リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 リクガメ飼育に役立つ、身近な素材のひとつに鶏卵がありますが、ニワトリの卵は、卵黄とこれを取り巻く卵白、そして最も外側の卵殻から構成されています。

 卵巣の中の卵細胞は、卵黄を蓄積して大きくなるので、排卵されて輸卵管に入り、輸卵管を降下しながら外側に卵白が発生し、卵殻膜をつけて、最後に子宮部で卵殻が形成されます。

 卵黄の一部に、白い部分がありますが、これは胚盤で胚体として発育する部分であり、胚盤から卵黄の中心に向って、フラスコのような形をした白い部分は、ラテブラと呼ばれています。

 ラテブラを中心に、黄色卵黄と白色卵黄が、交互に同心円状の層となり、黄色卵黄は、昼間血圧が高い時に蓄積されたもので、白色卵黄は夜間に蓄積されたものです。

 卵黄の最も外側は、薄くて丈夫な卵黄膜で包まれていて、卵黄の周囲には薄い水様卵白があり、そのまわりは濃厚卵白で、一番外側も水様卵白になっています。

 卵黄の両側には、カラザと呼ばれる不透明な白色で、ねじれた太い紐のようなものがありますが、これは卵黄を一定の位置に保つためのものと考えられています。

 卵殻の主成分は炭酸カルシウムで、呼吸をするための気孔が、多数あいた多孔質の構造をしていますが、卵殻の色は卵用種の場合は白色系で、兼用種の場合は褐色系が多いのが特徴です。

 実際に使用するのは、鶏卵の卵殻の部分ですが、卵殻の内側には、気室を作っている2枚の薄い卵殻膜があるので、カルシウム剤として使用する際は取り除いた方が無難です。

 普通は卵殻膜を除去すれば、鶏卵特有の生臭い芳香も消失するものですが、臭いが気になる場合は、天日に晒しておけば解決します。

 卵殻は細かく粉砕して、リクガメの食餌にふりかけたり、また適当な大きさに破砕したものを置いておけば、卵殻をリクガメが噛み砕いて摂取します。
 貝殻は、外套膜と呼ばれる細胞から生じますが、貝殻は複雑な構成で、外套膜が分泌する細胞間質に含有される、炭酸カルシウムなどの無機質を素材として、層状に形成されています。

 最も外側は、殻皮層と称される、無機質を含有しないキチン質に似た、薄膜で覆われていて、貝殻は、単殻や多殻、あるいは二枚貝のように、対になっているものもあります。

 軟体動物の中には、貝殻が小さく退化したものや、消滅したものもいますが、無板類には、貝殻が存在したことを示すものはありません。

 貝殻の化学組成は、通常は90%以上が炭酸カルシウムで構成されていますから、貝殻を酸性溶液に浸漬すると、酸と反応して90%以上が溶解し、残余物質は不溶性の薄膜だけになります。

 海水産と淡水産では、無機物質の成分比は多少異なりますが、炭酸カルシウム以外では、ナトリウム、カリウム、銅、マグネシウム、マンガン等の数十種類の微量元素が検出される程度です。

 貝殻に含有される有機成分は、主にコンキオリンと称される硬タンパク質で、これは軟体動物の貝殻や真珠にも含まれているものです。

 貝殻は、リクガメが噛める大きさと厚みを考慮して与えますが、貝殻を噛み砕くことで、適度にクチバシが磨耗するので、飼育下のリクガメに比較的に多いクチバシの伸長防止にもなります。

 貝殻の種類によっては、カキ殻のように、鋭く層が剥離すると、小さな個体の場合は、口腔に傷を負う場合があるので、飼育個体のサイズと貝殻のサイズも考慮するとよいでしょう。
カルシウム摂取とクチバシの伸長防止
大地に生えている植物を引き千切ったりして摂取していれば、リクガメのクチバシは適度に摩耗されるが、柔らかい野菜ばかりを給餌していると、クチバシは伸長してしまう。
リクガメが実質的に吸収できるカルシウム分は微量なので、カルシウムは1度に大量に与えるのではなく、微量ながらも、毎日の積み重ねが大切である。
カルシウム不足による外観的な影響は、リクガメの甲羅だけではなく、クチバシや爪にも認められる。カルシウムが不十分な状態だと、薄いクチバシは、半透明のように透けて見えるかも知れない。
飼育下では、リクガメの爪が伸長してしまう傾向があるが、大地を歩行していれば、リクガメの爪は適度に摩耗されるので、屋外飼育を利用したい。
鶏卵の構造と一般的な化学組成
 
 全卵重比 
 水分
 タンパク質 
脂肪
 炭水化物 
 炭酸カルシウム
 卵殻  
 11.5% 
 1.6% 
 3.3% 
 
 
95.1% 
卵白 
 58.5% 
 87.9% 
 10.6% 
0.2% 
0.5% 
0.8% 
卵黄
 30.0% 
 48.6% 
17.3% 
 32.2% 
0.4% 
1.5% 
鶏卵の一般的な化学組成
the_tortoise059001.jpg
 
草食性リクガメの食餌
 
自然界と異なり、人工的な管理下でリクガメを健全に育成させることは意外と難しく、不適切な環境下では甲羅が変形したり、また内臓に疾患を発症させたりして、容易く体調を崩してしまいます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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クチバシや爪の伸長
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