リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 水は通常の温度で液体、気体、固体という3つの状態となる唯一の物質であり、水素2原子、酸素1原子から構成される化合物で、物質を溶かす性質も持っています。

 また溶質のイオン化を促進する性質も持っているので、大抵の物質を少なからず溶解し、塩の水和物を形成したり、金属酸化物と反応して、化学反応の触媒としても作用します。

 水が生物の主要成分と言われる理由は、生物の60〜80%は水の重さだからであり、細胞を構成する原形質は、脂肪、炭水化物、タンパク質など、様々な物質の水溶液から生じています。

 水は溶媒として作用するだけでなく、ほとんど水分で構成されている動物の血液は、栄養物質を運んだり、老廃物を除去する重要な役割りをしています。

 さらにタンパク質や炭水化物を分解したり、代謝するには不可欠な物質でもあり、このような加水分解によって、各々の細胞が活性化されています。

 大気中に含まれている水蒸気の量は、陸水の量の100分の3程度ですが、陸水と共に水蒸気は、私たち人類や動物の生活に対して極めて重要な関係を持っています。
外来種であるリクガメにとって、日本の気温は適温ではないので、保温設備を整えて、環境温度を維持しなくてはならない。
リクガメにとって適切な環境温度を設定すると、高温環境となるが、高温に伴い環境湿度が低下し、著しく乾燥した状態になってしまう。
リクガメの尊い命は、飼育者に全てが委ねられていると言っても決して過言ではない。リクガメは外来種であり変温動物なので、最適な飼育環境を作り出す必要がある。
水の科学と動植物の生命現象
リクガメは外来種の変温動物
 リクガメは日本には生息していない外来種であり、しかも自ら体温調整を行うことができない変温動物なので、リクガメに適した飼育環境を人工的に再現しなくてはなりません。

 リクガメが生活する際に適した飼育環境を整えるには、保温電球やヒーターなど様々な器具を用いて環境温度を調節することができますが、高温飼育に伴う問題点は「乾燥し易い」ことです。

 乾燥条件と呼ばれる3大要因は、温度が高いこと、周囲の湿度が低いこと、風速が大きいことですが、一般的な屋内飼育で問題となるのは、冬季の乾燥と高温環境による乾燥です。

 従って、物体の表面が十分に湿っている時は、表面温度に相当した飽和水蒸気分圧を示し、周囲の大気は一般にこれより低い水蒸気分圧を持っているので、その差によって水分が蒸発します。

 大気の「相対湿度」、即ち、一定の容積中に実際に含まれている水蒸気の量と、その温度で含まれている飽和水蒸気量との比は、年間を通して著しい変化はありません。

 しかし、「絶対湿度」である一定容積中の水蒸気量は、夏季は冬季と比較すると大きく、一定温度では冬季の方が非常に低い相対湿度の空気が得られるので、乾燥が著しくなります。

 このように液体状態にある一つの物質が、その表面で気体の状態に変化する現象が「蒸発」であり、一定の温度の液体に対しては、定まった飽和蒸気圧の気体は安定した状態を保ちます。

 また気体の圧力が、この飽和蒸気圧より小さい場合、飽和蒸気圧に達するまで液体の蒸発は進行し、この蒸発速度は液面における気体と圧力の飽和蒸気圧の差が大きいほど著しくなります。
環境湿度と水分摂取の重要性
 陸生動物の中でもリクガメは一般的な哺乳類と異なり、頻繁に水分を摂取したり、また水分不足でも生存できるように頻繁な排泄を行わず、排泄物を長時間に及んで体内に留めることができます。

 多くのリクガメは尿酸排泄種なので、アンモニアを無毒な尿素などの物質に転化することが可能なので、これは生き抜くための知恵と言うか、生物特有の進化とも換言することができます。

 また外見的な進化と適応の一例として有名なのが、ガラパゴス諸島に生息するゾウガメの甲羅の形状と頚部の長さで、生存するために各々の諸島によって異なる「進化」を遂げています。

 実際に外来種であるリクガメを飼育する場合、四季の変化がある日本で、熱帯に生息するリクガメを年間を通して屋外で過ごさせるのは不可能ですし、冬季は保温設備を整える必要があります。

 しかし、長年飼育している個体が環境に順化したと言っても、日本の冬季はリクガメにとって乾燥し過ぎているので、加湿器などを用いて環境湿度を整えないと、過酷な環境となってしまいます。

 リクガメにとって過ごし易い環境とは、このように適切な環境温度と環境湿度が整った状態を指すので、ただ単に保温器具を用いて温度管理だけに注意すれば良いというものではありません。

 大抵のリクガメにとって、適切な環境温度は高温環境となるので、結果的には必然的に乾燥を伴うことになるので、如何に適切な環境湿度を作り出すかが重要となってきます。

 種によっては水飲み皿に入れた水を直接飲んだりしますが、これは種によって異なるだけでなく、例え同種であっても直接水を飲まない場合があるので、水分の直接摂取には個体差があります。

 リクガメの体内の水和状態が保たれていないと、脱水症を引き起こしたり、尿路結石を発症させる場合もありますし、鼻腔が乾燥して刺激されることで鼻炎となっても決して不思議ではありません。

 直接水を飲まない個体に対しては、環境湿度の調整だけではなく、水分含有量の多い給餌内容の量や割合を調整して、十分に水分摂取が得られるように、飼育者は工夫する必要があります。

 リクガメの命は飼育者に全てが委ねられているので、直接水を飲まない個体に対して、乾燥した配合飼料や乾燥牧草を大量に与えたりすると、体内の水分が奪われてしまう場合もあります。

 体内で水分を再吸収した配合飼料が、異常に膨張すれば腸閉塞を引き起こす危険がありますし、同様に水分を吸収した乾燥牧草の影響で、体内の水和状態が保てず結石の原因となったりします。

 必要としている水分量は個体差があるので、当初は水分を与え過ぎて、軟便や下痢となる場合もあるかも知れませんが、飼育者は個体を詳細に観察して適量を把握する必要があります。
屋外飼育を例外とすれば、ケージ飼育が一般的となる。リクガメは限られた空間内で食餌も排泄もするので、衛生的に管理しなければならない。
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リクガメを飼育するには、各々の個体が必要としている、最適な環境を提供する必要があります。変温動物で昼光性であることを理解し、自然下と飼育下の相違点を把握する必要があります。
 
木製の飼育ケージ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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