リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 草食性のリクガメは、植物質の餌を摂取するので、植食性とも表現できますが、食物連鎖の関係からは、植物は食物の主要な生産者です。

 草食動物は、植物性の食物のみを摂取する動物という意味合いで、生態系の食物連鎖においては、一次消費者と呼ばれています。

 この草食動物の消化器系には、植物に含まれているセルロースを消化するという、独特な共通点があり、消化管中の微生物がセルロースを分解して、吸収できる状態にします。

 生命活動の基本は、光合成を行う植物や微生物が、太陽を利用することに基づいているので、植物細胞は、太陽光を利用して単純な無機物質から、糖質である炭水化物を生成しています。

 このような過程を光合成と呼んでいますが、植物の炭水化物が動物に摂取されると、炭水化物は分解され、一次消費者である草食動物が生存するために重要な働きをしています。

 食物に含まれる無機成分は、一般にミネラルと呼ばれることが多く、カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、鉄などが、代表的なミネラルと言われているものです。

 これらの無機成分は、全て食物から摂取する必要があり、必要量も微量ですが、体液や筋肉の収縮など、体内での重要な役割りをしており、生体を構成する成分としても重要です。

 即ち、無機成分は、細胞を正常に機能するために必要で、一部の成分は電解質として作用しており、電解質は細胞内の体液や、血液に溶けこんでいます。
 リクガメの食餌を考案する場合、無機成分であるカルシウムに着目してしまう傾向がありますが、野草の利点は、カルシウムなどのミネラルが豊富なことだけではありません。

 草食性のリクガメが摂取する植物には、体内では部分的にしか消化されない、セルロースと呼ばれている、複合炭水化物の繊維質が豊富に含まれています。

 リクガメの給餌物としては、市販野菜は代用品に相当しますが、野草に含まれる豊富な食物繊維は、消化が可能な部分は、ある程度の栄養源となり、消化されない部分は糞として排出されます。

 糞として排泄される食物繊維は、腸が糞を刺激するように動かすので、こうした作用によって、飼育下のリクガメに比較的に多い、軟便や便秘を防ぎ、腸の圧力を軽減する作用もあります。

 このように豊富な食物繊維を摂取することで、腸内細菌が産生する、不要物質を除去する働きもあるので、腸が長い草食動物にとっては、毎日の食餌に欠かせないものと言えます。

 栄養を摂取するということは、成長や維持に必要な栄養素を取り入れ、これらを吸収して利用する過程を指しますが、草食動物にとって必要な栄養を誤解すると、逆効果になってしまいます。

 十分な量の栄養素を摂取しないと、栄養障害が起ってしまうことを懸念して、栄養価の高いものばかりを選択して給餌してしまうと、草食性のリクガメは、致命的な障害を引き起こしてしまいます。

 一般に栄養素と言えば、主要な栄養素と微量な栄養素に大別され、タンパク質、脂肪、炭水化物、水などの主要な栄養素は、基本的に毎日摂取する必要があると考えられています。

 また微量な栄養素の場合、必要とされているのはごく少量で、その単位はマイクログラムや数ミリグラムでも十分なものもあり、栄養素を利用するのに必要としているものばかりです。

 しかし、爬虫類の中でも草食性のリクガメは、栄養素の他にも、セルロースやペクチンなどの食物繊維を摂取する必要があり、この重要性を飼育者は正しく理解するべきです。
草食動物は植物に含まれるセルロースを消化する
複合炭水化物である繊維質
草食動物は、植物性の食物のみを摂取する動物という意味合いであり、生態系の食物連鎖においては、一次消費者と呼ばれている。
草食動物の消化器系には、植物に含まれているセルロースを消化するという、独特な共通点があり、消化管中の微生物がセルロースを分解して、吸収できる状態にする。
食物に含まれる無機成分は、一般にミネラルと呼ばれることが多く、カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、鉄などが、代表的なミネラルと言われているものである。
血液の重要な特性である水素イオン濃度
 各々の個体の性格が様々であるように、餌となる食物の嗜好性も様々ですが、この嗜好性に左右されて、偏った食生活にならないように、バランス良く多種多様なものを摂取させたいものです。

 無機成分は、甲羅に関与したカルシウムに注目される傾向がありますが、体内の電解質濃度のバランスが崩れると、脱水症や腎臓疾患などの様々な症状が認められます。

 例えば、生体機能の中でも、血液の酸塩基平衡は重要で、正常値の範囲から外れると、多くの器官が影響を受けるので、血液の酸塩基平衡は正確に調節されています。

 血液の酸性度は、酸性物質の摂取量、産生量の増加、排出量の低下により、体内の酸性物質濃度は上昇します。

 またアルカリ性の摂取量、産生量の低下、排出量が増加すると、体内の塩基性物質濃度が下降するので、この場合も酸性度は上昇します。

 血液の水素イオン濃度は、肺から二酸化炭素を放出することで調整されているので、弱酸性である二酸化炭素は、全ての細胞が必要とする酸素の代謝老廃物に相当します。

 二酸化炭素は、細胞からも排出され、老廃物と同様に血液中にも排出されますが、血液は二酸化炭素を肺へ運ぶことによって、呼吸の際に体外へ排出しています。

 アシドーシスは、酸塩基平衡の異常ですが、血液中に酸が増加したり、塩基が減少することで、血液の水素イオン濃度が低下する現象です。

 アルカローシスも、酸塩基平衡の異常ですが、血液中に塩基が増加しすぎたり、酸が減少することで、血液の水素イオン濃度が上昇する現象です。

 このように電解質は、体内の水分に溶け込んでいるので、水分バランスと電解質バランスは、密接な関係があり、血液中の水分量と電解質濃度を一定に保つように作用しています。
無機成分は、全て食物から摂取する必要があり、必要量は微量だが、体液や筋肉の収縮など、体内での重要な役割りをしており、生体を構成する成分としても重要である。
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野草を給餌する
一般的な夏の野草
一般的な冬の野草
葉の形状と配列
野草と飼料作物
一般的な秋の野草
植物の色素体
豊富な食物繊維
栄養価の問題以外にも、繊維質が豊富な野草は、リクガメにとって非常に好ましい食餌として役立てることができ、繊維質に乏しい野菜だけを給餌した場合、 リクガメは軟便や便秘などの症状を示す傾向があります。
野草のスライド
有毒植物のスライド
 
一般的な春の野草
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