Blank


余白を無意味な記号だと思っている輩がいるが、此は大変けしからぬ思想であり、
想像力が卑少であると断言しても差し支えない。

欠落はそれ自体、不完全なものとして存在しているのではなく、
寧ろ事態を積極的に異化させたり、変質させたり、完全化させる為に生み出された一つの至高なのである。

純粋な漆黒が存在出来ないのと同じく、純粋な空白もまた存在出来ないのであるが、
それ自体は、その不壊の極限に最も近い崇高なる事物と言える。

何故ならばそれは、穿たれたその瞬間からあらゆる概則を解放し、
完璧な状態に移行させると共に、凡そ考えられる全ての物を差し挟む余地を与えるからである。


2001.12.222003.01.31