佐藤クリニック

ペインクリニック、循環器科、内科、加圧トレーニング等に対応したクリニック。

宇部市常磐町1丁目4番地25号

TEL 0836-32-7500
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運動療法 [クリニックについて]
U 糖尿病
糖尿病になる原因は
  1. インスリンの分泌量が少なくなること(分泌不全)
  2. インスリンの働きが悪くなること(抵抗性)                           にあります。
 
  運動は、
 
  1. 「インスリンの分泌量が少なく」なっても、運動が直接(インスリンを使うことなく)グルコースを消費します。
  2. 「インスリンの働き」も良くします。(抵抗性の改善)
  このように、運動は大変重要な非薬物(薬を使わない)療法であり予防法でもあります。
 
インスリンの働きは、
 
  1. 血中のグルコースを細胞内に摂り込ませて血糖値を下げる
  2. 脂肪を造る
  3. たんぱく質の合成にも一役買うので、筋肉が少ない女性や高齢者にとって有り難いものです。
食事で摂取された糖の80%は骨格筋で処理されますが、処理しきれないと血糖値が高くなり、糖尿病が発生します。ですから、食べ過ぎ・運動不足による糖尿病は、言い方を換えると、骨格筋の糖処理能力が低下したために起こる病気とも言えます。
 
通常、血中の糖は筋肉の中には入ることはできませんが、運動すると(下の図のように)、筋肉の細胞内にあるGLUT4という糖を運ぶタンパク質が血中の糖を細胞内に取り込みます。
細胞内に取り込まれまた糖はエネルギーとして消費されるのです。
 
  図は内海内科クリニックの「糖尿病教室」
(図は内海内科クリニックの「糖尿病教室」より)
 
  運動で血糖値が下がるしくみ:
 
  1. 急性効果:(1回の運動でも効果はあります)
     
  2. インスリン抵抗性の改善
    糖尿病では、前にも書きましたように、インスリンの効き目が弱っていますが、運動によりインスリンの働きが良くなります。しかし、運動した筋肉に限られますので、できるだけ体全体を動かすことが肝心です。
    この効果は運動後24〜72時間に亘って続きます。したがって、運動は1〜2日おきでも充分効果が上がります。
  3. GLUT4(糖担体4)による効果
    (インスリン刺激を必要としない)GLUT4(glucose transporter 4)という糖を運ぶタンパクによる 効果です。この効果は運動後数時間に亘りますので、食前・後に行ないます。
     
  4. 慢性(トレーニング)効果:
    1. インスリン抵抗性改善の持続効果                             ウォーキングのような有酸素(力を入れないで呼吸をしながら行なう)運動を長期間続けると、恒常的にインスリンの利きが良くなって、少量のインスリンでも血糖値が下がるようになります。
    2. 脂肪が減ります。
      有酸素運動によって体内に十分な酸素が取り込まれる結果、脂肪が分解され脂肪酸に変化します。脂肪酸は筋肉に運ばれ、エネルギーとして使われるので体脂肪が減ります。体脂肪が減ると、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチン(インスリンの働きを助ける活性物質)が増えるため、インスリンの利きが一層良くなることもわかってきました。

      ただし、有酸素運動で脂肪を減らすには40分以上続ける必要があります。運動を開始して20〜30分までは、血液中や筋肉、肝臓に蓄えられた糖(炭水化物)が主にエネルギーとして使われるので、体脂肪がよく燃えるようになるには有酸素運動をさらに20分以上行なうことが必要です。
    3. 安静時の基礎代謝が上がります。
      有酸素運動は全身運動ですから心臓や肺が鍛えられる結果、基礎代謝が上がり、安静時でもカロリーを消費するようになります。その結果、太りにくい体になりますし、血糖も上がらなくなります。さらに脂肪も効率よく燃焼できるので身体もスリムになります。
    4. 運動せずに減食だけの弊害
      一方、食事療法だけでは効果が上がりません。食べないで体重を減らそうとすると、筋肉が減り基礎代謝も低下するのでなかなか体重が減りません。
   
  どのような運動が糖尿病に良いか
 
  糖尿病は動脈硬化や高血圧・狭心症を合併することが多いので、運動を始める前に必ず(心電図等の検査を受けて)体のチェックをして下さい。


  1、運動の種類
 
  1. 有酸素運動:
    前にも述べましたが、有酸素運動は血糖値を下げるためには不可欠です。ただ、運動に費やす時間が長すぎるという欠点があります。ウォーキングは一日一万歩を歩かなければなりません。高齢の方や忙しい現代人には運動に1時間以上を費やすことが負担になりかねません。


  2. 無酸素運動
    有酸素運動

  3. 無酸素(レジスタンス)運動の重要性:
    そこで、筋肉量を増やすことが糖尿病治療の最重要課題となります。
    しかし、筋肉はいくら時間をかけて歩いても泳いでも増えません。有酸素運動だけではダメなのです。筋肉を増やすにはレジスタンス運動でないと効果はありません。 
    レジスタンス運動とは、精一杯(息をこらえて)力を入れるような、たとえば重量挙げやウェイトトレーニング、或いは100m競走のような運動です。この種の運動によって、筋肉の種類でいえば、タイプUといわれる太い線維の筋肉が肥大します。

    ちなみに有酸素運動は、繊維の細くて長いタイプTという種類の筋肉が主役です。マラソンランナーの筋肉です。魚を例にとると、マグロのように年中泳いでいるような赤身の魚の筋肉です。赤身は酸素を多く含むため、見た目にも赤く、赤筋と呼ばれて疲れにくい(持久性がある)性質を持っています。しかし、急にスピードを上げることはできません。

    一方、ヒラメのような白身(白筋)の魚は、普段は動きませんが移動するときは猛烈なスピードで素早く移動します。(ですから、赤筋を別名遅筋、白筋を速筋と呼ぶこともあります。)

    しかしながら、高齢者や心臓病のある方にとって、筋肉量を増やすためのレジスタンス運動(ウェイトトレーニング)は、血圧を上げたり心臓発作を起こす危険を伴ないますので、せいぜい最大酸素消費量の50%〜60%程度のウォーキングや水泳しかできません。
    そこで、当クリニックでは加圧トレーニングwww.kaatsu.com)をお勧めしています。加圧トレーニングは、前述しましたように、最大筋力の20%程度の軽い運動で最大筋力65%以上のレジスタンス運動に匹敵する効果があります。 加圧トレーニングの30分後に成長ホルモンの分泌が最高値に達しますので、その頃に軽いウォーキングを追加すると効果はさらに上がります。

    従来のトレーニングの1RM(最大重量挙上)の70%以上と右側の加圧トレーニングでは20〜30%で同じ効果が出ます。
    出典:加圧トレーニング本部のパンフレット
  4. 下り坂(*エキセントリック)運動が糖尿病を予防する
    アメリカ心臓病学会(2005)において、Drexelらは「耐糖能(グルコース摂取時の血糖値を維持する能力)は下り坂運動で向上した」と報告しました。Drexelらの研究は、普段運動をしていない人たち45人に2ヶ月ずつ、2種類の運動をさせたものですが、一つ目の運動は歩いて山を登りスキー用のリフトで下りる運動、二つ目は逆に同じ山をリフトで上り歩いて下りるというものです。これら運動を週に3〜5日行ない、2ヶ月の前後で糖代謝と脂質代謝の変化をみたところ、結果は、耐糖能は「下り坂」運動のみに著しく向上し、中性脂肪は「上り坂」運動後のみ低下したのです。
    *筋肉の収縮形態には、筋が収縮しながら力を発揮する短縮性(コンセントリック)収縮と筋が伸張されながら力を発揮する伸張性(エキセントリック)収縮とがあります。バーベルを持ち上げるのはコンセントリック運動で、そろそろと(ブレーキをかけるように)下ろすのはエキセントリック運動です。

    筋をブレーキとして使うエキセントリック運動には、次のような3つの特徴があります。
    @消費エネルギーが少ない
    A筋の微小損傷と遅発性(遅くなってからの)筋肉痛
    B速筋線維の優先動員                     
    です。

    ですから、山に登って2〜3日後の筋肉痛は、山に登ったためではなく山を下ったための痛みなのです。 ところで、糖は速筋線維の主なエネルギー源です。ですから、エキセントリック運動を繰り返すトレーニングによって、速筋の肥大や機能向上が起これば血糖の吸収能も良くなり、特に大腿四頭筋や大殿筋のような大きな筋肉が血糖を良く取り込むようになれば、全身的な耐糖能の改善にも効果的と思われます。
    (「究極のトレーニング」:p100、石井直方著 講談社)                 
    ビルにお勤めの方はぜひ階段を下りてみて下さい。
 
  2、運動の時間:
 
  1. 有酸素運動:ウォーキングだけでは1万歩(1時間以上)歩かないと効果がありません。
  2. 無酸素運動:高齢者には危険が伴ないますのでお勧めしません。
  3. その代わり加圧トレーニングをお勧めします。加圧時間なら6分〜12分、前後のストレッチ体操(約20分程度)を入れても30分程度の短時間ですみます。
 
  3、頻度:
 
  1. 有酸素運動(ウォーキング):毎日〜一日おき。
  2. 加圧トレーニング:週1〜2回 指導者:佐藤育男(加圧統括指導者番号 第137号)
 
T 高血圧症 U 糖尿病 V 高脂血症 W 肥 満 X 骨粗鬆症
 
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