{喜喜}の字の意味

   中華料理店やラーメンの鉢にこの『喜喜』のマークを良く見かける。実際は半角の喜という字が二つくっついて全角の『喜喜』となるが、中国、日本とも辞書にはない。([Unicode]ではある)
   字を見ただけで喜びが二つあって「めでたい」事のシンボルだとは想像がつくが、中華圏では結婚式の時、必ず門や壁などに貼り付け喜びを表す。
   で、この字の由来であるが……
   宋の時代の話、後に北宋の首相になる玉安石が科挙の試験を受けるため上京の途中、大金持ちの「馬」氏の屋敷の前を通りかかると、家の前に走馬灯が掛けられ、ピカピカ光っていて、上の聯に「走馬灯、灯走馬、灯息馬停歩」と書いてあり、下の聯は空白になっている。感心して見ている玉安石に主人が「下の聯に上の聯とぴったりの言葉を書いてくれたら娘婿として迎える」と言い、もう二年になるが誰も書けないと言った。
   玉安石は試験が終わったら又来ると言って辞した。
   科挙の試験の最後に、面接の試験官が門に掲げてある聯の「飛虎旗、旗飛虎、旗巻虎蔵身」の下の聯をつけよと言った。彼は「走馬灯、灯走馬、灯息馬停歩」と書いた。
   試験官はこのピッタリの対に、彼の才能の凄さをみた。
   馬家に立ち寄った玉安石は聯の下の句に、この「飛虎旗、旗飛虎、旗巻虎蔵身」を書くと主人がピッタリだと大喜びで婿に迎えた。元々、娘が婿選びのため掛けておいたものである。
   次の日、結婚式の宴会場に使者が来て「科挙に合格した、参内せよ」との口上を伝えた。
   二つの喜びに感激した玉安石は大きな紙に『喜喜』と書き、己が喜びを最大限に表した。
以降、人々はお目出度い時のシンボルマークとした。



ついでに有名なこんな数字聯がある。

上聯  二 三 四 五
下聯  六 七 八 九
横批  南 北

意味は上には(一)がなく、下には(十)がない。
横批には(東)と(西)がない。

   つまり、(一)で{衣}、(十)で{食}と同じ発音であり、(東西)は{物品の意}の中国語である。
言いたいのは、今の世は着る物、食べるものなど品物がないと言う事。
時の国民党政府を陰で批判している聯である。

{翻訳:字海拾趣}

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