のらねこ保存会
*コンセプト*

伝染病、飼い主による外猫の去勢・避妊手術、家猫化、“救済団体”による強制的な去勢(避妊)手術・強制的な堕胎などにより数が減りつつある「のらねこ」を“野生”あるいは“半野生”としてハトやスズメのように人間と共存できる世界を目指します。

野良猫救済団体との差異

この「のらねこ保存会」はよくある野良猫救済団体(会により名称はマチマチ)とは同じのらねこを救いたいというスタンスは共通しますが、対処方法に対する考え方が少しことなります。

よくある野良猫救済団体の活動とは?

救済団体の主な活動内容は、のらねこの過密地域や伝染病が蔓延している地域の野良猫を強制的に収容して全ての野良猫に避妊・去勢手術を施すというものです。
これらは、地域住民に告知されて実施してるようですがそうではない地域の方はそのようなことが行なわれていること自体知らない方が多いでしょう。
また、以下のことは会により異なりますが虐待を受けた猫の保護、里親の仲介、飼い猫の去勢・避妊手術の徹底を呼びかける、などを行なっているようです。
そして過剰な活動団体もいます。もしかしたらたまたま私が知った活動団体だけなのかもしれませんが、極端な場合上記の救済活動(去勢・避妊手術)は過密地域や伝染病の蔓延地域に限らず、日本にはこれ以上野良猫が生まれる余裕はなく日本全国でのらねこを手術させなければならないと呼びかけています。

ここがちがいます!!
のらねこ保存会は基本的には上記のよくある野良猫救済団体の活動を一部応援します。そして、一部反対します。
具体的には過密地域・伝染病蔓延地域ではとても私どもではできない立派な活動をされて、大変応援いたしたいと思います。
しかし、「日本全土」を対象とした去勢・避妊手術実施の呼びかけや問題のない地域の活動を自粛してほしいと思っています。

のらねこが「野良」つまり“野生”動物として生き、重大な問題がない限り人間が生命の芽を摘むことはしてはならないのではないかと問題提起していきたいのです。
活動は主にその問題提起とのらねこが人と共生できる社会へのお手伝いです。
活動家はきっと明確な活動理念の元活動してるので、その理念を見つめ直す・客観性を持つためにも理念を揺さぶるアウトサイド的存在が必要であるとも考えて「のらねこ保存会」を設立しました。

また、飼い猫には終生養生や繁殖制限の義務がある(飼い主には飼い猫を一生面倒見る義務があり、その猫が産む子供を面倒見られる余裕がない場合「産ませない」義務が生じる)ので、飼い猫は飼い主の責任・判断であることを明言しておきます。

設立経緯
下のリンクはある活動団体のBBSに書いたものを元に一部省略して掲載しました。
読んでいただければ救済団体との差異、コンセプトが詳しくわかると思います。興味をお持ちいただいた方はぜひお読みください。

設立経緯を読む

読んでくれればわかると思いますが、一部の活動団体は自分達が活動している惨劇が全国全ての地域での日常茶飯事なのだと思い込んでいるのです。
幸せなのらねこもいます!!そんなたとえ限られた一部の幸運な猫であったとしても、そういう幸せな猫がいる限り全てののらねこを哀れんだ目で見て将来を悲観し、将来の幸福の可能性を奪い去らないでください…。

<追加事項>
昔の猫雑誌のバックナンバーを眺めていたら、獣医師インタビューのコーナーで去勢・避妊手術についての発言がありましたのでそれについても一言言っておきたいと思います。以下は原文のままですと無断掲載にあたるので、原文は乗せず知識提供として要約しました。(詳しく知りたい方は「猫びより」vol.2<2000Autumn>)

インタビューを受けた獣医師は、年間6000頭もの避妊手術をのらねこの場合のみ格安で施し災害時には移動車で移動診療もしているという方です。
その方の活動動機は仔猫が増えすぎては捨てられ、カラスの餌になるというサイクルは人の手で断ち切られなければならないからだそうです。
また、世間には反対派(つまりこの保存会も一部入ります)もいますが病気でよたよたの仔猫がカラスの餌になる現場を目の当たりにしたらそんなことは言えないでしょうと言っていました。
ですが、私はあえて反対したいです。なぜなら、そうなる確率の高い地域(伝染病蔓延地域や過密地域)での去勢・避妊手術には反対していないしそもそも「自然」「野生」としてはどの動物にもありうる事態だからです。
厳しいようだけど、野生動物には常にそうなる可能性があって「自然淘汰」の範囲では仕方ないし、この後に書いたような科学的理由があるからです。
だから、その持ち込まれた猫が一部の住民が勝手に行なったことであったり特に理由のない地域(あるいは住民がうるさいなどの勝手な理由)であるのなら反対していきたいです。
そして一番の罪悪は仔猫を捨てたりセンターに持ち込む人間です!!
<追加事項 終わり>

科学的に考えても生命(種)の多様性は地球生命全体を維持するためにも必要ですが、もし猫を室内のみでしか生きていない世界が来たら既存の種の維持しかできないのでは…。
そして外界とは切り離された生活で、免疫対抗力は低下の一途をたどるでしょう。

それ以前にのらねこがいなくなったら、自然環境が変わり今ある「自然」が「自然」ではなくなる可能性もあります。

近年、東京のねずみが何倍にも増えているのを知っていますか?

のらねこがいなくなっただけのせいとはいえませんが、確実に生態系は変わってしまったということです。
テレビの解説でもこの増加現象は野良猫の現象と、家ネコ化によりネコがネズミを獲らなくなったのが原因の一つといっていました。

猫はすべて「飼う」以外は生きていけないのか?そしてなぜ人間が同族の人間以外でなぜ犬猫だけを野生として弱肉強食の世界で生きる権利を完全否定できるのか?

以上が「のらねこ保存会」設立の経緯です

…みなさんのまわりののらねこは減っていませんか?…

…ホームページや写真集でみかける野良猫すら見られない社会がやってくるのかもしれないのです…



<追加事項2>
2006.08.21、ショッキングなニュースが入りました。2006年8月18日付け日経新聞(夕刊)「プロムナード」に直木賞作家・坂東眞砂子さんが「子猫殺し」と題されたエッセイを発表した。
タヒチに住んでいる坂東さんは、家の隣の崖の下の空き地に、子猫が生れ落ちるやいなや放り投げているという。
その経緯を読み、非常に残念に思いました。基本的な考えは似ているのに、結論がまったく逆だということです。

基本的な考えは、猫が獣として避妊手術など望んでいないこと・獣にとっての「生」は人間に干渉されることなく自然の中で生きること。ここまでは、全く同じ。飼うことも、避妊手術をすることも人間のエゴ。そこまでは同じだ。
そこで猫を避妊させることも子猫を殺すことも、そんな権利はないが飼い主としてはどちらかを納得できる方を選択しなければならないと本人も語っている。そこで普通の飼い主ならば避妊手術を選択する。当然だ。私も、当然だと思う。
私がここで去勢や堕胎を反対しているのは、地域として産む余裕がある土地での話しだ。これ以上産ませる余裕がない地域での野良猫救済活動は反対していない。
ところが坂東さんは、飼い猫の「生」の充実と社会への責任として子猫を殺すと言う。
なぜ、最初の考えが似ていたはずなのにどこでこの人は踏み外してしまったのだろうか?タヒチ在住なので罪には問われないが、日本でだったら確実に犯罪者であるので厳しく書かせてもらう。
1.まず、猫の「生」としての充実に子猫を殺すことが反している。猫は実はかなり親子の情なのか本能なのかわからないが親猫の子に対する「所有」欲求は強い。猫は、子猫のうちに人間の匂いが強く付いてしまうと子猫を自ら殺してしまう。人間に取られるくらいならいっそ自分で…という説と、自分の匂いあるいはその子供の匂いがしないので自分の子供と認識できなくなってしまう説があります。それを見る限り、なんか子供が生まれたから母性で育ててるだけというよりは、しっかりと親子関係を意識しているので子育て自体に生の喜びがあるように思います。
それに生まれてから捨てたのでは、産みの苦しみだけでさらに子供を連れ去られて殺されるという苦痛を与えることになっています。それだったら、産むということを「知らない」という方がマシな選択肢だと思います。
2.また野良猫を去勢手術しなければ外の世界ではうまく育たなかったり自然淘汰されてしまいますが、私はそれこそが獣としての道だと思っています。救済団体の方はそれを事前に危惧して去勢手術を施すわけです。
だから私は、他人に迷惑がかからないならば(地域の方と猫について話し合いができていて苦情がなくて、密度的にも余裕がある場合)坂東さんの最初の考えに基づいて「自然淘汰」されるのが獣としての生だと思うのです。
でも、坂東さんは「社会への責任として」ということはそれが許されない状況だということですよね。それがわかっているのであるのに先に対処しないと言うのは飼い主のエゴを通り越してます。社会への責任といいつつ、これが日本であれば責任を果たしていません。

また、最後に逆にこの件について救済団体で「中絶」を推奨している団体は、私はこの件に対して異議は唱える権利ないと思っています。中絶をどう考えるかは個人で違うでしょうが、私は命が芽生えた時点で「生」を与えられたと考えています。ですから、中絶してまわってる救済団体は坂東さんと同じように私は感じています。まぁ、少しマシ程度で。
やはり過密・病気蔓延地域以外では「自然淘汰」を推奨、問題地域での去勢手術は応援しますが、妊娠中がわかっている猫に関しては子供まで面倒を見て欲しいと思っています。余裕があれば預かって出産後に手術を施し、子供も引き取り手を捜したり。もしくは子供が生まれてからまた親子を捕獲して手術し直しとか。そんな余裕がないという団体もいますが、逆にそこまできちんと考えられないのにとりあえず中絶というのは浅はかだと思いますので。中には保健所で死んでいく姿を考えると考えもなしにとりあえず手術しなきゃとしか考えていない人もいます。それはエゴではないのでしょうか?だったら逆に言ってしまえば自然淘汰で病気によって自然と数調整される途中だったのを、勝手に未来の芽摘んでいるだけかもしれないのですよ。
まぁ、個人の信念で中絶を行っているのであれば、それは仕方のないことです。人間でも中絶には賛否両論ありますから。ただ、人間の中絶に反対派がいるように猫にも反対派がいることも考えた上で活動いただければと思います。真剣に語っていただければまだよいのですが、考えもせず中絶して「よかった」と笑って語る方もいらっしゃるので。
<追加事項2 終わり>


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