リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 リクガメが怪我をしたり病気になった場合、飼育管理の改善だけで治癒が可能であるならば、自宅療養で処置を施したいものですが、薬物を必要としなければ治癒しない怪我や病気もあります。

 薬学や薬理学の分野では薬を薬物と称しますが、これは医療などに用いられる化学物質を指し、リクガメなどの動物の疾患に使用される化学的物質が薬物ということになります。

 これに対して、毒物は生体の体に影響を及ぼす化学的物質という意味では、毒物も薬物も同様であり、薬物が医療行為に用いられるのに対し、毒物は少量でも有害な作用を引き起こすものです。

 しかし、薬物と毒物の関係は紙一重でもあり、薬物を大量に投与すれば毒物として作用し、毒物として考えられていたものが少量であれば、使い方次第では薬理作用を示すものがあります。

 例えば、体内で生成されたビタミンD3の生理作用は、小腸からのカルシウムやリンの吸収促進や、骨や甲羅へのカルシウム沈着として働き、健全な発育には不可欠なものです。

 しかし、ビタミンDの投与は医療行為に相当し、消化管から吸収されるビタミンDを過剰投与すると、軟組織にカルシウム沈着が生じ易く、特に動脈や気道あるいは消化管の平滑筋に認められます。

 さらに骨や軟骨の細胞が異常増殖する場合もあり、薬物であっても使用法を誤り、大量に投与すると毒物として作用することがあり、爬虫類にとってどの程度が大量かの判断は難しいところです。
医療などに用いる化学物質
リクガメが怪我をしたり、病気になった場合、飼育管理の改善だけで治癒が可能であるならば、自宅療養で処置を施したいものだが、薬物を必要としなければ治癒しない怪我や病気もある。
体内で生成されたビタミンD3の生理作用は、小腸からのカルシウムやリンの吸収促進や、骨や甲羅へのカルシウム沈着として働き、健全な発育には不可欠なものである。
ビタミンDの投与は、医療行為に相当し、消化管から吸収されるビタミンDを過剰投与すると、軟組織にカルシウム沈着が生じ易く、特に動脈や気道あるいは消化管の平滑筋に認められる。
一般に薬物が生体の体に影響を及ぼすことを薬理作用と呼ぶが、これは生体が本来もっている体の機能を量的に変化させるもので、生体内に新しい質的変化を起こすものではない。
薬物が生体に及ぼす薬理作用
 一般に薬物が生体の体に影響を及ぼすことを薬理作用と呼びますが、これは生体が本来もっている体の機能を量的に変化させるもので、生体内に新しい質的変化を起こすものではありません。

 従って、治療という観点からは、薬物そのものが怪我や病気を治すのではなく、生体機能に影響を与えることで、生体が怪我や病気を治癒するのを助けているとも換言できます。

 また寄生虫の駆除に用いる駆虫薬の場合は、薬理作用は寄生虫に対してのみ作用し、寄生虫の機能を量的に変化させて、麻痺させたり殺虫させています。

 従って、駆虫薬は宿主である生体に対して薬理作用が働くのではなく、体内に寄生している寄生虫に対して、薬理作用を発揮する薬物であり、細菌感染症の治療に用いる抗生物質も同様です。
薬理作用の及ぶ範囲と適用経路
 薬物を投与した際、その作用が及ぶ範囲は局所と全身に大別することができ、投与した場所に限定して現われる薬理作用のことを、一般に局所作用と呼んでいます。

 薬物を何らかの方法で生体に投与した際、その部位から薬物が生体内に吸収され、血液の循環によって全身の組織に到達し、効果が発揮される作用を全身作用ないし系統的作用と称します。

 また薬物は、どのようにして投与されたかによって、どのように作用するかが異なる場合があり、投与方法によって薬物の吸収や代謝が異なる場合もあります。

 経口投与は、最も一般的な薬物の適用法でもあり、一般家庭で行えるのは、特殊な例外を除けば必然的に経口投与ということになります。

 経口投与を行った薬物は、大部分が小腸から吸収され、そして、小腸から血液中に入って全身を巡回し、その過程で薬理作用を発現するのが特徴です。

 これに対して、注射による薬物の投与は、非経口的適用と称したり、消化管から吸収させるのではないという意味から、避腸的適用と呼んだりしています。

 注射する部位は様々ですが、大抵は皮下注射や筋肉内注射、体腔内注射や静脈内注射を行うものですが、リクガメの静脈に注射針を刺すのは困難なので、あまり静脈内注射は行われません。

 経口的投与と比較した場合、注射による薬物投与は短時間で血液内に入るので、効果が早く現われ吸収も確実なので、投与量に応じてほぼ一定の効果が期待できる利点があります。
 薬物の用量と薬物に対する生体反応の間には、一定の関係が認められ、一定量以下では薬理作用は現われず、作用が認められない薬物量のことを無効量と呼んでいます。

 一定量に達すると、薬物は初めて治療に必要な作用を発現するので、この作用を発揮する最少量が最少有効量で、さらに投与量を増加すると、ある時点で毒性が現出し生体に障害を与えます。

 この時の中毒症状を現さない最大量が、最大有効量ないし最大治療量であり、この最少有効量と最大有効量の間の用量が、有効量と称される治療量になります。

 最大有効量以上は中毒量となり、限界を超えると生体の生死に関わるので致死量と呼び、生体の命の境目の量を最大耐量、あるいは最小致死量と呼びます。

 従って、優れた薬物の条件は、この有効量の範囲が広いことで、特に全身的に投与する薬物の場合は、体重から換算した投与量を基本とするのが一般的で、仮に体重1kgあたり5mgを投与する薬物の場合、生体の体重が5kgであれば25mg(5mg/kg×5kg)となります。
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リクガメの飼育法は、まだ確立されてなく、爬虫類の診療ができる動物病院は、限られているのが現状です。病気になってからでは手遅れの場合もあり、早期の発見と治療が重要です。
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