リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 リクガメが屋外で過ごしていると、まず日に当たって体を温めて、十分に体温が上昇したら、餌となる好みの植物の葉や、花を探しに活動を始めます。

 同じタンポポでも、それが好みなのか、あるいは、その日の気分なのか分かりませんが、タンポポの新芽ばかりを集中的に食べてみたり、花ばかりを食べたりすることもあります。

 また自分よりも高い場所に咲いているタンポポの花を食べるために、一生懸命に首を長くしてみたり、茎から食べ始めて、ようやく好みの花が食べられたりする様子も観察されます。

 屋外で過ごすリクガメを観察していると、摂取している野草の種類は相当多く、ケージ内における人工的な環境下と異なり、これが本来の姿なのだろうと思える、たくましい姿を見せます。

 オオバコなどの新芽を摂取するには、地面にへばり付いたような状態のものを器用に食べていますが、リクガメは植物を引き千切ったり、噛み砕いたりして摂取しています。

 しかし、食べ難そうという理由から、柔らかい野菜を選んだり、丁寧に野菜を切り刻んで給餌していると、リクガメのクチバシは磨耗する機会を失い、徐々にクチバシが伸びてしまいます。

 リクガメのクチバシは、機能的には哺乳類の歯と同じように、食べ物を噛んだり、引き千切ったりしますが、リクガメは口に入る大きさの物を飲み込むので、よく噛んで食べたりはしません。

 従って、クチバシとしての本来の役割を果たしていなければ、クチバシは伸長してしまう一方で、この状態が続いていると、何れはオウムのようにクチバシが伸びてしまいます。

 リクガメの場合、幼体も成体も食べる物は同じなので、厚みや大きさで、食べ易いか食べ難いかの差が出るだけで、小さな幼体でも、大きな葉を必死に噛み砕こうとする姿が観察されます。

 市販野菜は、見た目や食べ易さから改良されたものが多いので、軟繊維の影響で柔らかく、リクガメにとっては繊維不足の傾向になるので、必然的に軟便気味になってしまいます。

 全てのリクガメ飼育者が、屋外の庭やベランダを利用して、飼育を実現できるわけではありませんが、あくまでも市販野菜は代用品なので、時には繊維質が豊富な野草を給餌したいものです。
野草を大地から引き千切ったり歩行することで、爪やクチバシは適度に磨耗される。しかし、飼育下では伸長し易いので、リューターで整形するときれいに仕上がる。
爬虫類専用の爪切りも市販されてるが、適切な整形が可能なのは、小さな個体の爪だけで、大きな個体にはリューターの方が適している。
飼育下のリクガメの爪は伸長し易いので、放置しておくと曲がって伸びたり、根元から折れる場合もある。
飼育下ではクチバシが伸長し易いので、放置しておくとあごの咬合に問題が生じてしまう場合もある。
飼育下で一般的なクチバシや爪の伸長
 クチバシの語源は、口の端という意味に由来しており、リクガメの口器は、餌を摂取するために、食性に基づいて特殊化した結果で、上顎と下顎の骨が角質層で覆われています。

 一般にクチバシと言えば、鳥のクチバシを思い浮かべると思いますが、爬虫類だけでなく、哺乳類のカモノハシも、独特な形状をした顎骨のクチバシを持っています。

 特に鳥類のクチバシは、前肢が翼となったと考えられているので、クチバシは口器として機能するだけでなく、手と同様の役割りもしているほどです。

 このようにクチバシの形状は、各々の動物の食性を反映しているので、餌が食べ易いような形状に変化した結果が、クチバシの形状特徴としてあらわれています。

 また飼育下のリクガメは、クチバシだけでなく、歩行によって適度に爪が磨耗されない環境下では、爪も不必要に伸長してしまう場合があります。

 爪の伸長も、生活環境の床材に影響するものですが、爪は表皮の角質層が変化したもので、これはケラチンと呼ばれている、線維性のタンパク質を含んだ物質です。

 一般に爪と呼ばれている部分は、爪甲または爪体と呼び、爪の成長帯は表皮の中に埋もれていて、これは爪床と呼ばれ、細胞の角質化が行われるので、末端が切れても押し出されてきます。

 この爪床は、爪甲の下にある組織ですが、この部分には顆粒層と色素がないので、透明な爪甲を通して深部の色が見え、根元に向うほど血管は少なくなるので白く見えます。

 飼育下では、リクガメの爪が必要以上に伸長してしまう場合がありますが、妙な形状になったり、変な方向に伸びたりするだけでなく、根元から折れてしまう場合があります。
クチバシは食性に関与した生物進化の象徴である
 飼育下では、リクガメのクチバシや爪が伸長し易いので、状態に合わせて整形する必要がありますが、特に下顎のクチバシが伸長してしまうと、上下の噛み合わせに障害が起きてしまいます。

 上顎のクチバシが、まるでオウムのように伸長しているだけでも、かなり餌が摂取し難い状態になってしまうので、比較的に小さな個体であれば、部分的にカットすることも可能かも知れません。

 しかし、上手に頚部を押さえないと、嫌がって首を動かすと危険ですし、予想外の動きでクチバシを縦方向に損傷させてしまうと、この外傷が原因で細菌に感染してしまう恐れがあります。

 クチバシの整形は、市販されているリューターを利用すると便利で、数種類のヤスリを揃えて、モーターの回転速度が調整できるタイプであれば、より安全に仕上げることができます。

 また爪が伸びてきたら、定期的に整形する必要がありますが、簡単に爪を切断できるのは、せいぜい仔ガメ程度のサイズなので、爪の整形にもリューターを利用すると上手く仕上がります。

 慣れてしまえば、短時間でクチバシや爪の整形が行えるようになりますが、リクガメには相当なストレスとなる行為なので、決して無理をせず、嫌がるようであれば、その日は諦めるべきです。

 クチバシに比べれば、爪の方が整形をし易い部位ですが、爪を強い光源や太陽光にかざすと、血管の通っている部分がわかるので、この部分は傷つけないように余裕を持って避けてください。
リューターを利用したクチバシや爪の整形
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草食性リクガメの食餌
 
自然界と異なり、人工的な管理下でリクガメを健全に育成させることは意外と難しく、不適切な環境下では甲羅が変形したり、また内臓に疾患を発症させたりして、容易く体調を崩してしまいます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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