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2005/5/22
・ヘイト (死なずに倒す)

・ヘイトとは
 ヘイトとは文字通り「憎しみ」であり、モンスターの行動基準である。モンスターは自分を攻撃する者、そして攻撃者を支援する者に対して「ヘイト」を持ち、それによって攻撃のターゲットを決定している。また、それとは逆にモンスターの攻撃を受けた者のヘイトは減少する。

・敵の知能を表現
 基本的に敵ごとの個別処理を行わないFF11では、内部的なヘイトの計算方法がそのまま全ての敵の知能を表すと言ってよい。よって、敵の個性はパラメータや特殊攻撃で決められ、知能・性格・行動方針などに違いは見られない。

・蓄積性と揮発性
 ヘイトには蓄積性と揮発性の区別がある。蓄積性のヘイトは時間が経過しても減少することなく残り続けるが、揮発性のヘイトは時間が経つと完全に消えてしまう。

・挑発
 戦士が持つ「挑発」は、敵のヘイトを一時的に大きく稼ぐアビリティである。前衛ジョブは任意のタイミングで敵の攻撃を受けることが要求されるが、確実な方法は「挑発」しかない。そのため、前衛ジョブは必然的にサポートジョブを戦士にしなくてはならないことが多い。

・死なずに倒す
 FF11の経験値稼ぎにおける戦闘の要素は大きく分けて次の2つである。

1. 死なずに倒す
  ・ヘイトシステム
2. 素早く倒す
  ・チェーンシステム

 「死なずに倒す」とは、パーティに死者が出ない限界の強さの敵を倒すという要素である。自分よりレベルの高い敵に勝つためには、「盾役」と呼ばれる敵の攻撃を受けるメンバー、「回復役」と呼ばれる「盾役」のHPを回復するメンバー、「削り役」と呼ばれる敵にダメージを与えるメンバーが必要である。このとき、HPが少ない、または防御力が低い、回復役や削り役を敵の攻撃から守るには、盾役がヘイトを稼ぐ必要がある。
 (「素早く倒す」については割愛。)

・「賢い敵」を作るためのバージョンアップ
 ヘイトに関するバージョンアップは度々行われてきたが、その主な目的は「賢い敵」を作ることであった。高レベル用のモンスターであっても今までと全く同じ単純作業の繰り返しで倒せてしまったため、レベル帯に応じてヘイトの計算方法を変える調整が行われた。

・忍者盾全盛
 忍者の「空蝉の術」は敵の物理攻撃を無効化する術である。このとき、敵の攻撃を受けた場合と異なり、敵のヘイトが減少することはない。つまり、盾役に求められる「ダメージを減らす」と「ヘイトを稼ぐ」という2つのことを圧倒的なパフォーマンスで行えるのである。そのため、忍者の登場はゲーム内容を一変させ、他の前衛ジョブを脅かす存在となった。

― 不完全な印象 ―
 MMORPGの課題として、敵の「強さ」を何によって表現するかというものがありますが、その中でヘイトは「賢さ」の部分を擬似的に担当していると言えます。ただ、FF11のヘイト管理はかなり単純なようで、敵に個性を与えるところまでは至りません。サーバ負荷の関係などで実現できなかったのかもしれませんが、ヘイトの計算方法を細かく設定することで、戦闘の幅を大きく広げることができたはずです。空蝉を相手にしない「性急」タイプ、HPの低い者を狙う「狡猾」タイプなど、性格の異なる敵と戦ってみたかったプレイヤーは多いのではないでしょうか。