H in MC218 エンブレム (タイトル画像)

H" in MC218 の製作

新設: 2002年5月29日


はじめに

ここでは、 Ericsson MC218 (Psion 5mx の互換機) に、 ハギワラシスコム Communication Card Adapter (HPD-PMCP) を合体 (一体化) して、 単体で通信できるようにした試みについて書きます。 名づけて「H" in MC218」です。

以前、 ハギワラシスコム Communication Card Adapter (HPD-PMCP) を改造して、 Psion 5mx で CF カ−ド型 PHS による通信をできるようにしました (これに関する報告・技術資料は 「Psion と Communication Card Adapter (HPD-PMCP) との接続」のペ−ジ を参照してください)。 しかし、この方法には幾つかの問題点もありました。

MC218 と Communication Card Adapter を合体 (一体化) すれば、 これらの問題に対処できると考えられます。

ということで構想は以前から暖めていたのですが、 実際には 第6回 KanPsi-UG 総会 へ遊びにいくに当たって 「何かウケの取れるネタが無いとまずいだろうなぁ」 と思い立って、一週間くらいででっち上げたものです。 そのため、シール屋工房の Ling-mu さん にお願いして、わざわざ専用エンブレム用シールまで作ってもらいました。 そんな半分冗談、半分本気の工作ですが、 後述する問題はあるものの、一応動いています。
# でも、皆さんからは「H" out MC218」だとか「H" with MC218」と呼ばれています...

今回、5mx そのものでは無く互換機である MC218 を使った理由は、 単に手元に余っていたからで、他意はありません。 互換機とは言え、内部基板の構成はほとんど同じですし、 基板には Psion のマ−クも入っているので、 ROM 以外はほとんど同じであると考えています。

KanPsi-UG 総会出席のために作成した版を、とりあえず第一版とします。 今後も、問題点は修正して、実用に耐えるものにしていきたいと思います。


第一版の作成過程

画像1 (1) 「Psion と Communication Card Adapter (HPD-PMCP) との接続」のペ−ジ で使ったアダプタを取り出したところ。 H" には、C@rdH" 64 Petit CFE-01 を使用した。
画像2 (2) 同アダプタを横から見ると、CF コネクタと電解コンデンサが 大きくはみ出していることが判る。
画像3 (3) コネクタは仕方がないので、電解コンデンサだけ邪魔にならないように移設した。
画像4 (4) このようにアダプタの一部を、MC218 の裏蓋に喰い込ませる。
画像5 (5) 裏蓋と CF スロットの蓋に、CF ソケットを喰い込ませる穴と、DIP スイッチ取り付け用の穴を空ける。 穴の周りにある、プラスチックカッタ−が滑った傷は御愛嬌。 また、底上げのために革 (3mm厚) を 3枚切る。
画像6 (6) 1枚目の革を裏蓋に接着剤で貼り付け、 更にその上に 2mmφ のナットを接着して、 Communication card adapter の基板を固定。 ちょうどナットの厚みが、MC218 本体基板の CF コネクタと、 Communication card adapter の CF コネクタの干渉を避けてくれた。 また、万能基板の切れ端を接着剤で裏蓋に固定し、 そこに DIP スイッチをハンダ付け。
画像7 (7) 本体基板裏側から、DIP スイッチへ配線する。
画像8 (8) MC218 本体基板からの配線の様子。 シリアルコネクタが本体基板に表面実装されていたので、 そこにラッピングワイヤをハンダづけして、コネクタ横の穴から裏側へ引きまわす。
画像9 (9) 本体基盤裏面の配線全景。 電源は、本当は本体電源かシリアル回路に連動したいが、 基板上の場所が判らなかったのと、消費電力が大きいので、 暫定的に電池端子から直接取っている。
画像10 (10) 最終的に組み上げた状態。 Communication Adapter 部分の電源を操作するために、 本体手前側の革に切れ目を入れてスライドスイッチを付けた。 今のところ裏蓋は無く、MC218 純正ケースで代用するので、 それを付ける為に布ファスナーを 4個所接着。
画像11-1 画像11-2 (11) MC218 純正ケースにぎりぎり収まる。 ケース自体がかなり分厚いので、後日専用の裏蓋を作って純正ケースを不要にしたい。
画像12 (12) ケースの上蓋を開けて、実際に使っている様子。 「H" in MC218」単体で通信できている。


第一版の考察

第一版を製作して、幾つか気になった点を挙げます。

  1. 思ったよりも分厚くなってしまいました。 これは、Communication Card Adapter の CF コネクタと、 MC218 本体の CF コネクタが干渉するのが一番の要因です。 CF スロット自体を上下に重ねないようにすればもう少し稼げそうですが、 今度は H" カード自体を抜き差しできるようにするのが大変そうです。
  2. 各 LED (通信部分の電源表示、H" カードのステータス) が裏側になるので、見づらい。 導光板などで見やすい位置に表示した方が、使いやすくなるでしょう。
  3. 裏蓋の底上げのために革を使ったのは、工作性の面では良かったが、 強度や防水性の面でやや心配。
  4. 電池が少しでも消耗してくると、通信が不安定になります。 新品の単3アルカリ電池ならば大丈夫ですが、 充電したばかりのニッケル水素充電池ではダメでした。 これは、電源の取り方に問題があると思われるので、改良が必要です。
  5. 通信部分の電源を、スライドスイッチで操作できるようにしていますが、 現在は本体の電源が OFF の時にもこのスイッチ操作が有効になってしまいます。 これは無意味なので、本体が通信状態になっている時だけ Communication Card Adapter に電源が供給されるようにすべきでしょう。
  6. シリアル回路を、MC218 本体のシリアルコネクタから分岐しているため、 PsiWin ケーブル使用時のことを考えて念のために 回路を全て DIP スイッチで切り離せるようにしています。 回路を切り離さずに、通信部分の電源を OFF にしたままで PsiWin ケーブル接続が可能かどうかは、試していません。
  7. 通信部分の消費電流が大きい (送信時 500mA 以上) ので、 本体の電源回路からそのまま電源を引っ張って来れませんでした。 そのため、通信部分の消費電流は、MC218 のバッテリ情報に反映されません。
  8. 何人かの方に「量産しないの?」と訊かれましたが、今の状態では私には無理です...
私としては、第一版は完全なプロトタイプと考えているので、 今後改良を重ねて行きたいところです。 実用になるようであれば、現在私のメイン機となっている 5mx Pro 日本語版での実現も視野に入れたいところです。


謝辞

見事なエンブレム用シールを作ってくださった Ling-mu さんに感謝します。 また、現物を見て笑ってくれたり御意見をくださった皆さんに感謝します。


rey@chaos.to 近藤玲史
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