Psion と Communication Card Adapter (HPD-PMCP) との接続

最終更新: 2002年8月8日 (切れていたリンクを修正)


はじめに

ここでは、 Psion 5mx で、 ハギワラシスコム Communication Card Adapter (HPD-PMCP) を使って、 CF 型 PHS カードで通信する実験について書きます。


これまでの状況

従来 Psion で通信を行うには、以下のような幾つかの方法が使われてきました。

ここで、日本国内の通信事情を考えると、Psion 純正の PC カードモデムアダプタ を使うのが最も汎用性が高いのですが、 以下のようなデメリットがあったりします。

Communication Card Adapter (HPD-PMCP) について

現在の PDA の雄である パームコンピューティング に、 m505 / m500 というマシンがあります。 ハギワラシスコムが 出している Communication Card Adapter (HPD-PMCP) は、 これらのマシンに合体させて CF 型 PHS を使うための周辺機器です。 このスペックを見ると、シリアル接続・3V 乾電池動作・薄型と、Psion にもぴったりで、 前述の Psion 純正 PC カードモデムアダプタの欠点も補うことができると考えられます。 Palm で使えば、以下の *旬な* PHS に対応していることも魅力です。

同社は Sony の CLIE N600C / N700C 用にも Communication Card Adapter という 同じ愛称の製品 (HPD-SCCP) を出していますが、これは別物です。 中を覗いたところ、基板から載っている CPU まで別物でした。 使い道は同じものなので、同様に使えるのかも知れませんが、 こちらは未確認です。

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写真1: HPD-PMCP の外観 (コネクタ側)

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写真2: HPD-PMCP の外観 (電池蓋側)

Psion 用アダプタの製作

Communication Card Adapter (HPD-PMCP) を改造して、 以下のように Psion 用のアダプタを作ってみました。

  1. ユニバーサルコネクタの形状・信号配置に関する資料は、 パームコンピューティングの 「Palm ハードウェアの開発」ページ から入手した (現在は PruggedIn Program に参加する必要があるのかも知れないが、未確認)。
  2. HPD-PMCP は、裏側のネジ 4本と周縁部の弱いラッチで止まっている。 分解するときには、リリースボタンのバネに注意。
  3. 基板に実装されているユニバーサルコネクタの、 裏側 (下側) の金属面にはハンダ付けできなかったので、 コネクタ自体を基板から除去した。 コネクタ下面で表面実装のようにハンダ付けされているので、 横から適当にハンダごてで温めてから力を入れて外したが、 幾つかランドが剥がれて後の作業で苦労することになった。 無理はしない方が良いと思われる。
  4. 接続用のケーブルは、PsiWin ケーブルを適当な長さで切って使用。 表1 のように配線したが、基本的に 「Psion 5mx と Panasonic KX-PH35S との接続」 での接続と同様になっている。 Psion 側のコネクタは小さいので、 切り離した PC 側コネクタを使ってテスタで各線を同定した。
  5. PsiWin ケーブルは撚り線で配線しづらかったので、 コネクタを除去したランドには細めの単線を使って配線。 途中に中継基板を入れて、切断した PsiWin ケーブルと接続した。
  6. VOUT 端子は、3V が掛かっていないと Palm が接続されていないと見なされているようだったので、 代わりに電池の + 極へ直接配線してみた。
  7. 今回は、実験のため電源スイッチを設けなかったが、 実用上はあった方が良いと思う。
  8. 配線後にランド周辺と中継基板をテープで補強・絶縁して、一緒にケースに収めた。 ユニバーサルコネクタ等の無くなった穴は、黒いテープで塞いだ。
表1: 配線表
Psion 側コネクタ ユニバーサルコネクタ (除去)
ピン 内容 内容 ピン
12 TX ---------------- TXD 11
8 RX ---------------- RXD 10
11 DSR (使わない)
1 Gnd ---------------- GND 1と7
13 DTR ---------------- DTR 15
9 CTS ---------------- CTS 13
14 RTS ---------------- RTS 14
10 RI (使わない)
FG (使わない)
電池の+へ接続← VOUT 9

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写真3: 分解したところ (コネクタ側から見た図)

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写真4: 基板部品面 (コネクタ側) のアップ

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写真5: 基板を電池蓋側から見た図

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写真6: 基板側面 (厚いのは左から CF コネクタ、電源コンデンサ、電池との接点)

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写真7: PsiWin ケーブルを途中で切って、接続してみた

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写真8: コネクタを除去したランドに配線

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写真9: PsiWin ケーブルを直接配線できなかったので、中継基板を利用

動作実績と設定

前記で作成したアダプタと、MC218 (Psion 5mx の互換機) を使い、 各種の CF 型 PHS で動作実験を行いました。 試したのは、Comms を使って AT コマンドが通るかどうか (ATD〜 で電話が掛けられるか?) と、 実際に ppp 接続を行なって web を閲覧できるかの 2点です。

  1. P-in Comp@ct
    (未だ試していません)
  2. P-in m@ster
    普段、改造 H" ケーブルで使っている設定そのままで、 so-net (PIAFS 用アクセスポイント) に接続できた。 常用しているこのスクリプトを使ったらたまたまうまく行っただけで、 標準的な設定でどうなるかは試していない。 使った設定は
    こちら (pinmaster.txt)
  3. C@rdH"64petit (NEC インフロンティア製 CFE-01)
    P-in m@ster と同じ設定 (pinmaster.txt)で、 so-net (PIAFS 用アクセスポイント) に接続できた。
  4. AirH" card petit (TDK製 RH2000)
    つなぎ放題コースで契約された端末を使い、同コースで PRIN へ ppp 接続できた。 使った設定は こちら (rh2000.txt)
  5. AirH" card petit (NEC インフロンティア製 CFE-02)
    つなぎ放題コース + PRIN への ppp 接続を試したが、今のところ成功していない。 設定や配線を変えて試す必要がある。 Comms でも、AT コマンドが受け付けられない場合があり、条件は調査中。
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写真10: C@rdH" 64petit を挿入して、アダプタとして動作しているところ

今後の展望


謝辞

ユニバーサルコネクタの入手性についての情報をくださった庄司さん、 実験のために PHS をお貸しいただいた戸塚さん、前田さん、村上さんに感謝します。 また、AirH" や PRIN の設定を解明された、ohri さん他の皆さんに感謝します。


更新履歴

  1. 2001年12月1日 新設
  2. 2002年5月29日 H" in MC218 のページへのリンクを追加。

rey@chaos.to 近藤玲史
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