リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 太陽光線に含まれるもう一つの代用が、中間紫外領域を照射する専用の蛍光灯で、この領域は一般にUVBと呼ばれ、約280nm〜320nm付近の波長を指し、現在では、こうした紫外線を供給する爬虫類専用のライトも、かなり充実しています。

 波長などの長さをあらわすナノメートルは、国際単位系における接頭語で、ナノは10億分の1を意味し、小人を意味するギリシャ語から命名されたものです。

 紫外線は、電磁波スペクトル中における、可視光線の紫色の波長よりも短い、エネルギーの高い電磁波で、その波長は、約400nm付近から、エックス線の波長15nmまでの間を指します。

 紫外線指数という用語が用いられるように、紫外線は日焼けなど、波長によって人体に影響を及ぼすほど化学作用が強く、波長が290nm〜400nmの波長は有害紫外線として、人体への影響を考慮した国際的な指標となっています。

 波長が320nm以下の紫外線は、DNAを破壊したり、皮膚癌の原因となることがわかっていますが、全ての紫外線が有害なわけではなく、動物や人間の健康に必要なビタミンDは、皮膚が紫外線に照射されると体内で生成されます。

 こうしたビタミンDは、甲羅や骨が正常に形成され、体内にカルシウムとリンを蓄積するために必要なビタミンで、カルシウムが不足している時は、カルシウムとリンの利用率を高めて、甲羅や骨を守る極めて重要なものです。

 ビタミンDは直射日光に当たることで、体内で生成されますから、ビタミンDが欠乏することで発症する「くる病」は、ほとんど熱帯地方では見られません。

 くる病は、カルシウムやリンを体が吸収できなくなるので、骨や甲羅が変形するという深刻な問題が起こりますが、ビタミンDは脂溶性なので、過剰投与によってビタミン中毒を引き起こしたり、腎臓障害や食欲不振の原因にもなります。

 リクガメは多量のカルシウムを必要としますが、これを吸収する働きをするビタミンDは、草食動物であるリクガメが摂取する食餌の中には、ほとんど含まれていません。

 リクガメは太陽光を利用して体温を上昇させ、太陽光の紫外線によって、体内でビタミンDを光合成することで、カルシウムの吸収を促進するので、リクガメを飼育する人工環境下では、紫外線を供給する照明を利用します。
太陽光を利用できない季節や、太陽光を利用できない環境でリクガメを飼育する場合は、不可欠な光源である。
紫外線の照射強度ばかりでなく、太陽光に近似した色温度を再現することが、昼光性動物には必要である。
蛍光灯が点灯していても、紫外線の照射強度は著しく減衰するので、定期的に交換する必要がある。また紫外線の出力値だけに着目せずでなく、色温度も調整するとよい。
不可視である紫外線の照射距離は極めて短いので、紫外線を供給する蛍光灯を設置する高さも考慮する必要がある。
昼光性動物と光周期
 紫外線を供給する蛍光灯などは、照射強度だけでなく、色温度も考慮した方が望ましいので、色温度が高いために青白く見える蛍光灯は、他の蛍光灯と組み合わせて、色温度を太陽光に近似させる使い方もあります。

 紫外線の波長が短くなるほど、照射距離は短くなるので、照明器具を設置する場合は、個体までの距離を考慮してセッティングする必要があります。

 タイマーなどを利用して、季節によって点灯時間に変化をつけたりしますが、それでも一日8時間以上は点灯しておく必要があります。

 また紫外線は、物質に吸収され易い性質を持っているので、ガラス越しではなく、直接リクガメに照射する必要があり、ライトが点灯していたとしても、紫外線の照射強度は減衰するので、点灯時間に合わせて定期的に交換します。

 通常の照明器具の反射板は、いわゆる白色メラミン塗装なので、400nm以下の波長は、ほとんど反射しませんから、有効波長の反射効率を上げるためには、アルミニウム反射板を使用すると、効果が得られます。

 この類のライトは、紫外線の照射強度ばかりが着目され易い傾向が多々ありますが、このような紫外線量ばかりでなく、リクガメが昼光性動物であることを再認識し、日中の可視光線は適切な色温度を再現することも重要です。

 何れにしても、太陽光線に勝るものはありませんから、例えば、冬季のように屋外で日光浴を実施できない時期や、平日は家が不在で日光浴が行えない環境など、直射日光の代用品というぐらいの感覚で使用すると良いかも知れません。
紫外線の照射強度と色温度
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リクガメを飼育するには、各々の個体が必要としている、最適な環境を提供する必要があります。変温動物で昼光性であることを理解し、自然下と飼育下の相違点を把握する必要があります。
 
木製の飼育ケージ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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