リクガメ飼育の情報サイト-THE TORTOISE
 リクガメの飼育方法が曖昧だった以前は、甲羅が不自然に盛り上がったり、成長と停滞を繰り返した結果、甲羅が歪に変形した個体を見かけることがよくありました。

 現在に至っても、飼育法が確立された一部の哺乳類となどと比較すれば、まだまだ未知の部分も残されており、当時よりは向上したものの、飼育法が確立されたとは言い難いものです。

 最近の飼育器具は非常に優れており、蛍光灯と言えば、トゥルーライトしかなかった時代と比較すると、照明器具も保温器具も、当時とは比べものにならないほど優れています。

 それにもかかわらず、飼育下で育成した個体は、どうしても甲羅の形状が歪になってしまう傾向があり、なかなか野生個体のような、滑らかな甲羅には育たないものです。

 例えば、アルダブラゾヴカメの幼体飼育も、高い湿度で環境を整えた方が望ましいと分かったのは、意外なことに比較的に最近のことです。

 ヒョウモンガメの場合、野生個体のように、飼育下で滑らかな甲羅に育てるのは難しく、甲羅が盛り上がってしまうだけでなく、場合によっては癒着してしまうこともあります。

 野生個体のリクガメは、これが本来の姿とでも言うべき、美しい容姿をしていますが、比較的に若い野生個体を選択し、美しい状態を保ちながら育て上げるのも飼育の醍醐味です。

 成体サイズまで発育した個体と異なり、若い個体であれば今後の成長が見込めるので、給餌内容や給餌量を検討し、その個体に適した環境を整えれば、魅力的な成体になるはずです。

 しかし、野生個体だからといって油断していると、成長が停滞したり、不適切な給餌内容で成長が促進されると、その時点を境にして、甲羅は歪な形状になってしまいます。

 個体を管理する際、コストを削減するために、俗に言うクズ野菜しか与えていなかった方が、成長は緩慢なものの、甲羅は野生個体の如く、美しく滑らかに育ったりするものです。

 その反対に、飼育下だからとか、可愛そうだから等といった理由で、小松菜などの栄養価の高い野菜ばかりを給餌すると、個体は大きく育ちますが、甲羅は歪になってしまいます。

 リクガメ飼育では、レタスと言えば栄養価が低く、水分補給ぐらいに解釈されることが多い野菜ですが、サニーレタスを主食として育て上げた方が、美しい甲羅に育ったりします。

 歪でない美しい甲羅が形成されたと言うことは、急成長することなく発育した結果なので、肥満気味の個体と比較すれば、個体の健康状態は良好なはずです。

 但し、リクガメにとって、レタス類で欠けているものは食物繊維なので、冬季は仕方がないとしても、春から秋までの間は、可能な限り野草の給餌比率を高めたいものです。
栄養価が低い野菜という言葉の意味を誤解しないこと
ワイルド個体だから警戒心が強いとは限らない
 野生個体であるワイルドが良いとか、養殖個体であるブリードが良いとか、これらは一概に言えない問題ですが、必ずしもワイルド個体だから、神経質で警戒心が強いとは限りません。

 その反対に、養殖個体だから警戒心もなく、人馴れするかと言えば、これも一概には言えない部分であり、こうした諸問題は、個体の性格に左右されることの方が多いものです。

 ブリード個体であっても、神経質で警戒心が強い個体であれば、まったく餌を食べないという問題で悩まされますし、ワイルド個体でも、環境変化に全く影響されない個体もいます。

 どちらを好むかは個人の問題なので、甲乙つけ難い部分ですが、リクガメという本来の資質を考慮すると、CBとかWCという問題よりも、個体の性格しだいと言った方が適しています。

 ただし、ワイルド個体の場合、生息地域やストックされた場所によっても異なりますが、大抵の場合、ギョウチュウなどの寄生虫を持っているので、これは事前に承知しておくべきです。

 排泄された糞を見ると、肉眼でも分かるサイズの寄生虫がいることもあれば、たまたま虫卵しかいない時期もあるので、一見すると寄生虫がいないように見えたりします。

 糞を丹念に調べても、肉眼では限界があるので、やはり顕微鏡による拡大検査は不可欠であり、寄生虫の種類や、どの程度の量の虫卵が混入しているかも分かります。

 良心的な病院であれば、種類を同定してから、処方量を体重から換算するだけでなく、虫卵の存在状態を考慮して、駆虫薬の量を調整して処方するぐらいです。

 もちろん寄生虫の有無に関しては、飼育者の考え方しだいですから、駆虫するか否かは別問題ですが、個体が状態を落とした時のことを考えると、駆虫した方が無難です。

 また養殖個体だからといって、寄生虫はいないものと過信するのも問題で、例えば、寄生虫を持った個体と一緒にストックされれば、流通経路の間でも感染してしまいます。

 しかし、大抵の寄生虫は駆虫することが可能ですし、仮に今回の駆虫で上手くいかなかったとしても、個体の状態を見ながら、半年後や一年後に駆虫を行なえばすむことです。

 また一部のリクガメでは、養殖ビジネスを優先したのか、まるで出荷を急いで急成長させたとしか、思えないような個体も流通しているので、このような個体には疑問が残ります。

 野生個体の場合、過酷な自然界を生き抜いてきたので、基本的に丈夫な個体が多いのですが、何かの拍子で個体が状態を落とすと、寄生虫が増殖してしまう場合があります。

 従って、既存の他個体への感染などを考慮すると、やはり飼育下では駆虫した方が無難であり、魅力的な野生個体の選択肢は、捨て難いものがあります。
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リクガメの場合、飼育下における生体の必要条件は、成体も幼体も大差なく、環境温度や湿度、また給餌物にしても、幼体だけが何か特別なものを必要としているわけではありません。
リクガメの幼体飼育
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