netBook + Cordless Serial Adapter (CSA) + B-port II で bluetooth 接続

新設: 2005年4月17日 更新: 2006年5月7日 (連絡先メールアドレスを変更)

概要

Psion netBook で、bluetooth の SPP プロファイルを使った ダイヤルアップ接続の実験を行ったので、報告します。 ここでは、SPP のイニシエータとして動作可能な「Cordless Serial Adapter (CSA)」と、 DUN 以外に SPP でもダイヤルアップ接続が可能な「B-port II」とを組み合わせて用いました。 その結果、シリアルポートの向こうにモデムがあるように振舞わせることが、 可能となりました。


はじめに

ER5 世代の Psion マシンを実用環境として使う上で、 一番問題になりやすい箇所は、通信周りだと思われます。 これは、以下のように、装備されているインタフェースが、 現在の日本国内の通信事情とあまり合わないことによります。

  1. revo 系 (revo, revo plus, Diamond mako)
    →赤外線ポートか、クレイドル経由のシリアル接続のみ。
  2. 5mx 系 (Series5, 5mx 5mx Pro, 5mx Pro 日本語版, Ericsson MC218)
    →赤外線ポートか、シリアル接続が使える。 CF スロットは存在するが、メモリのみで、通信カードは使えない。
  3. netBook
    →赤外線ポート、シリアル接続、PC カードスロットが使える。 ただし、PC カードスロットは、使えるカードをかなり選ぶ。
こうした問題を緩和するために、以下のページにあるような幾つかの方法が、 ユーザによって開発・提案されてきました。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/rey/hpd-pmcp/index.html#past

ところが、最近では更に通信事情が変化したため、 上記ページに挙がっている方法も、使いづらいものが増えてきました。 例えば、WILLCOM (旧 DDI Pocket) の PHS の主力音声端末は AIR-EDGE PHONE に移行しており、 KX-HA10 改造ケーブルや Poche Tail が利用可能な H" (AIR-EDGE) 端末は 現行機種では H-SA3001V の 1機種しか残っていません。 また、赤外線ポートから IrCOMM で通信できる携帯電話機は、 現行機種では Nokia 7600 のみのようです。

そこで、今後の通信環境を考える際に一つの選択肢となる、 bluetooth によるダイヤルアップ接続環境を構築してみました。 通常の DUN (ダイヤルアップネットワークプロファイル) による接続ではないので、 かなり特殊な条件だとは思いますが、一応使えるようなのでここで報告します。

実は、手持ちの機材の都合上、 ここで紹介する組み合わせは改造 H" ケーブル 1本で代替できるものです。 そのため、実用的な意味も薄いのですが、 今後どなたかが発展させてくれる材料となることを期待します。


使用機材

本報告では、以下の機材を使用しました。

  1. Psion netBook (実際は MaleyBook を使用)
    「Version 1.05(281) - English(UK) - ASCII (Release 158)」 http://www.psionteklogix.com/public.aspx?s=com&p=Products&pCat=128&pID=1327
  2. PsiWin (シリアル) ケーブル (netBook に標準付属)
  3. Socket Communications 社製「Cordless Serial Adapter (CSA)」
    http://www.socketcom.com/product/CS0400-479.asp
  4. ハギワラシスコム製 Bluetooth モバイルアクセスステーション「B-port II」(HNT-BPORT/F)
    http://www.hscjpn.co.jp/products_s.php?idno=174
  5. サン電子製 FOMA対応マルチファンクション通信CFカード「i-Card typeF1」(CS64CF)
    http://www.sun-denshi.co.jp/scc/products/mobile/cs64cf/cs64cf.htm
  6. サン電子製「H"(AirH"対応)接続ケーブル」
    http://www.sun-denshi.co.jp/scc/option/hanbai.htm#06
  7. Panasonic 製 KX-HV200
    http://www.willcom-inc.com/p_s/products/content/kx_hv200.html

接続は自明と思われますが、上記の機材に書かれた順に行いました。 電源は、CSA だけは付属の AC アダプタを使い、 netBook と KX-HV200 は内蔵充電バッテリ、 B-port II は乾電池を使いました。

写真1: 機材を接続した様子 写真1: 機材を接続した様子
写真2: CSA と同 AC アダプタの拡大図 写真2: CSA と同 AC アダプタの拡大図
写真3: B-port II と KX-HV200 の拡大図 写真3: B-port II と KX-HV200 の拡大図

動作確認に使ったプロバイダは、so-net です。 キャリア (WILLCOM) との契約は「昼得コース」で、 PIAFS 64kbps 通信 (パケットでは無い) を使いました。


設定

■■CSA の設定

予め添付 CD-ROM から PC に設定ツールを導入し、 それを使って設定を行いました。 設定内容は、以下の通りです。

[General]
DeviceRoll=INITIATOR
FriendlyName=Socket CSA [######]
ClassOfDevice=000110
ServiceName=Socket Serial Port
[Connections]
Discoverable=ON
Connectable=ON
Notifications=ON
DtrRequired=ON
[Security]
Mode=l1
PIN=0000
[PortSettings]
Settings=115200,8N1,CTS
[Advanced]
SniffParams=OFF
PageScanTiming=512,128
InquiryScanTiming=512,128
[Initiator]
Partner=##.##.##.##.##.##
InitiateMode=AUTO

ここで、Partner は使用した B-port II の BD address なので、 上記では隠してあります。 同ファイル (こちら に同内容のテキストファイルを置きました) を CSA の設定ツールで読み込んだ後、 B-port II を discoverble な状態にして設定ツールから検索すれば、 楽に設定可能です。


■■netBook の設定

■■■Internet 設定

インターネット接続設定は、基本的に H" ケーブルの場合 と同様で、ログインスクリプトを使いました。 ただし、CSA と B-port II の接続が完了した時に、 CSAが「CONNECT (BDアドレス)」という notification を送ってくるので、 それを待つようにしました。 以下の設定ファイルを、コントロールパネルの Internet→New→Settings from File で読み込んだ後、 Login タブのスクリプト中に書かれている

  1. 接続先電話番号
  2. ログイン名
  3. パスワード
の変更が必要です。
csa-netbook.txt


■■■Modem 設定

モデムの設定は、以下の値を設定しました。


■■B-port II の設定

B-port II は、初期状態から設定を変更していません。 予め、PC から bluetooth DUN によるダイヤルアップ接続ができることを確認しています。


■■KX-HV200 の設定

i-Card typeF1 (CS64CF) を使うため、 機能96「データ通信設定」で以下の値を設定しています。


利用方法

以下の手順で使えました。 安定性は未検証です。

  1. CSA と netBook を、PsiWin ケーブルで接続。
  2. B-port II に i-Card typeF1 を PC カードアダプタ経由で挿入。 ケーブル経由で KX-HV200 を接続。
  3. CSA に AC アダプタを接続 (この時点で、CSA の LED が 単純な点滅を開始する)。
  4. B-port II の電源スイッチを入れる (この時点で、B-port II の LED が単純な点滅を開始する)。
  5. 設定を終えた netBook で Opera を立ち上げ、適当な URI を指定。
  6. ダイヤルアップ接続のダイアログが出てくるので、先に設定した項目を指定して OK.
  7. この時点で、CSA の LED が 2回点灯→消灯 を繰り返すようになる (接続中)。
  8. 数秒程度で、CSA の LED が 3回点灯→消灯 を繰り返すようになる (B-port II との接続確立)。
  9. Opera の接続表示が進行開始し、十秒程度で接続された。

考察


rey@fb3.so-net.ne.jp 近藤玲史
[Home] / リンクについて