リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 大抵の哺乳類は、タンパク質を代謝して尿素を形成しますが、鳥類や爬虫類の泌尿器は、水分を回収する働きがあるので尿酸を形成し、この尿酸は不溶性なので尿も固形物になります。

 腎臓では、運び込まれた血液をきれいにし、この血液を全身に送り出し、さらに腎臓で作られた尿を膀胱へ運ぶという、非常に重要な循環機能として働いています。

 この臓器の重要な役割は、水分や老廃物など濾過して尿を生成し、体の水分量や成分を調整することで、カルシウムの代謝に不可欠な、ビタミンDを活性型に変換する働きもしています。

 壊死した細胞などの老廃物、栄養分が分解された後の残余物、余剰な塩分などは、血液の流れで腎臓に運び込まれます。

 尿として送り出される前に、重要なブドウ糖やアミノ酸、またカルシウムなどの成分、そして水分は再吸収され、残余の不要物尿として送り出されます。

 血液は、ある程度の酸度を保っているので、腎機能によって一定に調整されていますが、タンパク質が多い不適切な給餌内容だと、酸性成分の影響で、血液の酸性度は上昇してしまいます。

 
爬虫類の泌尿器系は水分を回収する働きがある
爬虫類の泌尿器は、水分を回収する働きがあるので、尿酸を形成し、この尿酸は不溶性なので尿も固形物になる。
 リクガメに限らず、野生動物が衰弱した姿を見せるということは、自然界では死を意味するので、飼育者が異変に気づくのが遅いと、既に末期症状となってしまっている場合があります。

 腎不全は、腎臓の機能が正常に働かなくなった状態で、この臓器疾患が進行すると、老廃物を排泄できなくなるので、腎臓で濾過されていた毒物などが、血液の中へ流れてしまいます。

 生体内における恒常性は、生物機能が平衡状態を保つ状態を指し、例えば、ホルモンの分泌や体液の組成などがあげられます。

 腎機能が低下すると、血液を濾過して代謝性老廃物を除去できなくなるので、腎臓への血液供給量が減少したり、尿路の流れが妨げられるような状態が起こります。

 腎不全によって、体内に代謝性老廃物が停滞すると、食欲減退や活動が鈍ったりする兆候が現れたりしますが、これだけでは腎機能の疾患を判断することはできません。

 典型的な初期症状は、四肢が腫れたり、むくんだ状態になることで、排泄される尿の色は、濃褐色で異臭を伴いますが、これは腎臓疾患に見られる重要な徴候です。

 腎臓内に尿が停滞したり、尿路が閉塞されると、排泄される尿に血液が混入する場合もあり、閉塞の位置によっては、膀胱が膨張してしまうこともあります。

 腎不全によって、幾つかの合併症を引き起こす可能性がありますが、腎機能が低下した状態が続くと、骨組織の形成と維持が非常に困難になります。

 また副甲状腺ホルモン濃度が高い状態になったり、血液中の活性型ビタミンD濃度が低い状態、カルシウム吸収が低下した状態、血中リン濃度が高い状態なども起こります。

 腎機能の状態を診断するには、血液検査が必要で、血液中のカリウム濃度が異様に上昇したり、カルシウム濃度の低下、リン酸塩と副甲状腺ホルモン濃度が上昇したりします。

 血液中のリン濃度が上昇すると、カルシウムとリンの沈着物が、血管などの組織に形成されてしまう危険があります。

 腎臓の機能障害に気づいた時には、既に衰弱している状態の時の方が多く、時間の問題で命が奪われてしまう疾患です。

 リクガメの場合、鼻水だからと油断していると、気がついた時には、肺炎を引き起こしていても不思議ではないので、リクガメに適した飼育環境を整えることは、本当に重要なことです。
腎不全は生体内の恒常性が維持できなくなった状態を指す
腎臓の重要な役割は、水分や老廃物などを濾過して、体の水分量や、成分を調整することである。
四肢が腫れたようにむくんだ状態や、尿の色が濃い褐色を帯びている場合、これは腎疾患に特有な徴候である。
タンパク質が多い不適切な給餌内容だと、酸性成分の影響で、血液の酸性度は上昇してしまうことになる。
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リクガメの飼育法は、まだ確立されてなく、爬虫類の診療ができる動物病院は、限られているのが現状です。病気になってからでは手遅れの場合もあり、早期の発見と治療が重要です。
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