【使用機種】オリンパス上部消化管細径内視鏡(GIF XP-290N5.8mm、NBI搭載)。

【検査実績】経鼻内視鏡検査・経口内視鏡検査を施行。

胃癌・食道癌などの悪性腫瘍、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃アニサキス症・食道静脈瘤などが診断されています。

【前処置について】

(1)検査前の準備について

検査は絶食で行います。朝食を抜いて午前中に行います。都合で午後からの検査になる方は、朝食は流動物のみとし、昼食を抜いて行います。

@経鼻内視鏡検査;

 泡切れを良くする薬を服用します。

鼻の粘膜を収縮させる点鼻薬、痛み止めの点鼻薬をさして、最後に局所麻酔薬のついた細いチューブを挿入して鼻の麻酔をします。

(チューブが挿入されにくい場合、痛みが強い場合は、鼻からの挿入はせずに、経口内視鏡検査に切り替えます。)

A経口内視鏡検査;

 泡切れを良くする薬を服用します。

 局所麻酔薬をのどに含んで麻酔をします。

(2)前処置薬について

腸の動きを止める薬を筋肉注射して行います。

鎮静剤は通常は使用していませんが、嘔吐反射が強く、希望のある方には、鎮静剤の静脈注射をしています。

【経鼻ルートについて】

経鼻内視鏡の長所は、内視鏡が喉を通る時の嘔吐反射が少ないことです。内視鏡で最も辛いのは嘔吐反射ですので、患者さんにとっては大きなメリットです。経鼻内視鏡の短所は、細い鼻を通るため、鼻に強い痛みを感じたり、鼻腔が狭くて通らない場合があること、鼻出血を起こすことがあること、胃内に挿入後も鼻を痛めないように内視鏡をゆっくり動かさなければならず、術者にとっては少しやりにくいことです。

9割の方は経鼻ルートで挿入可能ですが、一部の方は鼻腔が狭いために鼻からは通らないことがあります。

【経口ルートについて】

経口ルートの長所は、ルートが広いので、胃内挿入後の操作が行いやすく、検査時間の短縮につながることです(太いカメラも通るため、精密検査や内視鏡治療もできますが、当院では細径内視鏡による検査しか施行していません)。経口ルートの短所はカメラが咽頭後壁に当たるため挿入時の嘔吐反射が強いことです。

【どちらを選ぶか】

各施設のアンケート調査では、経鼻ルートの方が経口ルートより楽であるとの解答が多いと報告されています。しかし、経鼻ルートのメリットは、内視鏡挿入時の嘔吐反射が少ないことですから、以前に経口内視鏡を施行して何ともなかった方は、経口ルートで施行した方が良いでしょう。経鼻ルートだと鼻の痛みなどでかえって苦しい検査になる可能性があります。鼻づまりが強いなど鼻腔の狭い方、鼻中隔湾曲症のある方、鼻からの挿入に恐怖心のある方などは、経口ルートで施行しています。嘔吐反射の非常に強い方では、検査が苦しいだけでなく、病変の観察にも支障をきたしますので、鎮静剤を使用して行う場合もあります。