれます。 20キロ近くのそばを引くのに4時間近くかかりますがなんといっても相手は自然の川ですので天候によりこまめに調節しなければならず手間がかかります。  しかし湿度の高いときは川の水も多く早めになり、乾燥しているときは少なくなりますので川がそばの状態を管理して調節してくれているようでとても不思議な現象です。  

 石臼です

中之屋の水車 水車小屋  石臼の調子は毎日変わります。それを耳と挽かれてきた粉の状態で判断して、調節をします。 おいしいそばを打つには、何といってもいいそば粉を挽くことです。あせらずゆっくりと時間をかけて。
私たちはそば打ち職人の前にいい水車挽き職人でありたいと思っています。
 

 水車挽きそば粉

中之屋の水車 水車小屋 水車で挽くと何が違うのか。
ご覧頂くとわかりますが、普通の粉はこうなりません。 熱の話がありますが私たちはあまり気にしていません。
いかに組織を壊さないで粉にするかが水車挽きの真骨頂です。この粉のおかげで中之屋は風味豊かなつなぎなしのそばが打てます。 ほかにもそばの風味を決めるのに重要な秘訣がありますが、畑のページでご紹介していきたいと思います。