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おすすめアニメ: 劇場版

最終更新: 2017年10月21日



      Good! おすすめ
      Very good! 非常におすすめ  (この評価はサイト管理者の個人的な好みによるものです。)

 タイトル公開年解題
 茶目子の一日1931歌手の平井英子の大ヒット曲「茶目子の一日」(1929年発売)を使用したレコード・トーキー(レコードの音声と同期する映画)として制作された短編アニメ映画(7分、B&W)。原曲(最初の発売は1919年)は、大正時代(1910年代頃)の都会に住む少女の典型的な一日を描いた童謡オペレッタの傑作(作詞作曲:佐々紅華)。本作はこの歌の歌詞を忠実に映像化したもので、小学生の茶目子の一日(朝起きて朝ご飯を食べ、学校に行き、授業(算術、読本)を受け、晩に活動写真を見に行く)を描写している。動画は簡素だが、モダンでポップな画風とシュールでコミカルな表現が印象的。映画館のシーンでチャンバラ映画の前に挿入されている実写映像は、日本人女性初のオリンピックメダリストである陸上競技選手の人見絹枝のニュース映像。学校の読本のシーンは、足で立って歩けない人を意味する言葉「ゐざり」が使われているため、DVD版では一部カットされている。監督は西倉喜代治。製作は協力映画製作社。
 桃太郎の海鷲1943第2次世界大戦中の1942年に藝術映画社が日本政府の命により子供向けの戦時プロパガンダ映画として製作し、1943年に公開された中編アニメ映画(37分、B&W)。当時としては最長の日本製アニメ映画。「海鷲」は日本海軍の航空兵の愛称。1941年12月8日の真珠湾攻撃(日本海軍航空隊によるハワイ準州オアフ島のアメリカ海軍の真珠湾基地への奇襲攻撃)を、日本のおとぎ話の「桃太郎の鬼退治」になぞらえて描いた作品。桃太郎と鬼(敵)は人間として、航空兵たちは擬人化されたかわいい動物たちとして描かれている。隊長の桃太郎が率いる機動部隊(イヌ、サル、キジ、ウサギ)が、空襲によって鬼ヶ島の軍港と艦隊を撃滅する。監督は瀬尾光世。瀬尾は本作に引き続き、本作の姉妹編である「桃太郎 海の神兵」(1945年)も監督している。
 くもとちゅうりっぷ1943戦前・戦中(1930-1940年代)に日本アニメにおけるセルアニメの制作手法を確立し、「日本のアニメーションの父」と呼ばれるアニメーション作家・監督の政岡憲三が制作した短編アニメ映画(16分、B&W)。セル画のみを使用した日本初のフルセルアニメーションであり、日本アニメーション史上の傑作の1つ。小説家の横山美智子の童話集「よい子強い子」(1939年)の一編「くもとちゅうりっぷ」が原作。擬人化されたクモとてんとう虫のキャラクターが登場する、繊細な叙情性を湛えたファンタジー映画。歌と台詞を含むミュージカル風の作品。花畑の樹上でクモに追いかけられるてんとう虫の女の子の話。作画枚数2万枚による細かい描画と流麗な動画は一見の価値あり。演出・脚本・撮影は政岡憲三。製作は松竹動画研究所。
 桃太郎 海の神兵1945第2次世界大戦中の1943-1944年に松竹動画研究所が海軍省の依頼により製作し、終戦間近の1945年4月に公開された長編アニメ映画(74分、B&W)。「桃太郎の海鷲」(1943年、37分)に続いて瀬尾光世が監督した、当時としては最長の日本製アニメ映画。「西洋の支配からのアジアの解放」という日帝の大義の宣伝と戦意高揚を目的とする、子供向けの戦時プロパガンダ映画。1942年にオランダ領東インドのセレベス島(現インドネシア・スラウェシ島)を奇襲攻撃し占領した海軍落下傘部隊の活躍を、日本のおとぎ話の「桃太郎の鬼退治」になぞらえて描いた作品で、隊長の桃太郎と鬼たち(英語を話す白人)以外の登場人物は擬人化されたかわいい動物たちとして描かれている。序盤は海軍兵士たち(サル、イヌ、キジ、クマ)が故郷の農村で休暇を過ごす場面。その後舞台は南洋の島に移り、隊長の桃太郎と動物たちが島に飛行機で降り立ち、鬼ヶ島制圧のための空挺作戦を準備する。5万枚の原画によるスムーズで流麗な映像は見ごたえあり。軍隊や兵器の描写はリアルで詳細だが、映画全体の雰囲気はのどかで抒情的。ディズニーの「ファンタジア」(1940年)を参考にしたミュージカル風の場面がいくつかある。監督・脚本は瀬尾光世。影絵のシークエンスは政岡憲三(「くもとちゅうりっぷ」監督)が担当。戦後はフィルムが失われたと思われていたが、1982年にネガが発見され、1984年に再公開された。1992年にVHS、2014年にDVDが発売されている。
 白蛇伝1958日本初の総天然色長篇漫画映画。京劇としても知られる中国の民話「白蛇傳」が題材。青年許仙(シュウセン)と白蛇の化身である妖精の女性、白娘(パイニャン)との恋愛を描いた幻想的な伝奇物語。中国テイストあふれる耽美的な作品。脚本・演出は藪下泰司。制作は東映動画。
 少年猿飛佐助1959東映長篇漫画映画の第2弾。日本中世の戦国時代が舞台の剣劇/忍者活劇。壇一雄の新聞小説が原作。少年猿飛佐助は忍術使いの戸沢白雲斎のもとで忍術の修行を行い、武士の真田幸村とともに邪悪な妖術使いの夜叉姫と戦う。日本初のシネマスコープ版アニメーション映画。監督は藪下泰司・大工原章。
 西遊記1960東映長篇漫画映画の第3弾。中国の古典伝奇小説「西遊記」を翻案した手塚治虫のマンガ「ぼくのそんごくう」が原作のアクション・コメディ。仙術を操る猿の少年、孫悟空は、仏教の経典を求めて天竺を目指す三蔵法師とともに冒険の旅に出る。演出は藪下泰司・手塚治虫・白川大作。「Alakazam the Great」というタイトルの英語吹替え版が米国で公開された。
 安寿と厨子王丸1961東映長篇漫画映画の第4弾。森鴎外の小説「山椒太夫」の原作として知られる中世日本の伝承物語「安寿と厨子王」が題材。平安時代末期(11世紀)の陸奥の国が舞台。両親と離別し、強欲非情な山椒太夫のもとで奴隷として働くことを余儀なくされる姉弟、安寿と厨子王丸の悲運の物語。日本画(大和絵)または絵巻物のような映像が美しい。演出は藪下泰司・芹川有吾。
 アラビアンナイト シンドバッドの冒険1962東映長篇漫画映画の第5弾は、アラビア語で書かれたインド・ペルシャ・中東の説話集、「アラビアン・ナイト/千夜一夜物語」を題材にした冒険活劇。青年シンドバッドは少年アリー、サミール姫とともに、南方の宝島を目指して冒険の船旅に出る。脚本は手塚治虫・北杜夫。演出は藪下泰司・黒田昌郎。
 ある街角の物語1962漫画家の手塚治虫が製作した初のオリジナルのアニメーション作品。手塚のアニメーション制作会社、虫プロダクションの第1回作品。映像詩のような実験的な短編作品(39分)。色とりどりのポスターがひしめくある街角で、女の子とそのぬいぐるみのクマ、ネズミの一家、プラタナスの樹、街灯、蛾、ポスターに描かれた人々(ヴァイオリンを弾く青年、ピアノを弾く少女)など、様々な生物/無生物が暮らしていたが、突然、街角は独裁者のポスターで埋め尽くされ、街は戦火に巻き込まれてしまう。映像と音楽、効果音のみで作られており、台詞はなし。最後の焼け野原のシーンでは、日本初の5段密着マルチ撮影が試みられている。原案・構成・製作は手塚治虫。演出は山本暎一・坂本雄作。
 わんぱく王子の大蛇退治1963東映長篇漫画映画の第6弾。日本古代の神話を題材とする冒険活劇映画。死んだ母のイザナミ(伊邪那美)がいる黄泉の国を探して冒険の旅に出たわんぱく王子のスサノオ(須佐之男)少年が、出雲の国でヤマタノオロチ(八俣大蛇)を退治する。原画監督は森康二。音楽は特撮怪獣映画「ゴジラ」の映画音楽の作者として知られる現代音楽作曲家の伊福部昭。演出は芹川有吾。
 わんわん忠臣蔵1963東映長篇漫画映画の第7弾は、ウォルト・ディズニー・スタジオに対抗して制作された動物アニメーション。森で育った野犬のロックは、母親を虎のキラーに殺されてしまう。ロックは町に住む野良犬の仲間たちとともに、キラーとその配下の猛獣たちに戦いを挑む。タイトルと「仇討ち」という題材は、歌舞伎やドラマの演目としても知られる日本中世の物語「忠臣蔵」に由来しているが、物語内容は普遍的・近代的で「忠臣蔵」との関連性はほとんどない。原案構成は手塚治虫。演出は白川大作。
 鉄腕アトム 宇宙の勇者1964手塚治虫のSF漫画を原作とする日本初の本格的なTVアニメシリーズ「鉄腕アトム」(1963-1966年放映)の劇場版(87分)。TVアニメから制作された日本初のアニメ映画であり、TVシリーズの3つのエピソード、第46話「ロボット宇宙艇の巻」、第56話「地球防衛隊の巻」、第71話「地球最後の日の巻」に、第1〜3話の一部のシーンを加えて再編集・再構成したもの。人工島のベガ大佐は科学省による「ロボット宇宙艇」の開発を妨害するが、ロボットの鉄腕アトムの活躍によりロボット宇宙艇は完成する。お茶の水博士はその宇宙艇で月に向かうが、宇宙人にさらわれてしまい、アトムは月面基地の地球防衛隊に加わり宇宙人と戦う。地球への帰還後、アトムはニコロ星の爆弾ロボット・ベムと出会う。ニコロ星人はベムを使って太陽の爆破実験をしようとする。オープニングと各話のつなぎの場面は新規作画で、音声はすべて新アフレコ。TVシリーズはモノクロだったが、第56話はカラー、第71話はパートカラーとして制作されている。原作・構成は手塚治虫。演出は山本暎一・林重行(りんたろう)・高木厚。制作は虫プロダクション。
 ガリバーの宇宙旅行1965東映長篇漫画映画の第8弾は、ジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行 記」にヒントを得た、宇宙が舞台の冒険ファンタジー。宿なしの少年テッドと科学者のガリバー博士は宇宙船に乗り、「青い希望の星」を目指して冒険の旅に出るが、「青い星」はロボットたちに占拠されており、絶望した住民たちは「紫の星」に逃れていた。テッドとガリバーは「青い星」の人々を助けるためにロボットの支配を打倒しようとする。高度に様式化された形態と洗練された色調による美術的な映画。作画監督は古沢日出夫。演出は黒田昌郎。米国での劇場公開は1966年。
 サイボーグ0091966石森(石ノ森)章太郎のSF大河マンガ、「サイボーグ009」(1964年連載開始)が原作の劇場版第1作。ギルモア博士によって造られた9人のサイボーグたちのチームが世界平和のために軍需産業組織(死の商人)の「ブラック・ゴースト団」と戦うSFアクション。演出は芹沢有吾。制作は東映動画。それまでの東映動画の漫画映画とは異なり、「リミテッドアニメ」と呼ばれる日本のTVアニメの手法によって制作されている。劇場版第2作「サイボーグ009 怪獣戦争」(1967年)、TVアニメシリーズ第1作(1967-68年、モノクロ)、TVアニメシリーズ第2作(1979-80年)、劇場版第3作「サイボーグ009 超銀河伝説」(1980年)、TVアニメシリーズ第3作(2001-2002年)もあります。
 サイボーグ009 怪獣戦争1967「サイボーグ009」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作。悪の組織「ブラック・ゴースト」が恐龍(プレシオザウルス)型の巨大ロボットを使って世界各地を攻撃し、9人のサイボーグたちはブラック・ゴーストの秘密基地を目指して出撃する。009はヘレナという名の少女に出会うが、実はブラック・ゴーストがスパイとして送り込んだ10人目のサイボーグ、0010であった彼女は、009を殺そうとする。アニメーション制作は東映動画。演出は芹川有吾。
 少年ジャックと魔法使い1967東映動画制作の活劇ファンタジー映画。少年ジャック(北欧神話に出てくる英雄、ベオウルフの子孫)は悪魔の少女キキーに連れ去られ、魔女グレンデルの城にやってくる。グレンデルは子供たちを誘拐して悪魔に変えてしまっていた。ジャックはグレンデルに殺されそうになったキキーを救い出そうとする。演出は藪下泰司。
Good!太陽の王子 ホルスの大冒険1968当時の東映動画の若手スタッフによる英雄的・社会主義的な群集活劇アニメ。高畑勲演出。場面設計は宮崎駿。アイヌのユーカラ「オキクルミと悪魔の子」と深沢一夫の人形劇「チキサニの太陽」が原作。舞台は北欧。少年ホルスと村人たちが一致団結して悪魔グルンワルドの侵略と戦う。1960年代の左翼思想と労働組合運動の産物。高畑勲と宮崎駿はこの作品以降、演出家とアニメーターのチームとして長い期間活動した。
 アンデルセン物語(東映動画版)1968デンマークの作家・詩人、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの少年時代を、アンデルセンの4編の童話、「眠りの精オーレおじさん」、「親指姫」、「赤い靴」、「マッチ売りの少女」と組み合わせて一つの物語として描いた、ミュージカル仕立てのファンタジー映画(80分)。アニメーション制作は東映動画。演出は矢吹公郎。作画監督は大工原章。音楽は宇野誠一郎。虫プロダクション制作の同タイトルのTVアニメシリーズ(1971年放映。52話)があるが、この映画とは別の作品であり直接の関係はない。
 長靴をはいた猫1969フランスの作家、シャルル・ペローの児童文学「長靴をはいた猫」が原作の長編アクション/コメディ映画。「東映まんがまつり」第一回上映作品。長靴をはいた猫のペロと少年ピエールが、魔王ルシファの手からローザ姫を救い出そうとする。魔王ルシファの城の尖塔の上でのスリリングな追跡シーンがみどころ。宮崎駿が原画で参加。矢吹公郎演出。
 空飛ぶゆうれい船1969石森(石ノ森)章太郎のマンガ「幽霊船」が原作のSF怪奇アクション映画。謎の幽霊船と大企業の黒汐物産との戦いに巻き込まれた少年嵐山隼人は、幽霊船とともに、黒汐の陰謀を背後で操っていた謎の海中生物ボアと戦う。宮崎駿が作画を担当した、巨大ロボットのゴーレムが東京を破壊するシーンが見どころ。池田宏演出。東映動画制作。
 千夜一夜物語1969アラビア語で書かれたインド・ペルシャ・中東の説話集「アラビアン・ナイト/千夜一夜物語」が原作の娯楽冒険活劇。エロティックなシーンを含む大人向けのアニメ映画。バグダッドで水売り商人をしていた青年アルディンの愛と冒険に満ちた波瀾万丈の人生を描く。マンガ家の手塚治虫と虫プロダクションが制作した最初の劇場用長編アニメ映画。製作総指揮は手塚治虫。監督は山本暎一。作画監督は宮本貞雄。美術監督(キャラクターデザイン)はやなせたかし。1969年度邦画興行収入第5位。
 クレオパトラ1970「千夜一夜物語」に続いて手塚治虫と虫プロダクションが制作した大人向けアニメ映画、「アニメラマ」(アニメとドラマ、あるいはシネラマを一つにした造語)の第2弾。古代エジプトのプトレマイオス朝最後の女王、クレオパトラ7世の数奇な半生を描いた史劇。日本のマンガのキャラクターや古今東西の絵画などの引用・パロディーが満載の艶笑映画。原案は手塚治虫。監督は手塚治虫・山本暎一。キャラクターデザインは大人漫画で知られる小島功。
 ちびっ子レミと名犬カピ1970東映動画制作の長編アニメ映画(81分)。エクトール・マロの児童文学作品「家なき子」を、主人公のレミと飼い犬のカピの友情に焦点を当てて翻案したもの。孤児の少年、レミはジェローム・バルブランとその妻に拾われ、フランスの小さな村、シャパノンで暮らしていたが、ジェロームはレミを旅芸人のヴィタリス老人に売ってしまう。レミは実の母を探しながら、ヴィタリス老人、カピとともに旅をする。演出は芹川有吾。作画監督は大工原章。音楽は木下忠司。この映画のBGMはTVアニメシリーズ「タイガーマスク」等の他の東映作品に流用されている。1975年の映画「『ちびっ子レミと名犬カピ』より 家なき子」(55分)はこの映画の短縮再公開版。「家なき子」のアニメ化作品としては、本作品の他にも東京ムービー新社制作のTVシリーズ「家なき子」(1977-1978年)、日本アニメーション制作のTVシリーズ「家なき子レミ」(1996-1997年)などがある。
 海底3万マイル1970海底と地底の世界が舞台の空想科学漫画映画。原作はマンガ家の石森(石ノ森)章太郎。海洋学者の父を持つ12歳の少年イサムは、地底国と海底国との戦いに巻き込まれる。地底国王は「火焔龍」と呼ばれる巨大なロボット怪獣を操り、地上世界を征服しようとするが、イサムは海底国の王女エンジェルとともに、地底国の侵攻を阻止しようと奮闘する。火焔龍のシーンは特撮怪獣映画のような迫力がある。演出は田宮武。制作は東映動画。
 どうぶつ宝島1971ロバート・ルイス・スティーブンソンの小説「宝島」を翻案した痛快冒険活劇映画。少年ジムは少女キャシーとともに海賊たちと戦いながら宝島を探す冒険の旅に出る。海賊たちは全て擬人化された動物キャラクター。宮崎駿がアイデア構成・原画で参加。池田宏演出。東映動画制作。
 アリババと40匹の盗賊1971スピーディーな動きとアクションが満載の痛快コメディー映画。「アラビアン・ナイト/千夜一夜物語」の一編「アリババと四十人の盗賊」をベースにしたオリジナルのストーリー。アル・ハック少年(40人の盗賊の頭領の子孫)がネズミのカジル、38匹の猫とともに、暴君王のアリババ33世と戦う。小田部羊一と若き日の宮崎駿によるマンガ的で自由奔放な原画が見どころ。演出は設楽博。作画監督は大工原章。アニメーション制作は東映動画。
 パンダコパンダ1972子供向けのメルヘンチックなアニメ。少女ミミ子の家に住み着いたパンダの父子が引き起こす騒動の話。原作・脚本・画面設定は宮崎駿。高畑勲演出。東京ムービー制作。宮崎駿の「となりのトトロ」を好む方におすすめ。続編「パンダコパンダ・雨ふりサーカスの巻」(1973年)もあります。
 ながぐつ三銃士1972「長靴をはいた猫」(1969年)に続く東映動画の「長猫」シリーズ第2弾(52分)。アメリカの西部開拓時代が舞台の娯楽活劇。ゴーゴータウンでは無法者たちが酒場の地下でニセ金を作っており、ニセ金の秘密を知った酒場の主人を殺してしまう。猫のペロと少年ジミーは、酒場の主人の娘のアニーを助け、無法者たちの陰謀を暴くため、無法者たちに闘いを挑む。作画のクオリティーは、宮崎駿が原画で参加した第1作「長靴をはいた猫」ほど良くはない。演出は勝間田具治。アニメーション制作は東映動画。1980年代前半に英語吹替版のVHSが「Ringo Rides West」または「Ringo Goes West」というタイトルでリリースされたことがある。
 魔犬ライナー0011変身せよ!1972「東映まんが祭り」の1作として実写映画「仮面ライダー対じごく大使」他と同時上映された中編アニメ映画(50分)。4匹のサイボーグ犬が活躍する近未来SFメカアクション。笹川ひろしのマンガ「魔犬五郎」(1963年「週刊少年キング」連載)の設定をベースにしたオリジナル・ストーリー。ツトム少年と4匹のサイボーグ犬(クイーン・エース・ジャック・ジョーカー。合体して宇宙艇「ライナー号」に変身する)が、デビル星から襲来した昆虫型宇宙人の地球侵略と戦う。演出は田宮武。音楽は山下毅雄。アニメーション制作は東映動画。
 マジンガーZ対デビルマン1973永井豪とダイナミックプロが原作のTVアニメの二大ヒーロー、マジンガーZデビルマンが共演した劇場版。ジェット推進式の翼、「ジェットスクランダー」により空を飛ぶ力を得たマジンガーZは、デビルマンとともに、ドクター地獄(ヘル)の機械獣とデーモン一族の妖獣の連合軍と対決する。演出は勝間田具治。制作は東映動画。
 哀しみのベラドンナ1973「千夜一夜物語」「クレオパトラ」に続いて虫プロダクションが制作した大人向けアニメ映画の第3弾。フランスの歴史学者、ジュール・ミシュレの著作「魔女」が原作の前衛的なアート・フィルム。当時は「アニメ・ロマネスク」と呼ばれていた。中世フランスの農村を舞台に、愛する夫、ジャンとの生活のために自らの心と肉体を悪魔に売った女性、ジャンヌの哀しい物語を描く。挿絵画家の深井国の絵を全面的に使用し、静止画の多用とイラストの動画化という実験的な手法により制作されている。サイケデリックな淫夢のようなエロティシズムあふれる映像が美術的で美しい。監督は山本暎一。美術は深井国。作画監督は杉井ギサブロー。
 マジンガーZ対暗黒大将軍19742つのTVシリーズ、「マジンガーZ」とその続編の「グレートマジンガー」の合間のエピソードを描いた劇場版。ミケーネ帝国の暗黒大将軍率いる7大戦闘獣軍団が世界中の都市を攻撃し、東京ではマジンガーZが強力な軍団の攻撃を受けて瀕死の状態となっていたが、新ヒーローのグレートマジンガーが登場し、マジンガーZとともに戦闘獣軍団を撃退する。「マジンガー」シリーズの劇場版のなかでも最も印象的な作品として名高い。原作は永井豪とダイナミックプロ。演出は西沢信孝。制作は東映動画。
 きかんしゃやえもん D51の大冒険1974消えてゆく蒸気機関車を惜しんだ1960年代後半〜1970年代前半の日本のSLブームを背景に、絵本「きかんしゃ やえもん」(文/阿川弘之、絵/岡部冬彦。1959年刊)にオリジナルのキャラクターやエピソードを加えてアニメ映画化した作品(62分)。「東映まんが祭り」(1974年春)の上映作品の一つとして公開された。基本はアニメ映画だが、全体の約3分の1が蒸気機関車のロケ撮影などの実写映像で構成されている。擬人化された鉄道車両や動物たち、ミュージカル風の挿入歌、コミカルなドタバタアクションなどを導入した子供向けの娯楽作品。年老いた蒸気機関車のやえもんは仲間の車両たちから邪魔者扱いされ、田舎の機関区へと追いやられてしまう。やえもんの友達の少年、正はやえもんを町に連れ戻そうとするが…。蒸気機関車の脱線転覆事故の実写シーンは東映の映画「大いなる旅路」(1960年)からの流用。演出は田宮武。制作は東映動画。「きかんしゃ やえもん」が原作の作品としては、本作以前に劇団かかし座による影絵劇版(1970年初演)がある。東映アニメーションは2009年に「とびだす! 3D東映アニメまつり」にて新作の3D立体アニメ映画「きかんしゃやえもん」を公開している。機関車キャラが主役の絵本・アニメーションとしては、アメリカの「ちびっこきかんしゃだいじょうぶ」(原題:The Little Engine That Could、1930年出版開始)や、イギリスの「汽車のえほん」(原題:The Railway Series、1945年出版開始)とそのアニメ化作品の「きかんしゃトーマス」などの作品もある。
 アンデルセン童話 にんぎょ姫19751975年3月公開の「東映まんが祭り」のメインプログラムとして上映された女児向けのアニメ映画(69分)。デンマークの作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話「人魚姫」が原作。人間の男に恋をした人魚の悲恋の物語。人魚の王族の末娘のマリーナは嵐で難破した船に乗っていた王子を救う。王子に恋をしたマリーナは、海の魔女からもらった薬を呑んで人間の姿に変わり、王子の元へ赴くが、悲しい運命に直面する。原作に忠実な翻案だが、マリーナの親友のイルカのフリッツなどのオリジナルのキャラクターが登場する。演出と作画は当時の東映のTVアニメの作風。冒頭と最後にデンマークで撮影された実写映像が挿入されている。監督は勝間田具治。制作は東映動画。同時上映は「グレートマジンガー対ゲッターロボ」、「これがUFOだ! 空飛ぶ円盤」、「仮面ライダーアマゾン」、「がんばれ!! ロボコン」、「魔女っ子メグちゃん 月よりの使者」。1975年度邦画興行収入第10位。
 グレートマジンガー対ゲッターロボ1975「東映まんが祭り」の上映作品の一つとして公開された短編映画(30分)。永井豪とダイナミックプロが原作のTVアニメの二大巨大ロボットヒーロー、グレートマジンガーゲッターロボが共演した劇場版。科学要塞研究所のグレートマジンガーと早乙女研究所のゲッターロボは互いに協力し、宇宙怪獣ギルギルガンとともに宇宙から飛来した謎の円盤と戦う。原作は永井豪・石川賢とダイナミックプロ。演出は明比正行。制作は東映動画。
 グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突1975「東映まんが祭り」の上映作品の一つとして公開された短編映画(24分)。永井豪とダイナミックプロが原作のTVアニメの二大巨大ロボットヒーロー、グレートマジンガーとゲッターロボGが共演した劇場版。謎の侵略者が送り込んだ怪獣型ロボット、光波獣ピクドロンをグレートマジンガーとゲッターロボGが迎え撃つ。ゲッターロボからゲッターロボGへの主役交代劇と、グレートマジンガーの新兵器、グレートブースターの登場が見どころ。原作は永井豪・石川賢とダイナミックプロ。演出は明比正行。制作は東映動画。
 宇宙円盤大戦争1975「東映まんが祭り」の上映作品の一つとして公開された短編映画(30分)。UFO(空飛ぶ円盤)を素材として導入した巨大ロボットアニメ。故郷のフリード星をヤーバン大王率いる侵略軍に滅ぼされたデューク・フリード王子は、地球に逃れ、地球人の宇門大介として暮らしていたが、ヤーバン大王の娘でデューク・フリードのかつての恋人、テロンナ王女は、デューク・フリードを追って侵略軍とともに地球にやって来た。デューク・フリードはUFO型ロボットの「ガッタイガー」を操縦し、侵略軍と戦う。この作品が後のTVシリーズ「UFOロボ グレンダイザー」の原型になっていることは有名。原作は永井豪とダイナミックプロ。演出は芹川有吾。制作は東映動画。
 長靴をはいた猫 80日間世界一周1976「長靴をはいた猫」(1969年)、「ながぐつ三銃士」(1972年)に続く東映動画の「長猫」シリーズ第3弾。ジュール・ヴェルヌの「八十日間世界一周」を題材にした痛快アクション・コメディ映画。街の有力者のグルーモン卿(ブタ)と80日間で世界一周できるか賭けをした猫のペロは、仲間のカーター(カバ)、チビ(子ネズミ)、チビの父とともに、猫の殺し屋トリオやグルーモンが差し向けたガリガリ博士(オオカミ)による妨害と戦いながら、80日間世界一周の旅に挑戦する。演出は設楽博。
 UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー1976「東映まんが祭り」の上映作品の一つとして公開された短編映画(27分)。永井豪とダイナミックプロが原作のTVアニメの二大巨大ロボットヒーロー、グレートマジンガーグレンダイザーが共演した劇場版。TVシリーズ「UFOロボ グレンダイザー」の外伝的エピソード。ベガ大王は地球侵攻のためにベガ星連合軍のバレンドス親衛隊長を派遣し、バレンドスはロボット博物館からグレートマジンガーを強奪してグレンダイザーに襲いかかる。原作は永井豪とダイナミック企画。演出は葛西治。制作は東映動画。
 グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー 決戦! 大海獣1976「東映まんが祭り」の上映作品の一つとして公開された短編映画(30分)。永井豪原作の3つのスーパーロボットアニメ、「UFOロボ グレンダイザー」、「ゲッターロボG」、「グレートマジンガー」のクロスオーバー作品。日本海沖に出現した謎の怪物。それは太古に死滅した筈の大海獣、ドラゴノザウルスだった。海獣を倒すため、グレンダイザー、グレートマジンガー、ゲッターロボGの3体にダブルスペイザー、ビューナスA、ダイアナンAを加えた「ロボット軍団」が編成される。原作は永井豪とダイナミック企画。演出は明比正行。制作は東映動画。
 宇宙戦艦ヤマト1977「宇宙戦艦ヤマト」TVシリーズの紹介文を参照。最初のTVシリーズを編集したダイジェスト版の映画。劇場で大ヒットを記録し、日本中に「ヤマト」ブーム(第一次アニメブーム)を巻き起こした。原作は松本零士。製作総指揮は西崎義展。舛田利雄監督。オフィス・アカデミー製作。
 草原の子テングリ1977雪印乳業のPR映画として制作された短編映画(22分)。中央アジアの草原に住む少年テングリは子牛のタルタルとともに兄弟のように育ったが、ある日村人たちが食糧不足のためにタルタルを殺して食べようとしているのを知り、タルタルを逃がしてしまう。数年後、テングリは村人たちと「黄金の角」を持つ牡牛を求めて狩猟に出かけ、タルタルに再会する。原案が手塚治虫、演出・作画監督が大塚康生(「太陽の王子 ホルスの大冒険」、「ルパン三世」TVシリーズ第1作、「パンダコパンダ」、「侍ジャイアンツ」、「未来少年コナン」、「ルパン三世 カリオストロの城」作画監督)、原画が小田部羊一(「アルプスの少女ハイジ」、「母をたずねて三千里」キャラクターデザイン・作画監督)、椛島義夫(「新オバケのQ太郎」、「ジャングル黒べえ」、「エースをねらえ!」TVシリーズ第1作、「ガンバの冒険」作画監督)、宮崎駿、近藤喜文(「耳をすませば」監督)他という錚々たるスタッフによる高品質のフィルム。劇場で一般公開されなかったため長い間幻の作品となっていたが、2007年にDVDで発売された。アニメーション制作はシンエイ動画。
 惑星ロボ ダンガードA対昆虫ロボット軍団1977「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」の作者として知られる漫画家の松本零士が原案に参加し、東映動画が制作したSFロボットアニメシリーズ「惑星ロボ ダンガードA」(1977-1978年放映)の劇場版第1作であり唯一の劇場用オリジナル作品(25分)。「東映まんがまつり」の上映作品の一つとして公開。宇宙開発基地(巨大戦闘空母)ジャスダムは太陽系第十番惑星プロメテへの移住計画を進めていたが、ある日月面基地が生物の血を吸う昆虫型異星人の円盤群に襲撃され全滅してしまう。異星人を迎撃するため、大江戸博士はジャスダムを月に向けて発進させ、パイロットの一文字タクマは巨大変形ロボットのダンガードAを操縦し異星人のロボットと戦う。「網走番外地」「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」などで知られる実写畑の石井輝男監督と明比正行の共同演出。石井輝男の参加により、本作は残虐な描写やカンフーのような格闘アクションのシーンを含む異色作となっている。制作は東映動画。
 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち1978「宇宙戦艦ヤマト」TVシリーズの紹介文を参照。シリーズ初の劇場版オリジナル作品。TVシリーズの物語の後日談。西暦2201年、元ヤマトの乗組員たちが再びヤマトに搭乗し、惑星を滅ぼし宇宙を支配しようとする白色彗星帝国ガトランティスに対し決死の攻撃を行う。戦死や特攻を美化するかのようなそのロマンティシズムに対しては批判もあったが、劇場では大ヒットを記録した(観客動員数は4百万人)。原作は松本零士。原案は西崎義展・松本零士・舛田利雄。企画・製作・総指揮は西崎義展。監督は舛田利雄・松本零士。オフィス・アカデミー製作。シリーズ完結編として制作されたが、この後もTVシリーズ第2作「宇宙戦艦ヤマト2」(1978-79年)、TVスペシャル「宇宙戦艦ヤマト-新たなる旅立ち-」(1979年)、劇場版「ヤマトよ永遠に」(1980年)、TVシリーズ第3作「宇宙戦艦ヤマトIII」(1980-81年)、劇場版「宇宙戦艦ヤマト 完結編」(1983年)と続編が多数制作されている。
 科学忍者隊ガッチャマン 劇場版1978「科学忍者隊ガッチャマン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ(1972年〜1974年放映)の再編集版として制作された劇場版(1時間50分)。科学忍者隊がギャラクターの「V2作戦」(ギャラクターの首領、ベルクカッツェが地球を取り巻くヴァンアレン放射帯を降下させる怪鳥ミサイルで人類を脅迫する)と「ブラックホール作戦」(ギャラクターの総裁Xが地球内部で分子爆弾を爆発させ地球を消滅させようとする)に立ち向かう。クライマックスは健と父親の短い再会の場面と、ジョーが死ぬ最後のシークエンス。原作は吉田竜夫。総指揮は岡本喜八。監督は鳥海永行。音楽はすぎやまこういち。アニメーション制作はタツノコプロダクション。劇場公開時の音声は「フェニックスサウンド」と呼ばれた4チャンネルの立体音響。
 ルパン三世 ルパンVS複製人間(クローン)1978「ルパン三世」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第2作の放映中に公開された劇場版第1作。太古の昔にクローン技術を開発し、巨万の富と永遠の生命を得た謎の男、マモーとルパン三世の闘いを描いたドタバタアクションコメディ。雰囲気はTVシリーズ第1作の前半に似ている。他の劇場版よりもずっとモンキー・パンチの原作マンガのイメージに近い、より大人向けな作品。原作はモンキー・パンチ。監督は吉川惣司。監修は大塚康生。東京ムービー新社制作。
Very good!ルパン三世 カリオストロの城1979「ルパン三世」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。劇場版第2作。偽札を製造しているヨーロッパの小国、カリオストロ公国を舞台に、ルパン三世が王女クラリスをカリオストロ伯爵との意に染まない結婚から守ろうとする。脚本・監督は宮崎駿。宮崎の監督第1作。娯楽冒険活劇映画としての完成度が非常に高い作品。必見の名作。東京ムービー新社制作。
 銀河鉄道9991979「銀河鉄道999」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズのストーリーをベースにした劇場版第1作。停車駅はメガロポリス中央ステーション(地球)、タイタン(土星の衛星)、冥王星、トレーダー分岐点(惑星ヘビーメルダー)、機械化母星メーテル。機械伯爵に対して母の死の復讐をした鉄郎は、機械帝国の女王プロメシュームと対決する。他の松本作品のメインキャラクター、エメラルダスとキャプテン・ハーロックが客演。りんたろう監督。東映動画制作。1979年度邦画興行収入第1位を記録した大ヒット作。続編の劇場版第2作もあります。
 エースをねらえ!1979「エースをねらえ!」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。山本鈴美香の原作マンガの第1部をベースにした完全新作の劇場版。TVシリーズ第1作よりも原作のマンガ版に忠実な作品。出崎統監督。東京ムービー新社制作。
 龍の子太郎1979日本の民話を基にした松谷みよ子の児童文学「龍の子太郎」(1960年出版)のアニメ映画化作品(75分)。「龍の子太郎」が原作の作品としては、本作以前に人形劇や舞台劇の作品がある。怠け者で大飯食らいの少年、龍の子太郎は山の中の小さな村でお婆さんと一緒に暮らしていた。ある日太郎は、他人を助けるためにのみ使うことができる百人力を天狗から与えられる。食糧難に苦しむ人々を助けながら、太郎は龍に姿を変えられて北の国の湖で暮らしている母を探して旅をする。入念な作画・動画と水墨画のような美しい背景美術が見どころ。「白蛇伝」(1958年)に始まる、民話や文学作品を原作とする大作アニメ映画としての往年の「東映長編漫画映画」のほぼ最後の作品。監督は浦山桐郎(実写映画「キューポラのある街」監督)。アニメーション演出は葛西治。キャラクターデザイン・作画監督は小田部羊一(「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」キャラクターデザイン・作画監督)・奥山玲子。美術監督は土田勇。制作は東映動画。「東映まんが祭り」の上映作品の一つとして公開。
 ドラえもん のび太の恐竜1980藤子・F・不二雄の人気SFコメディマンガが原作。ドラえもんは、何をやってもうまくいかない男子小学生、野比のび太を助けるために未来の世界から来た猫型のロボット。原作のマンガ版(1969-1996年)は日本の国民的マンガの一つであり、アジア各国でも人気を獲得した作品。劇場版第1作。のび太が自分で育てた白亜紀の恐竜、ピー助を守るために未来から来た恐竜ハンターと戦う。福富博監督。シンエイ動画制作。TVシリーズ第1作(1973年)、TVシリーズ第2作(1979年-)の他、劇場版も多数制作されている。
 火の鳥2772 愛のコスモゾーン1980手塚治虫のマンガ「火の鳥」(1967-88年連載)の世界観をベースにした唯一のオリジナル劇場用アニメ映画。マンガ版は「人間の生と死」をテーマとする大河ドラマで、太古の時代から遠い未来にまで及ぶ、主に12編の長編物語からなる手塚のライフワーク。劇場版「2772」はマンガ版からは独立した単独の物語。極度に合理化・管理化された未来社会が舞台のSFファンタジー。試験管ベイビーとして生まれ、育児ロボットのオルガに宇宙ハンターとして育てられた青年、ゴドーは、オルガとともに宇宙船スペース・シャーク号に乗り、宇宙生命体2772、通称「火の鳥」を探して宇宙に旅に出る。原作・総監督は手塚治虫。脚本は手塚治虫・杉山卓。監督は杉山卓。手塚プロダクション制作。「火の鳥」の映像化作品としては、他に実写映画「火の鳥」(一部アニメとの合成、1978年)、アニメ映画「火の鳥・鳳凰編」(1986年)、OVA2作品「火の鳥・ヤマト編」(1987年)、「火の鳥・宇宙編」(1987年)がある。
 地球へ…1980竹宮惠子のSFマンガ「地球へ…(テラへ…)」(1977-1980年「月刊マンガ少年」連載)が原作の長編アニメ映画(112分)。原作のマンガは、遠い未来の宇宙時代を舞台に、人類と超能力を持つ新人類「ミュウ」との闘争を描いたシリアスな政治劇。S.D.(Superior Dominance:特殊統治体制)500年、人類は出生から死に至るまでの全てをマザーコンピューターに管理されながら植民惑星で育ち、選ばれた人々のみが地球(テラ)で生活することを許されていた。ミュウは異分子として人類に迫害されていたが、ミュウの長、ジョミー・マーキス・シンはミュウを率いて母なる星、地球への帰還を試みる。一方、執行機関「メンバーズ・エリート」出身の青年キース・アニアンは地球の国家元首となり、ミュウを迎え撃つ。劇場版は結末部分が原作とは異なっている。長回しを多用した実写映画風の演出が見どころ。監督は実写畑の恩地日出夫。キャラクターデザイン・作画監督は須田正己。制作は東映動画。TVアニメシリーズ(南町奉行所・東京キッズ制作、2007年)もあります。
 まことちゃん1980恐怖マンガの巨匠として知られる楳図かずおの人気ギャグマンガ「まことちゃん」(1976年〜1981年「週刊少年サンデー」連載)が原作の唯一のアニメ化作品(85分)。原作のマンガは幼稚園児の沢田まこととその家族、友だちの日常生活を描いたナンセンスでシュールでスカトロジックなコメディー/ギャグマンガ。映画版は原作のマンガの5つのエピソード、第1話「小さな恋人」、第2話「母の日のプレゼント」、第3話「すずめのタマゴ」、第4話「愛のお弁当」、第5話「よい子大賞」からなる。劇場公開時のタイトルは「エネルギッシュギャグ まことちゃん」。キャラクターデザイン・作画監督は小林治。監督は芝山努。製作は東京ムービー新社。原作者の楳図かずおは音楽の才能がある人で、オープニングの「パパ&ママロック」とエンディングの「サンバ・デ・まことちゃん」は楳図かずお本人が作詞作曲と歌を担当している。併映は相米慎二監督の実写映画「翔んだカップル」。
 あしたのジョー1980スポーツ・アニメ。孤児の少年、矢吹丈は少年院で宿命のライバルとなるボクサーの力石徹と出会い、力石と戦うために自らもボクサーとなる。高森朝雄(梶原一騎)・ちばてつやのマンガ(1968-73年)が原作。最初のTVシリーズ(1970-71年)を編集した劇場版第1作。福田陽一郎監督。原作のマンガ版はボクシング/スポーツマンガの最高傑作として知られる不朽の名作。TVシリーズ第2作、劇場版第2作もあります。
 サイボーグ009 超銀河伝説1980「サイボーグ009」劇場版第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第2作の放映後に公開された劇場版第3作。宇宙を舞台にしたSFアクション映画。9人のサイボーグ戦士たちが宇宙船「イシュメール」に乗り、宇宙の母源ともいうべき超エネルギー、「ボルテックス」を利用して宇宙征服を企むダガス星の帝王、ゾアと戦う。原作・総指揮は石ノ森章太郎。監督は明比正行。制作は東映。
 機動戦士ガンダム1981「機動戦士ガンダム」TVシリーズの紹介文を参照。ガンダム劇場版三部作の第1作。TVシリーズの最初の13話を再編集したもの。新作カット・シーンの追加あり。総監督は富野善幸。サンライズ制作。
 機動戦士ガンダムII
哀・戦士編
1981「機動戦士ガンダム」TVシリーズの紹介文を参照。ガンダム劇場版三部作の第2作。TVシリーズの16話から31話までを再編集・再構成した作品。新作カット・シーンの追加あり。総監督は富野善幸。サンライズ制作。
 シリウスの伝説1981サンリオが製作した長編アニメ映画(108分)。神話的な世界観に基づき、水の国の王子シリウスと火の国の王女マルタの(シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」のような)悲恋を描いたファンタジー。火の女王テミスと水の王グラウコスの姉弟が仲たがいしたことによって、火の国と水の国が対立している世界が舞台。水の国の王子シリウスはテミスの娘、王女マルタに出会う。2人は互いに恋に落ち、禁断の愛に苦悩する。入念な作画と滑らかなアニメーション(製作期間3年。8万枚の動画はすべてハンドトレスで描かれている)による幻想的で美しい映像は見ごたえあり。原作・企画・製作は辻信太郎(サンリオの創業者・社長)。監督は波多正美。すぎやまこういちによるクラシカルで荘厳な音楽はNHK交響楽団が演奏。原作本(文:辻信太郎、絵:阿部行夫(映画版の美術監督))もあります。
 ドラえもん のび太の宇宙開拓史1981「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。藤子・F・不二雄のマンガが原作の劇場版第2作。西部劇風のSF冒険活劇。地球よりも重力が軽い惑星、コーヤコーヤ星が舞台。コーヤコーヤ星から開拓移民を追い出し、反重力エネルギーを発生させる物質、ガルタイト鉱石を独占しようとするガルタイト鉱業との戦いでのび太が英雄的な活躍をする。この作品は、数ある「ドラえもん」の劇場版の中でも傑作として名高い。原作・脚本は藤子・F・不二雄。西牧秀夫監督。シンエイ動画制作。
 さよなら銀河鉄道999 -アンドロメダ終着駅-1981「銀河鉄道999」TVシリーズ劇場版第1作の紹介文を参照。松本零士のマンガが原作の劇場版第2作。劇場版第1作の続編。地球でパルチザンの兵士として機械化人間と戦っていた鉄郎は、再び999に乗り、終着駅の惑星大アンドロメダに向かう。りんたろう監督。東映動画制作。
 じゃりン子チエ 劇場版1981はるき悦巳の人気マンガ「じゃりン子チエ」(1978-1997年、週刊「漫画アクション」連載)が原作の長編アニメ映画。大阪の下町が舞台の人情味あふれるコメディー。バクチとケンカに明け暮れる父親の竹本テツに代わって家業のホルモン焼き屋を切り盛りする11歳(小学5年生)の少女、竹本チエが主人公。原作ははるき悦巳。監督は高畑勲。キャラクターデザインは小田部羊一。作画監督は小田部羊一・大塚康生。アニメーション制作は東京ムービー新社。劇場版の公開後に放映されたTVアニメシリーズ(1981-1983年、65話)は関西圏では何度も再放送され、人気番組となった。続編のTVシリーズ第2作「チエちゃん奮戦記 じゃりン子チエ」(1991-1992年、39話)もあります。
 ユニコ1981サンリオの少女雑誌「リリカ」に連載された手塚治虫のマンガ「ユニコ」が原作の子供向け長編冒険ファンタジー映画。ストーリーは原作のマンガの第3章「ほうきにのったネコ」と第8章「ひとりぼっちのユニコ」を脚色したもの。白い角を持つ一角獣(ユニコーン)の子供、ユニコは人間の女の子になりたがっている子猫のチャオに出会う。ユニコは魔法の力でチャオを女の子に変身させるが、チャオは人間に扮した巨大な悪魔の化身のゴースト男爵にさらわれてしまう。ユニコは友だちの悪魔くんとともに大悪魔と戦い、チャオを助け出そうとする。原作は手塚治虫。監督は平田敏夫。製作はサンリオ(制作協力はマッドハウス)。「ユニコ」の映像作品としては、他に短編のパイロットフィルムの「ユニコ」(1979年制作。「ユニコ 黒い雲と白い羽」のタイトルでヴィデオ発売)と劇場映画第2作「ユニコ 魔法の島へ」(1983年)がある。
 キャプテン1981ちばあきおの人気野球マンガ「キャプテン」(1972-1979年「月刊少年ジャンプ」連載)が原作の長編アニメ映画(101分)。原作は、ヒーローではなく平凡な少年たちが主人公の感動的なスポーツマンガで、東京下町の墨谷二中の野球部の歴代のキャプテンと部員たちの成長を描く。谷口タカオは中学野球の名門、青葉学院の二軍の補欠だったが、墨谷二中に転校し、野球部のキャプテンとなる。谷口と部員たちは地道な練習を経て、青葉学院との地区予選決勝に挑む。1980年に単発のTVスペシャルとして放映され、好評を博したため、30分の新作部分(青葉学院との再試合)を加えた延長編が再度放映され、その後細かい新作シーンを加えた劇場版が1981年に公開された。監督は出崎哲。制作はエイケン。アニメーション制作はマジックバス。TVアニメシリーズ(26話、1983年)、実写映画版(2007年)もあります。
 夏への扉1981竹宮恵子の短編「夏への扉」(1975年「花とゆめ」掲載)が原作の中編アニメ映画(59分)。20世紀初頭のフランスを舞台に思春期の少年の繊細な心情を描いた芸術的なフィルム。あるギムナジウムで「合理党」を名乗る4人の少年のグループの話。グループのリーダー格、マリオンは大人たちに対して批判的で、上級生も恐れない少年だった。市長の娘の美少女レダニアはマリオンに対して密かな恋心を抱いていたが、マリオンは年上の美女サラに誘惑され、一夜を共にしてしまう。性の目覚めや同性愛等の際どい題材と、原作のタッチに近い美麗な作画による、当時としては先鋭的なフィルム。演出は真崎守。アニメーション制作はマッドハウス・東映動画。吉田秋生原作の「悪魔と姫ぎみ」と併映で、ホールや公民館などの劇場以外の場所で公開された(オフ・シアター方式)。
Good!機動戦士ガンダムIII
めぐりあい宇宙編
1982「機動戦士ガンダム」TVシリーズの紹介文を参照。ガンダム劇場版三部作の第3作。TVシリーズの32話から43話(最終話)までを再編集した作品。全体の約70%が新作画。総監督は富野善幸。制作はサンライズ。
Very good!伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇1982「伝説巨神イデオン」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版は二部構成。第一部「接触篇」はTVシリーズを再編集した総集編。第二部「発動篇」は完全新作の完結編であり、TVシリーズでは放映されなかった最終4話(40-43話)に該当する。宇宙を舞台に人類の滅亡と再生のドラマを描いた「発動篇」は、スタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」にも似た壮大なスケールのSF映像。総監督は富野善幸。制作はサンライズ。
 ドラえもん のび太の大魔境1982「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第3作はアフリカが舞台の冒険活劇。アフリカ中央部のコンゴ盆地のジャングルにある巨大な神像の謎を探る冒険の旅に出たのび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンは、そこで進化した犬たちの王国を発見する。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は西牧秀夫。制作はシンエイ動画。
 わが青春のアルカディア1982松本零士のマンガが原作のTVアニメシリーズ「宇宙海賊キャプテンハーロック」(1978-79年放映)の主人公、ハーロックの若かりし頃を描いたSFアドベンチャー。若きハーロックは太陽系連邦所属の宇宙戦艦デスシャドウ号の艦長として異星人イルミダスの侵略と戦っていたが、戦いに敗れ、地球はイルミダスに占領されてしまう。イルミダスの占領軍との戦いで最愛の女性、マーヤを失ったハーロックは、「自由に生きる」という自らの信念を貫くため、終生の親友、トチローとともに地球を去り、宇宙戦艦アルカディア号で宇宙へと旅立つ。原作は松本零士。監督は勝間田具治。制作は東映。TVアニメシリーズ「わが青春のアルカディア 無限軌道SSX」(1982-83年放映)はこの映画の続編。
 劇場版 1000年女王1982マンガ家の松本零士が原作を手がけたTVアニメシリーズ「新竹取物語 1000年女王」(1981-1982年放映、42話)の放映終了直前に公開された劇場版。1000年に1度、遊星ラーメタルから地球に降り立つ「1000年女王」を描いたSFファンタジー。1999年、教師兼天文台職員として働く女性、雪野弥生として地球で暮らしていた1000年女王は、天文台の雨森教授や雨森始少年(雨森教授の甥で雪野弥生の教え子)とともに、地球に移住しようとするラーメタル人の攻撃と戦う。原作は松本零士。監督は明比正行。制作は東映動画。
 セロ弾きのゴーシュ1982宮沢賢治の童話が原作のファンタジー映画。アニメ作画の老舗、オープロダクションの自主制作作品。自然に囲まれた日本の昔の田舎町が舞台。青年チェロ奏者のゴーシュは、言葉を話す奇妙な動物たち(猫、カッコウ、狸、鼠)と出会う。BGMはベートーヴェンの交響曲第6番「田園」。脚本・監督は高畑勲。キャラクターデザイン・原画は才田俊次が一人で担当。
 クラッシャージョウ1983高千穂遥のスペースオペラ小説が原作のSFアクション映画。監督・キャラクターデザイン・作画監督は安彦良和(「機動戦士ガンダム」TVシリーズ第1作のキャラクターデザイン、作画監督で知られるアニメーター/マンガ家)。宇宙の何でも屋、クラッシャージョウのチームが宇宙海賊マーフィと戦う。「ダーティペア」のケイとユリ(安彦良和によるオリジナル・キャラクター)がゲスト出演。制作はサンライズ。1989年に発売されたOVA2作品もあります。
 幻魔大戦1983平井和正(小説)・石森(石ノ森)章太郎(マンガ)原作のSFアニメ。超能力を持つ日本の高校生、東丈は世界の超能力戦士たちと団結し、地球を救うために「幻魔」と呼ばれる宇宙からの侵略者と戦う。大友克洋によるキャラクター・デザインがかっこいい。りんたろう監督。音楽監督はキース・エマーソン。アニメーション制作はマッドハウス。
 はだしのゲン1983中沢啓治の漫画「はだしのゲン」の「週刊少年ジャンプ」連載部分(1973-1974年)が原作の長編アニメ映画(84分)。原作は作者自身の広島での原爆被爆と生存の体験を元にしたドラマ、サヴァイヴァル・ストーリーであり必読の傑作。このアニメ映画版は原作の第1部からエピソードを取捨選択し再構成して制作されている。広島に住む国民学校(小学校)2年の少年、中岡元は原爆投下によって父・姉・弟を失い、母と孤児の少年、近藤隆太とともに敗戦後の焼け野原で必死に生き延びようとする。キャラクターのデザインと動きは原作よりも漫画映画的だが、原爆投下後の惨状の描写は凄惨でショッキングなものとなっている。製作・原作・脚本は中沢啓治。監督は真崎守。キャラクター設計・作画監督は富沢和雄。アニメーション制作はマッドハウス。続編の「はだしのゲン2」(1986年)もあります。
 うる星やつら オンリー・ユー1983「うる星やつら」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズのチーフディレクターを務めていた押井守監督による劇場版第1作。TVシリーズの延長線上にあるスラップスティックコメディ/ラブロマンス。エル星の女王、エルは諸星あたるに結婚を迫り、あたるをエル星に連れ去って結婚を強行しようとするが、ラムはあたるの奪還作戦を開始する。製作はキティ・フィルム(製作協力はスタジオぴえろ)。併映は相米慎二監督の実写映画「ションベン・ライダー」。
 ドラえもん のび太の海底鬼岩城1983「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第4作は深海が舞台の冒険活劇。水中バギーに乗って太平洋の海底火山にキャンプに行ったのび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンは、マリアナ海溝で海底人の国家、ムー連邦を発見し、ムー連邦の少年兵士、エルと知り合う。その頃バミューダ三角海域では、海底火山の活動により、滅亡したアトランティス人たちが残した自動報復システムが再び活動を開始し、鬼角弾(核ミサイル)を発射しようとしていた。のび太たちはエルとともに鬼角弾の発射を阻止するため、バミューダ海域に向かう。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。
 ゴルゴ13 劇場版1983「ゴルゴ13」は1968年から雑誌「ビッグコミック」に長期連載されているさいとう・たかをの劇画。主人公のゴルゴ13(別名:デューク東郷)はプロの暗殺者で、どんな標的も必ず仕留める非情な狙撃者(スナイパー)。劇場アニメ版は原作の第108話「帝王の罠」をベースにしたハードボイルド・アクション。石油王のレオナルド・ドーソンがFBI・CIA・ペンタゴンを動員し、息子のロバートを殺したゴルゴ13を追撃する。監督は出崎統。作画監督は杉野昭夫。アニメーション制作は東京ムービー新社。米国での劇場公開版タイトルは「The Professional: Golgo 13」。出崎・杉野のコンビによるOVA版「ゴルゴ13 QUEEN BEE」(1998年)もあります。
 ユニコ 魔法の島へ1983「ユニコ」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作はモダンホラー風の冒険ファンタジー。この映画のために描き下ろされた「ユニコと太陽の王国」が原作。人間を「生き人形」に変えて、それを部品にして城を造っている魔法使い、ククルックとユニコの戦いを描く。原作は手塚治虫。脚本・監督は村野守美。製作はサンリオ。制作協力はマッドハウス。
 パタリロ! スターダスト計画1983「パタリロ!」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ終了後に公開された劇場版(48分)。原作のマンガ版の長編エピソード「スターダスト」(単行本第5巻所収)を映画化したもの。大宇宙が舞台のコミカルなスパイ活劇/ギャグアニメ。パタリロ、バンコラン、マライヒ、プラズマX(パタリロが作ったスーパーロボット)が、世界各国でダイアモンドを強奪し世界征服を企む国際的犯罪組織「タランテラ」と戦う。原作は魔夜峰央。監督は西澤信孝。アニメーション制作は東映動画。オープニングの主題歌「RUN away 美少年達(ローズボーイズ)!」を歌っているのは原作者の魔夜峰央本人。
Good!風の谷のナウシカ1984宮崎駿が自身の長編マンガを原作として脚本・監督を担当した生態学的なSF映画。「火の七日間」と呼ばれた最終戦争により産業文明が崩壊した遠い未来の世界が舞台。地上の大部分は「腐海」と呼ばれる瘴気(毒ガス)と王蟲(巨大化した昆虫)の森に覆われていた。「火の七日間」で世界を滅ぼした兵器「巨神兵」の復活を目論む軍事国家トルメキアとの戦争に巻き込まれた小国「風の谷」の王女ナウシカは、生態系との共存の道を探る。ストーリーは原作のマンガ版より単純だが、映像作品としての完成度は非常に高い。制作はトップクラフト(後のスタジオジブリ)。
Very good!うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー1984「うる星やつら」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第2作は、「永遠に繰り返されるドタバタ喜劇」としてのTVシリーズの自己パロディであり、「内宇宙」テーマを扱ったメタ・フィクション的なSF映画でもある問題作。諸星あたるとその他のメインキャラクターたちが、夢のような奇妙な内宇宙の世界に閉じ込められてしまう。そこでは友引高校の学園祭の前日という一つの同じ一日が延々と繰り返されていた。脚本・監督は押井守。「うる星やつら」シリーズ中の最高傑作であり必見の名作。制作はキティ・フィルム。制作協力はスタジオぴえろ。
Good!超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか1984「超時空要塞マクロス」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズのメインストーリーをベースにした完全新作の劇場版。TV版よりも遥かに緻密で美麗な作画・動画。映像的には当時のアニメ映画としては最高の品質。監督は石黒昇・河森正治。製作はビックウエスト、タツノコプロ他。
 綿の国星1984大島弓子の少女マンガ「綿の国星」(1978年月刊「LaLa」連載開始)をアニメ映画化した作品。原作のマンガ版は、擬人化された子猫の視点から人間と猫の世界を描いた、文学的な味わいのある傑作ファンタジー。映画版のストーリーは主に原作の第1話「ワタノクニホシ」と第3話「シルクムーン・プチロード」を元にしている。予備校に通う青年、須和野時夫は捨てられた小さな牝猫を拾い、「チビ猫」と名づけた。チビ猫はいつか自分が人間になれると信じていたが、美しい銀色の牡猫のラフィエルは、チビ猫に「猫は人間にはなれない」といい、伝説の「綿の国」について話して聞かせる。企画・製作は虫プロダクション。脚本は辻真先・大島弓子。監督は辻伸一。
 ドラえもん のび太の魔界大冒険1984「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第5作は、魔法が発達したもう一つの世界(パラレル・ワールド)が舞台の冒険ファンタジー。「魔界星」が地球に接近し、悪魔が地球の侵略を企んでいるという「魔界接近説」を唱えていた満月博士が悪魔にさらわれてしまい、満月博士の娘の美夜子は悪魔によって猫の姿に変えられてしまう。のび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンは地球を救うため美夜子とともに魔界に乗り込み、大魔王デマオンと戦う。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。
 少年ケニヤ1984山川惣治の絵物語「少年ケニヤ」(日刊紙「産業経済新聞」1951-1955年連載)が原作の長編アニメ映画(109分)。角川映画製作のアニメ映画としては「幻魔大戦」(1983年)に続く第2作。アフリカを舞台にした、ターザン映画やコナン・ドイルの小説「失われた世界」に似た世界観の秘境冒険物語。1941年、日本人の少年、村上ワタルは貿易商として働く父とともにイギリス領植民地のケニヤで暮らしていたが、日本が米英に宣戦布告し太平洋戦争が勃発する。イギリス兵に追われてジャングルの奥地で父とはぐれたワタルは、その後マサイ族の老酋長ゼガ、白人の美少女ケート、大蛇ダーナと仲間になり、父を捜す冒険の旅に出る。輪郭線を排した色の塗り分けだけの映像、白地に黒のペン画風の動画、光学合成やCGなどを含むアヴァンギャルドな映像表現と、ナチスの秘密基地や原子爆弾、太古の恐竜が登場する終盤の超展開が見どころ。オープニングとエンディングの実写パートに原作者の山川惣治が出演している。監督は大林宣彦(実写映画「ねらわれた学園」「転校生」「時をかける少女」監督)。共同監督は今沢哲男。アニメーション制作は東映動画。このアニメ版以前に、ラジオドラマ版、実写映画版、TVドラマ版、漫画版が作られている。
 ジャンピング1984マンガ家の手塚治虫が制作した後期(1980年代)実験短編アニメーションのなかでは最も有名で野心的なフィルム。町や森、海や戦場などの世界の風景が、弾むボールのように高くジャンプを繰り返す一人称視点から点描される。全編ワンカット撮影の6分20秒。ハンガリーのアニメーション作家、フレンツ・ロシェフの短編「ハエ」(1980年)にインスパイアされて制作された作品。監督・脚本は手塚治虫。作画は小林準治。制作は手塚プロダクション。1984年ザグレブ国際アニメーション映画祭グランプリ受賞作。
 冒険者たち ガンバと7匹のなかま1984「ガンバの冒険」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズの中心的なエピソードを再編集した総集編(93分)。TVシリーズ監督の出崎統自身が再編集・監督を担当。主にガンバと仲間たちとの出会いと白イタチのノロイとの戦いを描いたエピソードから構成されている。TVシリーズは日本アニメ史上屈指の傑作なので、時間がある方にはTVシリーズの全話を観ることをおすすめします。原作は斉藤惇夫。作画監督は椛島義夫。画面設定・レイアウトは芝山努。美術監督は小林七郎。制作は東京ムービー新社。
 カムイの剣1985SF作家の矢野徹の小説が原作の忍者活劇/冒険映画。19世紀中頃の日本(幕末)とアメリカ合衆国(西部開拓時代)が舞台。アイヌと倭人の混血の青年、次郎は忍者となり、父が遺した「カムイの剣」とともに、日本からカムチャッカ半島と氷海を経てアメリカ合衆国へ、海賊キャプテン・キッドの財宝の謎を探る冒険の旅に出る。「カムイ」はアイヌ語で「神々」のような意味。りんたろう監督。アニメーション制作はプロジェクトチーム・アルゴスとマッドハウス。
 銀河鉄道の夜1985ますむらひろしによる宮沢賢治の童話のマンガ化作品が原案のファンタジー映画。主要キャラクターは擬人化された猫。少年ジョバンニは親友のカムパネルラと共に銀河鉄道列車で不思議な天の川の旅に出る。杉井ギサブロー監督。音楽は細野晴臣。アニメーション制作はグループ・タック。「Nokto de la Galaksia Fervojo」はエスペラント語のタイトル。
 ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトル・スター・ウォーズ)1985「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第6作は、ジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行記」の「リリパット国渡航記」をモチーフにしたSF冒険活劇。ある日のび太はリリパットのような小さな少年、パピに出会う。パピは小型の異星人が住む星、ピリカ星の大統領で、ピリカ星ではギルモア将軍がクーデターを起こし、パピは地球に亡命してきていた。ギルモアはパピを処刑するため地球にやってきてパピを捕らえるが、のび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンはパピを救出するため、自ら小型化してラジコン戦車に乗り、ピリカ星に向かう。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。
 うる星やつら3 リメンバー・マイ・ラヴ1985「うる星やつら」TVシリーズの紹介文を参照。押井守に替わってTVシリーズのチーフディレクターを務めていたやまざきかずおが監督した劇場版第3作。原作のマンガ版とTVシリーズの本来の世界観をベースにしたファンタジー・ドラマ。ストレートなラヴ・ストーリー。メインキャラは総出演。魔術師の呪いにより、時空の断層によって引き裂かれてしまうラムと諸星あたる。あたるはピンク色のカバの姿にされてしまい、ラムはあたるをカバに変えた謎の少年、ルウを追って姿を消してしまう。その後あたるは元の姿に戻り、ラムのいない日常生活にも慣れつつあったが、ある日、本当は自分がラムを必要としていることに気付く。制作はキティ・フィルム。制作協力はスタジオディーン。
 おんぼろフィルム1985マンガ家の手塚治虫が制作した後期(1980年代)実験短編アニメーションの一つ。古いモノクロのサイレント・アニメーション映画のコミカルなパロディー。カウボーイが悪漢を倒して美女を救い出そうとするが、彼は自分が映っているフィルムそのもの、フィルム上の映写傷(いわゆる「雨降り」)やゴミ、コマの乱れなどを相手に悪戦苦闘する。5分37秒。モノクロ(パートカラー)。第1回広島国際アニメーション映画祭にて公開。原案・構成・演出は手塚治虫。制作は手塚プロダクション。
 ルパン三世 バビロンの黄金伝説1985「ルパン三世」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第3作の放映中に公開された劇場版第3作。当初は押井守が監督する予定だったが、押井の企画があまりにも実験的な内容だったため、制作側は押井を降板させ、代わりに吉田しげつぐと鈴木清順が監督し、TVシリーズ第3作のスタッフが制作した。古代メソポタミアの都市バビロンの黄金の秘宝をめぐり、ルパンとニューヨーク・マフィアのマルチアーノが争奪戦を展開するスラップスティック・コメディー。アニメーション制作は東京ムービー新社。
 ゲゲゲの鬼太郎1985「ゲゲゲの鬼太郎」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第3作の劇場版第1作(約24分)。南方妖怪のチンポとその一味はねずみ男と共謀し、鬼太郎の抹殺を計画する。ねずみ男は天童ユメコ(人間の少女。第3期TVシリーズのオリジナル・キャラクター)を誘拐し鬼太郎をおびき出すが、鬼太郎とその一味(ネコ娘・砂かけ婆・子泣き爺・一反木綿・ぬりかべ)はユメコを救い出すために南方妖怪軍とその黒幕のぬらりひょんに戦いを挑む。監督は白土武。アニメーション制作は東映動画。
 天空の城ラピュタ1986ジョナサン・スウィフトの小説「ガリバー旅行記」に登場する空中の浮島「ラピュタ」を題材にした痛快冒険活劇ファンタジー映画。見習機械工の少年パズーは少女シータとともに、「ラピュタ」の伝説と「飛行石」の謎を探る冒険の旅に出る。スタジオジブリ制作の長編アニメ映画の第1作。原作・脚本・監督は宮崎駿。
 劇場版ドラゴンボール 神龍の伝説1986「ドラゴンボール」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第1作(50分)は、孫悟空・ブルマ・ウーロン・ヤムチャ・武天老師(亀仙人)の出会いと悟空の冒険の始まりを描いた、原作のマンガ版やTVシリーズとは異なるオリジナルのストーリー。グルメス王国では人々が世界一の珍味を求めるグルメス王の悪政に苦しんでいた。悟空とその一行はドラゴンボールを求めてグルメスの国王軍と戦う。監督は西尾大介。アニメーション制作は東映動画。
 ドラえもん のび太と鉄人兵団1986「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第7作は、異星のロボット兵団との戦いを描いたSFアクション/ドラマ。ある日、のび太はリルルという名の謎めいた少女に出会う。彼女は実は高度に進化したロボットたちが住む星、メカトピア星から来たロボットで、地球征服のための前線基地を作ろうとしていた。のび太は仲間たちとともにメカトピアのロボット兵団を「鏡面世界」(鏡の中の世界)に誘い込み、決死の戦いに挑む。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。
 ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大戦争1986「ゲゲゲの鬼太郎」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第3作の劇場版第2作(約40分)。原作の漫画「墓場の鬼太郎」の1話「妖怪大戦争」(1966年「週刊少年マガジン」掲載)が原作。巨大一つ目妖怪バックベアード率いる西洋妖怪軍団(ドラキュラ、魔女、フランケンシュタイン、狼男)は日本の南の島、ホウキボシ島を占拠し、日本征服のための砦を建設し始める。鬼太郎と日本妖怪たち(目玉親父・砂かけ婆・子泣き爺・一反木綿・ぬりかべ・ネコ娘・ねずみ男)は島民たちと協力し、西洋妖怪軍団と戦う。クオリティーの高い作画・動画によるバトル/アクションシーンが見どころ。監督は葛西治(「ゲゲゲの鬼太郎」TVシリーズ第3作シリーズディレクター)。作画監督は兼森義則(TVシリーズ第3作キャラクターデザイン)。美術監督は土田勇。アニメーション制作は東映動画。
 11人いる!1986密室状態の宇宙船を舞台にしたSFサスペンス。萩尾望都の短編マンガ(1975年発表)が原作。宇宙最高峰の大学「コスモ・アカデミー」を受験した青年、タダトス・レーン(タダ)は、受験生が10人一組となって53日間のあいだ漂流宇宙船で共同生活をする最終試験に臨んだが、なぜかタダが乗りこんだ宇宙船には11人の受験生がいた。制作はキティ・フィルム。監督は出崎哲・冨永恒雄。
 プロジェクトA子1986TVアニメシリーズ「うる星やつら」に参加していた2人のアニメーター、西島克彦と森山ゆうじによるSFドタバタアクション・コメディ。監督は西島克彦。キャラクターデザイン・作画監督は森山ゆうじ。超人的な怪力女子高生、魔神英子(A子)が主人公。友人の寿詩子(C子)とともにグラビトン学園に転校したA子は、幼なじみの大徳寺美子(B子)とC子をめぐって決闘していたが、異星人の宇宙船と防衛軍との交戦に巻きこまれてしまう。アニメーション制作はAPPP。続編もあります。
 ウインダリア19862大国間の戦争に巻き込まれた2組のカップルの悲恋を描いたファンタジー映画。青年イズーは新妻のマーリンとともに、「ウインダリア」という巨木が聳えるサキの村に住み、野菜売りをしながら平和に暮らしていたが、2つの国、イサとパロが戦争に突入すると、イズーはマーリンを残してパロに旅立ち、戦争に参加する。一方、イサの王女アーナスとパロの王子ジルは互いに愛しあっていたが、彼らは戦場で再会し、戦う運命にあった。上田秋成の「雨月物語」(江戸時代の怪異小説集)の一話、「浅茅が宿」をベースにした物語。原作・脚本は藤川桂介。キャラクターデザイン・作画監督はいのまたむつみ。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はカナメプロダクション。藤川桂介による小説版「ウィンダリア―童話めいた戦史」もあります。
 アリオン1986「機動戦士ガンダム」TVシリーズ第1作のキャラクターデザイン・作画監督として知られるアニメーター/マンガ家の安彦良和が自身のマンガ(1980-85年連載)を原作として監督した、ギリシャ神話を題材とするファンタジー/ロマンス映画。神々のティターン一族が支配する古代ギリシャを舞台に、ティターンと人との間に生まれた少年アリオンの成長を描く。原作・監督・キャラクターデザイン・作画監督は安彦良和。アニメーション制作は日本サンライズ。原作のマンガ、または安彦キャラを好む方におすすめ。
 はだしのゲン21986「はだしのゲン」(1983年)の続編として制作された長編アニメ映画(86分)。中沢啓治の漫画「はだしのゲン」の汐文社版単行本の第5〜7巻(原爆孤児の仲間たちとの出会いから元の母の死まで)が原作。原爆投下と日本の敗戦から3年後、小学4年生になった中岡元は母と孤児の少年、近藤隆太とともに暮らしていた。元と隆太は原爆孤児たち(エンコウの政、勝子など)と知り合い、仲間になる。原爆症に蝕まれた元の母の療養のため、元たちは力を合わせてお金を稼ごうとする。前作と同様、原作漫画の登場人物とエピソードが大幅に省略されている。エンコウの政はアニメ映画版にしか登場しないオリジナルキャラクター。キャラ絵は前作のような漫画映画風ではなく、「幻魔大戦」(1983年)や川尻善昭作品のような1980年代のマッドハウスの主流に近い画風。製作・原作は中沢啓治。監督は平田敏夫(「ユニコ」監督)。アニメーション制作はマッドハウス。
 時空(とき)の旅人1986眉村卓のジュブナイル向けタイムトラベルSF小説「時空(とき)の旅人」(原題は「とらえられたスクールバス」。1981-1983年刊)が原作の長編アニメ映画(91分)。未来の世界から逃亡した少年、アギノ・ジロは現代の日本にタイムスリップし、ワゴン車をタイムマシンに改造する。ワゴン車に乗っていた女子高生の早坂哲子は、友人たちや教師とともにジロの逃亡に巻き込まれ、日本史上の出来事、東京大空襲(1945年)や関ヶ原の戦い(1600年)、本能寺の変(1582年)などの現場を彷徨う。監督は真崎守。キャラクターデザインは萩尾望都。メカニックデザインは森本晃司。アニメーション制作はプロジェクトチーム・アルゴスとマッドハウス。中編アニメ映画「火の鳥 鳳凰編」と同時上映。主題歌の作詞・作曲・唄は竹内まりや。本作の設定をベースにしたファミリーコンピュータ用アドベンチャーゲームがある。
 火の鳥 鳳凰編1986手塚治虫の大河漫画「火の鳥」の中でも名作として名高い「鳳凰編」(1969-1970年「COM」連載)が原作の中編映画(60分)。古代日本(8世紀、奈良時代)を舞台に、2人の彫物師、茜丸と我王の因縁の戦いを描いたドラマ。大和の彫物師、茜丸は鳳凰を探し求めて国中を歩き回っていたが、盗賊団の首領の我王(片目・片腕の男)に襲われ、右腕を切られて傷を負ってしまう。我王は愛する妻の速魚を殺してしまった悔恨から放浪の旅に出て、仏像を彫り続ける。一方茜丸は大仏建立の責任者となり、地位と名声を手に入れる。茜丸と我王は天皇に献上する彫物の競争で再会し、互いに腕を競い合う。尺の短さのため、映画版では原作にあったいくつかの重要なエピソードが省かれており、原作に比べてドラマ性が弱められてしまっている感は否めない。監督はりんたろう。アニメーション制作はプロジェクトチーム・アルゴスとマッドハウス。
Good!王立宇宙軍 オネアミスの翼1987異世界「オネアミス王国」における最初の有人宇宙飛行を描いたSF映画。「王立宇宙軍」の青年士官、シロツグ・ラーダットは、リイクニ・ノンデライコという名の信心深い少女と出会い、有人宇宙船の飛行実験のパイロットになることを志願する。異世界の精密な設定とリアルな描写が見どころ。「トップをねらえ!」「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の制作会社、GAINAXの初制作作品。原案・脚本・監督は山賀博之。音楽監督は坂本龍一。
 ダーティペア1987「ダーティペア」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ(1985年)、OVA「WWWA ダーティペアの大勝負 ノーランディアの謎」(1986年)の後に公開された劇場版。WWWA(世界福祉事業協会)で銀河系の紛争調停員として働く女性2人組、ケイとユリが主人公のSF娯楽アクション。2141年、ワープエンジン等の最新テクノロジーに必要不可欠なレアメタル元素「ヴィゾリウム」の実験プラント襲撃事件の調査のために惑星アガーナに赴いた2人は、大泥棒のカースン・D・カースンとともに科学者ワッツマンの研究所に潜入し、事件を引き起こしたのはヴィゾリウム鉱石(古代生物「サディンガ」の化石)から新生命体を創り出そうとしていたワッツマンであったことを知る。怪物を相手にした派手な肉弾アクション/戦闘シーンが見どころ。原作は高千穂遙。製作は松竹とサンライズ。監督は真下耕一。
 劇場版ドラゴンボール 魔神城のねむり姫1987「ドラゴンボール」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第2作(46分)は、悪魔と魔物が棲む城が舞台のオリジナル・ストーリー。「魔神城からねむり姫を連れてくれば弟子にしてやる」と亀仙人にいわれた悟空とクリリンは魔神城に潜入するが、ヤムチャ、プーアル、ウーロンとともに悟空を追って城にやってきたブルマが城主のルシフェルに捕らえられてしまう。監督は西尾大介。アニメーション制作は東映動画。
 聖闘士星矢 邪神エリス1987「聖闘士星矢」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ放映中の1987年に、「東映まんがまつり」の1作として公開された劇場版第1作(45分)。同時上映は「劇場版ドラゴンボール 魔神城のねむり姫」「光戦隊マスクマン」「超人機メタルダー」。劇場公開時のタイトルは「聖闘士星矢」だったが、2004年のDVDリリース時に「邪神エリス」という副題が付けられた。争いの女神エリスが地上に降臨し、アテナ(城戸沙織)を誘拐して、アテナの精気を奪うことで完全復活することを目論む。青銅聖闘士(ブロンズセイント)たちはアテナの命を救うため、エリスが蘇らせた5人の亡霊聖闘士(ゴーストセイント)たちと戦う。監督は森下孝三。アニメーション制作は東映動画。
 ドラえもん のび太と竜の騎士1987「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第8作は地底世界が舞台の冒険SF。ある日、のび太はドラえもんの道具「どこでもホール」を使って地底の大空洞を発見する。のび太、しずか、スネ夫、ジャイアンは大空洞を自分たちの遊び場にしようとするが、地底で生活する地底人たちに出会う。彼等は恐竜から進化した恐竜人であり、地底世界で高度な文明を築き上げていた。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。
 ルパン三世 風魔一族の陰謀1987「ルパン三世」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。劇場版第4作(73分)。元々はOVAとして制作されたが、ヴィデオ発売に先駆けて劇場公開された。日本の飛騨(岐阜県)を舞台にしたアクション。石川五ェ門は、墨縄家の跡取り娘の墨縄紫(すみなわむらさき)と結婚しようとするが、盗賊集団の風魔一族は紫を人質に取り、墨縄家の家宝の壺との交換を要求する。壺には墨縄家の隠し財宝の在り処が記されていた。ルパン一味は風魔一族から紫を奪い返し、風魔一族と隠し財宝の争奪戦を展開する。ストーリーやドラマの点では特に見るべきところはなく、カーチェイスや殺陣などのスピーディーなアクションシーンが中心。テレコム・アニメーションフィルム(東京ムービー新社の子会社)によるクオリティの高い作画が見どころ。監修は大塚康生(「ルパン三世」TVシリーズ第1作の作画監督)。作画監督は友永和秀。本作では例外的に、従来のシリーズから声優陣が総入れ替えとなっている。
 となりのトトロ1988昭和30年代の日本の農村を舞台にしたファンタジー映画。農村(埼玉・所沢)に引っ越してきた11歳の少女サツキと4歳の妹メイは、森に棲む奇妙な生き物(お化け)のトトロに出会う。原作・脚本・監督は宮崎駿。スタジオジブリ制作。併映は高畑勲監督の「火垂るの墓」。
Good!火垂るの墓1988第二次世界大戦の時代に孤児になった幼い兄妹の悲劇。太平洋戦争末期の1945年、14歳の少年清太と4歳の妹節子は空襲で母と家を失い、防空壕で二人だけで暮らそうとする。絶望的な愛と臨死体験を冷徹かつリアルな筆致で描いた印象的な映画。野坂昭如の小説が原作。脚本・監督は高畑勲。スタジオジブリ制作。併映は宮崎駿監督の「となりのトトロ」。
Good!AKIRA1988マンガ家の大友克洋が自身のマンガを原作として監督した、世界的に有名なサイバーパンクSFアクション映画。第3次世界大戦後の近未来の「ネオ東京」で、「アキラ」と呼ばれる国家機密を巡り、政府、軍部、都市ゲリラ、暴走族が抗争する。緻密で超リアルな作画・動画が見どころ。アニメーション制作は東京ムービー新社。
Good!機動戦士ガンダム 逆襲のシャア1988「機動戦士ガンダム」TVシリーズの紹介文を参照。「ガンダム」シリーズ初の完全新作オリジナル劇場作品。最初のTVシリーズの物語の続編。「一年戦争」から13年後、宇宙世紀0093年のアムロ・レイ(地球連邦軍の独立部隊ロンド・ベル所属)とシャア・アズナブル(ネオ・ジオン総帥)の最後の戦いを描く。原作・脚本・監督は富野由悠季。サンライズ制作。
 ドラえもん のび太のパラレル西遊記1988「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第9作は、古代の中国と現代の日本を舞台にした、タイム・パラドックス(時間旅行によるパラドックス)をテーマとするSF冒険活劇。のび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンは中国の古典伝奇小説「西遊記」に出てくる孫悟空の実在を確かめるため古代の中国に行く。のび太はドラえもんが出した未来のゲーム機「ヒーローマシン」を使って孫悟空に扮するが、妖怪たちがマシンから飛び出して現実世界を支配してしまったため、歴史が改変され、現代の世界も妖怪の世界に変わってしまう。妖怪を倒して歴史を元に戻すため、のび太たちは再び古代の中国に向かう。原作は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。
 劇場版ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険1988「ドラゴンボール」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第3作(46分)は、ミーファン帝国が舞台のオリジナル・ストーリー。孫悟空は武術大会に出場するためミーファン帝国にやって来るが、大臣の鶴仙人はドラゴンボールを手に入れるため、手下の桃白白を使って悟空を殺そうとする。「Dr.スランプ アラレちゃん」のアラレちゃんがゲスト出演。監督は竹之内和久。アニメーション制作は東映動画。
 聖闘士星矢 神々の熱き戦い1988「聖闘士星矢」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ放映中の1988年に、「東映まんがまつり」の1作として公開された劇場版第2作(46分)。同時上映は「レディレディ!!」「ビックリマン」「仮面ライダーBLACK」。北欧神話をモティーフにしたオリジナル・ストーリーで、後にTVシリーズの「アスガルド編」の原型となった。北欧の神の国「アスガルド」で、青銅聖闘士(ブロンズセイント)たちが、アテナを亡き者にして聖域(サンクチュアリ)を支配することを企むドルバル教主とその部下の神闘士(ゴッドウォリアー)たちと戦う。荒木伸吾と姫野美智が全原画を担当した華麗で美しい作画と、アクションアニメとしての完成度が高い映像が見どころ。監督は山内重保。アニメーション制作は東映動画。
 聖闘士星矢 真紅の少年伝説1988「聖闘士星矢」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ放映中の1988年に公開された劇場版第3作。シリーズ初の長編(75分)。同時上映は「魁!!男塾」。青銅聖闘士(ブロンズセイント)と太陽神フォェボス・アベルの戦いを描いたオリジナル・ストーリー。ゼウスの子でアテナ(城戸沙織)の兄、アベルが神の名において人類を滅ぼすため、3人のコロナの聖闘士を従えて地上に復活する。アベルは十二宮の戦いで命を落とした5人の黄金聖闘士(ゴールドセイント)を復活させ、アテナの魂を死の国エルシオンに送ってしまう。青銅聖闘士たちはアテナを救うため、多数の強敵に立ち向かう。作画監督は荒木伸吾。監督は山内重保。アニメーション制作は東映動画。
 めぞん一刻 完結篇1988「めぞん一刻」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ終了時に公開された劇場版。五代裕作と音無響子の結婚式を2日後にひかえた一刻館での出来事を描いたオリジナルのエピソード。一刻館の住人たちはいつもの通り連日宴会に明け暮れていたが、五代はしきりに誰かからの手紙を待ちわびている様子の響子を見て、響子が心変わりをしたのではないかと心配する。監督は望月智充。キャラクターデザイン・作画監督はもりやまゆうじ。制作はキティ・フィルム。アニメーション制作は亜細亜堂。
 劇場版ドラゴンボールZ1989「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第1作(41分)は、第23回天下一武道会で孫悟空がピッコロ大魔王を倒した後のエピソードを描いたオリジナル・ストーリー。神様の旧敵ガーリックの息子、ガーリックJr.とその一味はピッコロを不意打ちして倒し、悟空の息子の悟飯をドラゴンボールごと誘拐する。神龍の力によって永遠の命を手に入れたガーリックJr.は神様を殺して地球の支配者になろうとするが、悟空、クリリン、ピッコロはガーリックJr.に決死の戦いを挑む。監督は西尾大介。制作は東映動画。
 魔女の宅急便1989角野栄子の児童文学が原作のファンタジー映画。13歳の魔女、キキは一人前の魔女になるため、黒猫のジジとともに家を出て、ほうきに乗って空を飛ぶ配達屋として働きはじめる。脚本・監督は宮崎駿。スタジオジブリ制作。1989年度邦画興行収入第1位。
Very good!機動警察パトレイバー1989「機動警察パトレイバー」OVAシリーズの紹介文を参照。劇場版第1作。警視庁特車二課のメンバーが、コンピュータ・ウィルスでレイバーを暴走させて首都の壊滅を目論むサイバー犯罪と対決する。新型パトレイバーの「零式」がかっこいい。娯楽映画としての完成度が高い作品。非常におすすめ。企画・原作はヘッドギア。押井守監督。スタジオディーン制作。
 聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち1989「聖闘士星矢」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ放映終了直前の1989年に「東映まんがまつり」の1作として公開された劇場版第4作(45分)。同時上映は「おそ松くん スイカの星からこんにちはザンス!」「ひみつのアッコちゃん」「高速戦隊ターボレンジャー」。聖書やキリスト教をベースにしたゲストキャラクターを配したオリジナル・ストーリーで、時系列的にはTVシリーズの最後の「海皇ポセイドン編」の後の話。堕天使ルシファーが4人の聖魔天使(熾天使(セラフ)のベルゼバブ、智天使(ケルビム)のアシタロテ、座天使(スローン)のモア、力天使(ヴァーテュー)のエリゴル)を従えて魔界から復活し、地上に大災害をもたらそうとする。アテナは自身が犠牲となって地上を救うためにルシファーがいる伏魔殿へ向かい、青銅聖闘士(ブロンズセイント)たちはアテナを追うが、4人の聖魔天使たちが行く手に立ち塞がる。迫力のあるバトルアクション場面が連続する目まぐるしい展開が見どころ。作画監督は直井正博。監督は明比正行。アニメーション制作は東映アニメーション。
 それいけ!アンパンマン キラキラ星の涙1989やなせたかし作の幼児向け絵本が原作のTVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」(1988年放映開始)の劇場版第1作。アンパンマンは正義のために戦うアンパン頭のヒーロー。アンパンマンが仲間たちとキラキラ星から来たナンダ・ナンダー姫を救うために戦う。キャラクターデザインがシンプルでかわいい。永丘昭典監督。アニメーション制作は東京ムービー新社。TV版は韓国、タイ、スペイン、ブラジルでも放映。劇場版は他にも多数制作されている。
 リトル・ニモ1989ウィンザー・マッケイ作のアメリカン・コミックの古典「夢の国のリトル・ニモ」(原題「Little Nemo in Slumberland」。1905年から「ニューヨーク・ヘラルド」紙で連載開始)が原作の長編アニメーション映画。日米合作によるディズニー・スタイルのファンタジー・アニメーション。「スランバーランド」と呼ばれる夢の国の王国を舞台に、少年ニモが仲間のプリンセス・カミーユ、ジーニアス教授とともに、ナイトメア・キングにさらわれたモルフェウス大王を助けるため、冒険の旅をする。国内劇場公開時のタイトルは「NEMO(ニモ)」。北米での公開は1992年。興行的には失敗に終わったが、アニメーション自体のクオリティは高く、北米ではヴィデオソフトが200万本の売上げを記録した。プロデュースは藤岡豊(東京ムービー新社社長)。監督は波多正美、ウィリアム・ハーツ(ウィリアム・T・ハーツ。ディズニーの「ファンタジア」に参加したアニメーター)。脚本はクリス・コロンバス、リチャード・オッテン。スクリーン・コンセプトはレイ・ブラッドベリ。アニメーション監督は友永和秀、富沢信雄。コンセプチュアル・デザインはジャン"メビウス"ジロー。アニメーション制作は東京ムービー新社。パイロット・フィルムは月岡貞夫版、近藤喜文・友永和秀版、出崎統版の3つのバージョンが制作されている。
 ファイブスター物語1989永野護(TVアニメ「重戦機エルガイム」のキャラクター/メカデザイナー)作のSFファンタジー大河マンガ「ファイブスター物語」の第1巻のエピソードをアニメ映画化した作品。原作のマンガ版は1986年に連載が開始された大長編のベストセラー・シリーズで、4つの太陽系と1つの遊星系から形成されるジョーカー太陽星団を舞台にした、ロマンスとメカアクションの叙事詩的大作。惑星アドラーでは人々が、「ヘッドライナー」と呼ばれる騎士たちが操縦し、「ファティマ」と呼ばれる女性型アンドロイドたちが制御する巨大な人型のマシン、「モーターヘッド」(MH)を使って激しい闘いを繰り広げていた。劇場版はモーターヘッド「ナイト・オブ・ゴールド」の製作者レディオス・ソープとファティマの少女ラキシスが主役のラブストーリー。原作は永野護。監督はやまざきかずお。アニメーション制作はサンライズ。原作のマンガ版を好む人、または興味がある人におすすめ。
 ドラえもん のび太の日本誕生1989「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第10作は、7万年前の日本と中国大陸が舞台のSF冒険活劇。のび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンはタイムマシンに乗って7万年前の日本に家出し、誰にも邪魔されない理想郷を建設し始めるが、中国大陸に住むヒカリ族の少年、ククルと出会い、ヒカリ族が精霊王「ギガゾンビ」と凶暴なクラヤミ族に襲撃を受けていることを知る。ヒカリ族の人々を救うため、のび太たちは中国大陸に向かう。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。
 ドラえもん のび太とアニマル惑星(プラネット)1990「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太とアニマル惑星(プラネット)」(1989-1990年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第11作(100分)。人間のように進化した動物たちが暮らす惑星が舞台の冒険SF。のび太はピンク色のもやをくぐって、人間のような動物たちが発達した文明のもとで平和に暮らす、別の惑星の不思議な世界に迷い込む。のび太とドラえもんはそこでチッポという犬の少年と友達になるが、文明崩壊によって荒廃した惑星で暮らす人間型宇宙人「ニムゲ」がアニマル惑星を攻撃し、征服しようとする。自然破壊や人類のエゴイスティックな文明に対する批判を含む、メッセージ性の強い娯楽映画。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1990年度邦画興行収入第3位。鴻上尚史演出による舞台版(2008年)もある。
 劇場版ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ1990「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第2作(59分)は、孫悟空と悪の科学者との戦いを描いたオリジナル・ストーリー。不世出の天才科学者、Dr.ウイローは50年前に死んでいたが、助手のDr.コーチンは7つの神龍球を集め、神龍を呼び出してDr.ウイローを脳と機械の身体の姿で復活させる。Dr.ウイローは世界最強の肉体を得るため、ブルマを人質に取って亀仙人を呼び出すが、悟空、悟飯、クリリンはブルマと亀仙人を救出するため、Dr.ウイローとその手下に戦いを挑む。監督は西尾大介。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦1990「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第3作(61分)は孫悟空と凶悪なサイヤ人戦士ターレスとの戦いを描いたオリジナル・ストーリー。ターレスは地球を死の星にするため、大地の栄養を吸い尽くし砂漠に変えてしまう「神精樹」の種を地球に植えつけようとする。地球を救うため、悟空とZ戦士たち(悟飯、クリリン、ヤムチャ、天津飯、餃子(チャオズ)、ピッコロ)はターレス軍団に死闘を挑む。監督は西尾大介。アニメーション制作は東映動画。
 風の名はアムネジア1990菊地秀行の小説が原作でマッドハウス制作のアニメ作品としてはOVA「妖獣都市」「魔界都市<新宿>」に続く第3作。人類が記憶を喪失し文明が崩壊した近未来の世界が舞台のSF冒険物語。日本人の少年ワタルと謎の女ソフィアは「ガーディアン」と呼ばれる二足歩行ロボット(1990年代初頭にサンフランシスコの治安当局が暴徒鎮圧のために配備した戦闘メカ)と戦いながら旧アメリカ合衆国を横断する旅に出る。機械化/コンピュータ化された文明に対する批判的考察を含むシリアスなSF。やまざきかずお監督。りんたろう、 川尻善昭監修。アニメーション制作はマッドハウス。
 それいけ!アンパンマン ばいきんまんの逆襲1990TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第2作(70分)。歴代のアンパンマン映画の中で最高の興行収入(約6億6400万円)を記録した作品。冒険活劇の要素を多く含み、多数のサブキャラクターたちが戦いに参加しているのが特徴。アンパンマンをやっつけるために、ばいきんまんとドキンちゃんはどんな願いでもかなえるという不思議な「メコイスのつぼ」を探しに出かける。ヤーダ姫と名乗る少女も遠い昔に滅びた故国を復活させるために「メコイスのつぼ」を探していた。ヤーダ姫はつぼを見つけるが、ばいきんまんにつぼを奪われてしまう。砂漠でヤーダ姫と出会ったアンパンマンは、つぼを取り戻すため、仲間たちとともに、怪物に変身したばいきんまんと戦う。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。
 おむすびまん1990「それいけ!アンパンマン ばいきんまんの逆襲」の同時上映作品(27分)。元々はやなせたかしの絵本「おむすびまん」シリーズの主人公だったがその後「アンパンマン」シリーズの脇役となったおむすびまんを主役にした、TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」のスピンオフ作品。「アンパンマン」のTVシリーズのレギュラー・キャラクターは登場しない。2話構成。「ひとくち村のこむすびまん」では、頭がおむすびの旅人、おむすびまんが、タヌキと鬼を合わせたような妖怪、たぬきおにとの戦いを通じてこむすびまんと出会い、こむすびまんはおむすびまんに弟子入りする。「おばけ寺のたぬきおに」では、おむすびまんとこむすびまんがラーメンを食べにまんぷく寺に立ち寄り、たぬきおにの罠にはまってしまう。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場用映画 ちびまる子ちゃん1990「ちびまる子ちゃん」はさくらももこのエッセイ風マンガ(1986年連載開始)が原作の人気TVアニメシリーズ(1990年放映開始)。原作は1974年の静岡県清水市を舞台に小学3年生(9歳)の少女さくらももこ(通称まる子)の日常生活を描いたノスタルジックでほのぼのとしたコメディ。劇場版第1作の本作は、まる子のクラスの2人の男子、大野けんいちと杉山さとしの友情を描いたオリジナルストーリー。原作・脚本はさくらももこ。監督は芝山努。日本アニメーション制作。
 おもひでぽろぽろ1991スタジオジブリ制作、岡本螢(作)・刀根夕子(画)のマンガが原作の映画。舞台は1982年。東京でOLとして働く27歳の独身女性、岡島タエ子は、山形の義兄の実家で休暇を過ごす。農作業を手伝い、小学5年生だった頃(1966年)の出来事の数々を回想しながら、彼女は自分自身を見つめなおす。1960年代懐古趣味的なシーン多数。脚本・監督は高畑勲。1991年度邦画興行収入第1位。
 ドラえもん のび太のドラビアンナイト1991「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太のドラビアンナイト」(1990-1991年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第12作(100分)。「アラビアンナイト(千夜一夜物語)」の説話世界と繋がった中世イスラム世界が舞台の冒険物語。のび太たちは「絵本入りこみぐつ」を履いて絵本の中に入って遊んでいたが、しずかが「アラビアンナイト」の世界に閉じ込められ、悪徳奴隷商人アブジルに捕まってしまう。虚構の世界と現実世界がつながっていることを知ったドラえもん・のび太・スネ夫・ジャイアンは、タイムマシンに乗ってアッバース朝第5代カリフ、ハールーン・アッ=ラシードの治世の794年のバグダードへ行き、元船乗りの老人、シンドバッドとともにアブジルの手からしずかを助け出そうとする。原作・脚本は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1991年度邦画興行収入第2位。PCエンジン用アクションゲーム版もある。
 老人Z1991社会の高齢化が急速に進む近未来の日本を舞台にしたSFスラップスティック・アクションコメディ。寝たきり老人用のコンピュータ制御の自動看護ベッド、Z-001号が、ロボットのように意志を持ち、老人を乗せたまま暴走してしまうという話。原作・脚本・メカニックデザインは大友克洋。キャラクターデザイン原案はマンガ家の江口寿史。北久保弘之監督。制作はAPPP。
 サイレントメビウス1991麻宮騎亜のマンガ「サイレントメビウス」(1988年連載開始)が原作の劇場版第1作(53分)。原作のマンガは映画「ブレードランナー」の世界観の影響が色濃い、近未来の東京が舞台のSFポリスアクション。異次元世界「ネメシス」からの侵略者「妖魔(ルシファーホーク)」に対抗する女性6人のグループ、対妖魔用特殊警察(Attacked Mystification Police Department)、通称AMPの物語。劇場版第1作は魔力を持つ女性、香津美・リキュールがAMPの一員になるまでの経緯を描いたオリジナルストーリー。総監督・キャラクターデザイン・絵コンテは菊池通隆(麻宮騎亜の別名)。監督は富沢和雄。アニメーション制作はAIC。2つの劇場版はいずれも後に制作されたTVシリーズ(26話、1998年放映)よりも作画のクオリティは上。
 機動戦士ガンダムF911991「ガンダム」サーガの一つ。「機動戦士ガンダム」TVシリーズ第1作のスタッフによる完全新作の映画。宇宙世紀0123年、戦闘集団クロスボーン・バンガードはスペースコロニー、フロンティアIVを占領した。高校生のシーブック・アノーはレジスタンス集団に参加し、ガンダムF91のパイロットとしてクロスボーン・バンガードとの戦いを開始する。総監督は富野由悠季。サンライズ制作。
 劇場版ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空1991「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第4作(52分)はZ戦士とナメック星人スラッグとの戦いを描いたオリジナル・ストーリー。悪の超(スーパー)ナメック星人スラッグとその一味が地球にやって来て地球を乗り物(惑星クルーザー)に改造しようとする。孫悟空は超(スーパー)サイヤ人化し、孫悟飯、クリリン、ピッコロとともにスラッグとその一味と戦う。監督は橋本光夫。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強1991「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第5作(47分)は孫悟空と宇宙最強の戦士、クウラ(フリーザの兄)との戦いを描いたオリジナル・ストーリー。フリーザを倒した悟空は地球に戻り、悟飯、クリリン、ウーロンとともにキャンプを楽しんでいたが、サイヤ人を絶滅させるために地球にやってきたクウラに襲撃される。悟空は超(スーパー)サイヤ人と化してクウラを迎え撃つ。監督は橋本光夫。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版らんま1/2 中国寝崑崙大決戦! 掟やぶりの激闘篇!!1991「らんま1/2」TVシリーズの紹介文を参照。高橋留美子のマンガが原作のラブコメディ/格闘アクションアニメ、「らんま1/2」の劇場版第1作。中国の完全無欠の格闘技、「七福道人」流の家元、キリンが天道家を訪れ、天道あかね(早乙女乱馬の許婚)を妻にするために連れ去ってしまう。乱馬とその他の関係者一同は中国の寝崑崙に赴き、あかねを連れ戻すために七福道人流の格闘家たちと対決する。監督は井内秀治。アニメーション制作はスタジオディーン。
 それいけ!アンパンマン とべ! とべ! ちびごん1991TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第3作(40分)。ドラゴンの子の成長の物語。雨の守り神であるドラゴンの島で、ちびドラゴンのちびごんはホラーマンの元で空を飛ぶ練習をしていたが、ドラゴンの緑の珠を狙ってばいきんまんとドキンちゃんが島を襲撃する。逃げようとして海で漂流したちびごんはアンパンマンに助けられる。ちびごんはジャムおじさんのパン工場で暮らし始め、学校で友達もできるが、ばいきんまんに荒らされた島を救うため、アンパンマンとともに島に向かう。ホラーマンは本作が初登場。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン ドキンちゃんのドキドキカレンダー」。
 それいけ!アンパンマン ドキンちゃんのドキドキカレンダー1991「それいけ!アンパンマン とべ! とべ! ちびごん」の同時上映作品(50分)。ドキンちゃんがステージで歌と踊りのバラエティ・ショーを催す。ドキンちゃんとばいきんまんは、カレンダーをめくりながら、8月から7月までの1年の季節ごとにTVシリーズの過去の場面を振り返る。非常に多くのキャラクターと場面を含んでいてまとまりがないが、TVシリーズの総集編として楽しめる。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。
 ガンバとカワウソの冒険1991「ガンバの冒険」TVシリーズの紹介文を参照。1975年のTVシリーズと1984年の劇場版の続編として制作された新作の劇場用長編作品(80分)。ガンバと仲間たち(ボーボ、イカサマ、ガクシャ、ヨイショ、シジン)が再び集結し、行方不明になったシジンの恋人のナギサを探す旅に出る。野犬に追われる2匹のカワウソを彼らの生息地に送り届けようとしているナギサを発見したガンバたちは、自らもカワウソの護衛を買って出て、野犬と戦いながら、「豊かな流れ」と呼ばれる、カワウソたちが安心して暮らせる場所を探す。TVシリーズとは異なる新スタッフによる作品だが、声優はTVシリーズのキャストと同じ。絶滅の危機に瀕しているニホンカワウソの問題を題材に、人類の自然破壊に反対する、メッセージ性の強い映画。原作は斉藤惇夫。監督は大賀俊二。制作は東京ムービー新社。
 紅の豚19921920年代のイタリアを舞台にした喜劇的でノスタルジックな映画。豚の顔を持ち、水上飛行機に乗って地中海で空中海賊と戦う賞金稼ぎ、ポルコ・ロッソの物語。原作・脚本・監督は宮崎駿。スタジオジブリ制作。1992年度邦画興行収入第1位。
 劇場版らんま1/2 決戦桃幻郷! 花嫁を奪りもどせ!!1992「らんま1/2」TVシリーズの紹介文を参照。高橋留美子のマンガが原作のラブコメディ/格闘アクションアニメ、「らんま1/2」の劇場版第2作。ある夏の日、天道家とその関係者一同は南の島でバカンスを過ごしていたが、島を支配している幻術皇子の桃磨(トウマ)は女たちを花嫁候補にするため次々に誘拐してゆく。誘拐された天道あかね(早乙女乱馬の許婚)とその他の女たちを救出するため、乱馬とその他の男たちは桃磨とその一味に戦いを挑む。痛快なアクションシーン多数。監督は鈴木行。アニメーション制作はスタジオディーン。
 劇場版ドラゴンボールZ 激突!! 100億パワーの戦士たち1992「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第6作(46分)は前作「とびっきりの最強対最強」の続編。ビッグゲテスターと呼ばれる超巨大コンピュータが新生ナメック星に寄生する。ナメック星人たちを救うため、孫悟空は仲間たちとともに宇宙船で新ナメック星に向かうが、ビッグゲテスターによって機械の身体を持った「メタルクウラ」として再生したクウラが悟空たちの前に立ちはだかる。悟空とベジータは超(スーパー)サイヤ人に変身しクウラと戦う。監督は西尾大介。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ 極限バトル!! 三大超サイヤ人1992「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第7作(46分)。ドクター・ゲロの死後、ドクター・ゲロの秘密の研究施設のコンピュータが人造人間13号・14号・15号を生み出し、孫悟空を抹殺しようとするが、悟空、トランクス、ベジータは超(スーパー)サイヤ人に変身し、クリリン、ピッコロとともに人造人間たちを迎え撃つ。監督は菊池一仁。アニメーション制作は東映動画。
 ドラえもん のび太と雲の王国1992「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太と雲の王国」(1991-1992年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第13作(100分)。「ドラえもん のび太とアニマル惑星(プラネット)」(1990年)に続いて環境問題をシリアスなテーマとして扱った冒険SF。のび太とドラえもんはしずか、スネ夫、ジャイアンと協力して、雲の上に天国のような理想の王国を作るが、天上で天上人たちが高度に発達した文明を築いているのを発見する。地上人が引き起こした環境破壊によって生存を脅かされた天上人たちは、旧約聖書の「ノアの方舟」のように大洪水によって地上の文明を滅ぼそうとする。この映画ではドンジャラ村のホイ(小人族の少年)や絶滅動物たち(モア、ドードー)、キー坊(地上の苗木から進化した知的生命体)など、過去に原作の漫画やTVシリーズに登場したキャラクターたちが再び客演している。原作・脚本・制作総指揮は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1992年度邦画興行収入第3位。
 21エモン 宇宙(そら)いけ! 裸足のプリンセス1992TVシリーズ「21エモン」の放映期間(1991-1992年)中に「ドラえもん のび太と雲の王国」と同時上映された中編映画(39分)。藤子・F・不二雄のSFマンガ(1967-1969年「週刊少年サンデー」連載)が原作。未来の宇宙旅行時代が舞台。主人公の少年、21エモンは父親が経営するおんぼろホテル「つづれ屋」の跡取り息子だったが、宇宙船のパイロットになることを夢見ていた。21エモン・モンガー(宇宙生物)・ゴンスケ(ロボット)の3人組はファナという名の少女に出会うが、その正体はノーブル星の王女だった。3人組はファナとともに宇宙船で宇宙に飛び出し、宇宙船のレース「銀河ラリー」に参加する。前半は映画「ローマの休日」に似たストーリー展開。後半の宇宙レースは藤子・F・不二雄のSFマンガ「モジャ公」のエピソード「アステロイド・ラリー」をベースにしている。監督は本郷みつる(「クレヨンしんちゃん」TVシリーズ・劇場版、「星方武侠アウトロースター」監督)。アニメーション制作はシンエイ動画。「21エモン」の映像作品としては、他に長編アニメ映画「21エモン 宇宙へいらっしゃい!」(1981年)がある。
 地下幻燈劇画 少女椿1992エロ・グロ等のアングラな作風と美術的な描画で知られるマンガ家の丸尾末広の作品「少女椿」が原作のカルトなアニメ映画(47分)。原作のマンガ(1981年「漫画ピラニア」掲載の短編と1984年に青林堂から単行本として出版された長編)は昭和初期の街頭紙芝居「少女椿」(画:清雲)を下敷きにしている。両親を失い、見世物小屋の親方にだまされて見世物小屋の芸人として働かされている少女、みどりの物語。アニメ版はアニメーターの原田浩がほぼすべての作画を一人で担当し自主制作したもので、物語・台詞・画面は原作のマンガ版にかなり忠実。企画・製作は霧生館。演出・脚本は絵津久秋(原田浩の別名)。音楽はJ・A・シーザー。日本国内では1992年に東京国際ファンタスティック映画祭で上映され、その他の劇場や神社・地下室等のイベントでも数回上映されたことがある。ヨーロッパ各国の映画祭では何度も上映されている。海外での上映時のタイトルは「Midori」。日本国内では映像ソフトとして発売されたことがないが、2006年にフランスのCineMalta社からDVDが発売されている。
 それいけ!アンパンマン つみき城のひみつ1992TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第4作(60分)。隣同士の2つの島が舞台。民族対立や「ロミオとジュリエット」型の恋愛を要素として含んでいるが、積み木と折り紙をモティーフにしたおもちゃのような世界観が特徴の、子供向けのほのぼのとした物語。「つみき島」のブロック王子と「おりがみ島」のオリガ姫は、仲が悪い2つの島のあいだに平和のかけ橋を作ろうとしていたが、ばいきんまんがキュービクル王子を名乗ってつみき島を乗っ取り、オリガ姫をさらい、伝説の巨大つみきロボ「ウッドラー」を目覚めさせてしまう。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン アンパンマンとゆかいな仲間たち」。
 それいけ!アンパンマン アンパンマンとゆかいな仲間たち1992「それいけ!アンパンマン つみき城のひみつ」の同時上映作品(31分)。3つの短編からなるオムニバス作品。「あかちゃんまんの大冒険」(監督:奥脇雅晴)では、赤ちゃんヒーローのあかちゃんまんがアンパンマンたちを助けるために「バイキン遊園地」でばいきんまんと戦う。「カレーパンマンとSLマン」(監督:矢野博之)は、ガンマンのカレーパンマンが食料を町へ運ぶSLマンをガードしてばいきんまんの強盗団と戦う西部劇。「うたえ!夢のアンパンマン号」(監督:大賀俊二)は挿入歌を多数含むミュージカル風の作品で、大勢のキャラクターたちが手作りの乗り物に乗って「アンパンマンたいそう大会」に集合する。原作はやなせたかし。アニメーション制作は東京ムービー。
 ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)1993「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)」(1992-1993年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第14作(100分)。高度にロボット化が進んだ惑星の文明世界を舞台に、ロボット化と機械文明における技術への過度な依存に対する批判をテーマにした冒険SF。ある日のび太の家にトランクが届けられる。トランクから出現した門をくぐるとそこはブリキのおもちゃでできた島、ブリキン島で、のび太とドラえもんはそこでホテル滞在や海水浴、スキーを楽しむが、ドラえもんがブリキの兵隊に連れ去られてしまう。のび太は、ブリキン島がチャモチャ星からきた宇宙船であり、チャモチャ星では高度にロボット化が進んだ文明が人々をロボットの支配下に置いていることを知り、ドラえもんとチャモチャ星の人々を助けるため、仲間たちとともにチャモチャ星に向かい、ロボットの独裁者、ナポギストラー一世に戦いを挑む。中盤のドラえもん不在のスリリングな展開が見どころ。「便利な道具」に過度に依存しがちな「ドラえもん」の作品世界自体にたいする自己批判を含むとも考えられる作品。原作・脚本・制作総指揮は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1993年度邦画興行収入第4位。
 獣兵衛忍風帖1993山田風太郎の忍者小説のような痛快伝奇時代劇/忍者アクション。徳川幕藩体制下の江戸時代が舞台。はぐれ忍びの牙神獣兵衛は、徳川方の甲賀組のくノ一・陽炎とともに、不死身の宿敵、氷室弦馬率いる「鬼門八人衆」(異様な術を駆使する反徳川方の忍びの軍団)と死闘を展開する。日本国内よりも海外で人気が高い作品で、北米市場では1995年にヴィデオが「Ninja Scroll」というタイトルで発売され、累計約80万本の売り上げを記録した。原作・脚本・キャラクター原案・監督は川尻善昭。制作はアニメイトフィルム。制作協力はマッドハウス。TVアニメシリーズ「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」(13話、2003年放映)もあります。
Good!機動警察パトレイバー21993「機動警察パトレイバー」OVAシリーズの紹介文を参照。劇場版第2作。近未来の東京におけるテロリストと警察と自衛隊の抗争を描いた政治/軍事ドラマ。元特車二課のメンバーが、東京に戦争状態をシミュレートしようとする元自衛官のテロリストを追う。CGを駆使した、実写のドキュメンタリーのような写実的な映像は見ごたえあり。原作はヘッドギア。押井守監督。アニメーション制作はプロダクションI.G。押井自身が書いた小説版「TOKYO WAR―機動警察パトレイバー」もあります。
 劇場版 美少女戦士セーラームーンR1993「美少女戦士セーラームーン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ「美少女戦士セーラームーンR」「美少女戦士セーラームーンS」「美少女戦士セーラームーンSuperS」でシリーズディレクターを務めた幾原邦彦監督による劇場版第1作。妖花キセニアンに操られ、地場衛/タキシード仮面を連れ去った異星人フィオレとセーラー戦士たちの戦い。TVシリーズよりもシリアスでドラマティックで大人向けの映画。「美少女戦士セーラームーン」シリーズの映画5作品(短編も含む)のなかでは最も優れた作品。東映動画制作。併映は短編の「メイクアップ! セーラー戦士」。
 映画 クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王1993「クレヨンしんちゃん」は臼井儀人のマンガが原作の人気コメディ・アニメ。5歳の生意気な幼稚園児、野原しんのすけ(通称しんちゃん)が主人公。原作のマンガ(1990年連載開始)は大人の読者向けだが、1992年に始まったTVアニメシリーズは子供向けにアレンジされている。「スーパー・おバカ映画」第1弾の本作は、「アクション仮面」(しんのすけが大好きなTV番組のヒーロー)が実在しているもう一つの地球(パラレルワールド)を舞台にしたSF。本郷みつる監督。シンエイ動画制作。「クレヨンしんちゃん」の劇場版は他にも多数制作されており、注目すべき作品が多い。
 ぼのぼの1993いがらしみきおのベストセラー漫画「ぼのぼの」(1986年連載開始)をアニメ映画化した作品。原作のマンガ版は、海や山に棲む擬人化された動物キャラクターを主人公にした4コマ・8コマ漫画の連作で、一見するとのどかでユーモラスな寓話のようだが、哲学や人生論のような深遠なテーマを持った作品。海に棲むラッコの子供、ぼのぼのは、「楽しいことは、どうして終わってしまうの?」という問いを心に抱いていた。ある日ぼのぼのは、友だちのシマリス君やアライグマ君と一緒に、今まで見たことのない巨大な生き物がやって来るのを見に行く。その頃森の大人たちは、「その生き物が来るたびに、必ず森のなかで何かが変わる」と話していた。原作・脚本・監督はいがらしみきお。アニメーション制作はグループ・タック。音楽はゴンチチ。TVアニメシリーズ(1995-1996年)、劇場版第2作「ぼのぼの クモモの木のこと」(完全CG映画、2002年)もあります。
 劇場版ドラゴンボールZ 燃えつきろ!! 熱戦・烈戦・超激戦1993「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第8作(72分)。新惑星ベジータの王となり、伝説の超(スーパー)サイヤ人を倒してほしいとサイヤ人のパラガスに頼まれたベジータは、孫悟飯、トランクス、クリリン、亀仙人、ウーロンとともに新惑星ベジータに赴くが、孫悟空は、パラガスの息子のブロリーが実は伝説の超(スーパー)サイヤ人で、パラガスはブロリーを使って宇宙征服を企んでいることに気づく。悟空、悟飯、トランクスはブロリーに戦いを挑むが、ブロリーのとてつもない戦闘力に圧倒されてしまう。監督は山内重保。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ 銀河ギリギリ!! ぶっちぎりの凄い奴1993「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第9作(50分)は、TVシリーズのセル編の後のオリジナル・ストーリー。孫悟飯が主人公(孫悟空はすでに死亡しており、界王とともにあの世で暮らしている)。悟飯たちは大富豪のマネー氏が主催する天下一大武道大会に出場する。悟飯、クリリン、トランクスは決勝に勝ち進むが、クリリンとトランクスは、かつて4人の界王によって封印されていた凶悪な戦士、ボージャックとその一味に倒されてしまう。地球を守るため、悟飯はボージャックに立ち向かう。監督は上田芳裕。アニメーション制作は東映動画。
 それいけ!アンパンマン 恐竜ノッシーの大冒険1993TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第5作(60分)。恐竜の国が舞台の冒険物語。アンパンマンたちはSLマンの列車に乗ってピクニックに出かけるが、ばいきんまんとドキンちゃんが操るいわおとこの攻撃を受けて異世界の恐竜の国に迷い込んでしまう。「命の木」が枯れかかっているために恐竜の国が破滅の危機にあることを知ったアンパンマンは、子どもの恐竜のノッシーとともに、「命の木」を蘇らせる「光の玉」を探しに行くが、ばいきんまんの妨害に遭う。本作でメロンパンナが劇場版に初めて登場。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「かいけつゾロリ」。
 劇場版 美少女戦士セーラームーンS かぐや姫の恋人1994「美少女戦士セーラームーン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ第3期「美少女戦士セーラームーンS」(1994-1995年)の放映期間中に公開された中編アニメ映画(60分)。日本の古物語「竹取物語」をモティーフにしたファンタジー・ラヴロマンス。月野うさぎの飼い猫、ルナは宇宙開拓事業団で働く青年、宇宙翔(おおぞらかける)に恋してしまう。翔は病気のために宇宙飛行士になることを諦めていたが、翔の幼馴染の名夜竹姫子(なよたけひめこ)はスペースシャトルのパイロットに選ばれる。一方、セーラー5戦士は外部太陽系3戦士(セーラーウラヌス・セーラーネプチューン・ セーラープルート)、ちびムーンとともに、外宇宙から襲来し地球を氷の世界にしようと企む邪悪なプリンセス・スノー・カグヤと戦う。監督は芝田浩樹。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ 危険なふたり! 超戦士はねむれない1994「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第10作(52分)。孫悟天(孫悟飯の弟)、少年トランクス、ビーデル(ミスター・サタンの娘。悟飯の学友)はドラゴンボールを探してナタデ村を訪れるが、7年前に孫悟空が倒した伝説の超(スーパー)サイヤ人、ブロリーが覚醒し、悟天を悟空と思い込んで悟天たちに襲いかかる。悟飯も現場に駆けつけて応戦するが、悟飯、悟天、トランクスはブロリーを相手に苦戦を強いられる。監督は山内重保。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ 超戦士撃破!! 勝つのはオレだ1994「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第11作(47分)はブロリー三部作の最終章。人造人間18号は夫のクリリンとともに、天下一武道会の賞金を取立てるためミスター・サタン宅を訪れていた。ミスター・サタンは幼なじみのジャガー・バッタ男爵から挑戦状を受け、18号、孫悟天、トランクスを連れてジャガー・バッタ男爵のメイクイーン城を訪れるが、悟天たちはそこでバイオテクノロジーによって復活したブロリー(バイオブロリー)と対決する。監督は上田芳裕。アニメーション制作は東映動画。
 ストリートファイターII1994対戦格闘ゲームの最初の大ヒット作で世界的に有名なアーケードゲームの「ストリートファイターII」(1991-94年、カプコン)をアニメ映画化した作品。格闘家の隆とケン・マスターズは春麗(中国人女性。インターポールの麻薬捜査官)、ガイル(米空軍少佐)とともに犯罪組織シャドルーの総帥、ベガと戦う。杉井ギサブロー監督。アニメーション制作はグループ・タック。TVアニメシリーズ「ストリートファイターII V」(1995年、29話)、ハリウッド実写版「Street Fighter」(1994年、ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演)もあります。
 総天然色漫画映画 平成狸合戦ぽんぽこ1994スタジオジブリ作品。擬人化された狸たちを主役にしたユーモラスな映画。東京西部の多摩丘陵に棲む狸たちが、自然環境と彼等の居住地を破壊する「多摩ニュータウン」の住宅開発計画に反対する運動を起こす。狸たちが日本古来の妖怪に化けて住宅建設を妨害しようとするシーンが見どころ。原作・脚本・監督は高畑勲。1994年度邦画興行収入第1位。
 ドラえもん のび太と夢幻三剣士1994「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」(1993-1994年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第15作(100分)。「剣と魔法」のヒロイック・ファンタジーのような夢の世界が舞台の冒険活劇。のび太は睡眠中に好きな夢を見ることができる「気ままに夢見る機」を使って「夢幻三剣士」の夢を試す。夢の世界では妖霊大帝オドロームが率いる妖霊軍がユミルメ王国を侵略していた。のび太は伝説の白銀の剣士となり、ドラえもん(魔法使い役)、しずか(王女役)、ジャイアン(剣士役)、スネ夫(剣士役)とともにオドロームに戦いを挑む。夢の世界でのキャラクター名はアレクサンドル・デュマの小説「三銃士」に由来している。物語の中盤で夢と現実が逆転し、夢の世界が現実に影響を及ぼすもう一つの現実世界であることが明らかになる。ラストシーンでは夢と現実の曖昧な関係が暗示されている。原作・脚本・制作総指揮は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1994年度邦画興行収入第5位。
 映画 クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝1994「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作は、インド洋に浮かぶ南の島が舞台の冒険アクション映画。悪の秘密結社「ホワイトスネーク団」は、島の地下の黄金宮殿に隠されたブリブリ王国の秘宝を手に入れるため、しんのすけとブリブリ王国のスンノケシ王子(しんのすけにそっくりな少年)を誘拐する。しんのすけの両親のひろしとみさえは、王国親衛隊少佐のルルとともに、しんのすけと王子を奪還するため、ホワイトスネーク団と戦う。脚本・絵コンテは本郷みつる・原恵一。監督は本郷みつる。アニメーション制作はシンエイ動画。
 SLAM DUNK1994「スラムダンク」TVシリーズの紹介文を参照。「スラムダンク」の劇場版第1作。1994年3月の東映アニメフェアで上映された短編アニメ映画(30分)。桜木花道と流川楓が入部して間もない頃の湘北高校バスケ部が武園学園高校との練習試合に臨む。武園学園で花道は、中学時代に「あたし、バスケット部の小田君が好きなの」といって花道を振った少女、島村葉子に再会する。花道は練習試合で、葉子の彼氏で武園チームの主力センターの小田竜政を相手に闘志を燃やす。監督は有迫俊彦。アニメーション制作は東映動画。
 SLAM DUNK 全国制覇だ! 桜木花道1994「スラムダンク」TVシリーズの紹介文を参照。「スラムダンク」の劇場版第2作。1994年7月の東映アニメフェアで上映された短編アニメ映画(45分)。インターハイ地区予選の4回戦で湘北は津久武高校と対戦する。津久武のキャプテン、伍代友和は中学のバスケ部で赤木剛憲、小暮公延とチームメイトだった男。花道は、赤木晴子に一目惚れした津久武のセンター、南郷洸一郎に勝負を挑む。監督は有迫俊彦。アニメーション制作は東映動画。
 それいけ!アンパンマン リリカル☆マジカルまほうの学校1994TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第6作(60分)。魔女になるために魔法の学校で勉強している少女の物語。アンパンマンは、空中に浮かぶ魔法の島で魔法の学校の生徒のリリカと出会う。リリカはアンパンマンたちを魔法の島に連れていくが、ばいきんまんとドキンちゃんが魔法の学校に忍び込み、ばいきんまんが魔法の力を使って魔法の学校の先生と生徒たちの姿を別の形に変えてしまう。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典・矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン みんな集まれ! アンパンマンワールド」。
 それいけ!アンパンマン みんな集まれ! アンパンマンワールド1994「それいけ!アンパンマン リリカル☆マジカルまほうの学校」の同時上映作品(30分)。3つの短編からなるオムニバス作品。「こむすびまんとお祭りロボット」(監督:大賀俊二)では、夏祭りで巨大なおみこしロボットを操って屋台の食べ物を盗むばいきんまんとドキンちゃんにこむすびまんが立ち向かう。「メロンパンナとあかちゃんまん」(監督:篠原俊哉)では、若返りの泉の水を浴びせてアンパンマンたちを赤ちゃんにしてしまったばいきんまんとドキンちゃんにあかちゃんまんが立ち向かう。「すすめ!アンパンマン号」は、歌「すすめ!アンパンマン号」をバックに過去の「アンパンマン」の劇場版に登場したキャラクターが多数登場する、ミュージック・ヴィデオのような作品。原作はやなせたかし。アニメーション制作は東京ムービー。
 耳をすませば1995少年少女のピュアな恋物語。柊あおいの少女マンガが原作。読書好きの女子中学生、月島雫は、ヴァイオリン職人を目指す少年、天沢聖司に出会い、心をひかれる。監督の近藤喜文はアニメーターとして宮崎・高畑作品に参加していた人。制作はスタジオジブリ。1995年度邦画興行収入第1位。主題歌「カントリー・ロード」はジョン・デンバーの「Take Me Home, Country Roads」が原曲。舞台の団地街は東京西部の多摩ニュータウン(京王線聖蹟桜ヶ丘駅付近)がモデル。
 ドラえもん のび太の創世日記1995「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太の創世日記」(1994-1995年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第16作(102分)。「創世」(世界の創造)ともう一つの地球の歴史をテーマにしたSF冒険物語。のび太は夏休みの宿題(自由研究)のため、「創世セット」を使って宇宙の創造と新地球の観察を試みる。のび太は新地球で生命が進化し、人類が誕生するのを発見する。新地球では地球人のような人類の文明が発達するが、地底では昆虫たちが独自の進化を遂げて高度な文明を築いていた。古代宗教やシャーマニズム、羅生門の鬼の伝説や寓話「舌切り雀」などの日本の説話、地球空洞説などを取り入れたエピソードあり。原作・脚本・制作総指揮は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1995年度邦画興行収入第5位。
 On Your Mark1995ポップ・デュオのCHAGE&ASKAの同名の曲のプロモーション用フィルムとして制作された短編アニメ映画(6分48秒)。CHAGE&ASKAの歌がバックに流れる、SFファンタジー映画のようなイメージ・フィルム。声優による台詞はない。地表が放射能に汚染され、人々が地下に住んでいる未来の都市が舞台。武装警官隊の襲撃を受けたカルト教団の施設で、翼の生えた少女が拘束されているのを発見した2人の警官は、少女を解放し、空に帰そうとする。非常に短いフィルムだが、精緻に作り込まれた映像は想像力にあふれており、見ごたえがある。原作・脚本・監督は宮崎駿。制作はスタジオジブリ。映画「耳をすませば」と併映で劇場公開。
Good!MEMORIES1995大友克洋が製作総指揮・総監督を務めた、ゴージャスな映像の3本の短篇アニメからなるオムニバス作品。「彼女の想いで」(原作:大友克洋、監督:森本晃司)は宇宙を舞台にした本格的なSF。「最臭兵器」(原作・脚本・キャラクター原案:大友克洋、監督:岡村天斎)は、極秘に開発された新薬を飲んだために強烈な悪臭を放ちはじめた男が主人公のスラップスティック・アクションコメディ。「大砲の街」(原作・脚本・監督・キャラクター原案・美術:大友克洋)は、無数の大砲で重武装した移動都市の話で、ほぼ全編が1カット・1シーンで撮影されている。アニメーション制作はスタジオ4℃(「最臭兵器」はマッドハウス制作)。
 GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊1995CGとデジタル技術を駆使した超リアルなサイバーパンクSFアクション映画。情報ネットワーク化が高度に進んだ近未来、西暦2029年のアジアの一国家が舞台。公安9課、通称「攻殻機動隊」に所属する女性サイボーグの草薙素子(少佐)は、「人形使い」と呼ばれる正体不明のハッカーの電脳犯罪と戦う。ネット社会とサイバースペースにおける自己同一性の危機のようなものがテーマ。士郎正宗のマンガが原作。押井守監督。アメリカの音楽誌、ビルボードのヴィデオセールスチャートで1位を記録。アニメーション制作はプロダクションI.G。TVアニメシリーズ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(2002-2003年、神山健治監督)、「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」(2004-2005年、神山健治監督)、続編の劇場版「イノセンス」(2004年、押井守脚本・監督)もあります。
 マクロスプラス MOVIE EDITION1995「マクロスプラス」OVA版の紹介文を参照。OVA版を再編集し、新作のシーンとカット(約20分)を追加した劇場版(115分)。細かいエピソードをフォローしたい人にはOVA版を、手っ取り早く映像を楽しみたい人にはこの劇場版をおすすめします。
 映画 クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望1995「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第3作は、過去に遡行し歴史を改変しようとする時間犯罪者との戦いを描いたSFアクション/時代劇。「雲黒斎」を名乗る30世紀の歴史マニア、ヒエール・ジョコマンの犯罪を阻止するため、野原一家は30世紀の女性タイムパトロール隊員、リング・スノーストームとともに中世日本の戦国時代(西暦1570年)に時間旅行する。しんのすけと少年剣士(実は少女)の吹雪丸は、リング・スノーストームと協力して雲黒斎を倒し、野原一家は20世紀に帰還するが、そこはヒエールによって奇妙な世界に変えられてしまった、もう一つの現代日本だった。本格的な剣劇シーンやタイムパラドックスのテーマを扱ったSF的な要素、最終クライマックスの2大巨大ロボットの大決戦など、見どころが盛りだくさんの娯楽映画。脚本は本郷みつる・原恵一。監督は本郷みつる。アニメーション制作はシンエイ動画。
 SLAM DUNK 湘北最大の危機! 燃えろ桜木花道1995「スラムダンク」TVシリーズの紹介文を参照。「スラムダンク」の劇場版第3作。1995年3月の東映アニメフェアで上映された短編アニメ映画(40分)。インターハイ予選の決勝リーグ初戦で海南大附属高校に敗れたのは自分のパスミスのせいだと思い込み、髪を切って坊主頭にする花道。湘北チームはアメリカ留学帰りのマイケル沖田がキャプテンを務める強豪、緑風高校との練習試合に挑む。監督は角銅博之。アニメーション制作は東映動画。
 SLAM DUNK 吠えろバスケットマン魂!! 花道と流川の熱き夏1995「スラムダンク」TVシリーズの紹介文を参照。「スラムダンク」の劇場版第4作。1995年7月の東映アニメフェアで上映された短編アニメ映画(40分)。流川の後輩で富ヶ丘中学バスケ部のキャプテンを務める水沢イチローは、流川の崇拝者で、流川とともに湘北バスケ部を全国制覇に導くことが夢だったが、病気(関節結核)のためにバスケットを断念することを余儀なくされる。もう一度だけ流川と同じコートに立ってプレイしたいというイチローの夢を叶えるため、湘北チームはイチローを練習試合(紅白戦)に参加させる。監督は明比正行。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!! 悟空とベジータ1995「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第12作(51分)。死んだ孫悟空はあの世一武道会でパイクーハンと戦っていたが、その頃閻魔界では魂洗浄装置の事故により悪の気が漏れ出し、サイケ鬼が怪物ジャネンバと化し、世界中で死者が復活する事態となる。悟空は肉体を取り戻したべジータとフュージョンして「ゴジータ」となり、ジャネンバに立ち向かう。監督は山内重保。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版ドラゴンボールZ 龍拳爆発!! 悟空がやらねば誰がやる1995「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第13作(52分)はTVシリーズの「魔人ブウ」編の後のオリジナル・ストーリー。ホイという老人に依頼され、Z戦士たちはコナッツ星の勇者、タピオンを復活させるが、タピオンの体内に封印されていた巨大なモンスター(幻魔人)、ヒルデガーンも復活させてしまう。孫悟飯・ビーデル・超ゴテンクス(孫悟天とトランクスの融合体)も歯が立たないヒルデガーンに対し、孫悟空は超(スーパー)サイヤ人3となって戦いを挑む。監督は橋本光夫。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版 美少女戦士セーラームーンSuperS セーラー9戦士集結! ブラック・ドリーム・ホールの奇跡1995「美少女戦士セーラームーン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ第4期「美少女戦士セーラームーンSuperS」(1995-1996年)の放映期間中に公開された中編アニメ映画(60分)。中世ヨーロッパの民間伝承「ハーメルンの笛吹き男」をモティーフにしたアクション・ファンタジー。ある日、妖精たちが笛の音を使って世界中の子供たちを連れ去るという事件が起こり、ちびうさも連れ去られてしまう。それは、子供たちの夢のエナジーを使ってブラック・ドリーム・ホールで世界を包み込もうとする、異世界の魔女バディヤーヌの陰謀だった。セーラー5戦士と外部太陽系3戦士(セーラーウラヌス・セーラーネプチューン・ セーラープルート)はちびうさと子供たちを救出するため、バディヤーヌが住むマジパンヌ・キャッスルに向かう。監督は芝田浩樹。アニメーション制作は東映動画。
 それいけ!アンパンマン ゆうれい船をやっつけろ!!1995TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第7作(56分)。本作でロールパンナが劇場版に初めて登場。ロールパンナと妹のメロンパンナ、ゲストキャラクターの白馬のマリンが中心の物語。学校のみんなと海にでかけたロールパンナは、白馬のマリンと仲良しになるが、ばいきんまんはマリンをガイコツ島に連れ去ってしまう。ガイコツ島ではドクター・ヒヤリがロールパンナを悪い心だけの「ブラックロールパンナ」に変えてしまう。ばいきんまんはアンパンマンを倒すために、ブラックロールパンナとゆうれいたちを連れてゆうれい船で町を襲撃する。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン アンパンマンとハッピーおたんじょう日」。
 それいけ!アンパンマン アンパンマンとハッピーおたんじょう日1995「それいけ!アンパンマン ゆうれい船をやっつけろ!!」の同時上映作品(30分)。ヴィデオ「それいけ! アンパンマン おたんじょうびシリーズ」の「7月生まれ」と「8月生まれ」に新作映像を加えて劇場公開用に再編集したもの。アンパンマンとばいきんまんが「雲のモクちゃん」のために誕生日パーティーを開く。歌とお遊戯(手遊び)を含む、幼児向けの教育ヴィデオのような作品。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
 ユンカース・カム・ヒア1995「美少女戦士セーラームーン」シリーズ初代監督の佐藤順一が監督した初の劇場映画作品。思春期の少女とその家族の日常を細やかに描いたファンタジー・ドラマ。小学6年生の少女、野沢ひろみは、ユンカースという名の人間の言葉を話すシュナウツァー犬を飼っていた。両親の離婚の危機に直面したひろみに、ユンカースは「僕は三回だけ奇跡を起こせるんだ」と言う。原作・音楽は木根尚登。アニメーション制作はトライアングルスタッフ。
 アンネの日記1995第2次世界大戦末期のナチス占領下のオランダ、アムステルダムでの潜行生活を描き、世界的なベストセラーとなったアンネ・フランク(1929-1945年)の「アンネの日記」(オランダ語原題は「Het Achterhuis」。「裏棟」の意味)が原作のアニメ映画。ユダヤ人のフランク一家(13歳の少女アンネ・フランク、父のオットー、母のエーディト、姉のマルゴー)はナチスによるユダヤ人虐殺から逃れるため、他の4人のユダヤ人とともに隠れ家で暮らすことを余儀なくされる。往年の日本アニメーションの「世界名作劇場」のような上品で細やかなアニメーション。監督は永丘昭典。アニメーション制作はマッドハウス。音楽はマイケル・ナイマン。
 ドラえもん のび太と銀河超特急(エクスプレス)1996「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太と銀河超特急(エクスプレス)」(1995-1996年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第17作(97分)。未来の宇宙における旅行とテーマパークを題材にしたSF冒険物語。子供向けの娯楽映画。のび太たちは22世紀の銀河超特急に乗って行き先がわからないミステリーツアーに出かける。着いたところはハテノハテ星群の巨大なテーマパーク「ドリーマーズランド」で、そこはかつて鉱物の採掘で栄えていたが資源の枯渇により廃墟化し、観光開発により再興を図っている地域だった。のび太たちは西部の星、忍者の星、メルヘンの星、恐竜の星で楽しい時をすごすが、銀河系の征服を企む寄生型宇宙人「ヤドリ」が星群の侵略を開始する。蒸気機関車型の宇宙船の設定は松本零士の漫画「銀河鉄道999」に倣って作られている。メンデルスゾーン「夏の夜の夢」の一部(序曲、スケルツォ、妖精の行進)がBGMとして使用されている。原作・脚本・制作総指揮は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1996年度邦画興行収入第3位。
 映画 クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険1996「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第4作は、北関東最大のテーマパーク「群馬ヘンダーランド」でのおバカな冒険を描いたモダンホラー風のファンタジー。野原一家は魔法世界のお喋り人形、トッペマ・マペットとともに、異世界から来て現実世界を侵略しようとする2人のオカマ魔女、マカオとジョマと戦う。監督は本郷みつる。アニメーション制作はシンエイ動画。
 劇場版ドラゴンボール 最強への道1996「ドラゴンボール」TVシリーズの紹介文を参照。「ドラゴンボール/ドラゴンボールZ」シリーズの劇場版第17作目であり最終作(80分)。TVアニメオリジナル「ドラゴンボールGT」放映中の1996年に公開。「ドラゴンボール」の初期のエピソードである孫悟空・ブルマ・武天老師(亀仙人)等の出会いとレッドリボン軍編のストーリーを、新規のキャラクターデザインと作画でリメイクしたもの。キャラクターデザインと作画は「ドラゴンボールGT」に近い。監督は山内重保。アニメーション制作は東映動画。
 劇場版 地獄先生ぬ〜べ〜1996真倉翔(原作)・岡野剛(作画)のマンガ「地獄先生ぬ〜べ〜」(1993-1999年「週刊少年ジャンプ」連載)が原作のTVアニメシリーズ(1996-1997年放映。49話)の放映中に公開された劇場版第1作(48分)。原作は、霊能力と「鬼の手」を持つ小学校教師の鵺野鳴介(ぬえのめいすけ)、通称「ぬ〜べ〜」が生徒たちを守るために悪霊や妖怪を退治するホラー/学園コメディー。劇場版第1作は、ぬ〜べ〜のクラスの絵が上手でおとなしくて気の弱い少女、飯島久美子を狙う「天狗塚」の悪霊にぬ〜べ〜が立ち向かうオリジナルストーリー。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映動画。同時上映は「ゲゲゲの鬼太郎」。
 X −エックス−1996CLAMPの人気マンガが原作のファンタジー・アクション映画。1999年の東京都心を舞台にしたサイキックバトル。超能力を持つ少年、司狼神威は、7人の能力者「天の龍」の一人として、人類を滅ぼし地球を再生させようとする7人の能力者「地の龍」と戦う。主題歌はX JAPANの「Forever Love」。りんたろう監督。アニメーション制作はマッドハウス。TVシリーズ(2001年)もあります。
 天地無用! in LOVE1996「天地無用!」OVAシリーズの紹介文を参照。劇場版第1作。TVシリーズのストーリーの番外編。天地と彼の仲間たちが、犯罪者の禍因に命を狙われた天地の母、柾木阿知花を救うために過去(1970年)に時間遡行する。ねぎしひろし監督。AIC制作。
 ブラック・ジャック 劇場版1996「ブラック・ジャック」OVAシリーズの紹介文を参照。OVA版のスタッフによる劇場版。ブラック・ジャックが「モイラ・シンドローム」と呼ばれる未知の感染症の謎に挑戦する。原作は手塚治虫。出崎統監督。アニメーション制作は手塚プロダクション。
 劇場版 魔方陣グルグル1996「魔方陣グルグル」は「月刊少年ガンガン」に1992年から連載された衛藤ヒロユキのマンガ。「ドラゴンクエスト」等の日本製RPGの世界観をベースにしたお気楽なドタバタファンタジー/コメディ。主人公は「勇者」の称号を持つ少年、ニケと「グルグル」と呼ばれる特殊魔法を使う少女、ククリで、2人は魔王を倒すために旅をしている。TVシリーズ第1作(1994-1995年放映)終了後に公開された劇場版は、どんな願いもかなえるというメガロドラゴンと「幸せのピクルス」を求めてニケとククリがメガロ山を目指す冒険の旅を描いた短編映画(30分)。監督は中西伸彰。アニメーション制作は日本アニメーション。TVシリーズ第2作「ドキドキ伝説 魔法陣グルグル」(2000年放映)もあります。
 それいけ!アンパンマン 空とぶ絵本とガラスの靴1996TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第8作(60分)。シンデレラが住んでいるおとぎの国が舞台の冒険物語。メロンパンナは「シンデレラ」の続編の絵本を見つける。その本の中では、シンデレラのガラスの靴が消えたためにシンデレラと王子様は離ればなれになり、おとぎの国が不幸に見舞われていた。アンパンマンたちは絵本の中のおとぎの国に行き、カボチャ頭の少女カボちゃんとともにガラスの靴を探すが、ばいきんまんとドキンちゃんがガラスの靴を横取りしようとする。原作・製作総指揮はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン ばいきんまんと3ばいパンチ」。
 それいけ!アンパンマン ばいきんまんと3ばいパンチ1996「それいけ!アンパンマン 空とぶ絵本とガラスの靴」の同時上映作品(30分)。ある夜、ばいきんまんにそっくりの2人、アカキンマン(赤色)とアオキンマン(青色)が、ばいきんまんがアンパンマンを倒すのを助けるために巨大なUFOに乗ってばいきん星からアンパンマンワールドにやってくる。ばいきんまんたちは3人で「ばいきんトリオ」を結成し、ばいきんトリオは3ばい(トリプル)パンチでアンパンマンを吹っ飛ばしてしまう。原作・製作総指揮はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
Very good!THE END OF EVANGELION
新世紀エヴァンゲリオン劇場版
Air/まごころを、君に
1997「新世紀エヴァンゲリオン」TVシリーズの紹介文を参照。未完だったTVシリーズの最後の2話を超高品質の映像で改作した完全新作の劇場版。第25話「Air」と第26話「まごころを、君に」の二部構成。主人公碇シンジは、全人格の有機的統合としての「人類補完計画」の発動において、綾波レイ(母親のクローン)との甘美な合一を拒み、合一不可能な他者としての惣流・アスカ・ラングレーとともに在ることを選択する。TVシリーズの結末でアイロニカルに提示された主題を変奏した、もう一つの終局。企画・原作はGAINAX・庵野秀明。脚本・総監督は庵野秀明。制作はプロダクションI.GとGAINAX。
 もののけ姫1997スタジオジブリ制作の冒険時代活劇映画。日本の中世における近代化と自然の力との衝突に関する幻想的な物語。東北の蝦夷の少年アシタカは西の国に旅立ち、タタラ製鉄集団の女首領、エボシ御前と、犬神に育てられた少女、サン(もののけ姫)に出会う。サンは森の神々と共に、森林を伐採するエボシ御前と闘っていた。原作・脚本・監督は宮崎駿。日本の1997年度映画興行収入第1位となった大ヒット作。
Good!PERFECT BLUE1997竹内義和のサイコホラー小説を脚色した長編アニメ映画。3人組のアイドルグループ、CHAMのメンバーだった霧越未麻はグループを脱退して女優に転身するが、その後関係者が次々と殺害されてゆき、現実と妄想の区別がつかない、終わりのない悪夢のような世界に陥ってゆく。監督はアニメ作品「老人Z」「機動警察パトレイバー2」「MEMORIES」に参加していたマンガ家の今敏。キャラクター原案は江口寿史。アニメーション制作はマッドハウス。
 ドラえもん のび太のねじ巻き都市(シティー)冒険記1997「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。大長編ドラえもんシリーズの「ドラえもん のび太のねじ巻き都市(シティー)冒険記」(1996-1997年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第18作(98分)。原作の連載中に作者の藤子・F・不二雄が死去したため、未完部分は藤子プロが制作している。小惑星が舞台の子供向けの冒険活劇。のび太たちは「生命(いのち)のねじ」を使ってぬいぐるみの動物やおもちゃに命を吹き込み、小惑星上におもちゃの街「ねじ巻き都市」を建設しようとする。ぬいぐるみたちは落雷の影響で高い知能を獲得し、自らの手で都市の建設を始めるが、「どこでもドア」を通ってねじ巻き都市に迷い込んだ脱獄囚の熊虎鬼五郎が都市を征服しようとする。原作・脚本・制作総指揮は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1997年度邦画興行収入第3位。
 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼1997「名探偵コナン」は青山剛昌の本格推理マンガ(1994年連載開始)が原作の人気TVアニメシリーズ(1996年放映開始)。17歳の高校生探偵、工藤新一は「黒の組織」と呼ばれる犯罪組織に毒薬を投与され、身体が子供のように縮んでしまったが、その後は7歳の小学生探偵、江戸川コナンとして活躍している。1997年以降、毎年ゴールデンウィークに公開されている劇場版「名探偵コナン」の第1作。著名な建築家の森谷帝二が設計した建造物をプラスティック爆弾で爆破する謎の爆弾魔の挑戦にコナンが立ち向かう。こだま兼嗣監督。アニメーション制作はキョクイチ東京ムービー。
 劇場版 キューティーハニーF(フラッシュ)1997東映アニメーションが「美少女戦士セーラームーン」シリーズの後番組として制作したTVアニメシリーズ「キューティーハニーF(フラッシュ)」(1997-1998年放映、39話)の劇場用短編映画(38分)。TVシリーズは永井豪のマンガが原作の美少女アクションアニメ「キューティーハニー」を改作・翻案したもので、「セーラームーン」シリーズを支持していた女児層をターゲットとしていたため、永井豪のオリジナル版よりも少女マンガ寄りで「セーラームーン」風味の作品。マンガ版の作画は飯坂友佳子。劇場版では如月ハニー(キューティーハニー)が、古代王国の秘宝に導くといわれる古代蝶のさなぎを入手した考古学者、ロベルト・シュタイナーを襲い、ハニーの友人の秋夏子を連れ去ったパンサークロー一味と戦う。監督は佐々木憲世。
 映画 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡1997「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第5作は、2つの部族、珠由良(たまゆら)族と珠黄泉(たまよみ)族の抗争に巻き込まれた野原一家を描いたアクション・コメディ映画。舞台は東京と青森。珠黄泉族は魔人「ジャーク」を復活させて世界を征服することを企んでいた。珠黄泉の陰謀を阻止するため、珠由良族のオカマ3兄弟(ローズ、ラベンダー、レモン)は珠黄泉のホステス軍団からジャーク復活のカギとなる「ジャークのタマ」を奪い取ったが、しんのすけの妹のひまわりがそのタマを飲み込んでしまった。野原一家はオカマ3兄弟、女刑事の東松山よねとともに、珠黄泉の追跡者たちと激戦を展開する。監督・脚本・絵コンテは原恵一。アニメーション制作はシンエイ動画。
 映画 爆走兄弟レッツ&ゴー!! WGP 暴走ミニ四駆大追跡!1997こしたてつひろの漫画「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」(1994-1999年「月刊コロコロコミック」連載)が原作のTVアニメシリーズ第2期「爆走兄弟レッツ&ゴー!! WGP」(1997年放映)の劇場版(80分)。原作はミニ四駆・漫画・アニメ・ゲーム他のメディアミックスにより1990年代後半の第2次ミニ四駆ブームを加速させた人気作。謎のミニ四駆の追跡劇を描いたオリジナル・ストーリーによるアクション/レースバトル映画。烈と豪の星馬兄弟は他の3名とともに日本代表チーム「TRFビクトリーズ」のレーサーとしてミニ四駆世界グランプリ(WGP)に出場するが、謎のマシン「ガンブラスターXTO」がレースに乱入し、他のマシンをクラッシュさせて暴走する。ガンブラスターの暴走を止めるため、ガンブラスターの持ち主の少年リオン・クスコとTRFビクトリーズのメンバーは、特殊部隊「SPF(スクランブル・ペンタゴン・フォース)」の攻撃をかわしながらガンブラスターを追跡する。脚本・監督はアミノテツロー。アニメーション制作はXEBEC。
Good!どんぐりの家1997山本おさむの漫画「どんぐりの家」(1993-1997年「ビッグコミック」連載)が原作の長編アニメ映画(110分)。原作の漫画はろう重複障害児とその家族、ろう学校の教師たちを埼玉県の実話に基づいて多角的に描き、大きな社会的反響を呼んだ作品。田崎家の娘、圭子は聴覚障害と知的障害を併せ持つ少女で、両親は娘の将来に希望が持てなかったが、やがて身体的にも精神的にも少しずつ成長してゆく娘とともに生きることにかけがえのない喜びを感じるようになる。ろう学校を卒業した人々の自立と社会参加のため、田崎家とその他の家族、ろう学校の教師たちは、多くの支援者たちとともにろう重複障害者のための共同作業所「どんぐりの家」の設立に尽力する。重度障害者たちが直面する厳しい現実と、彼らのための互助的なコミュニティーに関する啓発的なセミドキュメンタリーであり、カタルシスのある感動的なドラマとして鑑賞できる娯楽映画。映画の冒頭と終盤に実在する施設である「どんぐりの家」とその関係者たちが登場する実写パートがある。総監督・脚本は山本おさむ。監督は安濃高志(「魔法のスターマジカルエミ」「THE八犬伝」監督)。アニメーション制作は亜細亜堂。日本語の字幕付きで自主上映。
 天地無用! 真夏のイヴ1997「天地無用!」OVAシリーズの紹介文を参照。劇場版第2作。TV版やOVA版からは独立したオリジナルのストーリー。天地の娘を自称する人造人間の少女、麻由華の話。木村哲監督。アニメーション制作はAIC。
 スレイヤーズぐれえと1997「スレイヤーズ」TVシリーズ第1作の紹介文を参照。劇場版第3作。神坂一の小説版「スレイヤーズすぺしゃる」のメインキャラクター、リナ=インバースと白蛇(サーペント)のナーガが主役のオリジナルストーリー。ゴーレム(魔力で動く人形)の生産で知られる町、ストーナーにやって来た2人の女魔道士、リナとナーガは、2人の城主、ハイゼンとグラニオンの覇権争いに巻き込まれる。城主たちは互いに巨大なゴーレムを作って戦わせることで決着をつけようとするが…。「スレイヤーズ」の劇場版5作品中の最高傑作であり、徹底してばかばかしいドタバタコメディとしてファンに評価されている作品。原作・脚本は神坂一。監督はわたなべひろし。アニメーション制作はJ.C.STAFF。
 アミテージ・ザ・サード POLY-MATRIX1997アメリカ市場向けのサイバーパンクSFアクションアニメ。OVAシリーズ「アミテージ・ザ・サード」(1995年、4話)を再編集し、新作カット(約10分)を加えた劇場版。音響効果はハリウッドのスタッフにより再製作されている。舞台は2179年の火星。地球のシカゴから赴任した火星警察(MPD)の警部補ロス・シリバスと、火星警察の女性刑事で人型ロボットのナオミ・アミテージは、「サード」と呼ばれる超進化型の人型ロボットを殺す殺人犯、ダンクロードを追う。越智博之監督。AIC制作。音声は英語のみ(日本語字幕あり)。声の出演はエリザベス・バークレー(アミテージ)、キーファー・サザーランド(シリバス)他。OVA「アミテージ・ザ・サード DUAL-MATRIX」(2002)はこの映画の続編。
 音響生命体ノイズマン1997OVA「ロボットカーニバル」、映画「AKIRA」、映画「MEMORIES」にメインスタッフとして参加していたアニメーター/演出家の森本晃司によるフルデジタルの短編映画(15分)。2Dアニメ/3DCGの融合と縦横無尽のカメラワークによる、スピード感・立体感あふれる高品質映像。音楽をノイズの結晶に変えてしまう音響生命体、ノイズマンにより支配された街が舞台の物語。監督は森本晃司。キャラクターデザイン・作画監督は森本晃司と湯浅政明(劇場版「クレヨンしんちゃん」設定デザイン)。音楽は菅野よう子。アニメーション制作はスタジオ4℃。1997年東京国際ファンタスティック映画祭上映作品。
 劇場版 るろうに剣心 ─明治剣客浪漫譚─ 維新志士への鎮魂歌1997「るろうに剣心」は和月伸宏作の時代劇マンガが原作のTVアニメシリーズ(1996-98年放映、94話)。劇場版は、明治維新後の東京(西暦1878年・明治11年)を舞台にしたロマンティックな剣劇映画。物語はマンガ版でもTV版でも描かれなかったオリジナルストーリー。幕末に徳川幕府打倒のため暗殺者として活動していた剣客の緋村剣心は、明治政府転覆によって新たな維新を起こそうとする男、時雨滝魅に出会う。時雨はかつて幕府側の志士として剣心ら倒幕派と戦っていた男だった。キャラクターデザイン・総作画監督・監督は辻初樹。アニメーション制作はスタジオぎゃろっぷ。OVA版もあります。
 地獄先生ぬ〜べ〜 午前0時ぬ〜べ〜死す!1997「地獄先生ぬ〜べ〜」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作(45分)。ぬ〜べ〜のクラスに転入してきた孤独な少年、加々美潤の心の闇から妖怪ピエロが現われ、ぬ〜べ〜に襲いかかる。監督は貝澤幸男(「地獄先生ぬ〜べ〜」TVシリーズディレクター)。アニメーション制作は東映動画。
 地獄先生ぬ〜べ〜 恐怖の夏休み!! 妖しの海の伝説!1997「地獄先生ぬ〜べ〜」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第3作(38分)。ぬ〜べ〜クラスの生徒たちはぬ〜べ〜と律子先生の引率で小島を訪れ、海水浴を楽しんでいた。生徒たちはそこで渚という不思議な少女に出会い、少女は生徒たちを、人喰いの海蜘蛛が棲むという伝説がある蜘蛛島に連れていってしまう。セクシーな水着シーンはお約束のファンサービス。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映動画。
 それいけ!アンパンマン 虹のピラミッド1997TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第9作(60分)。「虹の星」が舞台の冒険物語。アンパンマンたちは空から落ちてきたあめふりおにと孫娘のアメちゃんを助ける。アメちゃんによると、虹の王子と虹の子たちが虹を作っている虹の星で、ばいきんまんがすなおとこを使って「虹の玉」を盗み出し、虹の星が砂漠化してしまったという。アンパンマンたちは虹の星に向かうが、すなおとこがみんなを小さなピラミッドに変えてしまう。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン ぼくらはヒーロー」。
 それいけ!アンパンマン ぼくらはヒーロー1997「それいけ!アンパンマン 虹のピラミッド」の同時上映作品(25分)。2つの短編からなるオムニバス作品。「カレーパンマンとまほうのふで」では、ばいきんまんがバイキン仙人から借りた魔法の筆を使って「まっくろおばけ」を生じさせ、町の人々から力を奪ってしまう。「しょくぱんまんとにせしょくぱんまん号」では、しょくぱんまんの人気に嫉妬したばいきんまんがしょくぱんまん号(しょくぱんまんの白いトラック)を偽物とすり替えてしょくぱんまんを暴走させる。原作・製作総指揮はやなせたかし。監督は阿部司。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲1998ゲームボーイとニンテンドウ64の人気ゲーム、「ポケットモンスター」(ポケモン)をアニメ化した作品。任天堂の公式サイトを参照。ポケモンは、技を駆使して互いに戦う不思議な生き物。TVアニメシリーズは1997年より放映。「ポケモン」の劇場用長編映画第1作の本作は、クローンとして作られた世界最強のポケモン、ミュウツーの物語。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。1998年度邦画興行収入第2位。1999年度全米興行収入第24位。
 ドラえもん のび太の南海大冒険1998「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。藤子プロ制作の大長編ドラえもんシリーズ「ドラえもん のび太の南海大冒険」(1997-1998年「月刊コロコロコミック」掲載。作画:萩原伸一(むぎわらしんたろう))が原作の劇場版第19作(91分)。藤子・F・不二雄の原作漫画「ドラえもん」の短編2本、「南海の大冒険」(てんとう虫コミックス45巻)と「無人島の大怪物」(41巻)が原案。17世紀のカリブ海が舞台のSF冒険活劇。ドラえもんの道具「宝探し地図」を使ってカリブ海にある宝島を発見したのび太は、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンとともに宝島に向かって船出するが、17世紀にタイプスリップしてしまい、海賊の戦いに巻き込まれる。ドラえもんたちとはぐれたのび太は、謎の改造動物が棲む無人島に流れ着く。のび太たちが過去に遡行して未来から来た犯罪者と戦うというストーリー展開は「ドラえもん のび太の日本誕生」と同様。原作は藤子・F・不二雄。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1998年度邦画興行収入第3位。
 スプリガン1998たかしげ宙(作)・皆川亮二(画)のマンガが原作のSFアクション映画。主人公の御神苗優は17歳の高校生で、超古代の科学文明の危険な遺産の封印を目的とする国際秘密組織、アーカム財団の特殊工作員、「スプリガン」の一人。川崎博嗣監督。大友克洋総監修。アニメーション制作はスタジオ4℃。
Good!劇場版 機動戦艦ナデシコ
-The prince of darkness-
1998「機動戦艦ナデシコ」TVシリーズの紹介文を参照。完全新作の劇場版。TV版のストーリーの後日談。元ナデシコの搭乗員たちが「火星の後継者」によるクーデターを鎮圧しようとするという話。細かいカット割りと高品質の映像。佐藤竜雄監督。XEBEC制作。
 名探偵コナン 14番目の標的1998「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作では、江戸川コナンが、名前に13(キング)から1(エース)までのトランプの数字が含まれている人々を順番に殺そうとする正体不明の犯人による連続殺人事件に挑む。密室状態と化した海中レストラン内での犯人探しのシークエンスが見どころ。監督はこだま兼嗣。アニメーション制作は東京ムービー。
 映画 クレヨンしんちゃん 電撃! ブタのヒヅメ大作戦1998「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第6作は「007」シリーズやジャッキー・チェンの映画のようなテイストの本格アクション映画。世界平和のための秘密組織「SML」のメンバー、コードネーム「お色気」と「筋肉」は、野原一家、「かすかべ防衛隊」(野原しんのすけとその友だち、風間くん、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃん)と協力し、コンピュータ・ウィルスを使って世界征服を企む悪の組織、「ブタのヒヅメ」と戦う。「クレしん」劇場版のなかでも特に娯楽アクション映画として優れている作品。監督・脚本は原恵一。制作はシンエイ動画。
 それいけ!アンパンマン てのひらを太陽に1998TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第10作(60分)。童謡「手のひらを太陽に」(作曲:いずみたく、作詞:やなせたかし)をテーマにした物語。CGを多用しているのが特徴。オカリナが上手な少女、リナちゃんは、「でんでん一座」の一員としてだいこんやくしゃたちと一緒に巡業していた。彼女の正体はオカリナ姫で、かつてくらやみ谷でブラック大魔王を封印した恋人のシャイン王子を探していた。一座はくらやみ谷を訪れるが、ばいきんまんがブラック大魔王を復活させてしまい、世界は暗闇に包まれる。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン アンパンマンとおかしな仲間」。
 それいけ!アンパンマン アンパンマンとおかしな仲間1998「それいけ!アンパンマン てのひらを太陽に」の同時上映作品(25分)。2つの短編からなるオムニバス作品。「おむすびまんとおばけやしき」(監督:矢野博之)では、パン工場におむすびまんから手紙が届く。手紙には、おむすびまんとこむすびまんがお化け屋敷に迷い込んだ話が書かれていた。アンパンマンは手紙を講談形式で読み上げる。「クリームパンダとおかしの国」(監督:阿部司)では、メロンパンナとクリームパンダがおかしの国にやってくるが、ばいきんまんとドキンちゃんがおかしを独占するためにおかしの国をクリスタルの壁で覆い、海に沈めてしまう。原作はやなせたかし。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕1999「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。ポケモン長編アニメ映画の第2作は、南国のオレンジ諸島が舞台の冒険活劇。コレクターのジラルダンは幻のポケモン、ルギア(海の神)を入手するため、3匹のポケモン、火の神(ファイアー)・雷の神(サンダー)・氷の神(フリーザー)を捕獲しようとするが、そのことにより自然界のバランスが崩れ、世界が天変地異に見舞われてしまう。世界を救うため、サトシはルギア、アーシア島の少女フルーラ、ロケット団と協力し、3神の戦いを止めようとする。シリアスなテーマを扱っていた劇場版第1作「ミュウツーの逆襲」よりは子供向けな内容。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。1999年度邦画興行収入第1位。2000年度全米興行収入第59位。
 ドラえもん のび太の宇宙漂流記1999「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。藤子プロ制作の大長編ドラえもんシリーズ「ドラえもん のび太の宇宙漂流記」(1998-1999年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第20作(93分)。宇宙が舞台のSF冒険活劇。のび太たちは宇宙探検ゲーム「スタークラッシュゲーム」で遊んでいたが、ジャイアンとスネ夫がゲーム内にいるときにUFOがゲーム機を宇宙に持ち去ってしまう。ドラえもん、のび太、しずかは宇宙に飛び出し、UFO内でジャイアンとスネ夫を見つける。UFOの乗組員は「銀河漂流船団」から来た少年リアンとその一団で、彼らは環境破壊のため母星に住めなくなり、居住可能な惑星を探していた。彼らは平和主義者たちだったが、一部の者が独立軍を組織して地球侵略を企てる。映画「スター・ウォーズ」に似たストーリー構成。「宇宙戦艦ヤマト」や「超時空要塞マクロス」で知られるメカニックデザイナーの宮武一貴とスタジオぬえが宇宙船その他のメカデザインを担当。エンディングテーマ「季節がいく時」は女性ヴォーカル/ダンスグループ、SPEEDの曲。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。1999年度邦画興行収入第4位。
 ホーホケキョ となりの山田くん1999日本のぐうたらな家族、山田家の人々の日常生活の出来事を描いた喜劇映画。水彩画のような画風。いしいひさいちの4コマ漫画が原作。高畑勲監督。スタジオジブリ制作。
 天地無用! in LOVE 2
〜遥かなる想い
1999「天地無用!」OVAシリーズの紹介文を参照。劇場版第3作。TVシリーズのストーリーの番外編。夭折した女性、椿ハルナの魂が支配する異世界に囚われた天地を天地の仲間たちが救い出そうとする。ねぎしひろし監督。AIC制作。
 逮捕しちゃうぞ the MOVIE1999「逮捕しちゃうぞ」OVAシリーズの紹介文を参照。完全新作、オリジナルストーリーの劇場版。東京の下町(隅田川周辺)が舞台の痛快ポリスアクション映画。最強の婦警コンビ、辻本夏実と小早川美幸が墨東署を襲撃したテロリストたちを追跡する。西村純二監督。スタジオディーン制作。
 こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE1999「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀)は1976年から週刊少年ジャンプに長期連載されている秋本治の人気コメディマンガ。主人公は派出所に勤務する型破りな巡査部長、両津勘吉(通称「両さん」)。TVアニメシリーズは1996年放映開始。TVシリーズと同スタッフによる劇場版第1作は、東京の下町を舞台にしたドタバタ・アクションコメディ。両津とFBIの女性捜査官(爆弾処理のエキスパート)、星野リサが悪徳企業のシナトラ商会を標的にした連続爆弾事件に挑む。原作は秋本治・アトリエびーだま。監督は高松信司。アニメーション制作はスタジオぎゃろっぷ。日本版DVDは英語字幕付き。
 劇場版 カードキャプターさくら1999「カードキャプターさくら」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第1作。木之本桜がクラスメートの大道寺知世、兄の木之本桃矢、桃矢の友達の月城雪兎の4人で香港に旅行し、元占い師の女魔導士と対決する。原作はCLAMP。脚本はCLAMPの大川七瀬。浅香守生監督。アニメーション制作はマッドハウス。
 CLOVER1999「劇場版 カードキャプターさくら」との併映で劇場公開された、ミュージッククリップのようなフルデジタルの超短編映画(5分)。CLAMPのマンガ「Clover」(1997年連載開始)が原作。「クローバー」と呼ばれる、魔法を使える子供たちの中でもただ一人しかいない「四つ葉」のクローバーである不思議な少女、スウは、鳥籠のような家に幽閉されていたが、退役軍人の琉(リュウ)・F(フェイ)・和彦は上司に依頼されてスウを「妖精遊園地」に連れて行く任務を受ける。詩情あふれる美麗な映像。監督は高坂希太郎。音楽は橋本一子。アニメーション制作はマッドハウス。
 劇場版 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録1999「少女革命ウテナ」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズの主題をベースにした完全新作の劇場版。設定やキャラクターをリニューアルした、もう一つのウテナの物語。TV版よりも更にゴージャスで耽美的で前衛的なフィルム。最後の奇妙なカー・チェイスのシーンがみどころ。企画・原作はビーパパス。原案・監督は幾原邦彦。J.C.STAFF制作。併映は「劇場版 アキハバラ電脳組 2011年の夏休み」。
 劇場版 アキハバラ電脳組 2011年の夏休み1999「アキハバラ電脳組」TVシリーズの紹介文を参照。TV版の後日談を描いた完全新作の劇場版。2011年、夏休みを楽しんでいたアキハバラ電脳組の元メンバーたちが再び集結し、人工知能アビゴール(人工衛星プリムム・モビーレのメインコンピュータ)の暴走を止め秋葉原を救うために宇宙に飛び立つ。TV版よりも高いクオリティ。TV版を好む方にはおすすめ。桜井弘明監督。制作はプロダクションI.G。併映は「劇場版 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」。
 名探偵コナン 世紀末の魔術師1999「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第3作は、帝政ロシアのロマノフ王朝最後の皇帝、ニコライ2世の秘宝「インペリアル・イースター・エッグ」の秘密をめぐる、江戸川コナンと怪盗キッド、正体不明の狙撃者「スコーピオン」の三つどもえの戦いを描いたミステリー・アドベンチャー。監督はこだま兼嗣。アニメーション制作は東京ムービー。
 映画 クレヨンしんちゃん 爆発! 温泉わくわく大決戦1999「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第7作はお風呂と温泉をテーマにしたスパイアクション。野原一家と「温泉Gメン」(全国の温泉を維持管理する秘密の政府組織)が、全国の温泉を消滅させようとする風呂嫌いのテロ組織、「YUZAME」と戦う。YUZAMEの巨大ロボットが埼玉に侵攻するシークエンスは、「ゴジラ」等の日本の特撮怪獣映画の秀逸なパロディ。監督・脚本は原恵一。シンエイ動画制作。併映は6本のエピソードからなる短編映画「クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉」。
 デジモンアドベンチャー1999バンダイが1997年に発売したモンスター育成ゲーム「デジタルモンスター」のアニメ作品、「デジモンアドベンチャー」の劇場版第1作(20分)。1999年春の東映アニメフェアにて上映。TVシリーズ第1作「デジモンアドベンチャー」(1999-2000年)の世界の4年前の出来事を描く。1995年の東京都練馬区の光が丘団地が舞台。小学生の八神太一と妹のヒカリは自宅のPCの画面から大きな卵が出てくるのを目撃する。卵から孵った奇妙な生物(デジモン)は「コロモン」と名乗り、太一・ヒカリと友だちになるが、恐竜のように巨大化し、街を破壊し始める。劇伴はモーリス・ラヴェル「ボレロ」の編曲版。細田守の初監督作品。アニメーション制作は東映アニメーション。
 それいけ!アンパンマン 勇気の花がひらくとき1999TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第11作(56分)。「本当の勇気」をテーマにしたヒロイックなドラマ。3つの星(アンパンマンワールド、キラキラ星、鉄の星)が舞台。キラキラ星での単調で多忙な生活にうんざりしたキララ姫は、ドキンちゃんと入れ替わって星を抜け出す。宇宙空間でアンパンマンに出会ったキララ姫はアンパンマンワールドにやってくる。一方、ばいきんまんは鉄の星の人々をだまして巨大な戦闘機「ジャイアントモグリン」を作らせ、ジャイアントモグリンに乗ってアンパンマンワールドの街を襲撃する。原作はやなせたかし。監督は篠原俊哉。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン アンパンマンとたのしい仲間たち」。
 それいけ!アンパンマン アンパンマンとたのしい仲間たち1999「それいけ!アンパンマン 勇気の花がひらくとき」の同時上映作品(25分)。2つの短編からなるオムニバス作品。「おむすびまんと夏まつり」では、友だちのうめこちゃんと一緒に夏祭りのためのお米をしょくぱんまん号で運んでいたおむすびまんとこむすびまんに、ばいきんまんが山道で攻撃をしかける。「やきそばパンマンとバイキン西部劇」では、やきそばパンマンが果物と野菜を町へ運んでいたSLマンを襲撃したバイキン強盗団と戦う。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
 A・LI・CE1999当時としては先進的な完全3DCG映像として制作されたSFアクション映画(85分)。映画配給会社のギャガ・コミュニケーションズが製作した3本の3DCG映画(「VISITOR」「A・LI・CE」「海のオーロラ」)の2作目。2000年、少女・亜利寿(アリス)は月へ向かうシャトルに搭乗していたが、シャトルが墜落し、30年後の未来にタイムワープしてしまう。そこは独裁者ネロとコンピュータが支配する暗黒の社会だった。キャラクターの動きは磁気式モーション・キャプチャーを使用しているが、キャラクターデザインは人形劇の木製の人形のような造形。監督は前島健一。プロダクション・デザイナーは漫画家の木崎ひろすけ。
 劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王2000「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。ポケモン長編アニメ映画の第3作は、謎のポケモンにより結晶化した町が舞台の冒険活劇。グリーンフィールドの町に住む少女、ミーは両親の不在を寂しく思っていた。ある日ミーは古代の遺跡から、人間の願望を現実化することができるポケモン、「アンノーン」を蘇らせてしまう。アンノーンはライオンに似たポケモン、エンテイをミーの父親代わりとして呼び出し、エンテイはミーの母親代わりとしてサトシの母親をさらってしまう。サトシ一行はミーとサトシのママをアンノーンの力によって結晶で覆われた町から救い出そうとする。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2000年度邦画興行収入第1位。全米での公開は2001年。
 ドラえもん のび太の太陽王伝説2000「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。藤子プロ制作の大長編ドラえもんシリーズ「ドラえもん のび太の太陽王伝説」(1999-2000年「月刊コロコロコミック」掲載)が原作の劇場版第21作(92分)。マヤ文明の国々のような古代王国が舞台の冒険物語。のび太とドラえもんは、ドラえもんの道具「タイムホール」を通って太陽の王国マヤナに迷い込み、そこでのび太にそっくりの王子、ティオに出会う。マヤナでは黒魔術を使う魔女、レディナが王国の征服を企んでいた。のび太たちはティオに加勢して、レディナとの戦いに挑む。のび太がティオと入れ替わって生活する導入部はマーク・トウェインの小説「王子と乞食」がモティーフ。尊大な王子だったティオがのび太たちとの交流を経て立派な王へと成長してゆくビルドゥングスロマン(成長物語)。オープニングテーマ「ドラえもんのうた」はウィーン少年合唱団による歌唱。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。2000年度邦画興行収入第3位。
 名探偵コナン 瞳の中の暗殺者2000「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第4作ではコナンが警察官連続射殺事件の解決に挑む。工藤新一/江戸川コナンと毛利蘭(新一の幼なじみのガールフレンド。コナンを預かっている私立探偵、毛利小五郎の娘)との関係を描いた重要なエピソード。刑事ドラマとしても、切ないラブストーリーとしても楽しめる良質の映画。監督はこだま兼嗣。アニメーション制作は東京ムービー。
 人狼 JIN-ROH20001960年頃の架空の日本が舞台の政治・軍事アクション映画。「首都警」の特機隊の隊員、伏一貴は、「人狼」と呼ばれる対諜報部隊のメンバーだったが、テロリストの少女、雨宮圭と出会った後、警察の内部抗争に巻き込まれてゆく。原作・脚本は押井守。監督は「攻殻機動隊」でキャラクター・デザインと作画監督を担当した沖浦啓之。プロダクションI.G制作。
 劇場版 カードキャプターさくら 封印されたカード2000「カードキャプターさくら」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第2作。シリーズ完結編。香港出身の少年カードキャプター、李小狼に愛の告白をしようとする木之本桜が、最強にして最後のクロウカード、「無」に戦いを挑む。原作はCLAMP。脚本はCLAMPの大川七瀬。浅香守生監督。アニメーション制作はマッドハウス。
 デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!2000「デジモンアドベンチャー」劇場版第1作の紹介文を参照。2000年春の東映アニメフェアにて上映された劇場版第2作(40分)。インターネット/サイバースペース上で進化・増殖する新種のデジモンとの戦いを描く。優れたアクション・アドベンチャー映画。監督は細田守。本作が細田守監督の「サマーウォーズ」(2009年)の原型となっている。アニメーション制作は東映アニメーション。
 ONE PIECE2000「ONE PIECE(ワンピース)」は1997年から「週刊少年ジャンプ」に連載されている尾田栄一郎の人気マンガ。「大海賊時代」が舞台の海洋冒険活劇物語。主人公のモンキー・D・ルフィは、「悪魔の実」を食べたことにより、ゴムのように伸縮自在の身体となった少年。ルフィは海賊王になることを目指し、「ONE PIECE」と呼ばれる秘宝を探しながら、仲間たちと冒険の船旅をしている。TVアニメシリーズは1999年放映開始。この劇場版第1作(50分)は、「シロップ村編」と「バラティエ編」の間の出来事を描いたオリジナル・ストーリー。「麦わらの一味」のルフィ、ロロノア・ゾロ(剣士)、ナミ(航海士)、ウソップ(狙撃手)は、「黄金の大海賊」ウーナンに憧れる少年、トビオに出会う。麦わらの一味とトビオはウーナンが隠した黄金を求めて伝説の島に向かうが、とてつもない大声であらゆるものを破壊する海賊、エルドラゴとその一味も黄金を探していた。ウーナンの島と黄金を巡って、ルフィとゾロはエルドラゴとその一味との戦いに巻き込まれる。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。「東映アニメフェア」にて「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」と同時上映で公開。
 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル2000「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第8作は南海の孤島を舞台にしたおバカな冒険活劇。しんのすけは両親や友だちと一緒に、アクション仮面の新作映画「南海ミレニアムウォーズ」の船上試写会付きの豪華客船ツアーに参加するが、「パラダイスキング」と名乗るファンキーな男が現れ、奴隷のテナガザル軍団を使って大人たちを南の島に連れ去ってしまう。アクション仮面役の俳優、郷剛太郎はしんのすけとともに、パラダイスキングを相手に格闘戦/空中戦を展開する。他の「クレしん」映画に比べて比較的子供向けでノーマルな作品。監督・脚本は原恵一。シンエイ動画制作。
 エスカフローネ2000「天空のエスカフローネ」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズのストーリーをベースにした完全新作の劇場版。日本・米国・韓国の共同製作。異世界ガイアを舞台にしたラブロマンス/メカアクション。作画・動画はTVシリーズよりも高品質。赤根和樹監督。サンライズ制作。
 BLOOD THE LAST VAMPIRE20001966年の東京、横田のアメリカ空軍基地が舞台のアクション/ホラー映画。「翼手」と呼ばれる吸血鬼を刀で殺す少女、小夜が主人公。アニメーションと3DCGの融合による完全デジタル映像。北久保弘之監督。企画協力は押井守。制作はプロダクションI.GとIGプラス。
 劇場版 ああっ女神さまっ2000「ああっ女神さまっ」OVAシリーズの紹介文を参照。藤島康介のマンガが原作の完全新作の劇場版。ラブストーリー。ベルダンディーのかつての恩師で天上界への反逆者、セレスティンは天上界のシステムを破壊するためにベルダンディーを経由してシステムにウィルスを送り込み、ベルダンディーは森里螢一との共同生活の記憶を失ってしまう。合田浩章監督。アニメーション制作はAIC。
 デジモンアドベンチャー02 前編・デジモンハリケーン上陸!!/後編・超絶進化!!黄金のデジメンタル2000「デジモンアドベンチャー」劇場版第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第2作「デジモンアドベンチャー02」(2000-2001年放映)の劇場版(60分)。2000年夏の東映アニメフェアにて「映画 おジャ魔女どれみ#(しゃーぷっ)」と同時上映されたデジモン映画の第3作。「前編・デジモンハリケーン上陸!!」と「後編・超絶進化!!黄金のデジメンタル」の2部構成。アメリカが舞台のオリジナル・ストーリー。巨大デジモンがニューヨークに出現し、デジヴァイスを持つ「選ばれし子供達」をデジタルワールドに連れ去ってしまう。巨大デジモンは幼い頃にアメリカ人の少年、ウォレスと離れ離れになったチョコモンだった。ウォレスはチョコモンを捜してコロラド州デンバーの近くの田舎町サマーメモリーへと向かい、渡米した本宮大輔たちはウォレスを追う。叙情性とヨーロッパのロードムービーのような雰囲気を湛えた異色作で、独特の観念的な山内演出と特異な音楽(カントリー・ブルースとコンテンポラリー・ジャズ)が印象的。本作が初登場のキャラクター、テリアモンは「デジモンテイマーズ」にレギュラー出演している。監督は山内重保。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 おジャ魔女どれみ#(しゃーぷっ)2000「おジャ魔女どれみ」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ第2期「おジャ魔女どれみ#(しゃーぷっ)」の劇場版短編映画(27分)。「おジャ魔女どれみ」シリーズの劇場版第1作。魔女界から持ち込まれた不思議な花、「ウィッチークイーンハート」をめぐる騒動を通じて、春風どれみと妹の春風ぽっぷの姉妹の関係を描く。監督は五十嵐卓哉。アニメーション制作は東映アニメーション。
 劇場版 六門天外モンコレナイト 伝説のファイアドラゴン2000「六門天外モンコレナイト」はグループSNEが開発したトレーディングカードゲーム「モンスターコレクション」が原作のTVアニメシリーズ(51話、2000年放映)。小学生の2人組(モンコレナイト)、大矢門斗と柊六奈が科学者の柊博士(六奈の父)とともに、モンスターが存在する異次元世界「六門世界」を舞台に冒険の旅をするファンタジー・アドベンチャー。脚本家のあかほりさとるが美少女キャラクターと「タイムボカン」シリーズ等の過去のアニメ作品のパロディーを詰め込んで制作したスラプスティックコメディ・アニメとしても知られる。劇場版はオリジナル・ストーリーの短編映画(32分)。原案は安田均・グループSNE。原作はあかほりさとる・長谷川勝己。監督は青木康直。アニメーション制作はスタジオディーン。「2000年夏の角川まんが大行進」にて公開。
 それいけ!アンパンマン 人魚姫のなみだ2000TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第12作(56分)。しょくぱんまんと人魚の少女の純愛を中心とする物語。海底のうずまき城に住む人魚のサニー姫は陸の世界に憧れていた。髪につけると人間になれる、不思議な紅色ヒトデの髪飾りを海魔女のおばばの家からこっそり持ち出したサニーは、髪飾りをつけて人間の少女になり、陸上でしょくぱんまんたちと楽しく暮らすが、髪飾りにかかっていた呪いのために、海底で石の怪獣ゴロンゴラが目覚め、暴れだす。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン やきそばパンマンとブラックサボテンマン」。
 それいけ!アンパンマン やきそばパンマンとブラックサボテンマン2000「それいけ!アンパンマン 人魚姫のなみだ」の同時上映作品(25分)。西部劇。「アンパンマン騎兵隊」のメロンパンナとやきそばかすは食料を運ぶSLマンを護衛していたが、ばいきんまんとドキンちゃん率いる強盗団が現れる。食料を狙うばいきんまんはサボテンマンをブラックサボテンマンに変えてSLマンを襲わせるが、やきそばパンマン(やきそばかすの兄)とロールパンナ(メロンパンナの姉)がSLマンと妹たちを助けに来る。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
Good!千と千尋の神隠し2001スタジオジブリ制作の冒険ファンタジー映画。10歳の少女、荻野千尋は、妖怪やお化けの棲む異世界にある、神々の湯治のための温泉町に迷い込んでしまう。豚に変身してしまった両親を救い、元の世界に帰るため、千尋は強欲な魔女の湯婆婆が経営する湯屋で働き始める。日本では映画の観客動員数の記録を塗り替える大ヒットとなり、海外ではベルリン国際映画祭の金熊賞、米アカデミー賞の長編アニメ賞などを受賞した作品。原作・脚本・監督は宮崎駿。
Good!映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲2001「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。笑いあり涙ありの大傑作として名高い劇場版第9作。1970年代の古き良き時代(日本の高度経済成長末期)を再現したテーマパーク「20世紀博」の虜になった日本中の大人たちは、ある日子供たちを残して20世紀博の中に消えてしまう。それは21世紀に絶望し、日本を夢と希望のあった20世紀に戻そうとする組織「イエスタデイ・ワンスモア」の陰謀だった。しんのすけと父のひろし、母のみさえは、21世紀を家族とともに生きるため、「イエスタデイ・ワンスモア」の陰謀と戦う。1970年に大阪で開催された万国博覧会の緻密な描写が見どころ。大人の観客を泣かせた感動的な映画。監督・脚本は原恵一。シンエイ動画制作。
 劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇2001「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。ポケモン長編アニメ映画の第4作は、ポケモンが多く生息する森が舞台の冒険ファンタジー。サトシ一行はユキナリという名の少年とポケモンのセレビィに出会う。ユキナリは森の守り神のセレビィの「時を超える力」により、セレビィとともに40年前の世界からやってきた少年だった。サトシ一行は、ロケット団の幹部のビシャスによって捕獲され邪悪なポケモン「セレビィ・ゴーレム」に変えられてしまったセレビィを救い出そうとする。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2001年度邦画興行収入第8位。
 ドラえもん のび太と翼の勇者たち2001「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第22作(91分)。漫画版(2001年「月刊コロコロコミック」掲載)は藤子プロの岡田康則が作画。鳥から進化した「鳥人」が住む異世界バードピアが舞台の冒険物語。のび太たちはバードピアに迷い込み、鳥人の少年グースケと友だちになる。グースケは幼少時のトラウマのために自分の翼で飛ぶことができなかったが、渡り鳥パトロール隊の入隊テスト、「イカロスレース」に出場し、人力飛行機で優勝を争って奮闘する。一方、カラス警備隊の長官ジーグリード(ハゲワシ)は人類に復讐するため、太古の怪物フェニキアを蘇らせようとする。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。2001年度邦画興行収入第5位。
 ONE PIECE ねじまき島の冒険2001「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。2001年3月の「東映アニメフェア」にて短編「ジャンゴのダンスカーニバル」、「デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲」と同時上映された劇場版第2作(60分)。時系列的には「偉大なる航路(グランドライン)突入」直後の出来事を描いたオリジナル・ストーリー。船(ゴーイングメリー号)を盗まれた麦わらの一味は、ボロードとアキースの泥棒兄弟から、ベアキング率いるトランプ海賊団が犯人であると教えられ、トランプ海賊団が支配しているねじまき島に向かうが、ナミ、サンジ、ウソップ、ゾロが次々とトランプ兄弟に誘拐されてしまう。仲間たちと船を取り戻すため、ルフィは島の頂上のトランプ城に乗り込みベアキングと戦う。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。2001年度邦画興行収入第5位。
 デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲2001「デジモンアドベンチャー」劇場版第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第2作「デジモンアドベンチャー02」(2000-2001年放映)の劇場版第2作(30分)。2001年3月の東映アニメフェアにて「ONE PIECE ねじまき島の冒険」と同時上映されたデジモン映画の第4作。「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」の続編にあたる作品で、「デジモンアドベンチャー」と「デジモンアドベンチャー02」のメインキャラクター総出演のファン向けの映画。3年前にネット上に出現し、オメガモンに倒された新種のデジモン、ディアボロモンがパワーアップして復活し、メール経由で大量のクラモン(クラゲのようなデジモン)を東京に出現させる。大輔、賢とその他の「選ばれし子供達」は太一たちと協力し、ディアボロモンとの戦いに挑む。監督は今村隆寛。アニメーション制作は東映アニメーション。2001年度邦画興行収入第5位。
 名探偵コナン 天国へのカウントダウン2001「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第5作は、超高層ビルを舞台にした良質のサスペンス・アクション。江戸川コナンと灰原哀(コナンと同じく身体は子供だが、元「黒の組織」の一員だった女性。組織を去ったため組織から命を狙われている)は、その他の「少年探偵団」のメンバーたちとともに、パソコンソフト会社「TOKIWA」が所有する東京・西多摩市のツインタワービルで起こった連続殺人事件に挑む。「タワーリング・インフェルノ」「ダイ・ハード」等のアメリカ映画のようなアクションシーンが見どころ。監督はこだま兼嗣。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場版 幻想魔伝 最遊記 選ばれざる者への鎮魂歌2001「幻想魔伝 最遊記」は女流マンガ家の峰倉かずやのマンガ「最遊記」(1997-2002年「月刊Gファンタジー」連載)が原作のTVアニメシリーズ(2000-2001年放映、50話)。原作のマンガ版は中国の古典伝奇小説「西遊記」の設定を使用した冒険ファンタジーで、男性の美形キャラクターにより女性の人気を獲得した作品。劇場版はTVシリーズ終了後に公開。大妖怪の牛魔王の蘇生を阻止するため西域の天竺国を目指して旅をしていた僧侶の玄奘三蔵とその一行(3人の妖怪、孫悟空・沙悟浄・猪八戒)は、怪鳥に襲われていた朋蘭という少女を助け、朋蘭は一行を館に招待するが、その館で一行は正体不明の敵の術中に陥り、幻影に翻弄される。原作は峰倉かずや。キャラクターデザイン・総作画監督はもりやまゆうじ。監督は伊達勇登。アニメーション制作はスタジオぴえろ。
 アヴァロン2001アニメではないが、アニメ的な手法―実写映像(ポーランドでのロケ撮影)とCGのデジタル処理により制作された映画。舞台は近未来。仮想戦闘ゲーム「Avalon」のプレイヤーである女性、アッシュは、ゲーム世界の秘密のフィールド「Special A」、別名「クラス・リアル」に挑戦する。色調を完全にコントロールしたヨーロッパ風の美しい映像。監督は押井守。主演女優はマウゴジャータ・フォレムニャック。押井守の「攻殻機動隊」やウォシャウスキー兄弟の「マトリックス」を好む方におすすめ。
 メトロポリス2001レトロモダン調の空想科学映画。手塚治虫の初期SF3部作の一つ、「メトロポリス」(1949年)が原案。未来の大都市国家メトロポリスで生まれた人造人間の少女、ティマの物語。古典的なアニメーションとデジタル技術の融合による高密度映像。手塚のキャラクターが活き活きと動画化されている。りんたろう監督。脚本は大友克洋。アニメーション制作はマッドハウス。
 バンパイアハンターD2001日米共同制作によるゴシックホラー/アクション映画。菊地秀行の小説「吸血鬼(バンパイア)ハンター"D"」シリーズの第3作「D-妖殺行」の映画化作品。舞台は西欧中世のような遠い未来の世界。吸血鬼と人間の混血児(「ダンピール」)であり吸血鬼ハンターでもある青年「D」は、シャーロットという名の女性を吸血鬼マイエル・リンクの手から救い出そうとする。芸術的で美しいフィルム。クオリティはOVA版(1985年)よりもずっと高い。川尻善昭監督。キャラクター原案は天野喜孝。アニメーション制作はマッドハウス。音声は英語のみ(日本語字幕あり)。
 カウボーイビバップ 天国の扉2001「カウボーイビバップ」TVシリーズの紹介文を参照。完全新作の劇場版。TVシリーズの物語の番外篇。ビバップ号の乗組員たちが火星のクレーター都市でバイオ兵器を使用するテロリストを追跡する。渡辺信一郎監督。アニメーション制作はサンライズとボンズ。
 アリーテ姫2001英国のダイアナ・コールス作のフェミニズム童話「アリーテ姫の冒険」(The Clever Princess)を原作として翻案したSFファンタジー映画。高度な科学技術を駆使していた魔法使いたちが滅び去ってから一千年後の、中世ヨーロッパ風の世界が舞台。主人公のアリーテ姫は、城を出て自分自身の人生を捜し求める旅に出ようと決意する。ある日、ボックスという名の生き残りの魔法使いによって地下牢に幽閉され意思を封印されてしまったアリーテ姫は、自分の力で自分自身を取り戻そうと試みる。絵画のように繊細な色調のフルデジタルアニメ。「私は自分自身のこの手で一体何ができるのか?」という普遍的なテーマが込められた寓話的な映画。10代後半〜大人の人におすすめ。監督・脚本は片渕須直。スタジオ4℃制作。
 劇場版とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険2001「とっとこハム太郎」は河井リツ子作のイラストストーリー/マンガ(1997年連載開始)が原作の幼児向けの人気TVアニメシリーズ(2000年放映開始。世界36カ国で放映)。小学5年の女の子、ロコちゃん(本名:春名ヒロ子)が飼っているゴールデンハムスターのハム太郎が主人公。劇場版第1作は、ハム太郎が仲間のハムスターたちとハムハムランド(ハムスターだけが住んでいる夢の国)で「魔法のヒマワリのタネ」(食べると人間の言葉が話せるようになる)を探す冒険の話。歌ありラップありの速いテンポのミュージカル風コメディ。監督は出崎統。アニメーション制作は東京ムービー。
 映画 も〜っと! おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ2001「おジャ魔女どれみ」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ第3期「も〜っと! おジャ魔女どれみ」の劇場版短編映画(26分)。「おジャ魔女どれみ」シリーズの劇場版としては2000年に公開された第1作「映画 おジャ魔女どれみ#」に続く第2作。春風どれみとMAHO堂のメンバー(魔女見習い)たちは、夏休みに飛騨にあるどれみのおじいちゃんの家に行った。「不帰山」にある「カエル石」にまつわる伝説(百姓の善十郎と魔女マユリの悲恋の物語)の話をおばあちゃんから聞かされたどれみたちは、カエル石を探すために山に登る。CGや特殊効果を駆使した映像は見ごたえあり。監督は山内重保。アニメーション制作は東映アニメーション。2001年度邦画興行収入第15位。
 デジモンテイマーズ 冒険者たちの戦い2001「デジモンアドベンチャー」劇場版第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第3作「デジモンテイマーズ」(2001-2002年放映)の劇場版第1作(51分)。2001年7月の東映アニメフェアにて「映画 も〜っと! おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ」「キン肉マンII世」と同時上映されたデジモン映画の第5作。沖縄が舞台で、敵デジモンとのバトルが中心の物語。松田啓人(タカト)は夏休みに沖縄の従兄弟の浦添海(カイ)の家を訪れる。その頃東京の牧野留姫(ルキ)の前に凶悪なデジモンたちが現れる。サメ型デジモンに襲われていた少女、上原美波を助けたタカトは、大人気のデジタルペット「Vペット」をめぐる陰謀に巻き込まれる。物語は「デジモンアドベンチャー」シリーズの世界とリンクしており、「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」と「デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲」に登場したポケモン、オメガモンが登場する。監督は今沢哲男。アニメーション制作は東映アニメーション。2001年度邦画興行収入第15位。
 ファイナルファンタジー2001日本のビデオゲーム・クリエイターとハリウッドの映画スタッフの共同制作による完全CGのSF映画。原作・監督・製作を手がけた坂口博信は、スクエアのRPG「ファイナルファンタジー」シリーズのプロデューサー。舞台は2065年の地球。女性科学者のアキ・ロスと「ディープ・アイズ」戦隊のメンバーは、「ファントム」と呼ばれる地球外生命体の侵攻に立ち向かう。興行的には失敗に終わった作品だが、人間の細かい動きや皮膚のテクスチャを精緻に表現した写実的な3DCG映像は一見の価値あり。
 サクラ大戦 活動写真2001「サクラ大戦」はSEGAの人気アドベンチャーゲームシリーズ。架空の時代「太正」(1920年代)を舞台にしたスチームパンクSF活劇。花形スターの真宮寺さくらを擁する帝国歌劇団(俳優は全員女性)は、秘密部隊「帝国華撃団」として、「霊子甲冑」と呼ばれる人型兵器を操縦し、「降魔」と呼ばれる魔物の攻撃から帝都東京を防衛している。劇場版は米国のダグラス・スチュアート社の陰謀との戦いを描くオリジナル・ストーリー。2次元アニメと3次元CGを融合した高品質の映像が見どころ。原作は広井王子。キャラクター原案は藤島康介(「逮捕しちゃうぞ」「ああっ女神さまっ」の作者)。本郷みつる監督。プロダクションI.G制作。OVA版、TVシリーズもあります。
 それいけ!アンパンマン ゴミラの星2001TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第13作(50分)。お掃除星「ヤーダ星」のお姫様とゴミを食べる怪獣「ゴミラ」の友愛を中心とする物語。ヤーダ星がゴミ処理の力を失って、ゴミだらけになってしまい、ヤーダ姫はアンパンマンに助けを求める。アンパンマンたちはゴミラにゴミを食べさせるためにゴミラをヤーダ星に連れて行くが、ばいきんまんがジェットエンジンを使ってヤーダ星をアンパンマンワールドに衝突させようとする。アンパンマンたちはジェットエンジンを壊そうとするが、ばいきんまんはゴミロボットの「ダストデーモン」を操って邪魔をする。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン 怪傑ナガネギマンとやきそばパンマン」。
 それいけ!アンパンマン 怪傑ナガネギマンとやきそばパンマン2001「それいけ!アンパンマン ゴミラの星」の同時上映作品(20分)。ナガネギマンとやきそばパンマンの二人が主役の西部劇。ナガネギマンとやきそばパンマンが、やさい村のカーニバルを襲撃したばいきんまんと戦う。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場版 デ・ジ・キャラット 星の旅2001「デ・ジ・キャラット」は東京、秋葉原にあるゲーム/アニメ関連商品の店「ゲーマーズ」で働く少女、デ・ジ・キャラット(本名ショコラ。通称でじこ。デ・ジ・キャラット星の王女)が主人公のマニア向けコメディ・アニメ。「ゲーマーズ」は実在するお店で、「デ・ジ・キャラット」はお店のマスコットキャラ。最初のTVアニメシリーズ(1話3分。全16話)は1999年に放映。劇場版は、でじこが仲間のぷちこ(プチ・キャラット)、うさだ(ラ・ビ・アン・ローズ)と一緒に故郷のデ・ジ・キャラット星に里帰りした時の騒動を描いた短編映画(20分)。企画はブロッコリーと角川書店。原作はコゲどんぼ。監督は桜井弘明。アニメーション制作はマッドハウス。
 あずまんが大王 短編映画2001TVアニメシリーズ「あずまんが大王 THE ANIMATION」の紹介文を参照。TVアニメシリーズ放映前に公開された上映時間5分の超短編アニメ映画。春日歩(大阪)が授業中に見た美浜ちよのおさげ髪に関する白昼夢の話が中心。TVシリーズのパイロット・フィルム的な作品。監督は錦織博。アニメーション制作はJ.C.STAFF。2001年の「角川アニメ祭り」で公開。同時上映は「サクラ大戦 活動写真」「スレイヤーズ ぷれみあむ」「デ・ジ・キャラット 星の旅」。
 映画 犬夜叉 時代を越える想い2001「犬夜叉」は1996年から「週刊少年サンデー」誌上で連載されている高橋留美子の人気マンガ。TVアニメシリーズは2000年放映開始。中世日本の戦国時代に生きる半人半妖の少年、犬夜叉と、戦国時代にタイムスリップした中学3年の少女、日暮かごめが主人公の大河伝奇物語。劇場版第1作は原作やTVシリーズとは異なるオリジナルのストーリー。犬夜叉が仲間たちとともに、200年前に大陸から日本に攻め入って来た妖怪軍団の首領、飛妖蛾の息子の瑪瑙丸と戦う。監督は篠原俊哉。アニメーション制作はサンライズ。
 エクスドライバー the Movie2002マンガ家の藤島康介(「ああっ女神さまっ」「逮捕しちゃうぞ」の作者)が企画・原案・キャラクター原案を手がけたOVAシリーズ「éX-D(エクスドライバー)」(2000-2001年発売、6話)の劇場版長編アニメ。「AIカー」と呼ばれるコンピュータ制御の全自動の電気自動車が広く普及した近未来が舞台。暴走したAIカーを停車させるためにレシプロカー(ガソリン車)を運転する、「エクスドライバー」と呼ばれる特殊技能者たちの活躍を描く。劇場版はアメリカ合衆国カリフォルニア州が舞台。エクスドライバーズレース世界大会に出場するため渡米した日本の高校生エクスドライバー、菅野走一・遠藤ローナ・榊野理沙の3人が、レースの裏側で行われつつある犯罪行為に立ち向かう。3DCGを使用したスピード感あふれるカー・アクションの場面は見ごたえあり。監督は西森章。アニメーション制作はアクタス。併映は短編の「エクスドライバー Nina & Rei Danger Zone」。
 劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス2002「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。ポケモン長編アニメ映画の第5作は、イタリアのヴェネツィアに似た水の都、アルトマーレが舞台の冒険活劇。サトシは水の都の護神(まもりがみ)として「こころのしずく」と呼ばれる宝石を守っている伝説の兄妹ポケモン、ラティオスとラティアスに出会う。姉妹怪盗のザンナーとリオンは「こころのしずく」を奪い、それを使って古代の都市防衛装置を作動させるが、装置が暴走し、都市は水没の危機に陥ってしまう。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。
 猫の恩返し2002スタジオジブリ制作のほのぼのとしたファンタジー映画。映画「耳をすませば」の姉妹編。「耳をすませば」の作者、柊あおいのマンガ「バロン−猫の男爵」が原作。17歳の女子高校生、吉岡ハルはある日トラックに轢かれそうになった猫を助ける。その猫は猫の国の王子、ルーンだった。猫の国の王はハルを猫の国に連れ去り王子と結婚させようとするが、猫の男爵、フンベルト・フォン・ジッキンゲン(通称バロン)は仲間の太った猫、ムタとともにハルを救い出そうとする。企画は宮崎駿。監督は映画「ホーホケキョ となりの山田くん」に原画で参加していた森田宏幸。声の出演は池脇千鶴(ハル役)、袴田吉彦(バロン役)他。2002年度邦画興行収入第1位。併映は「ギブリーズ episode 2」。
 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦2002「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第10作は中世日本の戦国時代末期(天正二年・西暦1574年)が舞台の本格時代劇。戦国時代にタイムスリップした野原一家のおバカな冒険と、春日廉姫(武蔵国春日領の城主の娘)と武士の井尻又兵衛(春日城主の家臣)の悲恋の物語。時代考証に基づいた戦国時代の合戦の細かい描写が見どころ。黒澤明の時代劇映画からの引用多数。監督・脚本は原恵一。シンエイ動画制作。文化庁メディア芸術祭・アニメーション部門大賞など様々な賞を受賞した映画。
 頭山2002多彩な技法を駆使した短編アニメーションで知られるアニメーション作家、山村浩二の2002年の短編アニメーション作品(10分)。古典落語「頭山」(あたまやま)のストーリーを、舞台を現代の東京に移して新解釈したもの。ケチな男がサクランボの種を食べたために、頭に桜の木が生えてトラブルに巻き込まれる。作画はすべて色鉛筆、マーカー、インク等を使用した手描きのイラストによるもので(総作画枚数は1万6千枚以上)、コンピュータは撮影と編集にのみ使用されている。アヌシー国際アニメーション映画祭の短編部門のグランプリ他、多数の賞を獲得した。演出・アニメーション・美術・編集は山村浩二。語りと三味線は国本武春。製作はヤマムラアニメーション。
 劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムハムージャ! 幻のプリンセス2002「とっとこハム太郎」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作は、「千夜一夜物語」(アラビアン・ナイト)のような中東風のファンタジー。ハム太郎は仲間たち(ハムちゃんず)とともに、砂漠に囲まれたハムスターのふるさと、ハムージャ王国を訪れるが、魔法使いのネコ、サバクーニャはシェーラ姫をお城に閉じ込め、姫と結婚して王国を乗っ取ろうと企んでいた。ハム太郎は姫を救い出すため、サバクーニャを相手に奮闘する。今回はミニモニ。だけでなく当時のモーニング娘。の全メンバーと後藤真希も声優として特別出演。監督は出崎統。アニメーション制作は東京ムービー。
 名探偵コナン ベイカー街の亡霊2002「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第6作は、19世紀末の英国、ロンドン(1888年頃)をモデルにした仮想現実空間が舞台の推理アクション。体感シミュレーションゲーム「コクーン」のコンピュータが人工知能プログラム「ノアズ・アーク」(ノアの方舟)に侵入され、最低一人がゲームをクリアしないかぎりゲームプレイヤー(50人の子供たち)全員が死んでしまうという事態になる。ゲームの世界のなかで、江戸川コナンとその一行はコナン・ドイル作の推理小説「シャーロック・ホームズ」シリーズの世界を再現したステージ、「オールドタイム・ロンドン」を選択し、有名な連続殺人犯の「ジャック・ザ・リッパー」(切り裂きジャック)と対決する。脚本はミステリ作家兼脚本家として知られる野沢尚。監督はこだま兼嗣。アニメーション制作は東京ムービー。
 ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)2002「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第23作(80分)。漫画版(2002年「月刊コロコロコミック」掲載)は藤子プロの岡田康則が作画。人間とロボットの共存をテーマにした冒険物語。別の惑星の「ロボット王国」から来たロボットの少年、ポコを発見したのび太たちは、タイムマシンでポコを彼の故郷のロボット王国に連れて行く。ロボット王国では人間と感情を持ったロボットたちが共に暮らしていたが、女王ジャンヌと司令官デスターはロボットたちから感情を奪い取り、人間のために奴隷のように働く道具に変える「ロボット改造計画」を進めていた。のび太たちは王宮の塔に幽閉された母を救出しに行ったポコの後を追うが、ドロイド兵たちに見つかりドラえもんが拉致されてしまう。監督は芝山努。制作はシンエイ動画。2002年度邦画興行収入第5位。
 ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国2002「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。2002年3月の「東映アニメフェア」にて短編「ONE PIECE 夢のサッカー王!」、「デジモンテイマーズ 暴走デジモン特急」と同時上映された劇場版第3作(61分)。トニートニー・チョッパーが麦わらの一味の仲間になった直後のエピソードを描いたオリジナル・ストーリー。原作の「ドラム島編」と「アラバスタ編」の間の出来事だが、ネフェルタリ・ビビとカルーは登場しない。「仲間のために戦う勇気」をテーマにしたバトルアクション映画。麦わらの一味は王なる宝を求めて「王冠島」に向かっていたが、海底火山の噴火でゴーイングメリー号が島に吹き飛ばされてしまう。その島は珍獣たちが住む楽園で、島に住む少年モバンビーはチョッパーを新しい動物王だと思い込む。その頃、島の動物の角に隠された宝を探すバトラー伯爵とその一味が、角のある動物たちを次々と襲っていた。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。2002年度邦画興行収入第7位。
 デジモンテイマーズ 暴走デジモン特急2002「デジモンアドベンチャー」劇場版第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第3作「デジモンテイマーズ」(2001-2002年放映)の劇場版第2作(31分)。2002年3月の「東映アニメフェア」にて「ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国」と同時上映されたデジモン映画の第6作。TVシリーズの後日談のように見えるがTVシリーズからは独立したパラレルストーリーで、メインキャラクターの1人、牧野留姫の心情に焦点を当てている。機関車のような列車型デジモン、ロコモンがデジタルワールドからリアライズし、東京・山手線を暴走する。テイマーズたち(松田啓人、李健良、牧野留姫)はロコモンに立ち向かい暴走を止めようとする。監督は中村哲治。アニメーション制作は東映アニメーション。2002年度邦画興行収入第7位。
 爆転シュート ベイブレード THE MOVIE 激闘!!タカオVS大地2002TVシリーズ第1作「爆転シュート ベイブレード」の紹介文を参照。TVシリーズ第2期「爆転シュート ベイブレード 2002」の放映中に公開された劇場版(71分)。TVシリーズとは異なる物語(パラレルワールド)で、原作漫画の外伝にのみ登場し、その後TVシリーズ第3期「爆転シュート ベイブレード Gレボリューション」に登場した皇大地(すめらぎだいち)が初登場している。木ノ宮タカオとドラグーンはベイブレード日本選手権大会で日本一になるが、野生的な少年、皇大地がガイアドラグーンを手に現れ、日本一の座を賭けてタカオに戦いを挑む。タカオと大地の戦いは古代遺跡に封印されていた闇の四聖獣を呼び覚まし、タカオと大地は闇の力にベイバトルで立ち向かう。監督はやすみ哲夫。総監督は竹内啓雄。アニメーション制作は日本アニメディア。同時上映は短編CGアニメ「劇場版サルゲッチュ 黄金のピポヘル・ウッキーバトル」。
 デジモンフロンティア 古代デジモン(オニスモン)復活!!2002「デジモンアドベンチャー」劇場版第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第4作「デジモンフロンティア」(2002-2003年放映)の劇場版(41分)。2002年7月の「東映アニメフェア」にて「キン肉マンII世 マッスル人参争奪!超人大戦争」、「激闘!クラッシュギアTURBO カイザバーンの挑戦!」と同時上映されたデジモン映画の第7作。TVシリーズのオープニングのみに登場していた古代の十闘士のエンシェントグレイモンとエンシェントガルルモンが登場するオリジナル・ストーリー。拓也たちはデジタルワールドの次元の隙間で「さまよえる島」に迷い込み、人型デジモンと獣型デジモンの戦いに巻き込まれる。拓也と輝二は争いを止めようとするが、戦いの裏に隠されたある秘密が明らかになる。監督は今村隆寛。アニメーション制作は東映アニメーション。
 WXIII 機動警察パトレイバー2002「機動警察パトレイバー」OVAシリーズの紹介文を参照。劇場版第3作というよりはオリジナルのシリーズの番外編であり、メインキャラクター(特車ニ課とパトレイバー)は脇役扱い。ゆうきまさみのマンガ版の第9話「廃棄物13号」が原案の刑事ドラマ/バイオホラー。東京湾沿岸でレイバー襲撃事件を捜査していた警察庁の青年刑事、泰真一郎は、巨大な人食いの怪物と、岬冴子という名の謎めいた女性科学者に出会う。総監督は高山文彦。アニメーション制作はマッドハウス。併映は「ミニパト」(押井守脚本、神山健治監督)。
 ミニパト2002「機動警察パトレイバー」OVAシリーズの紹介文を参照。映画「WXIII 機動警察パトレイバー」と同時上映された、ペープサート(紙人形劇)風の素材を使用した3Dの「デジタル紙芝居」アニメ。「機動警察パトレイバー」の世界観と人物設定をベースにしたコメディーで、押井守の薀蓄、パロディー、楽屋落ちが満載。第1話「吼えろ リボルバーカノン!」(約14分)、第2話「あヽ栄光の98式AV」(約12分)、第3話「特車二課の秘密!」(約12分)からなる短編連作。脚本は押井守。キャラクターデザイン・作画は西尾鉄也。監督は神山健治。アニメーション制作はプロダクションI.G。コアな押井ファン、「パトレイバー」ファンは必見。英語吹替版あり。PSP用ゲーム版「機動警察パトレイバーかむばっく ミニパト」(2005年)もあります。
Good!千年女優2002「PERFECT BLUE」の監督、今敏による監督第2作。1923年(大正12年)に生まれ、第二次世界大戦の戦中・戦後に銀幕の女王となった大女優、藤原千代子は、自分の人生と自分が出演した映画のなかの時代(中世の戦国時代から未来の宇宙時代にかけて)の記憶の万華鏡を通して、ある一つの「愛の物語」を語る。原案・監督は今敏。前作「PERFECT BLUE」と同様に、劇中劇の構造を導入した「騙し絵」的な映画。音楽は平沢進。制作はマッドハウスとジェンコ。ドリームワークス(ハリウッドの映画スタジオ)による全世界配給作品。
 TAMALA2010 a punk cat in space2002グラフィック・アーティスト/アート・ディレクター/ミュージシャンのk.(斎藤和弘)とkuno(久野真喜子)によるユニット、t.o.Lが制作したアート志向のフルデジタルCGアニメーション映画(92分)。2010年の「ネコ銀河系」が舞台のスペース・ファンタジー。ネコ地球のTOKYO、メグロ・シティ権之助坂のアパートメントに住む、可愛くて暴力的なメス猫のTAMALA(タマラ。1歳)が主人公。タマラは宇宙船で生まれ故郷のオリオン座エデッサ星に向かう途中、暴力事件が多発している惑星「Q星」に不時着してしまう。タマラはQ星でオス猫のミケランジェロをナンパして一緒に遊ぶが、タマラの出現によってQ星は大きく変貌し、ミケランジェロはタマラと巨大複合企業体「CATTY & Co.(キャティ&カンパニー)」と「TATLA(タトラ)」(仔猫たちの夢に出てくる巨大猫ロボット)の隠された関係に接近してゆく。ほぼすべての2D・3D画像をアドビシステムズ社のソフト(イラストレーター、フォトショップ、アフターエフェクツ)を使用して制作。ベジェ曲線で描かれた2Dグラフィックス(キャラクター、背景)はウォルト・ディズニーの古いアニメーションや手塚治虫の初期作品のようなレトロでマンガ的なスタイル。映像は主にモノクロ(一部カラー)。巨大ロボットのタトラとメグロ・シティは3Dグラフィックスで描かれている。監督・脚本はt.o.L。キャラクターデザインは根本健太郎とt.o.L。アートディレクターはkuno(t.o.L)。2Dアニメーションは根本健太郎。
 映画 犬夜叉 鏡の中の夢幻城2002「犬夜叉」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第1作「犬夜叉 時代を越える想い」(2001年)と同様、劇場版第2作も原作やTVシリーズとは異なるオリジナルのストーリー。犬夜叉が仲間たちとともに、時間を支配する能力を持つ女妖怪の神久夜と戦う。監督は篠原俊哉。アニメーション制作はサンライズ。
 パルムの樹2002カルロ・コッローディ作のイタリアの童話「ピノッキオの冒険」をモチーフにした冒険ファンタジー。天界(トート)・地上(アルカナ)・地底(タマス)からなる異世界を舞台に、人間になりたいと願う木製の人形、パルムの「魂の旅」を描いた、観念的で形而上学的な映画。設定とストーリー展開は秘教的で難解だが、異世界の幻想的な描写と丹念に作られた動画による美しい映像は一見の価値あり。原作・脚本・監督はなかむらたかし(「黄金戦士ゴールドライタン」、「幻魔大戦」、「未来警察ウラシマン」、「AKIRA」「Manie-Manie 迷宮物語」に原画/作画監督として参加)。アニメーション制作はパルムスタジオ。制作はジェンコ。
 それいけ!アンパンマン ロールとローラ うきぐも城のひみつ2002TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第14作(50分)。ロールパンナをメインとして、大気汚染をテーマにした映画。セルアニメで制作された最後のアンパンマン映画だが、オープニングはアンパンマン他のキャラクターも含めて3DCGで作られている。雲の上の「うきぐも城」に住むローラ姫は、機械を操作して汚れた空気をきれいにして雨を降らせる仕事をしていたが、機械が故障してしまう。ローラ姫は機械の修理を手伝ってくれたロールパンナと仲良くなるが、ばいきんまんがロールパンナを邪悪なブラックロールパンナに変えてしまい、地上にばいきんの雨を降らせる。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン 鉄火のマキちゃんと金のかまめしどん」。
 それいけ!アンパンマン 鉄火のマキちゃんと金のかまめしどん2002「それいけ!アンパンマン ロールとローラ うきぐも城のひみつ」の同時上映作品(20分)。ばいきんまんとドキンちゃんがキノコ料理を狙ってキノコ型の巨大ロボットでキノコ村のキノコ祭りを襲撃し、きのこちゃんを人質にとる。「泉の精」によって「スーパーゴールドかまめしどん」に変身したかまめしどんは、鉄火のマキちゃんとともにきのこちゃんの救出に向かう。「泉の精」のキャラクターはイソップ寓話の一つの「金の斧」に由来。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
 Piaキャロットへようこそ!! 劇場版 〜さやかの恋物語〜20022001年に発売されたF&C FC02制作の18禁の恋愛ゲーム「Piaキャロットへようこそ!!3」(ウィンドウズ/ドリームキャスト/プレイステーション2)が原作の全年齢向け劇場アニメ(48分)。原作の「Piaキャロットへようこそ!!」はファミリーレストラン「Piaキャロット」を舞台にした人気シリーズ(1996年発売開始)で、OVAも発売されている。Piaキャロット本店でアルバイトをしている高校生の少女、高井さやかは、同じ高校に通い、同じく本店でバイトをしている神無月明彦に心を寄せていたが、彼にその想いを伝えられずにいた。高校最後の夏休みのある日、さやかは明彦に会えないまま、美崎海岸通りにオープンした4号店に短期間のヘルプに行くことになってしまう。監督はムトウユージ。アニメーション制作はアイムーヴ。製作協力はボンズ。18禁ゲームが原作のOVAは多数制作されているが、劇場で公開された作品は本作が始めて。劇場公開版は作画のクオリティに難があったため、VHS・DVD版では大幅に描き直されている。
 劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ2003「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション」(2002年放映開始)の劇場版第1作。千年に1度、7日間だけあらわれる千年彗星の夜。サトシ、タケシ、ハルカ、マサトは移動遊園地「ポケモンパーク」のマジシャン、バトラーと出会い、千年に1度だけ人々の願いをかなえてくれる伝説のポケモン、ジラーチを発見する。マサトはジラーチと友だちになるが、バトラーはジラーチの力を利用して野望を成し遂げようとする。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2003年度邦画興行収入第2位。
 ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険2003「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。劇場版第4作は初の長編映画(90分)。ルフィは仲間たちと「デッドエンド」と呼ばれるレースに出場したが、それは海賊たちが生き残りをかけて戦う、ルールが一切存在しない危険なレースだった。レースの中で、ルフィと賞金稼ぎのシュライヤ・バスクードは元海軍兵士の海賊、「将軍」ガスパーデと戦う。監督は宇田鋼之介(TVシリーズ監督)。アニメーション制作は東映アニメーション。
 東京ゴッドファーザーズ2003「PERFECT BLUE」「千年女優」の監督、今敏による監督第3作。東京・新宿で暮らすホームレスの3人組が主役の悲喜劇的な人間ドラマ/スラップスティックコメディ。ギンちゃん(自称「元競輪選手」の中年男)、ハナちゃん(元ドラッグクイーンのオカマ)、ミユキ(家出少女)の3人組は、クリスマスの夜に捨てられた赤ん坊を拾い、赤ん坊の親を探そうとして奮闘する。幸運な偶然や運命的な出会いといった「奇跡」の連続によるストーリー展開と、大都市東京のリアリスティックな情景描写が見どころ。原作・監督は今敏。アニメーション制作はマッドハウス。音楽はムーンライダーズの鈴木慶一。
 名探偵コナン 迷宮の十字路2003「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第7作は、西日本の古都、京都が舞台の推理アクション。江戸川コナンと大阪出身のもう一人の高校生探偵、服部平次が、美術品窃盗団による仏像盗難事件と連続殺人事件の謎に挑む。平次の京都での初恋の思い出が物語のモチーフの一つ。京都の美しい風景や平次と窃盗団のチャンバラのシーンなど、日本的な情趣にあふれた映画。監督はこだま兼嗣。アニメーション制作は東京ムービー。
 ドラえもん のび太とふしぎ風使い2003「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第24作(83分)。漫画版(2003年「月刊コロコロコミック」掲載)は藤子プロの岡田康則が作画。藤子・F・不二雄の原作漫画「ドラえもん」の短編「台風のフー子」(てんとう虫コミックス6巻)に登場した台風の子供、フー子をキーキャラクターとするオリジナルのストーリー。チベットやモンゴルに似た、風を操る「風使い」たちが暮らす大平原の不思議な村が舞台の冒険ファンタジー。のび太は台風の子供を発見し、「フー子」と名付けてペットのように可愛がるが、のび太たちは「風の村」に迷い込んでしまう。そこでは風と共に生きる風の民と、風の力を悪用する嵐族が対立していた。風の怪物、マフーガを復活させるため、嵐族はフー子の秘められた力を狙う。監督は芝山努。総作画監督は渡辺歩。制作はシンエイ動画。2003年度邦画興行収入第6位。
 連句アニメーション「冬の日」2003世界のアニメーション作家35人が、「芭蕉七部集」の「冬の日」の連句から着想を得て映像化した36本の短編アートアニメーションを集めたもの。参加アニメーション作家は、ユーリ・ノルシュテイン(ロシア)、川本喜八郎、ラウル・セルヴェ(ベルギー)、奥山玲子/小田部羊一、アレキサンドル・ペトロフ(ロシア)、久里洋二、うるまでるび、林静一、ブシェチスラフ・ポヤール(チェコ)、保田克史、マーク・ベイカー(イギリス)、王柏栄(中国)、高畑勲、古川タク、コ・ホードマン(カナダ)、ジャック・ドゥルーアン(カナダ)、山村浩二他。セル、CG、人形、クレイ、カットアウト(切り紙)、ピンスクリーン、ペイント・オン・グラス、墨絵など多彩なアニメーション技法が楽しめる。企画・監督は川本喜八郎。第1部「冬の日」は本編のアニメーション(40分)。第2部「冬の日の詩人たち」(65分)は作家全員のインタビューを含む実写のドキュメンタリー(メイキング)映像。
 アニマトリックス2003アンディ/ラリー・ウォシャウスキー監督の実写映画、「マトリックス」三部作の世界観を題材にした9本の短篇アニメ/CG映画からなるオムニバス作品。「マトリックス」の製作陣と米国・日本・韓国のアニメ/CGクリエイターによる共同制作。「ファイナル・フライト・オブ・ジ・オシリス」(監督:アンディ・ジョーンズ、脚本:アンディ/ラリー・ウォシャウスキー、制作:スクエアUSA)は実写風の超リアルな完全CG映画。その他の作品は、それぞれのクリエイターの独創性を活かし、アニメーションとCGを融合させた日本アニメ風の高品質映像。「セカンド・ルネッサンス パート1」と「パート2」(監督:前田真宏、脚本:アンディ/ラリー・ウォシャウスキー、制作:スタジオ4℃、日本)、「キッズ・ストーリー」(監督:渡辺信一郎、脚本:アンディ/ラリー・ウォシャウスキー、制作:スタジオ4℃)、「プログラム」(監督・脚本:川尻善昭、制作:マッドハウス、日本)、「ワールド・レコード」(監督:小池健、脚本:川尻善昭、制作:マッドハウス)、「ビヨンド」(監督・脚本:森本晃司、制作:スタジオ4℃)、「ディテクティブ・ストーリー」(監督・脚本:渡辺信一郎、制作:スタジオ4℃)、「マトリキュレーテッド」(監督・脚本:ピーター・チョン、制作:DNA、韓国)。声の出演はキアヌ・リーヴス(ネオ役)、キャリー=アン・モス(トリニティ役)他。「マトリックス」とその世界観、視覚効果を好む方におすすめ。
 ラーゼフォン 多元変奏曲2003「ラーゼフォン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズ全26話をもう一つの物語として再構成した劇場版。新作シーン・カット(約30分)の追加あり。音声は新録。2027年、東京は異次元からの侵入者MUに占拠され、外部から隔絶したドーム型の空間「TOKYO JUPITER」を形成していた。29歳の女性、紫東遙は、対MU戦略研究機関TERRAの情報部員として、かつての同級生で恋人の少年、神名綾人を東京ジュピターから連れ出そうとする。キャラクター設定とストーリー展開は、時空の断層により引き裂かれた綾人と遙の恋物語という視点からアレンジされている。原作はBONES・出渕裕。監督は京田知己(TVシリーズ監督補佐)。総監督は出渕裕。アニメーション制作はボンズ。
 茄子 アンダルシアの夏2003スペインの自転車ロードレースを題材にした短編アニメ映画(47分)。黒田硫黄の連作マンガ「茄子」(2000-2002年)の一編「アンダルシアの夏」が原作。自転車レーサーのペペ・ベネンヘリは「ブエルタ・ア・エスパーニャ」(ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアと並ぶ世界3大ツールの一つ)に出場する。その頃アンダルシアの彼の故郷の村では、彼の兄アンヘルと彼の元恋人のカルメンが結婚式を挙げていた。リアルで迫力のある自転車レースのシーンが見どころ。監督・脚本は高坂希太郎(「YAWARA!」、「MASTER KEATON」、「耳をすませば」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」作画監督)。アニメーション制作はマッドハウス。
 DEAD LEAVES2003コミカルでファンキーなノンストップ・アクションアニメ。全編を通じてクレイジーなヴァイオレンスアクションが目まぐるしく展開する、52分の中編映画。月面刑務所「DEAD LEAVES」から脱走しようとする2人組、PANDY(パンディ)とRETRO(レトロ)が主人公。企画・原作はイラストレーター/デザイナーの今井トゥーンズ(IMAITOONZ)とプロダクションI.G。監督は今石洋之(OVA「フリクリ」作画監督)。アニメーション制作はプロダクションI.G。
 映画 犬夜叉 天下覇道の剣2003「犬夜叉」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第3作は、犬夜叉の「鉄砕牙」、犬夜叉の兄、殺生丸の「天生牙」に続いて犬夜叉の父が遺した第3の刀、「叢雲牙」との戦いを描いた剣劇/妖怪活劇映画。犬夜叉と殺生丸が、現世と冥界の境を切り裂く妖刀「叢雲牙」と戦う。監督は篠原俊哉。アニメーション制作はサンライズ。
 こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 2 UFO襲来! トルネード大作戦!!2003「こち亀」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作は、ハワイと日本の上空に出現した超巨大UFOをめぐる騒動を描いた爆笑スペクタクル・アクション映画。小学校時代の友達の田中竜平と再会するためハワイ島の街ヒロを訪れた両津勘吉は、竜平が巨大UFOを操る謎の武装集団に拉致されるのを目撃する。竜平をUFOから救い出すため、両津と少女ミーナ(竜平の娘)は旧日本海軍のゼロ戦に乗り、強力な竜巻を起こして東京を攻撃するUFOを追跡する。原作は秋本治・アトリエびーだま。監督は高松信司。アニメーション制作はぎゃろっぷ。
 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード2003「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第11作は、TVシリーズ当初の「馬鹿馬鹿しくて笑える」作風に立ち返ったドタバタアクション・コメディー。ある日、夕食に超高級ヤキニクを食べることを楽しみにしていた野原一家は、謎の組織「スウィートボーイズ」の陰謀により、凶悪犯罪の容疑で指名手配されてしまう。野原一家はスウィートボーイズに追跡され逃走するが、夕食にヤキニクを食べるため、逃亡をやめて熱海を本拠とするスウィートボーイズのボスに会いに行くことを決意する。脚本は水島努・原恵一。監督は水島努。シンエイ動画制作。
 それいけ!アンパンマン ルビーの願い2003TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第15作(52分)。オーロラの国の少女がゲストキャラクターの冒険物語。アンパンマンの劇場版は本作でセルアニメからデジタル彩色に移行した。オーロラの国で絵筆を使ってオーロラを作っていた少女、ルビーはオーロラの国から地上に追放されてしまう。国に戻るためにはブラックロック島にある、3つの願いがかなう石「オーロラのしずく」を手に入れる必要があった。ルビーはわがままな性格だったが、アンパンマンたちとともに「オーロラのしずく」を探す旅の過程で徐々に心の成長を遂げてゆく。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン 怪傑ナガネギマンとドレミ姫」。
 それいけ!アンパンマン 怪傑ナガネギマンとドレミ姫2003「それいけ!アンパンマン ルビーの願い」の同時上映作品(21分)。ドレミ姫が住むドレミファ城を襲撃してドレミ姫を捕らえたばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマンは、城をお化け屋敷に変えてアンパンマンをおどかそうとするが、アンパンマンとナガネギマンがドレミ姫の救出に向かう。原作はやなせたかし。監督は篠原俊哉。アニメーション制作は東京ムービー。
 映画 あたしンち2003「あたしンち」は、日本の平均的な家族、タチバナ一家の日常生活を描いた、ほのぼのとした家族向けコメディ・マンガ(けらえいこ作。1994年より「読売新聞」日曜版で連載)。主人公は女子高生の立花みかん、弟のユズヒコ、母と父の4人。TVアニメシリーズは2002年より放映。この劇場版は「あたしンち」初の長編ドラマ。ある雨の日、落雷がみかんと母を直撃し、みかんの身体と母の身体が入れ替わってしまう。それ以来、みかんは母の身体で家事をこなし、母はみかんの身体で高校に通って、お互いに相手の日課を何とかこなしていたが、その後、母がみかんの身体で京都に修学旅行に行かなければならないという難題に直面する。原作はけらえいこ。監督はやすみ哲夫。制作はシンエイ動画。主題歌は矢野顕子。
 キル・ビル Vol.12003アメリカの映画監督、クエンティン・タランティーノが脚本・監督を手がけた実写映画。前編(vol.1)はプロダクションI.G制作のアニメ・パート(約10分)を含んでいる。香港のカンフー映画やイタリアのマカロニ・ウェスタン、日本のチャンバラ時代劇やヤクザ映画、アニメなど、タランティーノが好む作品の引用やパロディに満ちあふれた、荒唐無稽かつ暴力的なアクション映画。元殺し屋の女、通称ザ・ブライドは結婚式の最中にかつてのボスであったビルとその手下に襲撃されて夫とお腹の中の子供を殺され、自身も瀕死の重傷を負う。4年間の昏睡状態を経て目覚めた彼女は、復讐の鬼となり、ビルとその手下を殺そうとする。日本刀で切られて手足や首が吹っ飛ぶ血生臭い殺陣シーン多数。主演女優はユマ・サーマン。千葉真一や栗山千明など日本人俳優も出演。アニメ・パートのキャラクター・デザインは田島昭宇・石井克人、監督は中澤一登・西久保利彦。深作欣二監督の映画や「A KITE カイト」「BLOOD THE LAST VAMPIRE」などのアクションアニメを好む方におすすめ。
 ハウルの動く城2004宮崎駿監督、スタジオジブリ制作の冒険ファンタジー。英国のファンタジー・SF作家、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作の小説(原題「Howl's Moving Castle」)が原作。科学文明と魔法が共存する異世界が舞台。帽子屋で働く18歳の少女ソフィーと美青年の魔法使いハウルの恋物語。ある日ソフィーは荒地の魔女の呪いによって老婆の姿に変えられてしまう。ハウルと彼の動く城に出会った彼女は、ハウルの城の住み込みの家政婦となり、ハウル、少年マルクル(ハウルの弟子)、火の悪魔カルシファー(城を動かす動力源)、カブ頭のカカシとともに奇妙な共同生活を始める。脚本・監督は宮崎駿。2004年ヴェネツィア国際映画祭・金のオゼッラ賞(技術賞)受賞作品。2004年度邦画興行収入第1位。
Good!イノセンス2004前作「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の紹介文を参照。「攻殻機動隊」の続編。人間とサイボーグ、ロボットが共存する2032年の近未来が舞台。公安9課のサイボーグの刑事、バトーは相棒のトグサとともに、「ガイノイド」と呼ばれる少女型の愛玩用ロボットが引き起こした殺人事件を捜査する。シュルレアリストのハンス・ベルメール作の「球体関節人形」と中華風ゴシック建築を意匠として、身体と魂、生と死、人間中心主義を超えた愛などの根源的な主題を取り扱った、美学的かつテーマ主義的な映画。2Dアニメと実写風の3DCGによる絢爛豪華な映像。台詞は古典や小説等からの引用が多い。原作は士郎正宗。監督・脚本は押井守。制作はプロダクションI.G。SF・ミステリ作家の山田正紀が書いた小説版「イノセンス After The Long Goodbye」は、映画版の前日談にあたるアナザー・ストーリー。
 スチームボーイ2004「AKIRA」(1988年)、「大砲の街」(「MEMORIES」の第3話。1995年)を監督した大友克洋監督によるレトロ調のスチームパンクSF/冒険活劇映画。19世紀中頃の産業革命期のイギリスが舞台。主人公は13歳の少年、ジェームス・レイ・スチム。ある日レイは、発明家の父エドワードと祖父ロイドが、超高圧力の蒸気を高密度に封じ込めた「スチームボール」と呼ばれる球体を発明したことを知る。父のエディは米国のオハラ財団とともにスチームボールを兵器に利用しようとするが、科学の軍事利用に反対するレイと祖父のロイドは、スチームボールをめぐって父のエディと争う。手描きの2D動画と3DCGを融合させたフルデジタルのアニメ映画。細密で絵画的な映像は一見の価値あり。パイロット・フィルムは1995年に制作されていたが、その後出資会社や制作会社の変更による制作中断など様々な曲折を経たため、映画の完成に至るまで非常に長い時間を要した。原作・監督は大友克洋。脚本は大友克洋・村井さだゆき。音楽はスティーヴ・ジャブロンスキー。アニメーション制作はサンライズ。
 アップルシード2004士郎正宗の商業デビュー作、「アップルシード」(1985年発売開始)が原作のSFアクション。完全3DCGのアニメ映画。「非核大戦」終結後の2131年、人類が「バイオロイド」と呼ばれるクローン人間と共存している未来の都市、オリュンポスが舞台。大戦を兵士として生き抜いた女戦士、デュナン・ナッツが主人公。日本の伝統的なアニメの意匠と、人間の身体や顔の動きを取り込む光学式モーションキャプチャーによる実写風の立体的な3D動画を融合させた、「3Dライブアニメ」と呼ばれる斬新な映像スタイルが見どころ。制作はデジタル・フロンティア。監督は荒牧伸志。プロデュースは曽利文彦(ジェームズ・キャメロン監督の映画「タイタニック」(1997年)にCGアニメーターとして参加。松本大洋のマンガが原作の実写映画「ピンポン」(2002年)の監督)。
Good!マインド・ゲーム2004ロビン西のカルト・マンガ「マインド・ゲーム」(月刊「COMIC アレ!」1995-96年連載)が原作の長編アニメ映画。2DアニメとCG・3D動画・実写素材を融合させた、シュールで美術的なフィルム。マンガ家志望の青年、西は、幼なじみで初恋の相手、内田みょんに再会する。みょんは姉のヤンとともに営んでいる焼き鳥屋に西を招待するが、西はみょんの親父の借金を取り立てに来たヤクザに撃たれてしまう。一度死んだ西は、再び現世に舞い戻り、ヤクザを射殺し、ヤクザの車を奪ってみょん、ヤンとともに逃走する。「愛すべき過去」と「輝かしい未来」を目まぐるしく駆け抜ける、スピード感あふれる万華鏡のような映像が見どころ。原作はロビン西。脚本・監督は湯浅政明(「音響生命体ノイズマン」キャラクターデザイン・作画監督、「クレヨンしんちゃん」劇場版設定デザイン、「ねこぢる草」脚本・作画監督)。アニメーション制作はスタジオ4℃。音楽は山本精一(ボアダムス、想い出波止場、羅針盤、ROVO)。
 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ! 夕陽のカスカベボーイズ2004「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第12作は、西部劇映画の世界が舞台のファンタジー活劇。ある日、野原一家と「かすかべ防衛隊」(野原しんのすけとその友だち、風間くん、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃん)は春日部市の人々とともに西部劇映画のなかの世界に迷い込んでしまう。そこは悪徳知事のジャスティスが支配する街、ジャスティスシティだった。映画が未完成のため、そこでは時間の進行がストップしており、人々は過去の記憶を徐々に失ってゆく。もとの世界に帰るため、かすかべ防衛隊はジャスティス知事を倒し、映画を完成させようとする。最後の機関車追跡と木造の巨大ロボット「ジャスティスロボ」との戦いのシークエンスが見どころ。脚本・監督は水島努。シンエイ動画制作。
 劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 裂空の訪問者 デオキシス2004「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション」(2002年放映開始)の劇場版第2作。ある日宇宙から飛来した隕石が地球に衝突し、隕石から謎の人型ポケモン「デオキシス」が現れる。オゾン層に生息する天空ポケモンのレックウザはデオキシスと戦い、これを撃退するが、戦いに巻き込まれた少年、トオイはこの体験がトラウマとなり、ポケモンを怖がるようになってしまう。4年後、ハイテク都市ラルース・シティを訪れたサトシ一行はトオイと出会うが、デオキシスが再び出現し、レックウザと戦う。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2004年度邦画興行収入第4位。
 ドラえもん のび太のワンニャン時空伝2004「ドラえもん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版の第25作(84分)。TVシリーズ第2作・第1期(1979-2005年)のオリジナルキャストによる最終作。漫画版(2004年「月刊コロコロコミック」掲載)は藤子プロの岡田康則が作画。藤子・F・不二雄の原作漫画「ドラえもん」の短編「のら犬『イチ』の国」(てんとう虫コミックス22巻)が原案のオリジナル・ストーリー。タイムパラドックスを扱ったSF冒険活劇であり、のび太と飼犬のイチの時空を超えた友情の物語。川で溺れていた子犬を助けたのび太は、子犬を「イチ」と名付け、こっそりと飼い始める。のび太たちはイチとその他の捨てられた犬や猫たちをタイムマシンで3億年前の地球に連れてゆく。その千年後の世界では、進化した犬人間・猫人間たちが高度な文明を築いていた。監督は芝山努。総作画監督は渡辺歩。制作はシンエイ動画。2004年度邦画興行収入第5位。
 名探偵コナン 銀翼の奇術師2004「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第8作は、飛行中の旅客機を舞台にした航空パニック/サスペンス映画。舞台女優の牧樹里は怪盗キッド(江戸川コナンの宿命のライバル)から、「運命の宝石」と呼ばれているスター・サファイアの指輪を盗むとの予告を受ける。コナンとその一行は、怪盗キッドから樹里を守るために彼女を護衛するが、キッドはコナンの元の姿である工藤新一に変装して彼らの面前に現れる。監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。2004年度邦画興行収入第6位。
 ONE PIECE 呪われた聖剣2004「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。短編「ONE PIECE めざせ!海賊野球王」と同時上映で公開された劇場版第5作(95分)。ロロノア・ゾロとその幼馴染、サガの因縁の再会を描いたオリジナル・ストーリー。麦わらの一味は伝説の美しい宝刀「七星剣」と目も眩むようなお宝が隠されているというアスカ島に上陸し、ゾロは島で、幼少時の剣術の修業仲間で海軍道場師範のサガと再会する。サガの依頼で、ゾロは海軍剣士たちとともに村を襲撃し、島の少女、マヤから3つの宝玉を奪い去ってしまう。監督は竹之内和久。アニメーション制作は東映アニメーション。2004年度邦画興行収入第11位。
 雲のむこう、約束の場所2004短編のフルデジタルアニメ、「ほしのこえ The voices of a distant star」を制作したアニメーション作家の新海誠が監督した初の長編アニメ映画。思春期の夢、憧れ、切ない思いをテーマにした叙情的・感傷的なフィルム。光と影の対照を強調した鮮やかな色彩の映像が美しい。日本が南北(北海道と本州)に分断され、「ユニオン」と米軍に分割統治されているもう一つの戦後世界が舞台。青森に住む2人の男子中学生、藤沢浩紀と白川拓也は、同級の少女、沢渡佐由理と一緒に手製の小型飛行機に乗って北海道にある巨大な塔まで飛ぼうと約束していた。しかしサユリはその後、何年間も目覚めずに眠り続ける原因不明の病気にかかってしまう。サユリを永遠の眠りから救おうとするヒロキとタクヤは、サユリと「塔」の秘密の関係に接近してゆく。原作・脚本・監督は新海誠。キャラクターデザイン・総作画監督は田澤潮。制作は新海誠とコミックス・ウェーブ。
 劇場版 NARUTO -ナルト- 大活劇! 雪姫忍法帖だってばよ!!2004「NARUTO -ナルト-」は1999年から週刊少年ジャンプに連載されている岸本斉史の人気忍者活劇マンガ。主人公のうずまきナルトは体内に「九尾の妖狐」が封印された12歳の少年。里一番の忍者「火影」になるため、チームメイトのうちはサスケ、春野サクラとともに、日夜忍者の修業と任務に明け暮れている。TVアニメシリーズは2002年より放映。本作は初の劇場版。カカシ班(はたけカカシ先生とナルト、サスケ、サクラ)が人気映画「風雲姫の大冒険」シリーズの主演女優、富士風雪絵をロケ地の「雪の国」まで護衛する任務を命じられるが、なぜか雪絵は「雪の国」行きを頑なに拒否し、ロケ隊は謎の忍者たちに襲撃される。原作は岸本斉史。監督は岡村天斎。キャラクターデザインは西尾鉄也。総作画監督は田中比呂人。アニメーション制作はぴえろ。併映は11分の短編映画「劇場版 NARUTO -ナルト- 木ノ葉の里の大うん動会」。
 聖闘士星矢 天界編 序奏 -overture-2004「聖闘士星矢」TVシリーズの紹介文を参照。OVA「聖闘士星矢 冥王ハーデス十二宮編」(2002-2003年)の発売後に公開された劇場版第5作(83分)。原作者の車田正美が原作漫画の最終章「冥王ハーデス編」の次の物語として構想していた「天界編」の序章として制作されたが、続編は制作されなかった。冥王ハーデスとの戦いの後、星矢はハーデスの呪いにより抜け殻となっていた。月の女神アルテミス(沙織/アテナの姉)は神に抗った星矢たちを葬り去ろうと3人の天闘士(エンジェル)(イカロス・テセウス・オデュッセウス)を送り込むが、沙織は女神としての地位を捨て、地上世界の支配権をアルテミスに譲り渡すことで星矢の命を救い、人類を救うために自らの血を流す。沙織を守るため、青銅聖闘士(ブロンズセイント)たちは沙織の元へと向かうが、彼らの前に天闘士たちと太陽神アポロンが立ちはだかる。荒木・姫野作画とCGを使用した背景美術を含む映像は美麗で見ごたえがあるが、展開が観念的で物語が未完結のため、ヒーローアクション映画としての娯楽性は乏しい。原作・ストーリー原案は車田正美。キャラクターデザイン・作画監督は荒木伸吾・姫野美智。監督は山内重保。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 犬夜叉 紅蓮の蓬莱島2004「犬夜叉」劇場版第1作の紹介文を参照。2004年9月のTVシリーズ終了の3ヶ月後に公開された劇場版第4作。50年に一度現れる伝説の島、「蓬莱島」が舞台。半妖の子供たちを島から救い出すため、犬夜叉が島を支配する「四闘神」と戦う。作画は過去の劇場版3作品よりもずっとTVシリーズに近い。アクションシーンはかなりの迫力。監督は篠原俊哉。アニメーション制作はサンライズ。
 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 光のピラミッド2004高橋和希のカードゲームマンガ「遊☆戯☆王」(1996-2004年「週刊少年ジャンプ」連載)が原作のTVアニメシリーズ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」(2000-2004年放映)の劇場用長編映画。古代エジプトの「千年パズル」を解いたことにより「名もなきファラオ」と呼ばれるもう一人の自分に出会った高校生、武藤遊戯は、古代エジプトより蘇り遊戯を滅ぼそうとする「破壊の王」アヌビスと壮絶なカードゲームバトルを展開する。2004年に全米で劇場公開(2004年度全米興行収入第100位)。日本では劇場公開されなかったが、日本語版が2005年にTV放映され、DVDで発売されている。原作は高橋和希とスタジオ・ダイス。監督は辻初樹。アニメーション制作はスタジオぎゃろっぷ。
 それいけ!アンパンマン 夢猫の国のニャニイ2004TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第16作(51分)。メロンパンナと不思議な子猫のニャニイの出会いと別れの物語を中心とする感動的な冒険ファンタジー。メロンパンナが夢の中で見た卵から子猫のニャニイが生まれる。メロンパンナは母親代わりになってニャニイを育てるが、ニャニイはドリーム彗星内にある夢猫の国から来た猫で、夢猫の国の「ネムネムの実」を食べないと消滅してしまうということが判明する。メロンパンナたちはニャニイを夢猫の国に連れて行くが、ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマンがネムネムの実を採り尽くそうとする。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン つきことしらたま 〜ときめきダンシング〜」。
 それいけ!アンパンマン つきことしらたま 〜ときめきダンシング〜2004「それいけ!アンパンマン 夢猫の国のニャニイ」の同時上映作品(21分)。挿入歌を含む、宝塚歌劇のようなミュージカル風の短編映画。ミュージカルスターのしらたまさんにミュージカルを教えてもらうために、ドキンちゃんはばいきんまん、ホラーマンにしらたまさんをさらわせるが、ばいきんまんたちは間違えてしらたまさんの付き人のつきこをさらってしまう。つきこを探して、しらたまさんはアンパンマンたちと共にドキン城にやってくる。原作はやなせたかし。監督は日巻裕二。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場版テニスの王子様 二人のサムライ The First Game2005許斐剛(このみたけし)の人気テニス漫画(1999年より「週刊少年ジャンプ」連載)が原作のTVアニメシリーズ、「テニスの王子様」(2001-2005年放映、178話)のスタッフが制作した初の劇場用オリジナル映画(65分)。超人的な技を持つ少年テニスプレイヤーが活躍する痛快スポーツ・アニメ。青春学園中等部のテニス部に所属する越前リョーマは、アメリカのジュニア大会で4連続優勝経験のある天才少年。豪華客船で開催されるエキジビションマッチに招待された青学テニス部のメンバーは、リョーマの兄を名乗る男、越前リョーガがキャプテンを務める対戦チームと熱戦を繰り広げる。原作は許斐剛。監督は浜名孝行。アニメーション制作はプロダクションI.G。同時上映は短編映画「劇場版テニスの王子様 跡部からの贈り物 〜君に捧げるテニプリ祭〜」(29分)。各種ゲーム版(PS、PS2、GBA、DS)、ミュージカル版、実写映画版、OVAシリーズもあります。
 劇場版 xxxHOLiC(ホリック) 真夏ノ夜ノ夢2005CLAMPのマンガ「xxxHOLiC(ホリック)」(2003年より週刊「ヤングマガジン」で連載)が原作のシュールでオカルティックなミステリー映画(60分)。相応の対価を得られれば客のどんな願いも叶える女性、壱原侑子(イチハラユウコ)は、古い奇妙な洋館で開催される謎のオークションの招待状を受け取る。他人には見えない「アヤカシ」が見える高校生、四月一日君尋(ワタヌキキミヒロ)と四月一日(ワタヌキ)の級友の百目鬼静(ドウメキシズカ)を伴って洋館を訪れた侑子は、そこで招待客の7人の熱狂的なコレクターたちに出会う。高品質の作画・美術・演出が見どころ。原作はCLAMP。監督は水島努。キャラクターデザイン・作画監督は黄瀬和哉。アニメーション制作はプロダクションI.G。同時上映は「劇場版ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君」。プロダクションI.G制作のTVシリーズ「xxxHOLiC(ホリック)」(2006年)もあります。
 劇場版ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君2005CLAMPのマンガ「ツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-(ツバサ レザボア クロニクル)」(2003年より「週刊少年マガジン」で連載)が原作の短編アニメ映画(35分)。原作のマンガは「カードキャプターさくら」「ちょびっツ」「魔法騎士レイアース」等のCLAMPの他作品のキャラクターが多数登場するオールスター的な作品で、物語は「xxxHOLiC(ホリック)」ともリンクしている。主人公は、記憶を失った玖楼国(くろうこく)の姫君、桜(サクラ)と、羽根となって飛び散った桜の記憶を取り戻すため異世界を旅する少年、小狼(シャオラン)。劇場版では「鳥カゴの国」を訪れた小狼と桜が、知世姫と市民を救うために悪辣な国王に立ち向かう。監督は川崎逸朗。アニメーション制作はプロダクションI.G。同時上映は「劇場版 xxxHOLiC(ホリック) 真夏ノ夜ノ夢」。ビィートレイン制作、NHK教育TV放送のTVシリーズ「ツバサ・クロニクル」(2005年〜)もあります。
 ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島2005「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。劇場版第6作。長編映画としては第3作目(90分)。「オマツリ島」を訪れたルフィ海賊団の一行は、「オマツリ男爵」を名乗る謎の男に出会う。「地獄の試練を乗り越えられたら、秘密の宝物をやろう」というオマツリ男爵に対し、ルフィは仲間の海賊団のクルーとともに「地獄の試練」に挑戦する。TVシリーズとは異なるスタッフが手がけた異色の冒険サスペンス映画。監督は「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」を監督した細田守。キャラクターデザイン・作画監督は山下高明・すしお・久保田誓。制作は東映アニメーション。構図やカット割り、カメラワーク等に凝った細田演出が見どころ。
 劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者2005「鋼の錬金術師」TVシリーズの説明文を参照。劇場版はTVシリーズ最終話の2年後の出来事を描いた続編。錬金術が発達した異世界と現実世界(大戦間のドイツ)の2つのパラレル・ワールドを舞台にしたシリアスな政治劇/ファンタジー・アクション。錬金術世界アメストリスではアルフォンス・エルリックが兄のエドワード(エド)に再会する道を探って旅を続けていた。一方、錬金術世界から現実世界(1923年のドイツ、ミュンヘン)に飛ばされたエドは、ロケット工学の研究により元の世界に帰る道を模索していたが、錬金術世界を理想郷の「シャンバラ」と考え、シャンバラへの道を開こうとする秘密結社トゥーレ協会の陰謀に巻き込まれてゆく。1923年のミュンヘン一揆を背景に史実や実在の人物を織り交ぜた重厚なドラマと迫力あるアクション場面が見どころ。原作は荒川弘。ストーリー・脚本は會川昇。監督は水島精二。アニメーション制作はボンズ。
 劇場版 NARUTO -ナルト- 大激突! 幻の地底遺跡だってばよ2005「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。劇場版第2作も第1作と同様に迫力あるバトル・シーンが豊富な忍者活劇映画。ある日ナルト・シカマル・サクラの3人はテムジンという謎の少年騎士と出会う。テムジンは争いのない平和な世界を作るため、師のハイドとともに巨大な移動要塞で旅をしていたが、ナルトは邪悪な野望を秘めたハイドに闘いを挑む。原作は岸本斉史。監督は川崎博嗣。キャラクターデザインは西尾鉄也。アニメーション制作はstudioぴえろ。
 劇場版 AIR2005ビジュアルアーツ/Key制作のWindowsPC用恋愛アドベンチャーゲーム「AIR」が原作の長編アニメ映画。原作のゲームは家族愛をテーマにした泣かせるストーリーで知られている。TVアニメシリーズ(2005年放映、12話)は原作のゲームにかなり忠実だが、この劇場版はプロットやキャラクター設定が原作とは異なる。監督の出崎統が独自の解釈と演出により制作した純愛映画。人形芸をしながら旅をしている青年、国崎往人は、海辺の町で病気がちな少女、神尾観鈴に出会う。原作・監修はビジュアルアーツ/Key。東映アニメーション制作。
 名探偵コナン 水平線上の陰謀2005「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第9作は、太平洋上を航行中の豪華客船「アフロディーテ号」が舞台の推理アクション。アフロディーテ号の処女航海に招かれた江戸川コナン、毛利蘭、毛利小五郎とその一行は、船内で殺人事件に遭遇し、コナンと小五郎は船を爆破しようとする殺人犯を見つけ出そうとする。最後のどんでん返しと毛利小五郎の意外な活躍が見どころ。監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。2005年度邦画興行収入第11位。
 劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオ2005「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション」(2002年〜2006年放映)の劇場版第3作。ロータの町のオルドラン城では、数百年前に「世界のはじまりの樹」の力によって戦争を未然に防いだ、「波導」を操る勇者、アーロンを称える祭りが開かれていた。サトシとピカチュウは、その年の勇者を決めるポケモンバトルに参加して優勝し、「波導の勇者」に選ばれるが、突然幻のポケモン「ミュウ」が現れ、ピカチュウを「世界のはじまりの樹」に連れ去ってしまう。その直後、サトシの持つ波導の力により波導のポケモン「ルカリオ」が数百年の封印を解かれて覚醒する。ピカチュウを助け出すため、サトシ一行はルカリオとともに「世界のはじまりの樹」に向かう。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2005年度邦画興行収入第2位。
 映画 ふたりはプリキュア Max Heart20052004年から放映されている東映アニメーション制作のTVアニメシリーズ「ふたりはプリキュア」の第2作、「ふたりはプリキュア Max Heart」の劇場用長編映画。女の子らしい可愛さにあふれたファンタジー風の「魔法少女」アニメでありながら、「ドラゴンボールZ」のような素手で戦うバトルシーン満載のアクションストーリーでもあるユニークな女児向けアニメシリーズ(TVシリーズのディレクターは「ドラゴンボールZ」の西尾大介)。ベローネ学院女子中等部の美墨なぎさ(スポーツ万能でボーイッシュ)と雪城ほのか(成績優秀でおしとやか)の2人組が、「光の園」からやってきた不思議な生き物、メップルとミップルの力により光の使者「プリキュア」(キュアブラックとキュアホワイト)に変身し、闇の世界の邪悪な敵と戦う。劇場版は「希望の園」と呼ばれる妖精の国が舞台。なぎさとほのかがもう一人の少女、九条ひかり(シャイニールミナス)と7人のカエルの妖精とともに、希望の園から「ダイヤモンドライン」(輝くエネルギーの源)を奪った闇の世界の魔女と戦う。監督は志水淳児。
 映画 ふたりはプリキュア MaxHeart2 雪空のともだち2005「ふたりはプリキュア Max Heart」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作。美墨なぎさ、雪城ほのか、九条ひかりは冬休みに友だちとスキー場に行った。ひかりが見つけた不思議なたまごから雛が生まれるが、それは空の上の「雲の園」から来たほうおう(鳳凰)だった。ひかりは鳳凰を「ひなた」と名付け、友だちになるが、闇の世界からの敵、ザケンナーがひなたをさらってしまう。些細なことで喧嘩をしてしまったなぎさとほのかだったが、ひなたを助けるため、力を合わせてザケンナーと戦う。エンディングテーマは女性アイドルグループ、Berryz工房の9thシングル「ギャグ100回分愛してください」。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。
 機動戦士Zガンダム A New Translation -星を継ぐ者-2005「機動戦士Zガンダム」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズの20年後に制作された「機動戦士Zガンダム」劇場版3部作の第1部。TVシリーズの第1話〜第14話を再編集し、新作シーンを加えたもの(全体の約1/3が新作画)。TVシリーズの古い映像と新作のデジタル映像が混在することによる違和感を最小限に抑えるため、すべての映像に「エイジング」と呼ばれるデジタル処理(ノイズの調整、色補正、画像修正)が施されているが、新旧作画の違いは一目瞭然。音声はBGMや声優の声も含め、すべてを5.1チャンネル・サラウンドで再録音している。第1部は、スペースコロニー「グリーン・ノア1」に住む少年、カミーユ・ビダンが地球連邦軍からモビルスーツ「ガンダムMk-II」を強奪し、エゥーゴ(反地球連合組織)に参加するところを描いたシークエンスで始まり、TVシリーズ第1作「機動戦士ガンダム」で描かれた「1年戦争」では敵同士だったアムロ・レイとシャア・アズナブルが再会するシーンで終わっている。新作部分、特にモビルスーツの戦闘シーンは綺麗で見ごたえあり。原作・脚本・絵コンテ・総監督は富野由悠季。企画・制作はサンライズ。
 機動戦士ZガンダムII A New Translation -恋人たち-2005「機動戦士Zガンダム」TVシリーズ劇場版第1部「機動戦士Zガンダム A New Translation -星を継ぐ者-」の紹介文を参照。劇場版3部作の第2部。TVシリーズの第15話〜第32話を再編集し、新作シーンを加えたもの。多くのエピソードが断片的に詰め込まれているため、TVシリーズを観たことのない人がストーリーについて行くのは困難。カミーユ・ビダンとティターンズ(地球連邦軍のエリート集団)管轄下のムラサメ研究所出身の4番目の強化人間、フォウ・ムラサメ(シリーズ中の一番人気のヒロイン・キャラクター)の出会いと別れのシークエンスが一応のクライマックス。この第2部では、フォウ・ムラサメ(島津冴子→ゆかな)、サラ・ザビアロフ(水谷優子→池脇千鶴)など、重要なキャラクターの声優がオリジナルのキャストから新しい人に変わっており、この不透明な選出経緯による不可解な配役はオリジナルの声優を愛するファンのあいだで大きな問題になった。原作・脚本・絵コンテ・総監督は富野由悠季。企画・制作はサンライズ。
 あらしのよるに2005きむらゆういち作(絵:あべ弘士)のロングセラー絵本「あらしのよるに」シリーズ(第1作は1994年に出版)が原作の長編アニメ映画。ある嵐の夜、ヤギのメイが山小屋に避難し、オオカミのガブに出会う。メイとガブは暗闇のなかでお互いの正体に気がつかないまま意気投合し、翌日再び会う約束をする。翌日、彼等はお互いの正体を知るが、狼と山羊の、喰う者と喰われる者の関係を超えて、「秘密の友だち」となる。メイとガブの禁断の友情は狼と山羊の集団に知られるところとなり、メイとガブはそれぞれの集団から逃走することを余儀なくされる。原作・脚本はきむらゆういち。監督は杉井ギサブロー。アニメーション制作はグループ・タック。2006年度邦画興行収入第16位。
 劇場版 甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道2005「甲虫王者ムシキング」はセガが開発したトレーディングカード方式のアーケードゲームで、プレイヤーはカブトムシやクワガタなどの甲虫類のカードをゲーム機にスキャンさせて対戦する。このゲームは2003年以降に幼稚園〜小学校低学年の男児を中心に大ブームとなり、家庭用ゲーム機(ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDS)にも移植されている。TVアニメシリーズ「甲虫王者ムシキング 森の民の伝説」(52話)は2005-2006年に放映。この劇場版(50分)は、熱血少年ムシバトラー、未来ケント&ムシキングと謎の少年、溝呂木シロー&ダークサイド・ネプチューンオオカブトのムシバトルを描いたオリジナルストーリーで、家庭用ゲームのストーリーをベースにしており、TVシリーズのストーリーとは無関係。監督は大賀俊二。アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。
 惑星大怪獣ネガドン2005「ゴジラ」(1954年)をはじめとする昭和の特撮怪獣映画や平成「ガメラ」3部作等を愛するCG映像作家の粟津順が自主制作した、実写映像を一切使用しない完全CGの怪獣映画(約25分)。昭和百年(2025年)、火星から襲来した巨大宇宙怪獣ネガドンが首都東京に侵攻する。ロボット工学の権威である中年男性、楢崎龍一は、巨大ロボット(人間型汎用歩行重機)のMI-6(ミロク)二号機を操縦し、ネガドンに立ち向かう。昭和特撮のモチーフやフィルム質感、色調をシミュレートしたリアルなタッチの迫力ある映像は見ごたえあり。原作・脚本・監督は粟津順。音楽・音響効果は寺沢新吾。制作は粟津順とコミックス・ウェーブ。2005年東京国際ファンタスティック映画祭上映作品。
 映画 クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃2005「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第13作は、「ゴジラ」や「ウルトラマン」などの特撮怪獣・ヒーロー物のパロディーを含むアクション・コメディー。未来から来た時空調整員「ミライマン」が野原家に突然現れ、世界を滅亡から救うため、時空の歪みから次々と現れる巨大怪獣と戦ってほしいと野原一家に依頼する。しんのすけの両親、父のひろしと母のみさえは、怪獣が現れるたびに3分後の世界に行き、正義のヒーローに変身して3分間の制限時間内で怪獣を倒す。ひろしとみさえは怪獣退治に夢中になり、みさえは家事を放棄してしまう。その後、3分以内では倒せない強力な怪獣が現れ、しんのすけは怪獣を倒すために立ち上がる。エピソードの羅列による子供向けの映画で、映画としてはやや単調。監督はムトウユージ(「クレヨンしんちゃん」TVシリーズ3代目監督)。シンエイ動画制作。
 それいけ!アンパンマン ハピーの大冒険2005TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第17作(51分)。本当の強さとは何かということをテーマにした映画で、アンパンマンの献身的なヒーロー性が強調されている。巨木の村「ドデカツリー」に住む少年、ハピーは強くなるためにアンパンマンに弟子入りするが、地味な人助けばかりしているアンパンマンに失望する。ハピーは謎の毛虫グリンガを連れたばいきんまんにだまされ、ドデカツリーが怪物に変身したグリンガに食い荒らされてしまう。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン くろゆき姫とモテモテばいきんまん」。
 それいけ!アンパンマン くろゆき姫とモテモテばいきんまん2005「それいけ!アンパンマン ハピーの大冒険」の同時上映作品(20分)。ばいきんまんが主役の短編映画。黒い雲の中のくろゆき城に住む、黒いものが好きなくろゆき姫は、ばいきんまんを一目見て気に入る。ばいきんまんはくろゆき姫を湖畔の別荘に連れてくるが、くろゆき姫は別荘をまっ黒にしてしまい、怒ったドキンちゃんはくろゆき姫とばいきんまんの取り合いをする。原作はやなせたかし。監督は難波日登志。アニメーション制作は東京ムービー。
 ゲド戦記2006宮崎吾朗監督、スタジオジブリ制作の冒険ファンタジー映画(115分)。アメリカの小説家、アーシュラ・K・ル=グウィンのファンタジー小説「ゲド戦記」(主にその第3巻「さいはての島へ」)が原作、宮崎駿の絵物語「シュナの旅」が原案。多島海世界「アースシー」が舞台。魔法使いで「大賢人」のハイタカ(ゲド)は、世界の異変の原因を探る旅の途中で、国王である父を殺して国を飛び出してきた少年、アレンに出会う。ハイタカはアレンとともに旅を続け、旧知の女性、テナーの家へ身を寄せる。アレンはテナーの家で暮らす謎の少女、テルーに出会う。アレンとテルーはハイタカと永遠の生命を求める魔法使い、クモとの戦いに巻き込まれる。監督・絵コンテは宮崎吾朗。脚本は宮崎吾朗・丹羽圭子。宮崎吾朗は宮崎駿の息子で、アニメーションの制作や監督の経験のない素人。過去の宮崎駿作品のイメージを稚拙に模倣したような作品であり、ジブリ映画の中でも質の高いものではない。2006年度邦画興行収入第1位。
 ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵2006「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。劇場版第7作。長編映画としては第4作目(95分)。宝探し(謎解き)とメカアクションが中心のコミカルなアクション・アドベンチャー。ルフィ海賊団は沈没寸前の海賊船の宝箱からローバという名のお婆さんを発見する。ローバは「自分を島に送り届けてくれたら、伝説の宝、金の冠をやる」という。ルフィ一行はローバとともにメカ島を訪れ、宝探しを開始するが、ローバの息子で島の領主、ラチェットが仕掛けた巧妙な罠に陥ってしまう。監督は宇田鋼之介(TVシリーズ監督)。アニメーション制作は東映アニメーション。
 劇場版 NARUTO -ナルト- 大興奮! みかづき島のアニマル騒動だってばよ2006「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。劇場版第3作は南の海に浮かぶ常夏の島「みかづき島」が舞台の忍者活劇。みかづき島にある月の国の王子、ミチル(大金持ちで大食い)はワガママ放題の息子、ヒカルと一緒に世界漫遊旅行をしていたが、うずまきナルト、はたけカカシ、春野サクラ、ロック・リーに護衛されながら帰国の途に着く。ミチルは帰国の途中で旅回りのサーカス団を丸ごと買い取り、みかづき島に連れて帰るが、月の国では国王が側近のクーデターにより王位を追われており、一行は謎の忍者三人衆に襲撃される。迫力とスピード感あふれるバトル・シーンは見ごたえあり。原作は岸本斉史。監督・脚本は都留稔幸。キャラクターデザインは西尾鉄也・鈴木博文。アニメーション制作はstudioぴえろ。
 劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ2006「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター アドバンスジェネレーション」(2002年〜2006年放映)の劇場版第4作は、ポケモンレンジャーのジャック・ウォーカーと水中ポケモンのマナフィが登場する海洋冒険活劇。ポケモンレンジャーのジャック・ウォーカーは、サトシ一行、水中ポケモンショーのマリーナ一座(「水の民」の末裔)と協力し、マナフィを伝説の「海の神殿」に送り届けようとするが、海賊のファントムは海の神殿にある秘宝「海の王冠」を狙ってサトシたちを追跡する。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2006年度邦画興行収入第7位。
 ドラえもん のび太の恐竜 200620062005年の「ドラえもん」TVシリーズのスタッフと声優陣の刷新後、初の劇場版。「ドラえもん」劇場版第1作「のび太の恐竜」(1980年公開)を、3DCGを含む最先端の映像技術とTVシリーズの新声優陣によりリメイクしたもの(106分)。ストーリー展開は原作のマンガと劇場版旧作をかなり忠実に踏襲している。映像のイメージは原作のマンガや劇場版旧作とは異なるが、アニメーターの手描きのタッチを活かしたダイナミックな作画・動画や美しい背景美術など、映像的には見ごたえのある映画。原作は藤子・F・不二雄。総監督は楠葉宏三。監督・絵コンテは渡辺歩。作画監督はスタジオジブリ出身の小西賢一。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2006年度邦画興行収入第8位。
 超劇場版ケロロ軍曹2006「ケロロ軍曹」TVシリーズ(1stシーズン)の紹介文を参照。吉崎観音のマンガが原作のTVアニメシリーズ「ケロロ軍曹」の劇場版第1作(60分)。ケロロと冬樹はガンプラ「ジム・スナイパーカスタム」を買って帰る途中で不思議な祠を見つけ、その中に祭られていた壷のようなものを割ってしまい、古代ケロン人の最終兵器「キルル」の封印を解いてしまう。キルルは人々のマイナスの感情エネルギーを成長させ、ケロロと冬樹、ケロン人と地球人も友情と信頼の関係を失いそうになるが、地球を滅亡から守るため、ケロロ小隊(ケロロ、ギロロ、タママ、クルル、ドロロ)と友人たち(冬樹、夏美、桃華、サブロー、小雪)は総力を結集してキルルを封印しようとする。監督は近藤信宏。総監督は佐藤順一。アニメーション制作はサンライズ。
Good!まじめにふまじめ かいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん2006原ゆたか作の人気児童書シリーズ「かいけつゾロリ」(1987年刊行開始)が原作のTVアニメシリーズの第2作、「まじめにふまじめ かいけつゾロリ」(97話、2005-2007年放映)の劇場版中編(53分)。主人公のゾロリは、いたずらの王者になること、かわいい嫁をもらうこと、自分の城を持つことを目的として、子分の双子のイノシシ(イシシとノシシ)とともに旅を続けるキツネ。この劇場版は、宮崎駿の「ルパン三世 カリオストロの城」のような王道の宝探し・冒険ストーリーによる、古城を舞台にしたコミカルなドタバタアクションコメディー。ある日ゾロリは海賊のタイガーに襲われていた少女テイルを助ける。ゾロリ一行とテイルは、テイルの父が残した地図を手掛かりにして、古城に乗り込み宝探しをする。「長靴をはいた猫」等の往年の東映動画の「漫画映画」を彷彿とさせる動き重視のノンストップ・アクションコメディーの傑作。金田伊功作画のロボットアニメへのオマージュのようなメカアクションとエフェクト作画もあり。監督は亀垣一(TVシリーズ監督)。アニメーション制作はサンライズ・亜細亜堂。同時上映は「超劇場版ケロロ軍曹」。
 銀色の髪のアギト2006「ヴァンドレッド」(2000年)、「最終兵器彼女」(2002年)、「カレイドスター」(2003年)、「GANTZ」(2004年)等の3DCGを駆使したデジタルアニメの制作で知られるGONZOが手がけた初の劇場作品(95分)。300年後の未来の世界が舞台の冒険ファンタジー。遺伝子操作の失敗により植物が意思を持ち、森が人々や都市を襲う文明崩壊後の世界。森と共存する中立都市に住む少年アギトは、300年の深い眠りから目覚めた少女、トゥーラに出会う。アギトはトゥーラに一目惚れするが、トゥーラは地球環境を復活させるため、アギトのもとを去り、軍事国家ラグナの軍人、シュナックとともに、彼女の父であるサクル博士が開発した環境再生(デフラグメント)システム「イストーク」を起動させようとする。世界観・ストーリー展開・テーマは宮崎駿の「未来少年コナン」(1978年)や「風の谷のナウシカ」(1984年)に似ている。CGや背景美術は美麗で観るべきところはあるが、脚本は凡庸。原案は飯田馬之介。監督は杉山慶一。中国最大の映画配給会社、中国電影集団公司(CFGC/China Film Group Corporation)により2006年6月に中国本土で劇場公開。中国で日本のアニメ映画が劇場公開されたのは本作が初めて。
 名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌2006「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版の10周年を記念して、ほぼすべてのレギュラーキャラクターが総出演するオールスター作品として制作された第10作。横浜を舞台にした推理アクション。正体不明の依頼人が毛利小五郎、毛利蘭、江戸川コナンと「少年探偵団」のメンバーを横浜のテーマパーク「ミラクルランド」の隣にある「レッドキャッスルホテル」に招待し、毛利とコナンに殺人事件の調査を依頼する。その男は彼ら全員に腕時計型の爆弾を仕掛け、12時間以内(午後10時まで)に事件を解決できないときは爆弾が爆発するという。コナンは「西の高校生探偵」服部平次と協力して事件の解決に挑む。怪盗キッドも重要な役割で登場。監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。2006年度邦画興行収入第10位。
 映画 クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!2006「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第14作(96分)は、ジャック・フィニイのSF小説「盗まれた街」に由来する「複製人間の侵略」という設定をベースに、SFホラー的な物語とダンス(サンバ)を結びつけたアクション・コメディー映画。バイオテクノロジーの権威で「コンニャクローン」技術の開発者、アミーゴスズキは、コンニャクを素材にクローン人間を作ってサンバを踊らせる「世界サンバ化計画」を進める。春日部市では人々が本物そっくりのニセモノにすり替わり、野原一家とかすかべ防衛隊のメンバーは、謎の美女、ジャクリーン・フィーニー(ジャッキー)に助けられて春日部から脱出しようとする。前半はホラー映画風で怖いシーンを含んでいるが、結末部はおバカなダンスバトル。監督はムトウユージ。シンエイ動画制作。2006年度邦画興行収入第20位。
 立喰師列伝2006押井守が自身の同名の小説を原作として監督した長編映画(104分)。押井の知人たち(スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫、プロダクションI.G代表取締役の石川光久、アニメ監督/メカニックデザイナーの河森正治、特技監督の樋口真嗣、作曲家の川井憲次、アニメ監督の神山健治他)を撮影したスチール写真をペープサート(紙人形劇)風のアニメーションの素材として使用した、「スーパーライヴメーション」と呼ばれる技法―2002年の短編連作アニメ映画「ミニパト」(脚本:押井守、監督:神山健治、プロダクションI.G制作)と同種の―により制作された3Dデジタル映像。日本の戦後史における「立喰師」(立ち喰い蕎麦や牛丼、カレーライス、フランクフルトソーセージ、ハンバーガー等のファストフード店で無銭飲食をする架空のアウトロー)の伝説的な系譜を学術的に考察する、コミカルかつ思想的なフィルム。「立喰師」は過去の押井作品に何度も登場してきた存在。熱狂的な押井ファン、またはこの映画のテーマに興味を抱く人々にとっては楽しめる内容だが、作品自体はナレーション中心のラジオドラマとデジタル紙芝居を組み合わせたような代物で、映画としての一般性・大衆性には欠ける。原作・脚本・監督は押井守。制作はプロダクションI.G。
 機動戦士ZガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-2006「機動戦士Zガンダム」TVシリーズ劇場版第1部「機動戦士Zガンダム A New Translation -星を継ぐ者-」の紹介文を参照。劇場版3部作の第3部(完結編)。TVシリーズの第33話〜最終話の第50話を再編集し、新作シーンを加えたもの。ティターンズ(地球連邦軍のエリート集団)、エゥーゴ(反地球連合組織)、アクシズ(旧ジオン軍残党)の三つ巴の戦い、いわゆる「グリプス戦役」の最終局面において、エゥーゴのクワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)、アクシズの指導者ハマーン・カーン、ティターンズのパプテマス・シロッコがコロニー・レーザー「グリプス2」(スペースコロニーを改造した巨大レーザー砲)の争奪戦を展開する。主人公のカミーユ・ビダンが発狂するTV版の悲劇的な幕切れとは異なるラストシーンが見どころ。この劇場版3部作は「機動戦士ガンダム」ファースト・シリーズを前段として劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に直接繋がるものと見られ、「機動戦士ガンダムZZ」を除いたファースト・ガンダム〜Z〜「逆シャア」の流れを正史とする意向が感じられる。原作・脚本・絵コンテ・総監督は富野由悠季。企画・制作はサンライズ。
Good!時をかける少女2006筒井康隆のSFジュヴナイル小説「時をかける少女」(1965-1966年連載)が原作のアニメ映画。爽やかな青春恋愛ファンタジー映画の秀作。原作の小説は何度もTVドラマ化・実写映画化されている人気作品だが、アニメ化は今回が初めて。このアニメ版は原作の続編で、原作の物語の約20年後(現代)が舞台。東京の高校に通う17歳の紺野真琴は、同級の女子とつるむよりも同級の2人の男子、津田功介、間宮千昭と放課後に野球ごっこをして遊ぶのが好きな少女だった。ある日真琴は、過去に遡って過去をやり直せる力、タイムリープ能力を持ってしまう。監督は細田守(「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」「ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」監督)。キャラクターデザインは貞本義行(「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」キャラクターデザイン)。美術監督は山本二三(「火垂るの墓」「もののけ姫」美術監督)。アニメーション制作はマッドハウス。
 ブレイブ ストーリー2006フジテレビとGONZOが日本テレビ・スタジオジブリに対抗して製作した長編アニメ映画の大作(111分)。宮部みゆきのRPG風ファンタジー小説(2003年)が原作。11歳の少年、三谷亘(ワタル)が主人公。ある日ワタルの父が離婚を宣言して家を去ってしまう。失われた家族の絆を取り戻すため、ワタルは「幻界」(ヴィジョン)と呼ばれる剣と魔法の世界に飛び込み、「見習い勇者」として、仲間たちとともに、運命を変えることができる(ひとつだけ願いを叶える)5つの宝玉を探す旅に出る。一方、ワタルの隣のクラスに転校してきた美少年、芦川美鶴(ミツル)も彼の運命を変えるため、「魔導士」として5つの宝玉を探していた。原作は宮部みゆき。監督は千明孝一(「ゲートキーパーズ」「フルメタル・パニック!」「LAST EXILE」監督)。キャラクターデザイン・総作画監督は千羽由利子。アニメーション制作はGONZO。2006年度邦画興行収入第15位。マンガ版、ゲーム版(DS、PS2、PSP)もあります。
 アタゴオルは猫の森2006人間の言葉を話し、二本足で歩く猫たちが暮らす空想の世界を描いたますむらひろしのロングセラー・ファンタジー漫画、「アタゴオル」シリーズ(1976年連載開始)をアニメ化したミュージカル・人形劇風の3DCG映画(81分)。ストーリーはシリーズの外伝「ギルドマ」(1997-1999年に漫画雑誌「ネムキ」に連載)をベースにしている。ある日、アタゴオル随一のトラブルメーカーであるデブ猫のヒデヨシが封印の扉を開けてしまい、世界征服の野望を抱く植物女王のピレアを数千年の眠りから目覚めさせてしまう。原作はますむらひろし。CGディレクターは毛利陽一。監督は西久保瑞穂(西久保利彦)。制作はデジタル・フロンティア。音楽監督は石井竜也(元米米CLUB)。
Good!パプリカ2006筒井康隆のSF小説「パプリカ」(1991-1993年に女性誌「マリ・クレール」に連載)が原作のアニメ映画。主人公の女性、千葉敦子は精神医療研究所で働くサイコセラピスト。彼女はしばしば「パプリカ」というコードネームで呼ばれる「夢探偵」となり、サイコセラピー機器を使用してクライアントの夢の中に入り込み、クライアントの心の秘密を探っている。ある日何者かが研究所から最新型のサイコセラピー機器「DCミニ」(頭部に装着した者同士が同じ夢を共有できる)を盗んで悪用したため、人々の精神が奇怪な夢に侵されてしまう。パプリカは狂った夢の中に飛び込み、「夢のテロリスト」の正体をつかもうとする。原作者の筒井康隆と監督の今敏(「PERFECT BLUE」「千年女優」「妄想代理人」監督)の両者の夢幻的な作風を活かした、娯楽的なサイコ・サスペンス映画。キャラクターデザイン・作画監督は安藤雅司(「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」作画監督)。アニメーション制作はマッドハウス。音楽は平沢進。
Good!鉄コン筋クリート2006松本大洋のマンガ「鉄コン筋クリート」(1993-94年週刊「ビッグコミックスピリッツ」掲載)が原作のアニメ映画(111分)。義理人情とヤクザの街、宝町に住む孤児の不良少年の2人組(通称「ネコ」)、クロとシロが主人公。昭和期の日本、または香港などのアジアの都市のような猥雑で混沌とした街を舞台にしたハードボイルドな暴力アクション映画だが、2人の少年の純粋な友情、兄弟愛を描いた感動的な物語でもあるユニークな作品。ストーリーは原作のマンガに極めて忠実。手描きの2Dアニメと3DCGを融合させた映像は高品質で見ごたえあり。監督はマイケル・アリアス(アメリカのVFX(視覚効果)・CGクリエイター、ソフトウェア開発者。「アニマトリックス」のプロデューサー)。演出は安藤裕章。キャラクターデザイン・総作画監督は西見祥示郎。アニメーション制作はスタジオ4℃。音楽はPlaid(英国のテクノ/エレクトロニカ・グループ)。森本晃司が監督したパイロット版(1999年)もあります。
 トップをねらえ! 劇場版2006GAINAXがOVAとして制作したSFロボットアニメ「トップをねらえ!」(1988-1989年発売)を再編集した劇場版(95分)。「トップをねらえ!」OVAシリーズの紹介文を参照。続編の「トップをねらえ2!」(2004-2006年発売)の再編集版と2本立ての「合体劇場版」として2006年に公開された。音響はオリジナル・キャストによる再アフレコを含む5.1chサラウンド仕様。OVAシリーズを観ないでこの劇場版だけ観ても物語の大筋はつかめるが、「トップをねらえ!」はOVA史上屈指の名作なので、OVAシリーズ全6話を観ることをおすすめします。
 トップをねらえ2! 劇場版2006GAINAXがOVAとして制作したSFロボットアニメ「トップをねらえ2!」(2004-2006年発売)に新作パート(合計約3分)を加えて再編集した劇場版(95分)。「トップをねらえ2!」OVAシリーズの紹介文を参照。劇場版はラルクとノノの関係に焦点を当ててOVAシリーズの後半を中心に再構成したもの。新作パートは主に説明のための繋ぎのカット。前作の「トップをねらえ!」(1988-1989年発売)の再編集版と2本立ての「合体劇場版」として2006年に公開された。
 DEEP IMAGINATION ディープ・イマジネーション―創造する遺伝子たち2006スタジオ4℃の気鋭のクリエイターたちが制作した5本の短編アニメ映画(各約10分)のオムニバス。2001-2002年にDVDマガジン「Grasshoppa!」で連載された「スウェット・パンチ」シリーズの4本、「ダンペトリー教授の憂鬱」(監督:小原秀一)、「End of the World」(監督:小林治)、「COMEDY」(監督:中澤一登)、「彼岸」(監督:村木靖)に新作の「ガラクタの町」(監督:伊東伸高)を加えたもの。「MEMORIES」、「アニマトリックス」、「マインド・ゲーム」、「鉄コン筋クリート」等のスタジオ4℃作品を好む方におすすめ。
 劇場版 遙かなる時空の中で 舞一夜2006「遙かなる時空(とき)の中で」はコーエーのゲーム開発チーム、ルビー・パーティが制作した女性向け恋愛アドベンチャー・シミュレーションゲーム(2000年発売開始。対応機種:PS/PS2/PSP/GBA/DS/Windows)。渡瀬悠宇のマンガ「ふしぎ遊戯」によく似た設定の和風ファンタジー。女子高生の元宮あかねは平安時代の京都に似た異世界「京」に召還され、怨霊を封印(浄化)する力を持つ「龍神の神子」となり、「八葉」と呼ばれる8人の男たちとともに京に平和をもたらそうとする。OVA(2002-2003年)、TVアニメシリーズ(2004-2005年)に続いて2006年に公開された劇場版は、あかねと記憶を失った神秘的な青年、多季史(おおのすえふみ)(新キャラ)との出会いを描いたオリジナルストーリー。コミック原作は水野十子。監督は「犬夜叉」劇場版を監督した篠原俊哉。アニメーション制作はゆめ太カンパニー。
 映画 ふたりはプリキュア Splash☆Star チクタク危機一髪!2006「ふたりはプリキュア Max Heart」劇場版第1作の紹介文を参照。TVアニメ「プリキュア」シリーズの第3作、「ふたりはプリキュア Splash★Star」の劇場用長編映画。2人の女子中学生、日向咲(キュアブルーム)と美翔舞(キュアイーグレット)はのど自慢大会にデュエットで参加するが、些細なことで喧嘩をしてしまう。ステージ上で歌詞を忘れた2人が「時間よ、止まれ!」と念じると、突然時間が止まってしまう。アワーズとミニッツという2匹の精霊に連れられて「時計の郷」に行った2人は、サーロインという謎の男が世界を手に入れるために時間を止めたことを知る。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。同時上映は「デジモンセイバーズ THE MOVIE 究極パワー! バーストモード発動!!」。
 デジモンセイバーズ THE MOVIE 究極パワー! バーストモード発動!!2006「デジモンアドベンチャー」劇場版第1作の紹介文を参照。TVシリーズ第5作「デジモンセイバーズ」(2006-2007年放映)の劇場版(20分)。デジモンたちのバトルアクション中心の短編映画。人間のキャラクターはほとんど登場しない。人間を憎む凶悪デジモン、アルゴモンの力によって人々は永遠の眠りについてしまう。アルゴモンの手下に追われていた少女型のデジモン、リズムを助けたアグモン・ガオモン・ララモンは、世界を元に戻すため、アルゴモンに立ち向かう。究極体に進化した2体のデジモン、アルゴモンとアグモン(シャイングレイモン)が戦う終盤の巨大ロボットアニメ風のバトルシーンが見どころ。エンディングにNG集があるなど、香港のカンフー映画のパロディーをいくつか含んでいる。監督は長峯達也。アニメーション制作は東映アニメーション。同時上映は「映画 ふたりはプリキュア Splash☆Star チクタク危機一髪!」。
 それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ2006TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第18作(51分)。「生と死」、「利己主義を超えて生きることの喜び」などのシリアスなテーマを扱った冒険ファンタジー。星祭りを間近に控えたある日、アンパンマンは海の上で人形のドーリィを見つけ、パン工場に連れ帰る。その日の夜、いのちの星がドーリィの身体に宿り、ドーリィは命を得て自由に動けるようになるが、ドーリィは自分勝手な行動で町の人々を困らせる。その後、ばいきんまんが巨大ロボット「スーパーかびだんだん」を操縦して星祭りの会場を襲撃し、アンパンマンはドーリィを守ろうとしていのちの星を失い、石化してしまう。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン コキンちゃんとあおいなみだ」。
 それいけ!アンパンマン コキンちゃんとあおいなみだ2006「それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ」の同時上映作品(20分)。ドキンちゃんの妹のコキンちゃんが主演(本作がシリーズ初登場)の短編映画。バイキン星からコキンちゃんがアンパンマンワールドにやってくる。コキンちゃんはうそ泣きの名人で、コキンちゃんの青い涙を浴びると人々は悲しくないのに泣いてしまう。コキンちゃんは町の人々にいたずらをして回り、青い涙でみんなを泣かせるが、怪鳥ブラックバードンはコキンちゃんが自分のひなを泣かせたことに怒ってコキンちゃんに襲いかかる。原作はやなせたかし。監督は日巻裕二。アニメーション制作は東京ムービー。
 はなれ砦のヨナ2006スクウェア(現スクウェアエニックス)でCGエンジニア/デザイナーとしてゲームムービーやCG映画の制作に携わっていたCGクリエーターの竹内謙吾が自主制作した、完全CGの短編アニメーション映画(約34分)。中世的世界観をベースにしたファンタジー。少女ヨナはその不思議な力のために村人から迫害され、兄のスタンとともに辺境の砦で暮らしていた。ある日、王政府のエージェントである少年ガルダがヨナを召喚するために砦にやって来る。原作・監督・アニメーション制作は竹内謙吾。
 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ2007「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール」(2006年放映開始)の劇場版第1作にしてポケモン映画10周年記念作品。サトシ一行はポケモンコンテストに参加するために訪れた町、アラモスタウンでアリスという名の女性に出会う。アラモスタウンではダークライと呼ばれる正体不明のポケモンが出現し、人々に悪夢を見させていた。一方、神と呼ばれる2体のポケモン、ディアルガとパルキアが町の上空で時空を揺るがす戦いを開始し、町全体が崩壊寸前の危機に直面する。サトシ一行はアリスと彼女の幼なじみの科学者、トニオと協力して町を救おうとする。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2007年度邦画興行収入第2位。
 超劇場版ケロロ軍曹2 深海のプリンセスであります!2007「ケロロ軍曹」TVシリーズ(1stシーズン)の紹介文を参照。劇場版第2作は「ケロロ軍曹」初の長編映画(80分)。深海が舞台の冒険活劇。かつて水の惑星マロン星から地球侵略にやって来たマロン星人の末裔である2人の男女の異星人、メール王子と従者のマールは、自分たちの世界を建て直すことを決意し、日向夏美をプリンセス候補として選んで深海の秘密の王国に連れ去ってしまう。ケロロ小隊、日向冬樹、西澤桃華、アンゴル=モア、東谷小雪は夏美の救出作戦を開始する。原作は吉崎観音。監督は山口晋。総監督は佐藤順一。アニメーション制作はサンライズ。同時上映は3D-CGの短編映画「ちびケロ ケロボールの秘密!?」(16分)。
Good!河童のクゥと夏休み2007木暮正夫の児童文学シリーズ、「かっぱ大さわぎ」(1978年)、「かっぱびっくり旅」(1980年)が原作のファンタジー・ドラマ(2時間18分)。東京郊外(東久留米市)に住む小学生、上原康一は、ある日、300年前から地中で眠っていた河童の子供を見つける。康一は河童を「クゥ」と名付けて友達になり、クゥは康一の家族と一緒に暮らしはじめる。クゥの仲間の河童を探すため、康一は夏休みにクゥを連れて、河童伝説が残る遠野(岩手県)に旅に出かける。現代社会に蘇った河童と少年の友情と思春期の心情を描き、環境問題、学校におけるいじめの問題、家族の絆、マスコミの過剰報道など、社会的なテーマをも盛り込んだ、ドラマティックで印象的な映画。監督・脚本は原恵一(「映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」監督)。アニメーション制作はシンエイ動画。
 秒速5センチメートル a chain of short stories about their distance.2007「ほしのこえ The voices of a distant star」「雲のむこう、約束の場所」を制作した新海誠によるアニメ映画。1990年代後半から現代の日本に生きる一人の少年を軸とする3つの短編からなる連作(63分)。東京に住む小学生の遠野貴樹と級友の篠原明里は互いに特別な想いを抱いていたが、明里は栃木に転校し、その後2人は文通を重ねる。中学1年のときに鹿児島に転校することになった貴樹は、ある大雪の日に明里に会いに行く。追憶の中の幼い恋心と、日々の現実の中で移ろいゆく心を描いた、叙情的で感傷的な恋愛映画。アドビのフォトショップを駆使して作られた映像、特に日常の風景を描いた背景美術が美しい。第3話で使われている曲は山崎まさよしの「One more time, One more chance」。原作・脚本・監督は新海誠。作画監督・キャラクターデザインは西村貴世。
Good!ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序2007「新世紀エヴァンゲリオン」TVシリーズの紹介文を参照。オリジナルのTVシリーズ(1995-1996年)を「再構築」した前編・中編・後編と完全新作の完結編からなる「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」4部作の第1部(98分)。第1部「序」はTVシリーズの第壱話〜第六話のストーリーを踏襲しており、第六話で描かれた「ヤシマ作戦」(対ラミエル戦)のシークエンスが山場。TVシリーズの原画・動画・レイアウト等が素材として再利用されているが、絵はすべて描き直されており、映像はCGやデジタル技術を駆使して全面的に作り直されている。新作のカットやシーンも多数追加されており、見ごたえあり。原作・脚本・総監督は庵野秀明。監督は摩砂雪・鶴巻和哉。アニメーション制作はスタジオカラー。
Good!ストレンヂア 無皇刃譚2007「鋼の錬金術師」「交響詩篇エウレカセブン」で知られるボンズが制作したオリジナルの剣戟アクション映画(102分)。舞台は戦乱の世。明国の武装集団に追われる少年、仔太郎とその飼い犬の飛丸は、抜刀を封印した奇妙な剣士、名無しに出会う。仔太郎は名無しを用心棒として雇う。金髪碧眼の剣士、羅狼は明国に刺客として仕えていたが、ただひたすらに強い相手と闘うことだけを求めており、名無しと羅狼は互いに刃を交えることになる。スピード感と重量感あふれる、ハードでリアル志向の殺陣アクション・シークエンスが見どころの傑作娯楽映画。原作はBONES。優れた格闘アクションの作画で知られるアニメーター・演出家、安藤真裕(「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」「THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版」「カウボーイビバップ 天国の扉」原画。「鋼の錬金術師」絵コンテ・演出)の初監督作品。アニメーション制作はボンズ。
 ONE PIECE エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち2007「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。劇場版第8作(90分)は、原作漫画の人気エピソードでTVアニメシリーズでも放送された「アラバスタ編」を完全新作の(再編集ではない)劇場用映画としてリメイクしたもの。麦わらの一味は砂漠の国アラバスタ王国の王女、ネフェルタリ・ビビに出会う。アラバスタ王国は悪の秘密結社の暗躍により崩壊の危機に直面していた。悪の根源が国の英雄、クロコダイルであることを知ったビビは、王国の人々を救うため、麦わらの一味とともにクロコダイルに戦いを挑む。王女の冒険譚を含むバトルアクション映画としては見るべきところはあるが、原作からカットされた場面や伏線がたくさんあるため、原作漫画のファンはダイジェスト版のように感じるかもしれない。監督は今村隆寛。アニメーション制作は東映アニメーション。短編アニメ「Dr.SLUMP Dr.マシリト アバレちゃん」と同時上映。
Good!カフカ 田舎医者2007多彩な技法を駆使した短編アニメーションで知られるアニメーション作家、山村浩二の2007年の短編アニメーション作品(21分)。フランツ・カフカの短編小説「田舎医者」(1917年)が原作。原作は、ある冬の夜に田舎の医者が遭遇した奇妙な出来事を描いたシュールで夢幻的な小説で、逃れられない運命と繰り返される現実を生きる人間の不安と孤独を寓意的に表現したとも解釈できる作品。医者は馬車で急患の往診に行かなければならないのに馬が死んでしまい困っていた。そのとき見知らぬ馬子が豚小屋から出てきて、2頭の馬を馬車に繋いでくれる。馬子が医者のメイドのローザを追い回し始めたので、医者はローザを置いて患者のところに行くのを躊躇するが、馬車は医者を乗せて瞬時に患者の家に着いてしまう。1万枚以上の原画はすべて手描き。描線の震えやキャラクターの身体の変形、ダンスのような奇妙なポージングが精神の揺れ動きを表現する技法として使われている。声の出演は狂言師の茂山千作とその一家、小説家の金原ひとみ他。オタワ国際アニメーション映画祭の短編部門グランプリ受賞作品。脚本・絵コンテ・撮影・編集・キャラクターデザイン・原画・美術・背景・監督は山村浩二。制作はヤマムラアニメーション。この映画の原画を使用した絵本版もある。
 劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景2007奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界(からのきょうかい) the Garden of sinners」(1998年にWeb小説として発表。2001年に同人小説として刊行。2004年に講談社から出版。イラストは武内崇)の第一章〜第七章が原作のアニメ映画の第一章(48分)。奈須と武内は「月姫」「Fate/stay night」等のビジュアルノベルで知られる同人サークル/ゲームブランド、TYPE-MOONの創設者。原作小説は「直死の魔眼」を持つ少女、両儀式(りょうぎ・しき)とその周辺の人物たちが主役の衒学的なファンタジー/ミステリ。第一章では、少女たちが廃墟と化したビルから相次いで飛び降りる不可解な連続投身自殺の謎に式が立ち向かう。CGを駆使した映像と梶浦由記による音楽が美しい。世界観やストーリーは分かりにくいが、和風ホラーアクションとしては楽しめる。原作は奈須きのこ。キャラクター原案は武内崇。監督はあおきえい。アニメーション制作はufotable。第一章はアニメ映画化以前にドラマCD化されている。2013年には本作を3D立体視化した「劇場版 空の境界 俯瞰風景3D」が公開された。
 劇場版 空の境界 第二章 殺人考察(前)2007「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界(からのきょうかい) the Garden of sinners」の第一章〜第七章が原作のアニメ映画の第二章(58分)。黒桐幹也と両儀式の出会いを描いた、時系列的には一番最初のエピソード。1995年、16歳の少年黒桐幹也は着物を着た不思議な少女、両儀式と出会う。幹也と式は高校で再会し、同じクラスになる。式は人を寄せ付けない性格だったが、幹也は式に惹かれてゆき、式の中のもう一つの人格と面識を持つ。その頃街では連続猟奇殺人事件が発生していた。血なまぐさい流血シーンはあるが、第一章のようなバトルアクション場面は殆どない。監督は野中卓也。アニメーション制作はufotable。
 オシャレ魔女 ラブandベリー しあわせのまほう2007「オシャレ魔女 ラブandベリー」はセガが「甲虫王者ムシキング」の女の子版として開発したトレーディングカード方式のアーケードゲームで、プレイヤーはカードをゲーム機にスキャンさせ、「オシャレパワー(お洒落度)」とダンスを競って対戦する。このゲームは2004年以降に幼児〜小学校低学年の女児を中心に大ブームとなり、家庭用ゲーム機(ニンテンドーDS)にも移植されている。この劇場版(50分)はゲームをベースにしたアニメーション映画で、ラブ(Love)とベリー(Berry)が歌手を目指している内気な少女、ユミをオシャレ魔法の力で幸せにしようとするオリジナルストーリー。ダンスシーンはゲームと同様に3Dコンピュータグラフィックスで作られており、その他のシーンはアニメ絵で作られている。監督は望月智充。アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。
 Genius Party(ジーニアス・パーティ)20077人のクリエイターが監督し、スタジオ4℃が制作した7本のオリジナル短編アニメ映画のアンソロジー(計102分)。シュールなファンタジー、SFアクションコメディー、実験的な映像詩、青春ラブストーリーなどいろいろなタイプの作品が楽しめる。「#1. GENIUS PARTY」(オープニング。監督:福島敦子。アニメーター/イラストレーター/キャラクターデザイナー。「Manie-Manie 迷宮物語」(ラビリンス・ラビリントス)キャラクターデザイン・作画監督。「ロボットカーニバル」(オープニング/エンディング)キャラクターデザイン・原画。「AKIRA」原画)、「#2. 上海大竜」(監督:河森正治。メカニックデザイナー/監督。「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」監督)、「#3. デスティック・フォー」(監督:木村真二。「プロジェクトA子」「スチームボーイ」「鉄コン筋クリート」美術監督)、「#4. ドアチャイム」(監督:福山庸治。マンガ家。「マドモアゼル モーツァルト」「F氏的日常」他)、「#5. LIMIT CYCLE」(監督:二村秀樹。アニメーター/ビジュアルクリエイター。「PERFECT BLUE」原画、「アニマトリックス」(セカンド・ルネッサンス パート1&2)設定デザイン)、「#6. 夢みるキカイ」(監督:湯浅政明。アニメーター/監督。「マインド・ゲーム」監督)、「#7. BABY BLUE」(監督:渡辺信一郎。「マクロスプラス」「カウボーイビバップ」監督)の7本。続編の「Genius Party Beyond」(2008年)もあります。
 名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)2007「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第11作は太平洋の孤島、神海島(こうみじま)が舞台の推理アドベンチャー。古代遺跡の海底宮殿で知られる神海島にバカンスで訪れた江戸川コナンとその一行。その島には300年前に2人組の女海賊、アン・ボニーとメアリ・リードが遺した財宝に関する伝説が語り継がれていた。一行は財宝を狙うトレジャー・ハンターたちに出会うが、トレジャー・ハンターの一人が鮫に襲われて不審な死を遂げる。コナンは財宝伝説の暗号を読み解きながら事件の謎に迫る。監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。
 ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い2007「ドラえもん」新TVシリーズ(2005年〜)の劇場版第2作(通算第27作)は、「ドラえもん」劇場版第5作「のび太の魔界大冒険」(1984年公開)をリメイクしたもの(112分)。魔法が発達したもう一つの世界(パラレル・ワールド)が舞台の冒険ファンタジー。脚本はミステリー作家の真保裕一が担当し、旧作のストーリー展開を脚色している。前作「のび太の恐竜 2006」と同様に、手描きのタッチを活かしたダイナミックなアニメーションが見どころ。原作は藤子・F・不二雄。総監督は楠葉宏三。監督・絵コンテは寺本幸代。作画監督は金子志津枝。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2007年度邦画興行収入第7位。マンガ版(岡田康則)、ゲーム版(ニンテンドーDSのカードバトルRPG)もあります。
 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!2007「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第15作(102分)は爆弾騒動を扱ったスラップスティック・コメディー。野原一家と飼い犬のシロの絆を描いた泣かせるストーリー。歌が挿入されるシーンを含むミュージカル風の映画。野原一家が沖縄旅行を楽しんでいるとき、空飛ぶ円盤のような奇妙な物体がシロのお尻にくっついて取れなくなってしまう。それは「ケツだけ星人」が落としていった、地球を丸ごと破壊する力を持つ特殊爆弾だった。宇宙監視センター「UNTI」(ウンツィ。Unidentified Nature Team Inspection)は爆弾の回収に乗り出すが、女性テロ集団「ひなげし歌劇団」が爆弾を入手しようとしてUNTIを妨害する。監督はムトウユージ。シンエイ動画制作。2007年度邦画興行収入第19位。
 映画 Yes! プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!2007TVアニメ「プリキュア」シリーズの第4作、「Yes! プリキュア5」の劇場用長編映画。サンクルミエール学園に通う中学生のプリキュア5人組、夢原のぞみ(キュアドリーム)、夏木りん(キュアルージュ)、春日野うらら(キュアレモネード)、秋元こまち(キュアミント)、水無月かれん(キュアアクア)は、パルミエ王国からやって来た3匹の生物、ココ・ナッツ・ミルクとともにテーマパーク「プリンセスランド」を訪れるが、世界征服を企む悪者のシャドウがココとナッツを鏡の国に連れ去ってしまう。プリキュア5はココとナッツを助けるため鏡の国に行くが、シャドウがプリキュア5をコピーして作った「ダークプリキュア5」がプリキュア5に襲いかかる。監督は長峯達也。アニメーション制作は東映アニメーション。
 ベクシル -2077日本鎖国-2007曽利文彦監督(実写映画「ピンポン」監督、アニメ映画「アップルシード」プロデューサー)による完全3DCGのアニメ映画。バイオテクノロジーとロボット産業が急速に発展した未来の日本が舞台のSFアクション。日本がハイテク技術を駆使した完全な鎖国を開始してから10年後の2077年、米国特殊部隊"SWORD"に所属する女性兵士のベクシルは日本に潜入し、そこで想像を絶する光景を目にする。「アップルシード」と同様に、モーションキャプチャーによる3Dアニメーションを2Dアニメ風に加工した「3Dライブアニメ」という技法で制作されているが、全体的に「アップルシード」よりも実写寄りでキャラクターの造形や顔の動きが硬質。制作はOXYBOT。音楽はポール・オークンフォールド。サウンドトラックにベースメント・ジャックス(Basement Jaxx)、ブンブンサテライツ、DJシャドウ(DJ Shadow)、エイジアン・ダブ・ファウンデーション(Asian Dub Foundation)、カール・クレイグ(Carl Craig)、ザ・プロディジー(The Prodigy)、M.I.A.、デッド・カン・ダンス(Dead Can Dance)他が楽曲を提供。
 エクスマキナ -APPLESEED SAGA-2007士郎正宗のマンガが原作の2004年のアニメ映画、「アップルシード」の続編として制作された、完全3DCGのSFアクション映画(105分)。「アップルシード」の説明文を参照。2138年、中立都市オリュンポスの特殊強襲部隊ES.W.A.Tに所属する女性戦士のデュナン・ナッツと戦闘サイボーグのブリアレオス・ヘカトンケイレスは公私ともにパートナーだったが、ブリアレオスの遺伝子から作られたバイオロイドのテレウスがデュナンの新パートナーとしてES.W.A.Tに配属され、3人は大規模なサイバーテロ事件に直面する。前作の「アップルシード」と同じく、モーションキャプチャーとトゥーンシェーディングによる「3Dライブアニメ」の技法で作られているが、「アップルシード」よりも写実的で精密な映像。前作と同様、キャラクターや設定を原作から借りているが、ストーリー展開はありきたりで陳腐なハイテク陰謀もので、原作とは関係なし。制作はデジタル・フロンティア。監督は荒牧伸志。プロデュースはジョン・ウー。音楽監修は細野晴臣。音楽はHASYMO(細野晴臣・坂本龍一・高橋幸宏)、細野晴臣、テイ・トウワ、コーネリアス、レイ・ハラカミ、m-flo、半野喜弘他。
 劇場版 NARUTO -ナルト- 疾風伝2007「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。TVシリーズ第2期「NARUTO -ナルト- 疾風伝」(2007年放送開始)の劇場版第1作。異界の魔物、魍魎が復活し、鬼の国の巫女、紫苑を狙う。彼女は「魔物を封印する力」と「死の予言」という二つの特殊能力を持っていた。うずまきナルト、春野サクラ、日向ネジ、ロック・リーは紫苑の護衛任務につくが、紫苑はナルトの死を予言する。原作は岸本斉史。監督は亀垣一。アニメーション制作はstudioぴえろ。
 それいけ!アンパンマン シャボン玉のプルン2007TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第19作(51分)。他者との比較よりも自分らしさや個性の方が大事だということと、うまくいかなくても諦めずに挑戦し続けることの大切さをテーマにした映画。シャボン玉城に住むシャボン玉姫とシャボン玉ガールズは町の人々に向けてシャボン玉ショーを催していた。シャボン玉ガールズの一人、プルンは大きなシャボン玉が作れないことで悩んでいた。プルンはクリームパンダやアンパンマンとの交流を通じて徐々に自信を取り戻してゆくが、ばいきんまんが巨大ロボット「バイキンシャボンダダンダン」を操縦してシャボン玉城を襲撃する。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン ホラーマンとホラ・ホラコ」。
 それいけ!アンパンマン ホラーマンとホラ・ホラコ2007「それいけ!アンパンマン シャボン玉のプルン」の同時上映作品(21分)。ホラーマンとホラ・ホラコが中心のコミカルな短編映画。ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマンが南の島でバカンスを楽しんでいるとき、ホラーマンは海の中からやって来た、ホラーマンにそっくりな少女、ホラ・ホラコに出会う。ほら話が得意なホラコは、自分はホラーマンと人魚姫の娘だといい、アンパンマンたちはその話を信じてしまう。原作はやなせたかし。監督は日巻裕二。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ギラティナと氷空の花束 シェイミ2008「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール」(2006年放映開始)の劇場版3部作の第2部(100分)。前作「ディアルガVSパルキアVSダークライ」の続編。サトシ一行は、「反転世界」(この世界の裏側にある、鏡のような不思議な世界)に住むギラティナとディアルガとの戦いに巻き込まれたポケモン、シェイミに出会う。サトシ一行はシェイミと科学者のムゲン・グレイスランドとともに、反転世界を征服しようとする謎の青年、ゼロを相手に大空中戦を展開する。フィヨルドと氷河に囲まれた北欧風の舞台の設定はノルウェーでのロケハンを基にしたもの。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2008年度邦画興行収入第4位。
 超劇場版ケロロ軍曹3 ケロロ対ケロロ 天空大決戦であります!2008「ケロロ軍曹」TVシリーズ(1stシーズン)の紹介文を参照。劇場版第3作(96分)。ケロロ小隊と日向冬樹は「空中都市」と呼ばれるインカ帝国の遺跡、マチュピチュを訪れ、冬樹は遺跡の奥深くで謎の少女に出会う。一行が東京に帰ると、巨大な空中都市から、姿はケロロにそっくりだが冷徹な侵略者「ダークケロロ」が現われ、地球侵略を開始する。ケロロ小隊、冬樹、日向夏美、西澤桃華、アンゴル=モア、東谷小雪、サブローは協力してダークケロロの侵略を阻止しようとする。アクションシーンが豊富で、ほぼすべてのレギュラーキャラクターが活躍するため、ケロロファンなら楽しめる内容。原作は吉崎観音。監督は山口晋。総監督は佐藤順一。アニメーション制作はサンライズ。
 崖の上のポニョ2008スタジオジブリ制作の長編アニメ映画(101分)。「ハウルの動く城」(2004年)に続く4年ぶりの宮崎駿監督作品。日本の海辺の小さな町を舞台に、人間になりたいと願う魚の子、ポニョと崖の上の一軒家に住む5歳の少年、宗介の恋を描いた、アンデルセンの「人魚姫」に似た童話風の物語。CGを一切使わない手描きのアニメーションやカーチェイスのシーンなど、いくつかの魅力的な要素はあるが、論理的な物語性を欠いた夢幻的なファンタジー映画であり、過去の宮崎作品の愛好者のあいだでも好悪が分かれるであろうフィルム。原作・脚本・監督は宮崎駿。作画監督は近藤勝也(「魔女の宅急便」「海がきこえる」キャラクターデザイン・作画監督、「おもひでぽろぽろ」作画監督)。2008年度邦画興行収入第1位。
 スカイ・クロラ2008プロダクションI.G制作の長編アニメ映画(121分)。「イノセンス」(2004年)以来4年ぶりの押井守監督によるアニメ作品。森博嗣の小説「スカイ・クロラ」シリーズの第1作(2001年刊行)が原作。恒久平和が実現され、戦争請負会社が「ショーとしての戦争」(戦闘機の空中戦)を運営している近未来の世界が舞台。戦闘機のパイロットは、空で死なない限り思春期の姿のまま永遠に生き続ける、「キルドレ」と呼ばれる若者たち。永遠に繰返される終りのない世界を舞台にした、悲哀と諦念に満ちあふれた、哀切で情緒的な恋愛映画。CGを駆使した空中戦のシークエンスはスリリングで見ごたえあり。脚本は伊藤ちひろ(実写映画「世界の中心で、愛をさけぶ」「春の雪」脚本)。演出は西久保利彦。キャラクターデザイン・総作画監督は西尾鉄也。任天堂Wii用フライトシューティングゲーム「スカイ・クロラ イノセン・テイセス」もあります。
 劇場版 空の境界 第三章 痛覚残留2008「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界(からのきょうかい) the Garden of sinners」の第一章〜第七章が原作のアニメ映画の第三章(56分)。1998年7月、工房「伽藍の堂」の社長の蒼崎橙子は、被害者たちが四肢を引きちぎられる連続猟奇殺人事件の犯人の保護、または殺害を依頼される。犯人は浅上藤乃という名の少女で、藤乃は被害者たちに性的な暴行を受けていた。藤乃の殺人を止めようとする両儀式は、藤乃との宿命的な戦いに挑む。性的な表現はそれほど露骨ではないが、残酷な流血シーンあり。監督は小船井充。アニメーション制作はufotable。
 劇場版 空の境界 第四章 伽藍の洞2008「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界(からのきょうかい) the Garden of sinners」の第一章〜第七章が原作のアニメ映画の第四章(50分)。1998年6月、病室で約2年間の昏睡状態から目覚めた両儀式は、万物の「死の線」が視える力、「直死の魔眼」を得たことを知る。魔術師で工房「伽藍の堂」の社長の蒼崎橙子は式を訪ね、魔眼の使い方を教えるという。殺人衝動を持つもう一つの人格を失って抜け殻のようになった式のがらんどうの器を狙って、病院の悪霊たちが式に襲いかかる。監督は滝口禎一。アニメーション制作はufotable。
Good!劇場版 空の境界 第五章 矛盾螺旋2008「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界(からのきょうかい) the Garden of sinners」の第一章〜第七章が原作のアニメ映画の第五章。主人公の両儀式と魔術師の荒耶宗蓮(あらやそうれん)の闘いを描いた第五章は物語全体のクライマックスにあたる部分であり、本作は最終章(第七章)に次ぐ長尺(112分)となっている。1998年10月、両儀式は家出少年の臙条巴(えんじょうともえ)と出会い、2人は奇妙な共同生活を始める。巴は両親を殺したことを告白し、式と巴は巴が住んでいたマンションを訪れるが、そこは式の身体を介して「万物の根源」に至ろうとする魔術師、荒耶宗蓮の実験場だった。時系列的な順序をバラバラにして、断片としての各場面を再構成し、フラッシュバックのような繰り返しを導入した、カットアップ/リミックス風のトリッキーな構成が見どころ。設定と世界観は秘教的で、原作小説を読んでいない者にとっては難解だが、ミステリアスなホラーアクション映画としては見ごたえあり。殺人や人体破壊、ミイラ化した死体などの残虐またはグロテスクな描写が多いので要注意。監督は平尾隆之。アニメーション制作はufotable。
 劇場版 空の境界 第六章 忘却録音2008「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界(からのきょうかい) the Garden of sinners」の第一章〜第七章が原作のアニメ映画の第六章(59分)。原作小説の物語を、エピソードや描写を大幅に省略し、黒桐鮮花(礼園女学園の一年生。黒桐幹也の妹。魔術師見習い)に焦点を当てて翻案・再構成したもの。1999年1月、蒼崎橙子は鮮花に、礼園女学園で妖精を操って生徒を不安に陥れている魔術師の発見と排除を依頼する。妖精を視ることができる両儀式とともに、鮮花は学園で調査を開始する。鮮花と妖精のバトルアクション場面が見どころ。監督は三浦貴博。アニメーション制作はufotable。
 バイオハザード:ディジェネレーション2008カプコンのサバイバルホラーゲーム、「バイオハザード」シリーズが原案の初のフルCG長編映画(96分)。「バイオハザード2」で描かれたラクーンシティでのアンブレラ事件から7年後。NPOに所属するクレア・レッドフィールドは米国中西部の空港で人々のウィルス感染とゾンビ化に遭遇する。合衆国大統領は事態鎮圧のため、直轄のエージェント、レオン・S・ケネディを空港に派遣する。モーションキャプチャーによる実写に極めて近いCG映像と、原作のゲーム(バイオハザード2)から直結するストーリー展開が見どころ。音声はオリジナルの英語版の他に日本語吹替版もあり。監督は神谷誠(「ホワイトアウト」「日本沈没」特撮監督)。CG制作はデジタル・フロンティア。
 ドラえもん のび太と緑の巨人伝2008ドラえもん映画の28作目(112分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第3作。藤子・F・不二雄の原作漫画「ドラえもん」の短編「森は生きている」(てんとう虫コミックス26巻)と「さらばキー坊」(33巻)が原案のオリジナル・ストーリー。環境問題とエコロジーをテーマにした冒険ファンタジー。のび太は裏山で小さな苗木を見つけて家に持ち帰るが、ママに庭に植えてはいけないといわれ、ドラえもんは「植物自動化液」を使って苗木を動き回れるようにする。のび太は苗木を「キー坊」と名付け、キー坊は野比家の一員となる。ある日のび太たちは「緑の星」に迷い込む。そこでは植物型宇宙人たちが地球の全ての植物を緑の星に移住させ、地球人類を根絶やしにする計画を進めていた。地球が舞台の前半は丹念に作られており、映像と作画は見どころがあるが、不完全な脚本のために後半のストーリー展開が観念的で理解しにくいものになっている。原作は藤子・F・不二雄。総監督は楠葉宏三。監督は渡辺歩。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2008年度邦画興行収入第8位。マンガ版(岡田康則)、ゲーム版(ニンテンドーDSの横スクロールアクション)もある。
 名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)2008「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第12作は音楽をテーマにした推理劇。江戸川コナンが音楽家の連続殺人事件と音楽ホール爆破事件に挑む。高名なパイプオルガニスト(元ピアニスト)の堂本一揮が創設した堂本音楽アカデミーの門下生たちが何者かによって次々に殺される。コナンたちは堂本音楽ホールの完成記念公演に招待され、出演者の一人で天才ソプラノ歌手の秋庭怜子と知り合うが、何者かが彼女の出演を妨害しようとする。事件解決の鍵は「絶対音感」。監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。2008年度邦画興行収入第12位。
 映画 クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者2008「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第16作(93分)は、異世界からの侵略者との戦いを描いた、比較的子供向けのコミカルな冒険ファンタジー。「ヘンダーランドの大冒険」(1996年)以来12年ぶりの本郷みつる監督作品。暗黒世界「ドン・クラーイ」の帝王アセ・ダク・ダークは人間界を支配しようと企んでいた。ドン・クラーイには3つの宝と勇者に関する伝説があり、ダークは3つの宝の1つである銅の鐸を奪取するが、残りの2つ(金の矛と銀の盾)はある男によって人間界に送られる。しんのすけはダークの策略によって人間界とドン・クラーイを繋ぐ扉を開いてしまうが、金の矛によって選ばれし勇者となる。野原一家はドン・クラーイから来た少女マタ・タミの力によって色々なものに変身し、ダークと戦う。ミュージカル風の挿入歌を含むシーンが3つある。空中戦のシーンはCGで作られている。監督・脚本は本郷みつる。シンエイ動画制作。2008年度邦画興行収入第23位。
 ONE PIECE THE MOVIE エピソードオブチョッパー+ 冬に咲く、奇跡の桜2008劇場版第9作(113分)。原作漫画の人気エピソード、「ドラム島編」を、原作者の協力のもとに新たなオリジナル要素を加えてアレンジした翻案。麦わらの一味は高熱で倒れたナミを救うために医者を捜してドラム王国にたどり着く。ルフィはナミを背負って、ドクターくれはという名の医者が住む雪山の城を目指すが、山頂で力尽きてしまう。彼らはDr.くれはの助手で「人間トナカイ」のトニートニー・チョッパーに助けられる。そこにかつて国を捨てて逃亡した悪徳国王のワポルが兄のムッシュールを伴って帰還し、城に総攻撃を開始する。チョッパーが船医として麦わらの一味に加わる前の、チョッパーと恩師たち(Dr.ヒルルク、Dr.くれは)との出会いと別れを描いた感動的なストーリーと、TVシリーズの主流とは異なる絵柄による独特のアクション作画が見どころ。原作・企画協力は尾田栄一郎。監督は志水淳児。作画監督・キャラクターデザインは舘直樹。アニメーション制作は東映アニメーション。
 劇場版 NARUTO -ナルト- 疾風伝 絆2008「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。TVシリーズ第2期「NARUTO -ナルト- 疾風伝」の劇場版第2作(90分)。木ノ葉隠れの里の忍者たちと「空の国」の忍者たちの戦いを描いたオリジナルストーリー。木ノ葉隠れの里は海上から飛来した謎の忍者集団の奇襲を受ける。彼らはかつて木ノ葉隠れの里に滅ぼされた「空の国」の忍、「空忍」だった。同じ頃、火の国の外れにある村も「空忍」に襲撃され、村の少年アマルは木ノ葉隠れの里に辿り着き、かつての師匠である凄腕の医師、神農に救援を求める。ナルト・サクラ・ヒナタのチームはアマル、神農とともにアマルの村に向かう。ナルト・アマル・神農の3人を中心とするストーリーの忍者/妖怪バトルアクション映画。ナルトの元チームメイトのサスケも登場する。監督は亀垣一。アニメーション制作はstudioぴえろ。2008年度邦画興行収入第25位。
 Genius Party Beyond(ジーニアス・パーティ・ビヨンド)2008スタジオ4℃による短編アニメのアンソロジー「Genius Party(ジーニアス・パーティ)」(2007年)の続編。「#1. GALA」(監督:前田真宏。「青の6号」、「アニマトリックス」(セカンド・ルネッサンス パート1&2)監督)、「#2. MOONDRIVE」(監督:中澤一登。「サムライチャンプルー」キャラクターデザイン・総作画監督)、「#3. わんわ」(監督:大平晋也。「AKIRA」、「THE八犬伝 新章」、「千と千尋の神隠し」、「アニマトリックス」(キッズ・ストーリー)原画)、「#4. 陶人キット」(監督:田中達之。「AKIRA」、「永久家族」原画)、「#5. 次元爆弾」(監督:森本晃司。「MEMORIES」(彼女の想いで)、「音響生命体ノイズマン」、「永久家族」、「アニマトリックス」(BEYOND)監督)の5本のオリジナル短編アニメ映画からなる(計82分)。前作同様、映像のクオリティは圧倒的。「次元爆弾」は明確なストーリーのない、音楽ヴィデオのような映像詩で、なんだかよくわからないけど妙に心に残るフィルム。
 つみきのいえ2008映像制作会社ROBOTに所属するアニメーション作家の加藤久仁生が制作した短編アニメーション映画(12分)。水に囲まれた積木のような家で暮らす老人の物語。彼は海面上昇のため、部屋を上へ上へと追加する家の建て増しを続けていた。ある日、水没している階下に落としたパイプを拾うために水中に潜った彼に、各部屋に刻まれた家族の思い出が蘇る。映像と音楽のみで制作されており、台詞やナレーションはない(女優の長澤まさみによる日本語ナレーション版もあります)。手作りの絵本のような暖かいぬくもりのある、郷愁感あふれるほのぼのとしたフィルム。監督は加藤久仁生。脚本は平田研也。音楽は近藤研二。アヌシー国際アニメーション映画祭ショートフィルム部門グランプリ、アカデミー賞短編アニメーション部門最優秀賞を受賞した作品。加藤久仁生(絵)・平田研也(文)による絵本もあります。
 映画 Yes! プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ♪2008TVアニメ「プリキュア」シリーズの第5作、「Yes! プリキュア5GoGo!」の劇場用長編映画(70分)。プリキュア5人組、夢原のぞみ(キュアドリーム)、夏木りん(キュアルージュ)、春日野うらら(キュアレモネード)、秋元こまち(キュアミント)、水無月かれん(キュアアクア)と美々野くるみ(ミルキィローズ)、ココ、ナッツ、シロップはのぞみの誕生日パーティーを開いていた。プリキュアたちはブンビーに追われていたデザート王国(お菓子の国)の王女チョコラを助け、チョコラはお礼に一同を自分の国に招待するが、デザート王国では邪悪な男ムシバーンが女王を操り、プリキュアたちをお菓子に変えてしまおうとする。監督は長峯達也。アニメーション制作は東映アニメーション。同時上映は5分の短編映画「ちょ〜短編 プリキュアオールスターズ GOGOドリームライブ!」。
Good!劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇2008「天元突破グレンラガン」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版2部作の第1弾(113分)。TVシリーズの第1話〜第11話を新作パートを交えて再編集した総集編。シモンがカミナの死を乗り越えて復活するくだりと、螺旋王配下の四天王との決戦がクライマックス。冒頭のシークエンスはミュージッククリップ「グレパラ -グレンラガン パラレルワークス-」の1編「お前ら全員燃えてしまえっ!!!」(吉成曜)の映像を流用したもの。見どころは、大グレン団と四天王との総力戦を描いたラスト約20分の新作パート。監督は今石洋之。脚本は中島かずき。アニメーション制作はGAINAX。
 それいけ!アンパンマン 妖精リンリンのひみつ2008TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第20作(51分)。勇気をテーマにした冒険ファンタジー。アンパンマンの強さの秘密が勇気の花のジュースにあることを知ったばいきんまんは、勇気の花を守る妖精のリンリンをだまして、勇気の花の台地をめちゃめちゃにしてしまう。アンパンマンとリンリンは勇気の花を探して、砂漠や氷の女王の城、死神山を旅するが、ばいきんまんが巨大ロボット「ズダダンダン」とともに襲いかかってくる。原作はやなせたかし。監督は永丘昭典。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン ヒヤヒヤヒヤリコとばぶ・ばぶばいきんまん」。
 それいけ!アンパンマン ヒヤヒヤヒヤリコとばぶ・ばぶばいきんまん2008「それいけ!アンパンマン 妖精リンリンのひみつ」の同時上映作品(21分)。ドクター・ヒヤリの助手の女の子、ヒヤリコとばいきんまんが中心のドタバタ・コメディー。ばいきんまんはドクター・ヒヤリに強くなる薬を作ってもらうためにドクター・ヒヤリの城にやってくるが、ドクター・ヒヤリは不在で助手のヒヤリコが留守番をしていた。ヒヤリコは強くなる薬を作り、ばいきんまんで試すが、ばいきんまんが赤ちゃんになってしまう。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。
 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ2009「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。第1作「ディアルガVSパルキアVSダークライ」、第2作「ギラティナと氷空の花束 シェイミ」に続く、TVシリーズ「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール」(2006-2010年放映)の劇場版、「神々の戦い」3部作の最終章(97分)。ギリシアのメテオラがモデルの架空の町ミチーナが舞台のタイムスリップ/歴史改変SFアドベンチャー。数千年前、ポケモンのアルセウスは人間に「命の宝玉」を貸し与え、その力によってミチーナは緑豊かな土地となったが、人間はアルセウスに「命の宝玉」を返す約束を破り、アルセウスを攻撃した。アルセウスは激しい怒りとともに現代によみがえり、サトシ一行とシーナ(ミチーナの遺跡を守る女性)はアルセウスの怒りを鎮めるため、過去に時間を遡る。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2009年度邦画興行収入第2位。
 ONE PIECE FILM STRONG WORLD(ワンピース フィルム ストロング ワールド)2009「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。「ONE PIECE(ワンピース)」のアニメ放送10周年記念作品として制作された劇場版第10作(115分)。原作者の尾田栄一郎自身が映画のオリジナル・ストーリーを作り、コスチュームとクリーチャーのデザインを手がけ、製作総指揮を務めた。空飛ぶ島々が舞台の冒険活劇。空飛ぶ船に乗った伝説の大海賊、「金獅子のシキ」がナミを連れ去り、ルフィたちを空飛ぶ島々に振り落としてしまう。そこは未知の凶暴な動物たちが弱肉強食の戦いを繰り広げている世界だった。監督は境宗久。アニメーション制作は東映アニメーション。2010年度邦画興行収入第4位。
Good!劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇2009「天元突破グレンラガン」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版2部作の完結編(130分)。TVシリーズの第15話(螺旋王ロージェノムとの対決とテッペリン陥落)〜第27話(反螺旋族アンチスパイラルとの決戦)を、全体的に新作パート(累計約1時間)を加えて再編集した総集編。ストーリー展開は、シモンとニアの関係に焦点を当ててTVシリーズの後半を圧縮したもので、対ロージェノム戦は冒頭のアヴァン・タイトルに短く編集されている。大量の新作メカが登場する対アンチスパイラル戦のシーンが見どころ。監督は今石洋之。脚本は中島かずき。アニメーション制作はGAINAX。
 名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)2009「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第13作(110分)は江戸川コナン・連続殺人犯・「黒の組織」の三つ巴の戦いを描く推理アクション。コナンは東京近県で発生した連続殺人事件の捜査陣の中に黒の組織の影があることに気づく。コナンは事件の真相を探るが、捜査員の一人に変装した黒の組織のメンバー、コードネーム「アイリッシュ」はコナンの正体が工藤新一であることを見破り、警察、コナン、連続殺人犯、黒の組織のメンバーは東都タワー(東京タワーがモデル)で対決する。監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。2009年度邦画興行収入第6位。
 超劇場版ケロロ軍曹 撃侵ドラゴンウォリアーズであります!2009「ケロロ軍曹」TVシリーズ(1stシーズン)の紹介文を参照。劇場版第4作(78分)。ケロロ小隊は日本、アメリカ、フランス、オーストラリア、アフリカに出現した謎の巨大物体「竜のしっぽ」を調査していた。ケロロ、日向冬樹、日向夏美、西澤桃華は、フランスで行方不明になったタママを捜索中に巨大な竜を発見する。その正体は、謎の少女シオンによって竜の姿に変えられたケロロ小隊のメンバーたちだった。原作は吉崎観音。監督は山口晋。総監督は佐藤順一。アニメーション制作はサンライズ。
 映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!2009TVアニメ「プリキュア」シリーズの第6作、「フレッシュプリキュア!」の放映中に公開された劇場用長編映画(70分)。「フレッシュプリキュア!」の3人の主人公、桃園ラブ/キュアピーチ、蒼乃美希/キュアベリー、山吹祈里/キュアパイン(東せつな/キュアパッションは公開時にTVシリーズ未登場のため登場しない)を中心に、当時のシリーズの歴代プリキュア全14人が総出演。ラブ・美希・祈里はダンスコンテストに出場するため、横浜のみなとみらいに向かっていたが、途中で道に迷ってしまい、街を飲み込もうとする邪悪な液状型生物「フュージョン」に襲われる。フレッシュプリキュア3人組とその他の11人のプリキュアたち(美墨なぎさ/キュアブラック、雪城ほのか/キュアホワイト、九条ひかり/シャイニールミナス、日向咲/キュアブルーム、美翔舞/キュアイーグレット、夢原のぞみ/キュアドリーム、夏木りん/キュアルージュ、春日野うらら/キュアレモネード、秋元こまち/キュアミント、水無月かれん/キュアアクア、美々野くるみ/ミルキィローズ)は、全員で力を合わせて敵と闘う。プリキュア全員による肉弾バトルアクションシーンが見どころ。変身シーンはすべてオリジナルのバンクシーン。監督は大塚隆史。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?2009TVアニメ「プリキュア」シリーズの第6作、「フレッシュプリキュア!」の劇場用長編映画(71分)。桃園ラブ/キュアピーチ、蒼乃美希/キュアベリー、山吹祈里/キュアパイン、東せつな/キュアパッションのプリキュア4人組が桃園家でパジャマパーティーを開いていた夜、町中のおもちゃが消えてしまう。ラブが昔遊んでいたうさぎのぬいぐるみのウサピョンによると、それはトイマジンの仕業だった。プリキュア4人組はおもちゃを取り戻すため、トイマジンの住むおもちゃの国に向かう。TVシリーズと同様にエンディングのダンスシーンはモーションキャプチャーによる3DCGアニメーションで作られている。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。
Good!ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破2009「新世紀エヴァンゲリオン」TVシリーズの紹介文を参照。オリジナルのTVシリーズ(1995-1996年)をベースにした前編・中編・後編と完全新作の完結編からなる「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」4部作の第2部(108分)。第2部「破」はTVシリーズの第八話(アスカの来日)から第弐拾参話までのストーリーをベースにしており、3号機事件(エヴァ初号機が3号機を使徒として破壊)以後のエピソード、シンジが自らの意志で出撃する話(第拾九話)と綾波の自爆攻撃(第弐拾参話)の部分が山場となっているが、TVシリーズとは異なる新たなストーリー展開を見せる。「序」とは異なり、映像はほぼ全編が完全新作。洗練されたCG作画もふんだんに使われており、特にエヴァと使徒の戦闘シーンなどは見ごたえあり。原作・脚本・総監督は庵野秀明。監督は摩砂雪・鶴巻和哉。アニメーション制作はスタジオカラー。2009年度邦画興行収入第4位。
Good!サマーウォーズ2009アニメ映画「時をかける少女」の細田守監督による初のオリジナル長編アニメ映画(115分)。インターネット上の仮想世界と日本の地方都市の大家族を舞台にした、心温まるアクション・エンターテインメント映画。東京の高校生、小磯健二(数学が得意)は、先輩の篠原夏希と一緒に、夏希の田舎の長野県上田市を訪れる。夏希の実家の陣内家は武家の血筋を受け継ぐ旧家で、陣内家では夏希の曾祖母、陣内栄の90歳の誕生会が開かれようとしていたが、ハッキングAI「ラブマシーン」がインターネット上の仮想世界「OZ」を乗っ取り、現実世界は大混乱に陥る。健二と陣内家の人々は力を合わせて、「ラブマシーン」が引き起こした危機に立ち向かう。細田守の初期の傑作「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」(2000年)に似たストーリー展開。脚本は奥寺佐渡子。キャラクターデザインは貞本義行。アニメーション制作はマッドハウス。
 ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史2009ドラえもん映画の29作目(102分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第4作。1981年の映画「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」に、オリジナルのキャラクターとエピソードを加え、設定を変更してリメイクしたもの。西部劇風のSF冒険活劇。地球よりも重力が軽い惑星、コーヤコーヤ星が舞台。コーヤコーヤ星から開拓移民を追い出し、反重力エネルギーを発生させる物質、ガルタイト鉱石を独占しようとするガルタイト鉱業との戦いでのび太が英雄的な活躍をする。原作漫画に忠実なところもあり、作画と動画は見どころがあるが、ドラえもんの長編・映画作品の中でも完成度の高い傑作であるオリジナルの長編漫画(1980年「月刊コロコロコミック」連載)とその映画版(1981年)と比較すると、ドラマ的な盛り上がりには欠けている。原作は藤子・F・不二雄。総監督は楠葉宏三。監督は腰繁男。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2009年度邦画興行収入第15位。
 劇場版 NARUTO -ナルト- 疾風伝 火の意志を継ぐ者2009「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。TVシリーズ第2期「NARUTO -ナルト- 疾風伝」の劇場版第3作(95分)。カカシ班(第七班)(うずまきナルト、春野サクラ、はたけカカシ、サイ)、アスマ班(第十班)(奈良シカマル、秋道チョウジ、山中いの)、ガイ班(第三班)(ロック・リー、日向ネジ、テンテン)の13人が出演するオールスター映画として制作された忍者バトルアクション映画。かつての木ノ葉の忍、卑留呼は雲・岩・霧・砂の4つの国の里から血継限界を持つ忍を連れ去り、第四次忍界大戦の開戦を宣言する。木ノ葉隠れの里ではカカシが謎の失踪を遂げ、ナルトとサクラはカカシを連れ戻すべく後を追う。監督はむらた雅彦。アニメーション制作はstudioぴえろ。2009年度邦画興行収入第31位。
 映画 クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国2009「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第17作(96分)は、過激な環境保護活動への風刺と母子の絆というテーマを含む、比較的子供向けのコミカルなアクション・アドベンチャー映画。埼玉県カスカベ市ふたば町の新町長に就任した四膳守はエコロジー活動を推進していたが、その正体は過激なエコ組織「Save Keeping Beautiful Earth(通称:SKBE(スケッベ))」のリーダーで、動物に変わるドリンクを飲ませることによって人類を動物に変える計画を進めていた。そのドリンクを飲んだしんのすけの父ひろしはニワトリに、母みさえはヒョウに変身してしまう。野原一家と半動物化したかすかべ防衛隊は、謎の女ビクトリアとともに、四膳の計画を阻止するためにSKBEと戦う。主題歌「やんちゃ道」はアメリカ合衆国出身の演歌歌手、ジェロのシングル曲。監督はしぎのあきら。シンエイ動画制作。
 劇場版 空の境界 第七章 殺人考察(後)2009「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界(からのきょうかい) the Garden of sinners」の第一章〜第七章が原作のアニメ映画の第七章(119分)。1999年2月の出来事を描いた本章では、4年前に始まった連続猟奇殺人事件の真相が明らかにされ、両儀式と黒桐幹也のラヴストーリーとしての物語が完結する。連続猟奇殺人事件が4年ぶりに再び発生し、式は姿をくらまして夜の街を徘徊する。式は人殺しではないと信じる幹也は、ある麻薬と殺人事件との関係を調べる過程で、高校の先輩の白純里緒(しらずみりお)に再会する。式と白純が戦うアクション・シークエンスが見どころ。流血シーン多数あり。監督は瀧沢進介(制作スタッフの近藤光・あおきえい・野中卓也・小船井充・平尾隆之の集合ネーム)。アニメーション制作はufotable。
 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい2009「交響詩篇エウレカセブン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズの映像素材を大量の新作カットと組み合わせ、新しい物語として再生させた劇場用映画(115分)。全体の4割以上が新作映像。少年少女の恋物語(ボーイ・ミーツ・ガール)という基本線はTVシリーズから継承しているが、世界観や人物設定、ストーリーがTVシリーズとは異なる。西暦2054年、宇宙から飛来した謎の生命体「イマージュ」と人類との戦いは既に半世紀に及んでいた。少年兵のレントン・サーストンは、ホランド・ノヴァクの指揮下で戦闘母艦「月光号」に乗り、巨大な人型機動マシン「ニルヴァーシュ」の操縦者としてイマージュと戦っていた。軍事基地にて最重要機密を確保する作戦に参加したレントンは、そこで幼なじみの少女、エウレカと再会する。寓意的な解釈を誘うような面白さはあるが、設定や物語は一度観ただけでは理解するのは難しい。観念的な傾向も含めて、全体的に「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」に似ている。スピード感のある空中戦のシーン(いわゆる「板野サーカス」)は見ごたえあり。脚本・総監督は京田知己。監督は原口浩。アニメーション制作はキネマシトラス。制作はボンズ。
 劇場版 マクロスF 虚空歌姫 -イツワリノウタヒメ-2009TVアニメシリーズ「マクロスF(マクロスフロンティア)」(25話、2008-2009年放映)の劇場版2部作の前編。TVシリーズは「マクロス」シリーズ生誕25周年記念作品であり、初代マクロスシリーズの3要素(歌、三角関係、可変戦闘機)の伝統を継承する、現代風かつ原点回帰的な作品。劇場版はTVシリーズをストーリーや設定を変えて再構築したもの。前編「イツワリノウタヒメ」(119分)はTVシリーズの第1話から第7話辺りまでの展開に添っているが、後半のストーリーは劇場版オリジナルで、全体の約7割が新規作画。西暦2059年、銀河の歌姫シェリル・ノームはコンサートのために銀河移民船団「マクロス・フロンティア」を訪れ、パイロットを目指す少年早乙女アルトと歌手を夢見る少女ランカ・リーに出会うが、地球外の重機甲生命体「バジュラ」が船団を襲撃し、人類とバジュラとの戦いが始まる。3DCGを使ったメカアクションとシェリルのライブステージのシークエンスは見ごたえあり。監督は河森正治。アニメーション制作はサテライトとエイトビット。
 ホッタラケの島 -遥と魔法の鏡-2009プロダクションI.Gとフジテレビが製作したフル3DCGのアニメ映画(98分)。武蔵野に伝わる民話をベースにした、おとぎ話のような冒険ファンタジー。16歳の女子高校生、遥(はるか)は、亡くなった母親からもらって宝物にしていた手鏡をいつのまにか失くしてしまったことを思い出す。遥は「ホッタラケの島」という不思議な世界に迷い込むが、そこは人間たちがほったらかしにした物で作られた世界だった。遥はそこでキツネのような生物、テオと知り合い、テオと一緒に失くした手鏡を探し始める。3DCGのキャラクターと2Dの手描きの背景画の組み合わせで作られており、ピクサー系/リアル系/トゥーンシェーディング系のいずれの3DCGアニメーションとも異なる、独自の繊細な質感がある。ストーリーは予定調和的で凡庸だが野心的な映像は一見の価値あり。監督は佐藤信介(実写映画「砂時計」監督)。アニメーション制作はプロダクションI.G。
 マイマイ新子と千年の魔法2009高樹のぶ子の自伝的小説「マイマイ新子」(2003-2004年)が原作のアニメ映画(94分)。第2次世界大戦終結から10年後の日本の地方都市(1955年の山口県防府市)を舞台に、少年少女たちのドラマを描いた、ほろ苦くも心温まる物語。空想好きで明朗快活な9歳の少女、青木新子が住む防府市は、古代から中世にかけて周防の国の都として栄えた街。新子は千年前の街の姿やそこに住んでいた少女、諾子(なぎこ。清少納言)のことを活き活きと想像していた。ある日新子は東京から引っ越してきた少女、島津貴伊子と出会い、2人は次第に友情の絆を深めてゆく。空想と現実が共存する子供目線の世界観と、昭和30年頃の日本の地方都市の細やかな生活描写が見どころ。監督・脚本は片渕須直(「魔女の宅急便」演出補。「アリーテ姫」監督)。アニメーション制作はマッドハウス。
 それいけ!アンパンマン だだんだんとふたごの星2009TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第21作(51分)。双子の星の妖精がゲスト・キャラクターとして登場する冒険ファンタジー。ばいきんまんのメカ「だだんだん」が単なる悪役ではない重要な役割を演じている。夜空で星々を輝かせている双子の星の妖精、キララとキラリはけんかをしてしまい、離ればなれになって地上に落ちてしまう。キララはアンパンマンに助けられるが、キラリを見つけることができない。一方、ドクター・ヒヤリは心を持った巨大なだだんだん、「ジャイアントだだんだん」を開発し、ばいきんまんはジャイアントだだんだんにアンパンマンを襲撃させるが、全ての世界を滅ぼす力を持つ星「デビルスター」が現れ、星々を襲撃しはじめる。原作はやなせたかし。監督は川越淳。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン ばいきんまんvsバイキンマン!?」。
 それいけ!アンパンマン ばいきんまんvsバイキンマン!?2009「それいけ!アンパンマン だだんだんとふたごの星」の同時上映作品(20分)。2本の不思議な絵筆で絵を描いて、それを実体化させることができる女の子、ベレちゃんが登場するコメディー。ばいきんまんはベレちゃんをバイキン城に連れ去り、自分がアンパンマンをやっつけている絵を描かせる。ベレちゃんは絵に描かれたばいきんまんを実体化させる。ばいきんまんは絵のばいきんまんを使ってアンパンマンをやっつけようとするが、絵のばいきんまんはバイキン城を乗っ取ってばいきんまんを城から追い出してしまう。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。
 東のエデン 劇場版I The King of Eden2009「東のエデン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズのその後の物語、主人公の滝沢朗とその他のセレソンたちの新たな抗争を描く劇場版2部作の第1作(82分)。滝沢が60発のミサイルから日本を救い、「この国の王様になる」といって失踪してから半年後。滝沢と行動を共にしていた女性、森美咲は滝沢の携帯に残されたメッセージを手掛かりにニューヨークを訪れ、滝沢を探す。この劇場版はTVシリーズの続編であるため、ストーリーを理解するためにはTVシリーズかTVシリーズの総集編「東のエデン 総集編 Air Communication」を事前に観ておく必要あり。原作・脚本・監督は神山健治。アニメーション制作はProduction I.G。
 仏陀再誕2009仏教系の新宗教団体「幸福の科学」の創始者・総裁の大川隆法の著書「仏陀再誕」(1989年)を基に、幸福の科学出版が制作した長編アニメ映画(114分)。幸福の科学出版の映画としては6作目、アニメ映画としては5作目。大川宏洋(大川隆法の息子。当時は大学生)の脚本によるオリジナルのストーリー。心霊主義的な世界観に基づく2つの宗教団体間の抗争劇に青春ラヴストーリーを絡めたファンタジー・アクション。高校の新聞部に所属する17歳の少女、天河小夜子はある事件がきっかけで霊が視えるようになってしまい、真理を説く宗教団体「TSI」と、人々を恐怖で支配しようとする宗教団体「操念会」の戦いに巻き込まれる。説法のシーンを含む、幸福の科学のプロパガンダ映画(というより幸福の科学の信者向けの映画)だが、りんたろう監督の「幻魔大戦」(1983年)にも似たスペクタクルな霊能力バトルアクション映画としても観ることができる。CGやVFXも導入した作画はそれなりに手が込んでいる。敵役の「操念会」(邪悪なカルト教団)は、創価学会その他の幸福の科学の商売敵をモデルにしているように思えるが、この映画で描かれているカルト宗教への批判は、幸福の科学自身にも向けられるべきものであるようにも思える。製作総指揮は大川隆法。企画・脚本は大川宏洋。監督は石山タカ明。アニメーション制作はグループ・タック。
 10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王 〜超融合!時空を越えた絆〜2010テレビ東京系で放映のTVアニメ「遊☆戯☆王」シリーズの10周年を記念して、3人の主人公、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の武藤遊戯、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」の遊城十代、「遊☆戯☆王5D's」の不動遊星が共演するクロスオーバー作品として制作された立体3D映画(49分)。世界初の手描きの2Dアニメの3D変換による立体3D作品。不動遊星はネオ童実野シティをデュエルによって守っていたが、世界を破滅させるために未来から来た謎の男、パラドックスに自分のエースモンスターであるスターダスト・ドラゴンを奪われる。パラドックスを追って過去にタイムスリップした遊星は、精霊の力を操るデュエリスト・遊城十代、伝説のデュエリスト・武藤遊戯と出会う。遊戯・十代・遊星は世界を救うため、力を合わせてパラドックスと壮絶な決闘(カードバトル)を繰り広げる。原作は高橋和希。監督は竹下健一。3D変換はキュー・テック。立体3Dディレクターは三田邦彦。アニメーション制作はぎゃろっぷ。全米での公開は2011年。2D版と3D版(サイドバイサイド方式)がDVDとBlu-ray 3Dで発売されている。
 借りぐらしのアリエッティ2010イギリスの児童文学作家、メアリー・ノートンのファンタジー小説「床下の小人たち(The Borrowers)」(1952年)を原作としてスタジオジブリが制作した長編アニメ映画(94分)。舞台は郊外の古い屋敷。13歳の小人の少女、アリエッティは、父ポッド、母ホミリーとともに、屋敷の床下に姿を隠し、生活に必要なものを屋敷から借りながら暮らしていた。ある夏の日、アリエッティは、病気療養のために屋敷にやって来た12歳の少年、翔に姿を見られてしまい、アリエッティと彼女の両親は引越しをすることを余儀なくされる。企画は宮崎駿。脚本は宮崎駿・丹羽圭子。監督は米林宏昌(「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」原画。「ゲド戦記」作画監督補)。音楽はセシル・コルベル。2010年度邦画興行収入第1位。
 劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者 ゾロアーク2010「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。劇場版ポケットモンスター「ダイヤモンド&パール」シリーズの第4作目にして完結編(95分)。サトシ一行はクラウンシティに行く途中でポケモンのゾロアと出会う。ゾロアは親のように慕っているポケモンのゾロアークを探していた。その頃クラウンシティでは、巨大企業「コーダイネットワーク」の社長コーダイがゾロアークを操って街を破壊させていた。サトシとゾロアは仲間たちと協力し、ゾロアークと街を救うためにコーダイの野望と戦う。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2010年度邦画興行収入第5位。
Good!宇宙ショーへようこそ2010TVアニメシリーズ「かみちゅ!」のスタッフによるオリジナルのSF冒険ファンタジー映画(136分)。自然に囲まれた小さな村、村川村に住む5人の小学生たち(夏紀(なつき)・周(あまね)・康二(こうじ)・倫子(のりこ)・清(きよし))は、夏休みに学校で夏合宿を行っているときに、プラネット・ワンから来た犬のような宇宙人、ポチに出会う。ポチは彼らを月旅行に招待し、彼らは宇宙で大冒険を繰り広げる。高度に文明が発達した宇宙世界を舞台に、様々な宇宙人やロボットが登場する、藤子・F・不二雄のSFマンガ(「21エモン」「モジャ公」)のような、にぎやかで楽しい世界観。大人も子供も楽しめる、優れた娯楽映画。監督は舛成孝二(「R.O.D」「かみちゅ!」監督)。キャラクターデザイン・作画監督は石浜真史。アニメーション制作はA-1 Pictures。
Good!涼宮ハルヒの消失2010TVシリーズ「涼宮ハルヒの憂鬱」の2006年版2009年版の紹介文を参照。TVシリーズの続編として制作された長編アニメ映画(163分)。シリアスで感動的な学園ストーリー/SFミステリ。クリスマスが間近に迫ったある冬の日、キョンは、涼宮ハルヒがクラスからいなくなっており、キョンを殺そうとして長門有希に消滅させられた筈の朝倉涼子が生きている別の世界にいつのまにか入り込んでいることに気付く。原作小説のストーリーが長尺でじっくりと描かれ、綿密な演出と美麗な作画によって見事にアニメ化されている。原作は谷川流。総監督は石原立也。監督は武本康弘。アニメーション制作は京都アニメーション。
Good!REDLINE(レッドライン)2010小池健監督、マッドハウス制作のSFカーアクションアニメ映画(102分)。遠い未来、反重力装置を用いずアナログエンジンを使用するルール無用の旧車レース、「REDLINE」の第8回大会が、ヘラクレス座球状星雲にて、軍事機密満載の星「ロボワールド」で開催されようとしていた。リーゼントに革ジャンの男、JPは愛車のトランザム20000とともにREDLINEに参戦する。アメコミ調のキャラクターデザイン、手描きの作画にこだわった(制作期間7年、作画枚数10万枚)繊細かつダイナミックなアニメーション、異星の文明を背景にしたユニークな世界観が見どころの傑作アクション映画。監督は小池健(「アニマトリックス:ワールド・レコード」監督)。原作は石井克人(実写映画「鮫肌男と桃尻女」「茶の味」監督)。アニメーション制作はマッドハウス。
 Colorful(カラフル)2010森絵都の人気児童文学作品「カラフル」(1998年)が原作の長編アニメ映画(126分)。監督は原恵一(「映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」「河童のクゥと夏休み」監督)。制作はサンライズ。主人公の<ぼく>の魂は生前に犯した罪のために輪廻サイクルから外されるが、天上界の抽選により、下界で再挑戦するチャンスを与えられる。<ぼく>の魂は小林真という自殺を図った中学3年の少年の体に入り込み、小林真として生き始める。いじめや自殺、援助交際(売春)、不倫といった社会問題を盛り込み、実写映画のような細やかな日常描写の積み重ねにより、生きることの苦楽という真摯なテーマを語る、感動的なファンタジー・ドラマ。舞台は東京都世田谷区(等々力、二子玉川)。アニメーション制作はアセンション。中原俊監督の実写映画版(2000年)もあります。
 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st2010「魔法少女リリカルなのは」TVシリーズ第1期の紹介文を参照。劇場版第1作(130分)はTVシリーズ第1期の内容を完全新作映像でリメイクしたもの。物語の本筋はTVシリーズに従いつつ、母親プレシアとの確執を乗り越えて高町なのはとの友情に目覚めてゆくフェイト・テスタロッサに焦点を当てている。作画・動画は高品質。ありがちだが感動的なストーリーと、空中でのスペクタクルな戦闘シーンが見どころ。入念な変身シーンとメカ(デバイス)描写も要注目。原作・脚本は都築真紀。監督は草川啓造(「魔法少女リリカルなのはA's」「魔法少女リリカルなのはStrikerS」監督)。アニメーション制作はセブン・アークス。
 映画 プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!2010TVアニメ「プリキュア」シリーズの第7作、「ハートキャッチプリキュア!」の放映中に公開された劇場用長編映画(72分)。「映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」(2009年)に続く、プリキュアオールスターズ映画の第2作。「ハートキャッチプリキュア!」の2人の主人公(花咲つぼみ/キュアブロッサム、来海えりか/キュアマリン)と「フレッシュプリキュア!」の4人の主人公を中心に、歴代プリキュア総勢17人が出演。海の上の遊園地「フェアリーパーク」が舞台。つぼみとえりかは他のプリキュアたちと力を合わせて、テーマパークの宝「レインボージュエル」を深海の闇の支配者ボトムから守る。見どころは、モーションキャプチャーによる3DCGアニメーションで作られた、プリキュアオールスターズ17人によるエンディングのダンス映像。監督は大塚隆史。アニメーション制作は東映アニメーション。
 超劇場版ケロロ軍曹 誕生!究極ケロロ 奇跡の時空島であります!!2010「ケロロ軍曹」TVシリーズ(1stシーズン)の紹介文を参照。劇場版第5作(77分)でありシリーズ最終作。イースター島を舞台にした冒険活劇。ケロロ軍曹と日向冬樹は、ケロロそっくりの奇妙な石像の謎を解き明かすためにイースター島を訪れ、愉快な精霊マナと不思議な双子、イオとラナに出会うが、邪霊アクアクが永い眠りから復活し、ケロロ小隊に襲いかかる。原作は吉崎観音。監督は山口晋。総監督は佐藤順一。アニメーション制作はサンライズ。
 名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)2010「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第14作(102分)は飛行船を舞台にした推理アクション。鈴木財閥の相談役、鈴木次郎吉は、飛行船「ベル・ツリーI世号」に収めた宝石「天空の貴婦人(レディー・スカイ)」を盗んでみろという挑戦状を怪盗キッドに叩きつける。江戸川コナンとその一行は飛行船に乗り込むが、テロリスト集団が飛行船をハイジャックし、船内に爆弾を仕掛けて殺人バクテリアをばらまいてしまう。監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。2010年度邦画興行収入第10位。
 ドラえもん のび太の人魚大海戦2010ドラえもん映画の30作目(98分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第5作。藤子・F・不二雄の原作漫画「ドラえもん」の短編「深夜の町は海の底」(てんとう虫コミックス41巻)が原案のオリジナル・ストーリー。深海が舞台の冒険ファンタジー。「架空水面シミュレーター・ポンプ」を使って陸上の架空の海で遊んでいたのび太とドラえもんは、人魚族の姫、ソフィアに出会う。人魚族は5千年前に怪魚族の侵略から逃れてアクア星から地球の海底に移住してきていた。のび太たちは人魚族と協力し、人魚族の宝「人魚の剣」を手に入れて宇宙を支配しようとする怪魚族と戦う。かなり子供向けの作品で、映像は綺麗だが設定とストーリー展開が定型的で、映画としての盛り上がりや新奇性には欠けている。原作は藤子・F・不二雄。監督は楠葉宏三。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2010度邦画興行収入第11位。
 映画 クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁2010「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第18作(99分)は、未来の世界を舞台にした比較的子供向けのコミカルな冒険活劇映画。ディストピアSF風。しんのすけの未来の婚約者、金有タミコがタイムマシンで未来からやって来て、未来の世界では大人のしんのすけが彼女の父の金有増蔵に捕えられており、彼を救うためには5歳のしんのすけの力が必要だと言う。しんのすけとかすかべ防衛隊のメンバーはタミコに連れられて未来の大都市、ネオトキオに向かうが、そこは電力会社、金有電機の社長の金有増蔵が支配する世界だった。監督はしぎのあきら。シンエイ動画制作。2010度邦画興行収入第24位。
 映画 ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?2010TVアニメ「プリキュア」シリーズの第7作、「ハートキャッチプリキュア!」の劇場用長編映画(71分)。えりかの母が経営するファッションショップ「フェアリードロップ」がパリに進出することになり、そのお披露目のファッションショーにモデルとして参加するため、プリキュアたち(花咲つぼみ/キュアブロッサム、来海えりか/キュアマリン、明堂院いつき/キュアサンシャイン、月影ゆり/キュアムーンライト)はパリにやって来る。つぼみはサラマンダー男爵(400年前に「砂漠の使徒」が初めて地球に送り込んだ男)と謎の少年オリヴィエに出会う。サラマンダー男爵はオリヴィエを狼男に変身させて世界を破壊しようとする。サラマンダーとオリヴィエのドラマを中心とする、TVシリーズの外伝的な物語で、過去のプリキュア映画ほど子供向けではない。監督は松本理恵。アニメーション制作は東映アニメーション。
 劇場版 NARUTO -ナルト- 疾風伝 ザ・ロストタワー2010「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。TVシリーズ第2期「NARUTO -ナルト- 疾風伝」の劇場版第4作(85分)。過去の時代の街が舞台のヒロイックな忍者バトルアクション映画。抜け忍のムカデを追っていたナルトは、ムカデが龍脈の力を解放したことにより、過去に繁栄を誇った千の塔の街、楼蘭へとタイムスリップしてしまう。楼蘭ではムカデが楼蘭の大臣として龍脈の力で傀儡兵団を作り、歴史改変と世界征服を企んでいた。ナルトは楼蘭の女王サーラ、若き日の波風ミナト(ナルトの父)たちと力を合わせてムカデの野望に立ち向かう。ストーリー展開は定型的だが作画とバトルシーンは見ごたえあり。監督はむらた雅彦。アニメーション制作はstudioぴえろ。2010年度邦画興行収入第29位。同時上映は短編映画「劇場版 NARUTO -ナルト- そよかぜ伝 ナルトと魔神と3つのお願いだってばよ!!」。
 劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来2010レベルファイブ製作のニンテンドーDS用収集・育成サッカーRPG「イナズマイレブン」シリーズ(2008年発売開始)が原作のTVアニメシリーズ「イナズマイレブン」(2008-2011年放映)の劇場版(90分)。原作のストーリーは中学のサッカー界を舞台に、弱小チームの育成と超人的な必殺技を持つ少年たちのサッカーバトルを描いている。前半はTVシリーズのエピソードを再編集した総集編で、キャプテンの円堂守(ゴールキーパー)率いる雷門中サッカー部が全国大会「フットボールフロンティア」に出場する。後半では、雷門中が決勝戦で闇の勢力によって未来から送り込まれた最強軍団、王牙(オーガ)学園とサッカーバトルを繰り広げる。企画・総監修・ストーリー原案は日野晃博(レベルファイブ代表取締役社長)。監督は宮尾佳和。アニメーション制作はOLM(Team Koitabashi)。2D映画と3D映画が同時公開された。2011年度邦画興行収入第15位。
 いばらの王 -King of Thorn-2010岩原裕二のSFアクション/サバイバルホラー漫画「いばらの王」(2002-2005年「月刊コミックビーム」連載)が原作のアニメ映画(109分)。後天性細胞硬化症候群(A.C.I.S.)、通称「メドゥーサ」と呼ばれる奇妙な石化病が世界中に蔓延している近未来が舞台。日本人の少女、カスミ・イシキを含む160名の感染者が選ばれ、スコットランドの古城に造られた施設でコールドスリープに入るが、カスミが目覚めたとき、施設はいばらに覆われた廃墟と化しており、異形のモンスターが人々を襲っていた。カスミは他の6人の人々とともに、古城から脱出しようとして悪戦苦闘する。映画版のストーリーは、2人の中心人物、カスミとマルコ・オーウェンの関係に焦点を当てて原作を再構成したもの。Autodesk 3ds Maxを使用して作られた、手描きの2Dアニメと3DCGのシームレスなハイブリッド映像と、現実が一つの「作られた物語」であるかもしれないというテーマを扱った後半のメタフィクション展開が見どころ。監督は片山一良(「THEビッグオー」監督)。アニメーション制作はサンライズ(「スチームボーイ 」「FREEDOM」を手がけた荻窪スタジオ)。
 イヴの時間 劇場版2010「イヴの時間」は、個人制作アニメ「ペイル・コクーン」で知られる吉浦康裕と彼の制作会社、スタジオ六花が制作したオリジナル・アニメーション・シリーズ。2008-2009年にファースト・シーズンとして全6話がインターネット上で配信され、その後2009年にDVDで発売された。この劇場版(106分)はオリジナルの6話に新作シーンを加えて再編集したもので、全体がハイビジョン画質に合わせて再調整を施されている。ロボットと人間型アンドロイドが実用化されている、近未来の日本が舞台。ロボットと人間を区別しない、謎の喫茶店「イヴの時間」を中心に、哀切なドラマやコメディーなど様々なエピソードが描かれる。2Dのキャラクターと3Dの背景による立体的で奥行きのある映像と、寄りや引き、回り込みなどを駆使した自在なカメラワークが特徴。原作・脚本・監督は吉浦康裕。アニメーション制作はスタジオ六花。
 劇場版トライガン TRIGUN Badlands Rumble2010「トライガン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズから12年を経て制作された新作の劇場用長編アニメ映画(90分)。TVシリーズ前半のようなコミカルな雰囲気のガンアクション/西部劇風SF。大強盗のガスバックがマッカの町を襲うという噂が流れ、市長のケプラー(元ガスバックの子分)は町を守るために荒くれ者の賞金稼ぎたちを集めていた。マッカ・シティを訪れたヴァッシュ・ザ・スタンピードは、アメリアという名の若い女賞金稼ぎに出会う。肩の力を抜いて気楽に楽しめる娯楽活劇映画。ストーリー原案は内藤泰弘・西村聡。監督は西村聡。キャラクターデザインは吉松孝博。アニメーション制作はマッドハウス。
 東のエデン 劇場版II Paradise Lost2010「東のエデン」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズのその後の物語を描く劇場版2部作の完結編(92分)。滝沢朗と森美咲はニューヨークから帰国する。セレソンゲームに決着をつけるため、滝沢は内閣総理大臣の別邸へ向かい、一方咲には母親を捜してほしいと頼む。この完結編では滝沢の出生の秘密、セレソンゲームの結末、黒幕であるMr.OUTSIDEの正体などが明らかにされるが、TVシリーズの最後のようなアクション場面は殆どなく、映画としての盛り上がりには欠けている。原作・脚本・監督は神山健治。アニメーション制作はProduction I.G。
 プランゼット2010「惑星大怪獣ネガドン」(2005年)で知られるCG映像作家の粟津順が制作したフルCGのアニメ映画(約53分)。未来が舞台のSFメカアクション。2053年、宇宙からの謎の生命体の侵略により、人口の大半が失われた地球。日本方面軍の富士基地では、敵拠点を叩く最終作戦「プランゼット」が計画されていた。ロボット兵器の搭乗員、明嶋大志は妹のこよみを火星に避難させ、基地を死守するために出撃する。脚本は凡庸だが、「惑星大怪獣ネガドン」と同様に、昭和の特撮・メカSFの世界観とモティーフをシミュレートした人工的でレトロフューチャーな映像が見どころ。原作・脚本・監督は粟津順。CGディレクターは宮原眞。制作は粟津順とコミックス・ウェーブ・フィルム。
 劇場版3D あたしンち 情熱のちょ〜超能力♪母大暴走!2010「映画 あたしンち」の紹介文を参照。3D立体映画として制作された劇場版第2作(43分)。雷に打たれて超能力(念力)を身に付けたみかんの母は、「エスパーママン」に変身し、超能力を使って街の人々を助けようとするが、超能力が暴走し、タチバナ家が入居するマンションが倒壊の危機に瀕する。「あたしンち」の平面的な画風は3Dには不向きのように思えるが、この作品は意外にも、ペーパークラフトのような空間的な奥行きを感じさせる良質の3D映画になっている。監督は高橋渉。3D監督は三田邦彦(キュー・テック)。制作はシンエイ動画。
 劇場版 空の境界 終章/空の境界2010「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。原作小説の終章部分を映像化した短編(33分)。1999年3月、黒桐幹也は両儀式と、4年前に彼らが最初に出会った場所、雪の降る坂道で再会する。両儀式は、それまでの人格("式"と"織")とは異なる第3の人格として、自身の多重人格の真相について語る。ほぼ全編を通して、両儀式と黒桐幹也が雪の中で会話するだけ。コアなファンにのみおすすめ。2011年発売の劇場版「空の境界」Blu-ray Disc BOXに特典として収録。2010年12月にテアトル新宿で1週間限定で上映された。監督は近藤光(アニメプロデューサー。ufotable代表取締役)。アニメーション制作はufotable。
 それいけ!アンパンマン ブラックノーズと魔法の歌2010TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第22作(51分)。カナリアの雛鳥の化身の少女の物語。テーマは歌。闇の女王、ブラックノーズはカナリアの雛鳥を人間の姿に変え、カーナと名付けて、歌やダンス、おいしい食べ物は悪いことだと教えながら育てる。ブラックノーズの命令でカーナはアンパンマンワールドに行き、「暗闇の笛」を吹いて街の人々から「楽しい気持ち」を奪ってしまうが、アンパンマンたちとの交流を経て、みんなと楽しく歌いたいと思い始める。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン はしれ!わくわくアンパンマングランプリ」。
 それいけ!アンパンマン はしれ!わくわくアンパンマングランプリ2010「それいけ!アンパンマン ブラックノーズと魔法の歌」の同時上映作品(21分)。アンパンマンワールドを一周する「アンパンマングランプリレース」の前日、フラワーランドの妖精マギーが空から落ちてきて、クリームパンダの車がバラバラになってしまう。クリームパンダとマギーは改良した車「フラワー号」でレースに参加するが、謎の覆面レーサーの妨害でレースは大混乱に陥る。原作はやなせたかし。監督は川越淳。アニメーション制作は東京ムービー。
 コクリコ坂から2011「ゲド戦記」を監督した宮崎吾朗が監督し、スタジオジブリが制作した長編アニメ映画(91分)。佐山哲郎(原作)・高橋千鶴(作画)の少女漫画「コクリコ坂から」(1979-1980年「なかよし」連載)が原作。1963年の横浜の高校を舞台に、少年少女の淡い恋と数奇な運命を描いた懐古趣味的な青春映画。16歳の少女、松崎海は父を海で亡くし、仕事で渡米している母に代わって実家の下宿屋を切り盛りしていた。17歳の少年、風間俊は新聞部の部長で、老朽化した文化部部室の建物の取り壊しに反対する運動を率いていた。二人は偶然に出会い、互いに惹かれ合ってゆく。企画は宮崎駿。脚本は宮崎駿・丹羽圭子(「海がきこえる」「ゲド戦記」「借りぐらしのアリエッティ」脚本)。2011年度邦画興行収入第1位。
 星を追う子ども2011「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」を監督した新海誠による長編アニメ映画(116分)。1970年代の日本のような田舎町と地下の異世界を舞台にした冒険ファンタジー。子供を含む幅広い年齢層向けの作品。宮崎駿/スタジオジブリ作品に代表される日本アニメの伝統に回帰するような作風。山間部に母親と2人で暮らしている少女、渡瀬明日菜(わたせあすな)は怪物に襲われ、不思議な少年シュンに救われるが、シュンはその後遺体となって発見される。教師の森崎竜司(もりさきりゅうじ)から、死者を蘇らせる力を持つ異世界アガルタの話を聞いたアスナは、亡くなった妻との再会を願うモリサキとともに、アガルタへの冒険の旅に出る。キャラクターデザインは世界名作劇場シリーズ(ズイヨー映像/日本アニメーション制作のTVシリーズ。「赤毛のアン」他)に似ており、世界観と物語は宮崎駿の「天空の城ラピュタ」や「もののけ姫」に似ている。新奇性には欠けるが、丁寧に作られた美しい映像(特に背景美術)は一見の価値あり。原作・脚本・監督は新海誠。作画監督・キャラクターデザインは西村貴世(「秒速5センチメートル」作画監督・キャラクターデザイン)。制作はコミックス・ウェーブ・フィルム。
Good!攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D2011OVA「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」(2006年)を3D立体視化した作品。オープニングと電脳空間のシークエンスは完全新作。その他の部分はオリジナルの2D素材に奥行き・凹凸・視差の情報を付加して3Dに変換している。キャラ絵は、シーンによっては微妙な起伏が感じられるが、元が手描きの2Dアニメなので書き割りのように平面的。一方で電脳の主観映像のインターフェース(いわゆる「表示系」)などは完全に立体的で、手前に飛び出して見えるため、視聴者は自らが電脳化したかのような映像を体感できる。監督は神山健治。3D監督は遠藤誠・塚本倫基。制作はプロダクションI.G。3D変換はIMAGICAが担当。
 ONE PIECE 3D 麦わらチェイス2011劇場版第11作は、「ジャンプ HEROES film」と題して「トリコ 3D 開幕!グルメアドベンチャー!!」と同時上映された短編映画(30分)。シリーズ初のフルCGによる3D立体映画。ルフィが「赤髪のシャンクス」から預かった大切な麦わら帽子が大ワシに盗まれてしまい、麦わらの一味は大ワシを追って海軍基地に突入する。立体感あふれる3D映像と、ダイナミックなカメラワークによるチェイス/アクション・シークエンスは見ごたえあり。遊園地のアトラクションのように楽しめる作品。監督は佐藤宏幸。アニメーション制作は東映アニメーション。
 名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)2011「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第15作(109分)は雪山が舞台の推理アクション。都営新地下鉄東都線の開通の前日に朝倉優一郎都知事に脅迫状が届き、開通式の日に東都線のトンネルが爆破される。事件の鍵を握るのは朝倉が建設した新潟県のダムだと睨んだ江戸川コナンとその一行は、ダムが建設された北ノ沢村を訪れる。スケートボードやスノーボードを使ったコナンの超人的なアクションが見どころ。監督は静野孔文。総監督は山本泰一郎。アニメーション制作は東京ムービー。2011年度邦画興行収入第8位。
 劇場版 NARUTO -ナルト- ブラッド・プリズン2011「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。TVシリーズ第2期「NARUTO -ナルト- 疾風伝」の劇場版第5作(94分。ディレクターズカット版:108分)。台湾出身の小説家の東山彰良が脚本を手がけた、ミステリ的なストーリー展開を含む忍者バトルアクション映画。ナルトは無実の罪で草隠れの里にある脱獄不可能な監獄「鬼灯城(ほおずきじょう)」に閉じ込められる。ナルトは城主の無為(ムイ)によって忍の力を奪われるが脱獄を企て、事件の背後に隠された、どんな願いも叶えるという「極楽の匣」に言い伝えにまつわる草隠れの里の陰謀と、無為とその息子の無垢(ムク)の親子の悲劇を知る。作画は優秀でアクションシーンは見ごたえあり。物語はシリアスで悲劇的。匣の怪物サトリとガマブン太(ナルトが口寄せした大蝦蟇)のバトルシーンは怪獣映画風。監督はむらた雅彦。アニメーション制作はstudioぴえろ。東山彰良による小説版がある。同時上映は短編映画「炎の中忍試験! ナルトvs木ノ葉丸!!」。
 映画 プリキュアオールスターズDX3 未来に届け! 世界をつなぐ☆虹色の花2011TVアニメ「プリキュア」シリーズの第8作、「スイートプリキュア♪」の放映中に公開された劇場用長編映画(71分)。「映画 プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!」(2010年)に続く、プリキュアオールスターズ映画の第3作。「スイートプリキュア♪」の2人の主人公、北条響/キュアメロディと南野奏/キュアリズムは、オープン初日の巨大ショッピングモールを訪れ、他のプリキュアたちに出会うが、かつての強敵たちが蘇り、世界を結ぶ奇跡の花「プリズムフラワー」を枯れさせて世界を暗黒化しようとする。見どころは、サンジゲンが中心となって制作した、手描きのセルアニメ調の3DCGアニメーションによるオープニングムービー。監督は大塚隆史。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 スイートプリキュア♪ とりもどせ! 心がつなぐ奇跡のメロディ♪2011TVアニメ「プリキュア」シリーズの第8作、「スイートプリキュア♪」の劇場用長編映画(70分)。TVシリーズの第36話と第37話のあいだの出来事を描いたサイドストーリー。調辺アコは、父でありメイジャーランド(音楽の国)の国王であるメフィストが善の心を取り戻し、キュアミューズとしての役目も終わったため、メフィストとともにメイジャーランドに帰ろうとするが、メイジャーランドでは音楽が消えてしまっていた。4人のプリキュア、北条響/キュアメロディ、南野奏/キュアリズム、黒川エレン/キュアビート、調辺アコ/キュアミューズは音楽を奪った敵、ハウリングに立ち向かう。エンディングクレジットの後にCGダンスパートあり。監督は池田洋子。アニメーション制作は東映アニメーション。
 劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ ビクティニと黒き英雄 ゼクロム/ビクティニと白き英雄 レシラム2011「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター ベストウイッシュ」(2010年放映開始)の劇場版第1作。「劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ ビクティニと黒き英雄 ゼクロム」(97分)と「劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ ビクティニと白き英雄 レシラム」(98分)の2作品の同日公開。海沿いの岩山の上にある街(南仏のエズがモデル)が舞台の冒険ファンタジー。サトシ一行は、「大地の剣」と呼ばれる城を中心に広がる街、アイントオークを訪れ、不思議なポケモン、ビクティニと出会う。「大地の民」の末裔、ドレッド・グランギルは「大地の民の王国」復活のためにビクティニの力を利用して「大地の剣」を動かそうとする。2作品は、細かい違いはあるが基本的には同一の作品で、両方を観る必要はあまりない。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はProduction I.G、ジーベック、OLM。2011年度邦画興行収入第2位。
 ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜2011ドラえもん映画の31作目(108分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第6作。旧シリーズの傑作の1つである1986年の映画「ドラえもん のび太と鉄人兵団」のリメイク。人間とロボットの戦いと友情の物語を描いたSF冒険活劇。のび太が北極で拾った謎の青い球体に導かれ、巨大ロボットの部品が降ってくる。のび太とドラえもんは「鏡面世界」でロボットを組み立てるが、ロボットの持ち主だという女性型ロボットのリルルが現れる。リルルはロボットの星「メカトピア」のスパイロボットで、人間を奴隷化するために地球に基地を作り、鉄人兵団を誘導しようとしていた。ヒヨコに似たロボット、ピッポは本作のオリジナル・キャラクター。映像は見ごたえがあるが演出は感傷的で、旧作と比較すると劇的な要素や緊迫感は薄まっている。原作は藤子・F・不二雄。監督は寺本幸代。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2011年度邦画興行収入第10位。
 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦2011「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第19作(107分)は、下ネタ(放屁)と、両親に服従していた少女が自我に目覚めてゆく物語を含む、子供向けのコミカルなスパイアクション映画。謎のスパイ少女、スノモノ・レモンがしんのすけの前に突然現れ、アクション仮面の使者を名乗る。レモンはスカシペスタン共和国で両親にスパイとして教育され、女王のために働いていた。レモンの導きで、しんのすけは正義のために戦うスパイになることを決心し、スパイ訓練を受ける。アクション仮面の指令を受け、レモンとしんのすけはへーデルナ王国の研究所に忍び込み、悪の博士からカプセルを奪還する作戦を実行するが、レモンは女王の真の目的を知り、2人は女王の陰謀を阻止するために戦う。トム・クルーズ主演のスパイアクション映画「ミッション:インポッシブル」(1996年)のパロディー的な要素あり。監督は増井壮一。シンエイ動画制作。
 鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星(ミロスのせいなるほし)2011「鋼の錬金術師」TVシリーズ第1作の説明文を参照。荒川弘のマンガ「鋼の錬金術師」の設定をベースにしたオリジナルの長編アニメ映画(110分)。TVシリーズ第1作(2003-2004年)、「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」(2005年)、TVシリーズ第2作「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」(2009-2010年)とは異なるメインスタッフが制作。アメストリスの刑務所から錬金術師の青年メルビン・ボイジャーが脱獄する。エドワード・エルリック(エド)と弟のアルフォンス(アル)は青年を追って、アメストリスとクレタの国境にある、かつて「ミロス」と呼ばれた街、テーブルシティに辿り着く。エドとアルはそこで、レジスタンス組織「黒コウモリ」に属する少女ジュリア・クライトンに出会い、虐げられたミロスの民の過酷な歴史を知る。物語と作画スタイルは「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」などの宮崎駿監督作品に似ている。「鋼の錬金術師」のアニメ化作品ではなく、「鋼の錬金術師」の設定と登場人物を使用したオリジナルのアクション/ダークファンタジーアニメと捉えるべき作品。監督は村田和也(「コードギアス 反逆のルルーシュ」副監督)。脚本は真保裕一(実写映画「ホワイトアウト」脚本)。キャラクターデザイン・総作画監督は小西賢一(「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」作画監督)。アニメーション制作はボンズ。
 劇場版 マクロスF 恋離飛翼 -サヨナラノツバサ-2011「劇場版 マクロスF 虚空歌姫 -イツワリノウタヒメ-」の紹介文を参照。TVアニメシリーズ「マクロスF(マクロスフロンティア)」(25話、2008-2009年放映)の劇場版2部作の完結編(115分)。劇場版第1作の続編。作画は完全新規で、物語はTVシリーズと異なるオリジナルのストーリー。TVシリーズでは描かれなかったアルト・シェリル・ランカの三角関係の結末も描かれている。監督は河森正治。アニメーション制作はサテライト。
 映画けいおん!2011「けいおん!」TVシリーズ第1期の紹介文を参照。TVシリーズ第2期の最後で描かれた卒業式の少し前の出来事を描いた新作の劇場版(110分)。軽音部の3年生、唯・澪・律・紬の4人は卒業旅行にロンドンに行くことにした。唯たちは2年生の梓を連れてロンドンに向け出発するが、一方で、部に1人残ることになる梓への贈り物のことを考えていた。卒業旅行で海外に行くというイベントはあるものの、TVシリーズと同様にドラマ的な盛り上がりに欠けており、細部の描写に重点が置かれているので、単独の映画としては物足りなさが残るが、TVシリーズのファンにとっては楽しめる内容。原作はかきふらい。監督は山田尚子。脚本は吉田玲子。キャラクターデザイン・作画監督は堀口悠紀子。アニメーション制作は京都アニメーション。
 蛍火の杜へ2011「夏目友人帳」で知られる緑川ゆきの読み切り少女漫画「蛍火の杜へ」(2002年「LaLa DX」掲載)が原作の中編アニメ映画(44分)。TVアニメシリーズ「夏目友人帳」のメインスタッフが制作。人でも妖怪でもない不思議な少年と人間の少女の甘く切ない恋の物語を描いたファンタジー・ロマンス。夏休みに祖父の家に遊びに来ていた6歳の少女、竹川蛍は、妖怪たちが住むといわれる「山神の森」に迷い込み、人に触れられると消えてしまう、狐の面を被った人間のような存在のギンに出会う。蛍はそれ以来毎年夏になるとギンのもとを訪れるようになり、2人は互いに惹かれあってゆく。監督は大森貴弘。アニメーション制作はブレインズ・ベース。
 劇場版 テニスの王子様 英国式庭球城決戦!2011「テニスの王子様」劇場版第1作の紹介文を参照。アニメ化10周年記念プロジェクトとして、OVAシリーズ(2006-2009年発売)とほぼ同様のメインスタッフにより制作された劇場版第2作(87分)。青学・氷帝・立海・四天宝寺のメンバーは、ロンドンのウィンブルドンで開催される国際ジュニア大会に日本代表校として招かれるが、「クラック」というストリートテニスのグループが一同を襲撃する。越前リョーマと日本代表の面々(テニプリオールスターズ)は、古城の変則コートでクラックのメンバーを相手に超人テニス合戦を繰り広げる。監督は多田俊介。アニメーション制作はプロダクションI.GとM.S.C。
 鬼神伝2011高田崇史のジュブナイル向け歴史ミステリ/冒険小説「鬼神伝」(2004年刊行)が原作の長編アニメ映画(98分。ディレクターズカット版:117分)。現代と平安時代(9世紀頃)の京都が舞台の歴史ファンタジー・アクション映画。京都に住む中学生の少年、天童純は平安時代にタイムスリップし、「人」と「鬼」の戦いに巻き込まれる。僧侶の源雲は純を「救いの御子」と呼び、封印されたオロチを目覚めさせて「鬼」と戦わせようとするが、純は「鬼」の少女、水葉と出会い、「鬼」と呼ばれる者たちが自然との共存を願う人間であることを知る。往年の東映長篇漫画映画のような大作で、総作画枚数20万枚の手描きの作画とエフェクト、背景美術はクオリティーが高く見ごたえがあるが、ストーリー展開はありきたりで凡庸。監督は川ア博嗣(「スプリガン」「劇場版 NARUTO -ナルト- 大激突! 幻の地底遺跡だってばよ」監督)。キャラクターデザインは西尾鉄也(「NARUTO -ナルト-」キャラクターデザイン)。オロチのコンセプトデザインは大友克洋。アニメーション制作はスタジオぴえろ。
 劇場版イナズマイレブンGO 究極の絆 グリフォン2011「イナズマイレブン」劇場版第1作の紹介文を参照。「イナズマイレブン」の続編「イナズマイレブンGO」のTVシリーズ(2011-2014年放映)の劇場版(90分)。「イナズマイレブン」の物語から10年後、サッカー界は、サッカー実力主義の社会を平定し、学校間の格差をなくすための管理組織「フィフスセクター」によって支配され、試合の勝敗や得点までもが指示されていた。1年生の松風天馬(ミッドフィルダー)を含む雷門中サッカー部と監督の円堂守(前作の主人公)は、本当のサッカーを取り戻すためにフィフスセクターと戦っていた。フィフスセクターによって強化合宿のために「ゴッドエデン」島に連行された雷門イレブンは、フィフスセクター配下の強力なプレイヤー「シード」のチームを相手に、「化身」(気の力の具現化)を駆使したサッカーバトルを展開する。企画・脚本・総監修は日野晃博。監督は宮尾佳和。アニメーション制作はOLM(Team Koitabashi)。2D映画と3D映画の同時公開。
 friends もののけ島のナキ2011濱田廣介の児童文学「泣いた赤おに」(1935年初版刊行)をアレンジしたストーリーの3DCGアニメーション映画(87分)。「モンスターズ・インク」(2001年)風。友情をテーマにした笑いあり涙ありの子供向けのファンタジー映画。人間の赤ん坊、コタケはもののけが棲む島に迷い込んでしまい、暴れん坊の赤おに・ナキは友達の青おに・グンジョーとともに赤ん坊の面倒を見ることになる。人間が嫌いなナキはコタケとけんかばかりしていたが、2人の間には友情が芽生え始める。しかしもののけと人間の敵対関係のため、ナキとコタケに別れの時が訪れる。ハリウッド製のCG映画よりは低予算で製作されているが、プレスコの手法を導入しAutodesk 3ds Maxを駆使して作られた3DCG映像は一見の価値あり。2人のおにの動きと質感はフォトリアルだが、人間のキャラクターは人形劇風の造形。背景の一部はミニチュア撮影の実写映像とCGの合成で作られている。監督は山崎貴(「ALWAYS 三丁目の夕日」監督)・八木竜一。製作は白組とROBOT。2D版と3D立体視版の同時公開。
 それいけ!アンパンマン すくえ! ココリンと奇跡の星2011TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第23作(45分)。アンパンマンシリーズの原点である「食」、食べ物の大切さと誰かのために真心を込めて食べ物を作ることの尊さをテーマにした物語。科学技術が発達した人工の惑星、ヘンテ星の人々はすべてを「ヘンテエネルギー」に依存しており、食べ物もヘンテエネルギーから作ったカプセルのみを食べていたが、エネルギーが枯渇して危機的な状況に直面していた。ヘンテ星からやってきた少年ココリンは、ヘンテ星を危機から救うため、ジャムおじさんからパン作りを習おうとするが、「真心を込めて作る」ということの意味がわからず、うまくいかない。一方、ばいきんまんはココリンをだましてヘンテ星のエネルギーを奪い尽くしてしまう。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン うたって てあそび! アンパンマンともりのたから」。
 それいけ!アンパンマン うたって てあそび! アンパンマンともりのたから2011「それいけ!アンパンマン すくえ! ココリンと奇跡の星」の同時上映作品(21分)。歌と手遊びを含む短編映画。ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマンは森の中で歌い踊る動物たちとキンタローの孫娘の力持ちの少女、キンタンに出会う。キンタンはキンタローの宝箱、「森の宝」をジャムおじさんに届けようとしていた。ばいきんまんとドキンちゃんはキンタンから宝箱を横取りしようとする。原作はやなせたかし。監督は大賀俊二。アニメーション制作は東京ムービー。
 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q2012「新世紀エヴァンゲリオン」TVシリーズの紹介文を参照。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」4部作の第3部(95分)。旧シリーズの素材を使用していない完全新作であり、世界観や物語が旧シリーズとは大幅に変わっているが、段階としてはTVシリーズ第弐拾四話の渚カヲル回に相当。前作「破」で描かれたニアサードインパクトによって人類の大半が死滅してから14年後の世界が舞台。碇シンジは、人類補完計画を進める旧NERV(ネルフ。碇ゲンドウ他)と反NERV組織WILLE(ヴィレ。葛城ミサト他)の戦いに巻き込まれてゆく。「序」や「破」のようなカタルシスや娯楽性には欠けており、第4部への橋渡し的な作品と捉えるべき。オープニングの宇宙空間での戦闘シーンは見ごたえあり。企画・原作・脚本・総監督は庵野秀明。監督は摩砂雪・前田真宏・鶴巻和哉。アニメーション制作はスタジオカラー。2012年度邦画興行収入第4位。併映は特撮短編映画「巨神兵東京に現わる 劇場版」(監督:樋口真嗣、製作:スタジオジブリ)。
 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編]始まりの物語2012「魔法少女まどか☆マギカ」TVシリーズの紹介文を参照。「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ」3部作の第1部(130分)。TVシリーズの第1話(鹿目まどかと暁美ほむらの出会い)から第8話(美樹さやかの魔女化)を再編集し、新規作画を交えた総集編。映像と音響は全体的に作り直されており、キャラクターの声も再アフレコされている。オープニングと魔法少女の変身シーンは完全新規。総監督は新房昭之。シリーズ構成・脚本は虚淵玄。監督は宮本幸裕。アニメーション制作はシャフト。
 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編]永遠の物語2012「魔法少女まどか☆マギカ」TVシリーズの紹介文を参照。「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ」3部作の第2部(109分)。TVシリーズの第9話(美樹さやかと佐倉杏子の死)から最終話(第12話)(鹿目まどかが魔法少女になり、宇宙が再構築される)を再編集し、新規作画を交えた総集編。前編と同様に映像と音響は全体的に作り直されており、キャラクターの声もTVシリーズの第10話相当部分(暁美ほむらの過去話)以外は再アフレコされている。オープニングは前編と同じ。第9話〜最終話は重要なエピソードが多いため、後編はほぼTVシリーズに沿っており、カットされたシーンは殆どない。TVシリーズと同様に第10話相当部分の後にTVシリーズのオープニングが挿入されている。総監督は新房昭之。シリーズ構成・脚本は虚淵玄。監督は宮本幸裕。アニメーション制作はシャフト。
 おおかみこどもの雨と雪2012「サマーウォーズ」に続く、細田守監督のオリジナル長編アニメ映画の第2作(117分)。オオカミの血を引く2人の子供を13年に渡って育てる女性を主人公に、子育ての苦労と喜び、子供の自立と親離れを描いたファンタジードラマ。東京の大学に通っている花はある青年と出会い恋に落ちるが、青年は絶滅したニホンオオカミの血を引く「おおかみおとこ」だった。花は娘の雪とその弟の雨を出産するが、青年は突然亡くなってしまう。花は小さな田舎町に移り住み、女手一つで2人の「おおかみこども」を育てる。この映画については、母性を美化・理想化しているという批判もあるが、「時をかける少女」や「サマーウォーズ」等の細田作品と同様に、純化されたファンタジーの世界として受け入れることができれば楽しめる作品である。原作・監督は細田守。脚本は奥寺佐渡子・細田守。キャラクターデザインは貞本義行。企画・制作はスタジオ地図。プロダクション協力はマッドハウス。2012年度邦画興行収入第5位。
 ドラえもん のび太と奇跡の島 アニマル アドベンチャー2012ドラえもん映画の32作目(99分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第7作。藤子・F・不二雄の原作漫画「ドラえもん」の短編「モアよ、ドードーよ、永遠に」(てんとう虫コミックス17巻)が原案のオリジナル・ストーリー。絶滅した動物たちが暮らす島が舞台の冒険活劇。のび太とドラえもんは太古のニュージーランドで大型のカブトムシを捕らえようとするが、誤ってジャイアントモアを捕まえてしまう。のび太たちはジャイアントモアを、絶滅動物を保護している未来の島、ベレーガモンド島へ連れていく。そこは「ゴールデンヘラクレス」と呼ばれる黄金のカブトムシの力に守られた不思議な島だった。のび太たちは島で、のび太にそっくりの少年ダッケやロッコロ族の少女、コロンと出会い、楽しい時を過ごすが、悪の商人シャーマン一味がゴールデンヘラクレスを狙って島を襲う。「21エモン」のゴンスケがゲストキャラクターとして出演。感傷的な演出は前作と同様。過去のドラえもん映画のパターンをなぞりつつ、絶滅動物や親子の絆のテーマなどの要素を寄せ集めたような作品で、映画としてのまとまりや独自性には欠けている。原作は藤子・F・不二雄。監督は楠葉宏三。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2012年度邦画興行収入第6位。
Good!009 RE:CYBORG2012石ノ森章太郎のSF漫画「サイボーグ009」(1964年連載開始)が原作の3DCGアニメ映画(103分)。原作の未完の2編、『天使編』と『神々との闘い編』に着想を得たオリジナルストーリー。2013年の世界が舞台。かつて世界を危機から救った9人のサイボーグ戦士たちは各々の祖国に帰還していた。その1人である島村ジョー(009)は、過去の記憶を失ったまま、東京で高校生として生活していた。世界各地で連続ビル爆破事件が発生したため、サイボーグ戦士たちはギルモア博士に召集され、再び集結する。「人間に内在する神々」というテーマは秘教的で、ストーリーは分かりやすいとはいえないが、手描きの2Dセルアニメのように見えるキャラクターが躍動する斬新な3D映像は見ごたえあり。脚本・監督は神山健治(「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「東のエデン」監督)。アニメーション制作はProduction I.G/サンジゲン。
 ももへの手紙2012沖浦啓之監督、プロダクションI.G制作の長編アニメ映画(120分)。瀬戸内海の小さな島を舞台に家族の愛を描いたハートウォーミングなファンタジードラマ。小学6年生の少女、宮浦ももは父親を亡くし、母親の宮浦いく子とともに東京から親戚が住む瀬戸内海の港町、汐島に移り住む。慣れない環境に戸惑うももだったが、ある日、イワ・カワ・マメという3匹の不思議な妖怪"見守り組"に出会い、妖怪たちはモモの家の屋根裏に住み着いてしまう。沖浦的なリアル系作画による映像は見ごたえあり。宮崎駿の「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」を好む方におすすめ。「汐島」は広島県呉市の大崎下島をモデルにした架空の島。原案・監督・脚本・絵コンテは沖浦啓之(「人狼 JIN-ROH」監督。「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」「イノセンス」キャラクターデザイン・作画監督)。キャラクターデザインは沖浦啓之・安藤雅司(「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」作画監督)。作画監督は安藤雅司。アニメーション制作はプロダクションI.G。第16回ニューヨーク国際児童映画祭・長編大賞、第14回フューチャーフィルム映画祭(イタリア)・プラテナグランプリ受賞作品。
 ねらわれた学園2012眉村卓のSFジュヴナイル小説「ねらわれた学園」(1973年刊)が原作のアニメ映画。原作の小説は何度もTVドラマ化・実写映画化されている人気作品だが、アニメ化は本作が初めて。このアニメ版は現代を舞台にした翻案であり、かつ原作の続編でもある。神奈川県鎌倉市の中学校に通う少年、関ケンジは生徒会書記の少女、春河カホリに心を惹かれるが、ケンジの幼馴染の少女、涼浦ナツキはケンジに密かに心を寄せていた。カホリは転校生の京極リョウイチに心を惹かれてゆくが、京極が現れてから、学園で不思議な出来事が起こり始める。原作小説のSF・サスペンス要素は希薄で、青春恋愛群像劇に焦点を絞っている。漫画的で溌剌としたキャラクターの動きと、光の処理を強調した新海誠作品的なキラキラした映像が印象的。細田守の「時をかける少女」(2006年)のような純愛ファンタジーを好む方におすすめ。監督は中村亮介(「魍魎の匣」監督)。アニメーション制作はサンライズ(第8スタジオ)。
Good!アシュラ2012ジョージ秋山の漫画「アシュラ」(1970-1971年「週刊少年マガジン」連載)が原作のCGアニメ映画(75分)。「人を殺して食ってでも生き延びようとする極限状態での人間の本性の哀しさ」、「母親が我が子を殺して食うような世界で、我々は果たして生きる価値を見出せるのか」、という根源的なテーマを原作漫画から継承し、ヴァイオレンス/サヴァイヴァル・アクション時代劇に仕立てた良作。15世紀中期の日本が舞台。相次ぐ洪水、旱魃、飢饉で京都が荒野と化し、日本史上最大の内戦、応仁の乱により膨大な死者が出た時代。ケダモノのように生き延びていた少年アシュラは、法師や若狭という名の少女との交流を通じて徐々に人間性に目覚めてゆく。トゥーンシェーディングとエッチングを導入した手描き風のCGによる、動く水彩画のような斬新なアニメーション技法と、大迫力のアクションシーンが見どころ。監督はさとうけいいち(「鴉-KARAS-」「TIGER & BUNNY」監督)。アニメーション制作は東映アニメーション。
 伏 鉄砲娘の捕物帳2012桜庭一樹の小説「伏 贋作・里見八犬伝」(2010年に文藝春秋より刊行)が原作の長編アニメ映画(110分)。原作は曲亭馬琴の読本「南総里見八犬伝」(1814-1842年刊行)を下敷きにして、メタフィクション構造と映画「ブレードランナー」のレプリカント狩りのイメージを導入した伝奇小説。アニメ映画版は小説版の登場人物の1人である猟師の少女、大山浜路を主人公として小説版を翻案したもの。舞台は架空の水都、江戸。幕府は「伏」と呼ばれる、人の生珠(いきだま)を喰らう半人半犬の者たちに高額の懸賞金をかけていた。浪人の大山道節は、山で猟師をしていた妹の浜路を伏狩りのために江戸に呼び寄せる。江戸にやって来た浜路は、犬の面をつけた白い髪の青年、信乃に出会う。暴力アクションと王道のラヴロマンスを含む娯楽時代劇。江戸情緒とモダニズムが混在する奇妙な世界観が特徴。監督は宮地昌幸(「亡念のザムド」監督)。脚本は大河内一楼。ビジュアルイメージはokama。人物設計・総作画監督は橋本誠一。アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。
 グスコーブドリの伝記2012宮沢賢治の童話「グスコーブドリの伝記」(1932年)を、「銀河鉄道の夜」(1985年)のメインスタッフがアニメ化したファンタジー映画(108分)。グスコーブドリはイーハトーヴの森で両親と妹のネリと幸せに暮らしていたが、冷害と飢饉によって家族と離別してしまう。てぐす(天蚕糸)工場やオリザ畑(稲田)で働いた後、ブドリはイーハトーヴ市の火山局で技師として働き始めるが、冷害が再びイーハトーヴを襲う。メインキャラクターは「銀河鉄道の夜」と同様に擬人化された猫として描かれている。物語と世界観は「グスコーブドリの伝記」だけではなくその原型である「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」(1922年頃)にも基づいており、「銀河鉄道の夜」の世界ともリンクしている。原作に忠実な映像化ではなく、原作よりもファンタジー色が強い。監督・脚本は杉井ギサブロー(「銀河鉄道の夜」「あらしのよるに」監督)。キャラクター原案はますむらひろし(「銀河鉄道の夜」漫画・原案)。キャラクターデザイン・総作画監督・アニメーション演出は江口摩吏介(「銀河鉄道の夜」「あらしのよるに」キャラクターデザイン・作画監督)。アニメーション制作は手塚プロダクション。「グスコーブドリの伝記」は1994年に最初のアニメ映画化作品(監督:中村隆太郎、制作:あにまる屋)が公開されており、本作は2回目のアニメ映画化である。
 放課後ミッドナイターズ2012福岡を拠点に活動する映像作家の竹清仁が、2007年の短編映画「放課後ミッドナイト」を基に制作した、長編監督デビュー作となる3DCGアニメ映画(96分)。真夜中の学校が舞台のスラップスティック・アクションコメディー/ファンタジー/アトラクション・ムービー。3人の悪ガキ幼稚園児、マコ・ミーコ・ムツコは聖クレア小学校を見学し、理科室で人体模型のキュンストレーキを発見する。3人はキュンストレーキにいたずらして飾り立ててしまう。激怒したキュンストレーキは、相棒の骨格標本のゴスとともに、復讐計画「放課後ミッドナイトパーティー」を立案する。監督は竹清仁。脚本は小森陽一(漫画「海猿」原案)・竹清仁。制作はアマゾンラテルナ・KOO-KI・モンブラン・ピクチャーズ。日本・台湾・シンガポール・香港・韓国のアジア5地域で同時公開。2013年アヌシー国際アニメーション映画祭公式上映作品。
 虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜2012川口雅幸の同名の小説(2004-2005年に個人ウェブサイトで連載)が原作の長編アニメ映画(105分)。1970年代の山奥の村にタイプスリップした少年が主人公のノスタルジックなファンタジー。父親を交通事故で亡くしていた小学6年生のユウタは、夏休みに父親との思い出の場所である山奥のダムに昆虫採集に向かう。ユウタはそこで、まだダムに沈む前の1977年の村にタイムスリップしてしまい、少女さえ子や少年ケンゾーなどの仲間たちともう一つの夏休みを体験する。郷愁感あふれるファンタジーであり、甘く切ない恋物語でもある印象的な映画。CGを一切使わない、毛筆のような太い描線の作画による手作り風の映像が独特。監督は宇田鋼之介(TVアニメ「ONE PIECE」シリーズディレクター。「ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険」「ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵」監督)。キャラクターデザイン・作画監督は森久司(「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」作画監督)。アニメーション制作は東映アニメーション。
 劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士 ケルディオ2012「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター ベストウイッシュ」(2010年放映開始)の劇場版第2作でありポケモン映画の第15作目(70分)。ローシャンを目指して山沿いを走る列車で旅をしていたサトシ一行は、「聖剣士」(コバルオン・ビリジオン・テラキオン)の下で修行中のポケモン、ケルディオに出会う。聖剣士になるため、ケルディオは地上最強のドラゴンポケモン、キュレムに戦いを挑むが、キュレムに圧倒され、聖剣士たちはキュレムに氷漬けにされてしまう。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。同時上映は短編映画「メロエッタのキラキラリサイタル」。2012年度邦画興行収入第7位。2012年にアメリカのカートゥーンネットワークで「Pokemon the Movie: Kyurem vs. the Sword of Justice」というタイトルで放送された。
 名探偵コナン 11人目のストライカー2012「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第16作(110分)はサッカーとJリーグを題材にした推理アクション。江戸川コナンが、Jリーグの試合が行われるスタジアムに爆弾を仕掛け、私立探偵の毛利小五郎に爆破予告の電話をかけてくる連続爆弾事件の犯人と対決する。三浦知良(横浜FC)、遠藤保仁(ガンバ大阪)他のJリーグの選手が脇役として実名で登場し、本人たちが声優として出演している。監督は静野孔文。総監督は山本泰一郎。アニメーション制作はTMS/V1Studio。2012年度邦画興行収入第9位。
 ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-2012「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。「NARUTO -ナルト-」TVアニメシリーズの劇場版第9作(109分)。第2期「NARUTO -ナルト- 疾風伝」の劇場版としては第6作。原作者の岸本斉史自らが企画・ストーリー・キャラクターデザインを手がけた完全新作。家族の絆をテーマにした忍者バトルアクション映画。ナルトの父、波風ミナトは九尾(魔獣)を生後間もないナルトに封印し、妻のうずまきクシナとともに自らの命と引き換えに木ノ葉の里を守った。それから10数年後、仮面の男(うちはマダラ)が九尾を狙ってナルトとサクラを異世界に飛ばしてしまう。そこは人々が正反対の性格を持ち、ナルトの両親が生きている架空の世界だった。家庭を知らずに育ったナルトの境遇に関する泣かせるストーリーと、九尾対九尾の迫力あるバトルシーンが見どころ。監督は伊達勇登。アニメーション制作はstudioぴえろ。
 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス2012「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第20作(111分)は、太陽系を舞台にしんのすけの妹のひまわりを巡って野原一家と宇宙人たちが繰り広げる騒動を描いたアクションコメディー。ひまわりがしんのすけのおやつのプリンを食べてしまい、しんのすけはひまわりと喧嘩する。突然謎の男2人組が現れ、しんのすけは彼らにひまわりを預けるという契約書にサインしてしまう。彼らは野原一家をUFOでひまわり星に連れ去る。ひまわり星の大王サンデー・ゴロネスキーは、地球とひまわり星を存亡の危機から救うために、ひまわりがこの星の姫になる必要がある、という。前半に宇宙人たちが歌うミュージカル風のシーンが少しある。宇宙の空間ゲート内でしんのすけが夢を見るシーンで、過去の映画19作品に登場したヒロイン総勢17人が登場する。監督は増井壮一。シンエイ動画制作。
 ストライクウィッチーズ 劇場版2012「ストライクウィッチーズ」TVシリーズ第1期の紹介文を参照。TVシリーズ第2期の終わりから2ヵ月後の世界を舞台にウィッチたちの新たな戦いを描いた新作の劇場版(97分)。1945年、魔法力を失った宮藤芳佳は扶桑皇国で医者を目指して勉強していた。芳佳は軍医少尉として欧州に留学し医学を学ぶため、護衛として随行する服部静夏軍曹とともに欧州に向かうが、その頃欧州各地ではネウロイに不穏な動きが現れ始めていた。スピード感と迫力あふれるミリタリーアクション・空中戦のシーンが見どころ。TVシリーズのファンは楽しめる内容。キャラクターデザイン・監督は高村和宏。アニメーション制作はAIC。エンディングクレジットの後に「つづく」の文字が表示され、続編の存在が示唆されている。
 映画 プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち2012TVアニメ「プリキュア」シリーズの第9作、「スマイルプリキュア!」の放映中に公開された劇場用長編映画(70分)。歴代プリキュア総勢28人が出演するオールスター映画だが、DX3部作とは異なり、「スマイルプリキュア!」「スイートプリキュア♪」と本作オリジナルのキャラクターが中心の感動的なストーリーが見どころ。「映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!」の後日談にあたる物語で、横浜のみなとみらいの街が舞台。転校生で友達のいない女子中学生、坂上あゆみは謎の生き物に出会う。あゆみはこの生き物を「フーちゃん」と名付け、仲良しになるが、この生き物はプリキュアが倒した怪物「フュージョン」のかけらだった。フーちゃんはあゆみの嫌いなものを何でも飲み込み、横浜の街を破壊しようとする。エンディングは「スマイルプリキュア!」のエンディングテーマ曲「イェイ!イェイ!イェイ!」に合わせて28人のプリキュアが踊るCGダンスパート。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 スマイルプリキュア! 絵本の中はみんなチグハグ!2012TVアニメ「プリキュア」シリーズの第9作、「スマイルプリキュア!」の劇場用長編映画(70分)。絵本の世界が舞台のオリジナル・ストーリー。5人のプリキュア(星空みゆき/キュアハッピー、日野あかね/キュアサニー、黄瀬やよい/キュアピース、緑川なお/キュアマーチ、青木れいか/キュアビューティ)は、「世界の絵本大博覧会」の会場で不思議な少女、ニコと出会う。ニコは5人を絵本の世界に招待するが、そこは「シンデレラ」「一寸法師」「西遊記」「浦島太郎」「桃太郎」などの様々なおとぎ話の物語が入り乱れた、混乱した世界だった。エンディングクレジットの後にCGダンスパートあり。監督は黒田成美。アニメーション制作は東映アニメーション。
 劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-2012「TIGER & BUNNY」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第1弾(93分)はTVシリーズの第1話・第2話をベースに新作カットや第2話と第3話の間に起こった新作エピソードを盛り込んだもの。虎徹とバーナビーがコンビを組み始めて間もない頃の話。TVシリーズの冒頭部分をベースにしているので、TVシリーズを観ていない人も「TIGER & BUNNY」の世界への導入として鑑賞できる。街の平和の象徴である「スタチュー・オブ・ジャスティス」を盗み出し、遊園地に逃げ込んだNEXT、ロビン・バクスターをヒーローたちが追撃する後半の新作エピソードがクライマックス。TVシリーズでは描かれなかった全ヒーローの変身シーンもあり。監督は米たにヨシトモ(「勇者王ガオガイガー」「ベターマン」監督。TVシリーズ第1話の絵コンテを担当)。制作はサンライズ。
Good!ONE PIECE FILM Z(ワンピース フィルム ゼット)2012「ONE PIECE」劇場版第1作の説明文を参照。劇場版第12作(108分)は原作漫画の「最後の海 新世界編」が舞台のオリジナル・ストーリー。元海軍大将で「NEO海軍」総帥のゼット(ゼファー)は海軍基地から「ダイナ岩」(兵器のようなエネルギーを持つ鉱物)を奪い、ダイナ岩で3つの「エンドポイント」(マグマ溜り)を破壊して全海賊を抹殺しようとする。新世界の海を舞台に、海軍・NEO海軍・麦わらの一味(モンキー・D・ルフィ、ロロノア・ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジ、トニートニー・チョッパー、ニコ・ロビン、フランキー、ブルック)の三つ巴の死闘が繰り広げられる。アクションシーンの見せ場が多く、バトルアクション映画としては非常に充実した内容。ゼットは敵役だが男気溢れる魅力的なキャラクターで、殆どゼットが主役のように見える。総合プロデューサーは原作者の尾田栄一郎。監督は長峯達也。アニメーション制作は東映アニメーション。カナダのシンガーソングライター、アヴリル・ラヴィーンが主題歌を歌っている。2013年度邦画興行収入第2位。
 それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島2012TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第24作(46分)。2011年の東日本大震災の経験を反映し、「復興」をテーマにした映画。南の海にあるバナナ島からアンパンマンたちにバナナ祭りの招待状が届く。バナナ島には少しわがままだが元気いっぱいの少女、バンナ女王とたくさんのバナナマンたちが住み、島はいつもおいしいバナナであふれていたが、バナナ山から冷たい風が吹いてバナナが全部枯れてしまう。バナナ島を救うため、アンパンマンたちはバナナ山に向かうが、氷の怪物「こおりおに」が地下から現れる。アンパンマンとばいきんまんの戦いが一切なく、ばいきんまんが比較的善良な役柄を演じている点で例外的な映画。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン リズムでてあそび アンパンマンとふしぎなパラソル」。
 それいけ!アンパンマン リズムでてあそび アンパンマンとふしぎなパラソル2012「それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島」の同時上映作品(21分)。歌と手遊びを含む短編映画。双子のカバの女の子、シドロとモドロはでんでん一座の公演のショーのためにダンスの練習をしていたが、うまく踊れずに自信をなくしていた。バタコさんの提案で、ダンスが上手なパラソルパラコさんにダンスを教えてもらうためにパラソルランドに向かう。一方、ドキンちゃんもパラコさんにダンスを教わるためにばいきんまん、ホラーマン、コキンちゃんとともにパラソルランドに向かう。原作はやなせたかし。監督は篠原俊哉。アニメーション制作は東京ムービー。
 ハルのふえ2012やなせたかしの絵本「ハルのふえ」(2009年刊行)が原作の中編アニメ映画(48分)。3本立て映画「やなせたかしシアター」として2本の短編、「アンパンマンが生まれた日」、「ロボくんとことり」(2008年のOVAのデジタルリマスター版)とともに公開。タヌキの母と人間の少年の親子愛を描いたファンタジー・ドラマ。タヌキのハルは人間の赤ちゃんを拾い、パルと名付ける。ハルは人間の母親に化けてパルを育てる。パルはハルに倣って草笛を吹き始める。著名な音楽家のチョコパンに才能を見出されたパルは、音楽の勉強をするために都会へ出てゆく。パルはフルートの演奏家を目指すが、ある出来事がきっかけでハルは姿を消してしまう。原作はやなせたかし。監督は川又浩。アニメーション制作はアンサー・スタジオ。
 アンパンマンが生まれた日2012TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の第1話「アンパンマン誕生」をベースにしたミュージック・ヴィデオ風の短編映画(10分)。3本立て映画「やなせたかしシアター」にて公開。アンパンマンが生まれる前のジャムおじさんとバタコさんの生活、アンパンマン誕生の経緯(いのちの星がパン工場に降り注ぎ、心を持ったアンパン、アンパンマンが生まれる)、アンパンマンの幼少期が描かれる。原作はやなせたかし。監督は川又浩。アニメーション制作はアンサー・スタジオ。
Good!劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語2013「魔法少女まどか☆マギカ」TVシリーズの紹介文を参照。「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ」3部作の第3部(116分)。前2作の続編として制作された完全新作で、人間としての鹿目まどかの存在を取り戻そうとする暁美ほむらの闘いを描く。鹿目まどかが人間としての存在を失い、魔女の誕生を抑制し続ける神のような存在、「円環の理」となって宇宙を再構築した後の世界が舞台。見滝原の街では5人の魔法少女たち(鹿目まどか、美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子、暁美ほむら)が「ナイトメア」と呼ばれる怪物と戦いながら充実した日々を送っていた。自分たちの戦いに違和感を覚えたほむらは、杏子とともに調査を始め、自分たちの記憶が改竄されており、見滝原が魔女によって作られた結界(閉鎖空間)であることに気づく。自己犠牲と宗教的救済の物語としてのTVシリーズの結末に叛逆するプロットと、劇団イヌカレーの設計・演出によるダークな映像美が見どころ。各キャラクターやバトルアクションの見せ場も豊富。総監督は新房昭之。脚本は虚淵玄。監督は宮本幸裕。アニメーション制作はシャフト。本作の内容を再現した漫画版(作画:ハノカゲ)もある。
 サカサマのパテマ2013「イヴの時間」(2008-2010年)に続いて吉浦康裕とスタジオ六花が制作した長編アニメ映画(99分)。互いに重力の方向が反対の2つの世界(地上と地下)が舞台のSF冒険ファンタジー。重力をエネルギーに変換する実験が失敗し、人々が空に落ちてゆく大災害が発生した後の世界。重力が逆転した人々は地下で生活することを余儀なくされ、地上では独裁者イザムラと治安警察がアイガ君主国を支配していた。アイガに住む少年エイジは地下から降ってきた少女パテマと出会い、地下と空の秘密を探る2人の冒険が始まる。設定は2012年のフランス・カナダ共同制作のSF恋愛映画「アップサイドダウン 重力の恋人」に似ている。ハードなSFではなく、宮崎駿作品(「未来少年コナン」「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」)のような少年少女の恋愛物語(ボーイミーツガール)を絡めた古典的な冒険ファンタジー。物語の結末にどんでん返しあり。原作・脚本・監督は吉浦康裕(「ペイル・コクーン」「イヴの時間」監督)。アニメーション制作はアスミック・エースとスタジオ六花。漫画版(toi8)と小説版(涌井学)もある。映画本編の序章に当たるエピソード「サカサマのパテマ Beginning of the day」(4話)が2012年にGyaO!とニコニコ動画で配信されている。
 風立ちぬ2013宮崎駿が自身の漫画「風立ちぬ」(2009-2010年「月刊モデルグラフィックス」連載)を原作として監督し、スタジオジブリが制作した長編アニメ映画(126分)。零戦を含む第2次世界大戦中の戦闘機の設計者として知られる航空技術者の堀越二郎(1903-1982年)の半生を、堀辰雄の小説「風立ちぬ」のエピソードも盛り込んで描いたオリジナルのストーリー。イタリアの航空技術者、カプローニを尊敬する堀越二郎は、美しい飛行機を作りたいという野望を抱いて戦闘機の設計の仕事をしていた。二郎は軽井沢での休暇中に、かつて関東大震災の発生時(1923年)に出会った少女、里見菜穂子と再会し、菜穂子が結核を患って療養中であることを知る。大人向けの恋愛映画。戦前の日本を舞台にした、史実を含む物語ではあるが戦争をリアルに描いた作品ではなく、宮崎の個人的な夢想と戦闘機への偏愛を美的な恋愛物語、ファンタジー・ロマンスに仕立てた作品であり、そのナルシシズムやロマンティシズムに対しては批判もある。「新世紀エヴァンゲリオン」他の作品で知られるアニメーション監督の庵野秀明が主役の堀越二郎の声を演じている。シンガーソングライターの荒井由実の曲「ひこうき雲」が主題歌として使用されている。原作・脚本・監督は宮崎駿。作画監督は高坂希太郎。2013年度邦画興行収入第1位。
 ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)2013ドラえもん映画の33作目(104分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第8作。藤子プロとむぎわらしんたろう(漫画版の作者)が共同で作った企画を元にしたオリジナルのストーリー。未来の世界(22世紀)の「ひみつ道具博物館」が舞台の物語で、アーサー・コナン・ドイルの推理小説「シャーロック・ホームズ」シリーズに由来する探偵物の要素を含んでいる。冒険活劇の要素はあるがコメディー色が強く、悪役キャラクターは登場しない。旧来のドラえもん映画のフォーマットから外れた異色作。ドラえもんは謎の男、怪盗DX(デラックス)に鈴を盗まれてしまう。のび太は「シャーロック・ホームズセット」を使い、手がかりが未来の「ひみつ道具博物館」にあることを知る。「ひみつ道具博物館」を訪れたドラえもん一行は、ガイドで見習い道具職人の少年、クルト・ハルトマンに博物館を案内してもらうが、怪盗DXが現れ、博物館からひみつ道具を次々と盗んでしまう。原作は藤子・F・不二雄。監督は寺本幸代。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2013年度邦画興行収入第3位。
 かぐや姫の物語2013「ホーホケキョ となりの山田くん」(1999年)以来14年ぶりの高畑勲監督作品となる長編アニメ映画(137分)。日本最古の物語文学とされる「竹取物語」(9〜10世紀に成立)が原作のファンタジー。ストーリー展開は概ね原作に忠実だが、現代的な視点からの独自の解釈(女性の主体性や地上の生の尊さなど)とオリジナルのキャラクターを加えた翻案となっている。光り輝く竹の中から竹取の翁によって発見され、翁夫婦によって育てられた少女かぐや姫の物語。かぐや姫は美しい女性に成長し、5人の求婚者を退け、満月の夜に月へと帰ってゆく。アニメーターの田辺修の作風を全面的に生かした、スケッチ風の描線と水彩画のような淡い色彩による、「動く絵画」のような手作り風の映像が見どころ。原案・監督は高畑勲。脚本は高畑勲・坂口理子。人物造形・作画設計は田辺修(「ホーホケキョ となりの山田くん」絵コンテ・演出)。制作はスタジオジブリ。坂口理子によるノベライズ版もある。
 名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)2013「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第17作(110分)は、海上自衛隊のイージス艦を舞台にしたスパイミステリ。防衛省と海上自衛隊の全面協力により製作。江戸川コナン一行は京都府の舞鶴港でイージス護衛艦「ほたか」の体験航海に参加するが、未確認物体が艦体に接近し、艦内では自衛官の左腕が発見される。「X」と呼ばれる某国のスパイが艦内に侵入していることを知ったコナンは、警察や自衛官たちとともにスパイの陰謀に立ち向かう。中盤に毛利蘭のアクションシーンあり。監督は静野孔文。脚本は櫻井武晴(実写のTVドラマ「相棒」「ATARU」脚本)。アニメーション制作はTMS/V1Studio。2013年度邦画興行収入第4位。
 劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒2013「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター ベストウイッシュ」(2010-2013年放映)の劇場版第3作であり最終作。ポケモン映画の第16作目(72分)。サトシ一行はニュートークシティでポケモンのための最新の居住施設、ポケモンヒルズを訪れ、3億年前に絶滅したが人間によって化石から復元され、機械的に改造されたポケモン、ゲノセクトに出会う。ゲノセクトと同様に人工的に作られたポケモンであるミュウツーはゲノセクトを救おうとするが、ゲノセクト軍団は周囲のすべてを敵と見なして攻撃し、ミュウツーはゲノセクトと戦うことを余儀なくされる。本作のミュウツーは「劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」(1998年)のミュウツーとは別の個体。「ミュウツーの逆襲」よりもシンプルで子供向けの作品。CGとエフェクトを駆使した映像は豪華。ミュウツーとゲノセクトのバトルアクション場面が見どころ。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM。2013年度邦画興行収入第7位。2013年にアメリカのカートゥーンネットワークで「Pokemon the Movie: Genesect and the Legend Awakened」というタイトルで放送された。本作の序章として制作されたスペシャル短編アニメ「ミュウツー 〜覚醒への序章(プロローグ)〜」が本作の公開前にTV放映された。同時上映は短編映画「ピカチュウとイーブイ☆フレンズ」。
 リトルウィッチアカデミア2013文化庁の若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ2013」参加作品として制作された4つの短編アニメ映画(各25分)の1つ。TRIGGER制作の初の劇場作品であり吉成曜の初監督作品。魔法学校が舞台のファンタジー。アツコ・カガリ(アッコ)は魔女の家系ではなく日本の一般家庭の出身だったが、幼い頃にショーで見た魔女シャイニィシャリオに憧れて、ヨーロッパの魔女育成の名門校、ルーナノヴァ魔法学校に入学する。アッコはホウキにもうまく乗れず、クラスメイトで優等生のダイアナ・キャベンディッシュに見下されるが、地下迷宮での実習で、ルームメイトで親友のロッテ・ヤンソン、スーシィ・マンババランとともに、宝探しの課題に奮闘する。躍動的に動くキャラクターとダイナミックなアクションを含む娯楽作品。監督は吉成曜(「新世紀エヴァンゲリオン」メカ作監・原画、「天元突破グレンラガン」メカデザイン・原画、「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」コンセプトアート)。アニメーション制作はTRIGGER。続編の映画「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」(2015年)、漫画版もある。
 劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。2013TVシリーズ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の紹介文を参照。劇場版(99分)は基本的には総集編だが、TVシリーズの重要な場面に新作パート(TVシリーズでは描かれなかった過去のエピソードと、TVシリーズの後日談)を加え、時系列を分解して再構成した作品。副題は「めんまへの手紙」。芽衣子(めんま)が成仏した夏の日から1年後。めんまが遺した手紙と各人が書いためんま宛ての手紙を焼く「お焚き上げ」を企画した「超平和バスターズ」のメンバー5人に、めんまとの思い出がよみがえる。TVシリーズのファンが物語を振り返って再び感動するための映画で、TVシリーズを観ていないと感情移入するのは難しい。原作は超平和バスターズ(長井龍雪・岡田磨里・田中将賀)。監督は長井龍雪。脚本は岡田磨里。キャラクターデザイン・総作画監督は田中将賀。アニメーション制作はA-1 Pictures。
 劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ2013TVシリーズ「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」の紹介文を参照。劇場版(89分)はTVシリーズ(トゥルーエンド)と第25話(スペシャル)の物語の後に起こった事件を描いた完全新作。数限りない過去改変と世界線の移動を経て、岡部倫太郎は椎名まゆりと牧瀬紅莉栖の死を回避するシュタインズゲート世界線に到達し、研究所のメンバーたちと幸せな日々を送っていたが、岡部はその代償として別の世界線に飛ばされてしまう。岡部の存在と記憶が失われた世界で、紅莉栖は「何か足りないもの」を取り戻すためにある決断を迫られる。メインヒロインの牧瀬紅莉栖の視点から描かれた追加エピソードで、単独の映画としては脚本が弱いが、TVシリーズのファンはラヴストーリーとしての「STEINS;GATE」の世界に浸ることができる。原作は志倉千代丸/MAGES./Nitroplus。総監督は佐藤卓哉・浜崎博嗣。監督は若林漢二。アニメーション制作はWHITE FOX。
 劇場版 空の境界 俯瞰風景3D2013「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。2Dアニメ映画「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」(2007年)を3D立体視化した作品(49分)。IMAGICAの協力によりufotableが制作。背景の奥行き感など、それなりの雰囲気はあるが、手描きを含む2Dアニメの3D変換のため、キャラクターは平坦であり、3D映画としての立体感には欠けている。2D版と3D版のどちらを観るべきかは好みによる。3Dプロジェクトディレクターは近藤光(アニメプロデューサー。ufotable代表取締役)・寺尾優一(ufotable撮影監督)。アニメーション制作はufotable。同時上映は短編映画「Fate/ゼロカフェ」。
 劇場版 空の境界 未来福音2013「劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景」の紹介文を参照。奈須きのこの伝奇小説・ライトノベルシリーズ「空の境界」のサイドストーリー(小説2話、漫画3話)として2008年に発表された「空の境界 未来福音」の小説部分をアニメ映画化した作品(88分)。時系列的には第3章と第1章の間の1998年の出来事を描いたものだが、その前後の場面(1996年と2010年)も含まれている。1998年8月、「直死の魔眼」を持つ少女、両儀式は未来を視る能力を持つ連続爆弾魔の倉密メルカに命を狙われる。その頃黒桐幹也は、礼園女学院の生徒で同じく未来を視る能力を持つ瀬尾静音に偶然出会う。アクションの見せ場や単独の映画としてのまとまりはあまりないが、全7章を観た観客にとっては番外編として楽しめる内容。監督は須藤友徳。アニメーション制作はufotable。同時上映は「未来福音」の漫画部分をアニメ化した短編「劇場版 空の境界 未来福音 extra chorus」(32分)。
 映画 クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!2013「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第21作(95分)は、「食」をテーマにした、かすかべ防衛隊が中心の子供向けのコミカルな冒険物語。かすかべ防衛隊(野原しんのすけとその友だち、風間くん、ネネちゃん、マサオくん、ボーちゃん)は、「ソースの健」が作るバカうまソースやきそばを食べるために、春日部のビッグイベント「B級グルメカーニバル」に子供たちだけで行くことにするが、道中で謎の女性から伝説のソースをソースの健に届けることを依頼される。かすかべ防衛隊はソースを持ってイベント会場に向かうが、山の中に迷い込んでしまい、B級グルメを滅ぼそうとする組織「A級グルメ機構」がソースを奪おうとする。湯浅政明が6年ぶりに原画を担当したシークエンスあり。監督は橋本昌和。シンエイ動画制作。
 映画 プリキュアオールスターズNewStage2 こころのともだち2013TVアニメ「プリキュア」シリーズの第10作、「ドキドキ!プリキュア」の放映中に公開された劇場用長編映画(71分)。歴代プリキュア総勢32人が出演するオールスター映画だが、ストーリーはゲストキャラクター(妖精たち)と「スマイルプリキュア!」、「ドキドキ!プリキュア」の登場人物を中心に展開し、全プリキュアの半数近くは台詞のない群集として登場するだけ。異世界にある妖精学校が舞台。友達がいない泣き虫の妖精エンエンは、自分に唯一話しかけてくれたやんちゃな妖精グレルと行動を共にするようになる。グレルは心の影を映す「影水晶」を発見し、「影水晶」からグレルの影が生まれる。影は「プリキュアパーティ」の招待状でプリキュアたちをおびき寄せ、プリキュアたちから変身アイテムを盗んでしまう。エンディングは「ドキドキ!プリキュア」のエンディングテーマ曲「この空の向こう」に合わせて32人のプリキュアが踊るCGダンスパート。監督は小川孝治。アニメーション制作は東映アニメーション。
 ドラゴンボールZ 神と神2013「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。前作「劇場版ドラゴンボールZ 龍拳爆発!! 悟空がやらねば誰がやる」(1995年)以来18年ぶりに制作された「ドラゴンボールZ」の映画(85分)。「魔人ブウ」編の終結後のエイジ778年、原作漫画の第517話と第518話の間の出来事を描いたオリジナル・ストーリー。原作者の鳥山明が脚本の段階からアニメ制作に深く関わった初めての作品。魔人ブウとの闘いから数年後、破壊神ビルスが長い眠りから目覚め、伝説の戦士「超(スーパー)サイヤ人ゴッド」を探し求めて、付き人のウイスとともに、孫悟空が修行していた界王星を訪れる。悟空はビルスに闘いを挑むが、ビルスに圧倒されて敗北する。ビルスは地球を訪れてブルマの誕生パーティーに乱入し、地球は破壊の危機に瀕する。CGを使ったアクションシーンが見せ場だが、闘いよりも原作が持っていたコミカルで楽しい雰囲気を重視した作品になっている。原作・ストーリー・キャラクターデザインは鳥山明。監督は細田雅弘(「遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ」「デジモンクロスウォーズ」各話演出)。作画監督は山室直儀(「ドラゴンボールZ」「デジモンフロンティア」総作画監督)。アニメーション制作は東映アニメーション。2013年度邦画興行収入第9位。
 SHORT PEACE(ショート・ピース)2013大友克洋とその他のクリエイターたちが「日本」を共通テーマとして監督した4本の短編アニメのアンソロジー(計68分)。オープニングアニメーションの監督は森本晃司。「九十九」(脚本・監督:森田修平)は18世紀が舞台のファンタジーで、男が山中の小さな祠で古道具(捨てられた傘や古着)の物の怪に出会うという話。「火要鎮(ひのようじん)」(脚本・監督:大友克洋)は17世紀の江戸の町が舞台の悲恋物で、商家の娘が火消しになった幼馴染の男へのかなわぬ恋のために大火事を起こすという話。「GAMBO」(監督:安藤裕章)は16世紀末の東北地方を舞台に、白熊と鬼のような化け物との戦いを描いたヴァイオレンス・アクション。大友克洋の短編漫画が原作の「武器よさらば」(脚本・監督:カトキハジメ)は、砂漠の中の廃墟と化した近未来の東京を舞台に、プロテクションスーツを着た5人組の小隊と戦車型無人兵器の遭遇戦を描いた軍事アクション。アニメーション制作はサンライズ(荻窪スタジオ)。3DCGと手描きの2Dアニメによる豪華な映像は一見の価値あり。「火要鎮」と「九十九」はアヌシー国際アニメーション映画祭で短編作品として単独で上映された。「MEMORIES」(1995年)などのオムニバス形式のアニメやアート系アニメーションを好む方におすすめ。バンダイナムコゲームスの「SHORT PEACE 月極蘭子のいちばん長い日」(2014年)は本プロジェクトの1作品として制作された横スクロールアクションゲーム(PS3)。
 寫眞館2013なかむらたかし監督、スタジオコロリド制作の短編アニメーション(17分)。戦前・戦後(明治・大正・昭和)を通して続いた一人の女性と寫眞館の主人の交流を、時代の変遷とともに描いたノスタルジックなフィルム。時は戦前。一組の夫婦が丘の上の寫眞館を訪れる。婦人は恥ずかしそうに下を向いていたが、主人は婦人の笑顔を写真に収める。時を経て、夫婦はムスッとした顔の彼等の愛娘を連れて再び寫眞館を訪れる。短いが深い情趣を湛えた印象的な映画。戯画的なキャラクターデザインとラフな描画を含む絵本風の映像。台詞はなく、音声は音楽(シューベルトのピアノソナタ)と微かな効果音のみ。監督・脚本・原画はなかむらたかし(「AKIRA」作画監督。「パルムの樹」「ファンタジックチルドレン」監督)。アニメーション制作はスタジオコロリド。短編アニメーション「陽なたのアオシグレ」と同時上映。
 陽なたのアオシグレ2013自主制作短編アニメーション「フミコの告白」(2009年)で知られる石田祐康監督による短編アニメーション(18分)。石田の劇場公開デビュー作。思春期の少年の、初恋の相手に対する妄想が入り交じった熱い想いを題材にした作品。小学4年生の内気な男の子、陽向(ヒナタ)はクラスで人気者の少女、時雨(シグレ)のことが大好きだったが、シグレと話をすることができず、彼女のことを思って妄想する日々を送っていた。その後ヒナタはシグレと交流するようになるが、シグレが突然転校することになってしまう。主人公が東京の上空を駆け抜けるアクション・シークエンスが見どころ。監督・脚本は石田祐康。製作はスタジオコロリド。日本のロックバンド、スピッツの曲「不思議」が劇中挿入歌として使われている。短編アニメーション「寫眞館」と同時上映。
 スタードライバー THE MOVIE2013TVシリーズ「STAR DRIVER 輝きのタクト」の紹介文を参照。劇場版(150分)はTVシリーズの総集編で、冒頭と最後に新作パート(計10分未満)が加えられている。総集編部分は、3人の中心人物、ツナシ・タクト、アゲマキ・ワコ、シンドウ・スガタと4人の巫女のドラマに焦点を絞り、TVシリーズのエピソードに繋ぎの新作カットを交えて再編集・再構築したもの。新作パートはTVシリーズの物語の後の出来事を描いており、冒頭の場面では東京・新宿でタクトがタウバーンを操り複数のサイバディと戦っている(背景の説明はない)。基本的にはTVシリーズのファン向けの映画で、TVシリーズを観ていない人にとっては分かりにくいが、シンプルなヒーローロボット・アクション、青春群像劇として観れば楽しめるかもしれない。監督は五十嵐卓哉。脚本は榎戸洋司。キャラクターデザイン・総作画監督は伊藤嘉之。アニメーション制作はボンズ。
 言の葉の庭2013新海誠監督の中編映画(46分)。現代の東京が舞台の密やかな恋の物語。靴職人を目指す男子高校生のタカオ(秋月孝雄)は、雨の日はいつも午前中の授業をサボって日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日タカオはそこで年上の謎めいた女性、ユキノ(雪野百香里)に出会う。ユキノは自分のことを話さなかったが、それ以来2人は雨の日だけの逢瀬を重ねるようになる。実写映画のような写実的な風景の映像が美麗で見ごたえあり。特に雨や水の表現が入念で繊細。本編に登場する日本庭園は新宿御苑(東京都新宿区・渋谷区)がモデル。古代日本の和歌集、万葉集からの2首(第11巻の2513首、2514首)の引用あり。最後のシークエンスで流れる歌「Rain」(歌:秦基博)は大江千里の曲のカヴァー。原作・脚本・監督は新海誠。作画監督・キャラクターデザインは土屋堅一。制作はコミックス・ウェーブ・フィルム。漫画版(作画:本橋翠)、新海誠による小説版もある。
 ハル2013IGポートの子会社としてプロダクションI.Gの6課から独立したWIT STUDIOが手がけた初の劇場作品となる中編アニメ映画(60分)。近未来の京都を舞台に人とロボットの奇跡のラヴストーリーを描いたSF恋愛映画。京都に住む女性、くるみは飛行機事故で恋人のハルを亡くし、生きる力も失って押入れに引きこもってしまう。ケアセンターはヒト型ロボットのキューイチ(Q01)にハルそっくりの外観を与え、「ロボハル」としてくるみの心の支えとなるようにくるみの元へ派遣する。ロボハルは徐々に人間のことを理解しはじめ、くるみも徐々にロボハルに心を開いてゆく。物語の終盤にどんでん返しあり。少女漫画風のキャラクターと繊細なCG技術を駆使した背景美術による美麗な映像と、古風な風情のある古都京都の描写が見どころ。監督は牧原亮太郎(「四畳半神話大系」「ギルティクラウン」各話絵コンテ・演出)。脚本は木皿泉(TVドラマ「すいか」「野ブタ。をプロデュース」脚本)。キャラクター原案は少女漫画家の咲坂伊緒(「ストロボ・エッジ」「アオハライド」)。アニメーション制作はWIT STUDIO。漫画版(作画:綾瀬羽美)、小説版(木皿泉)もある。
 魔女っこ姉妹のヨヨとネネ2013ひらりんの漫画「のろい屋しまい」(「月刊COMICリュウ」2006-2008年連載)の登場人物と世界観をベースとする、現代世界を舞台にしたオリジナルのストーリーによる長編アニメ映画(100分)。魔法少女の冒険を描いたファンタジー映画。「魔の国」に住む魔法使いの姉妹、ヨヨとネネは、呪いをかけたり解いたりする「のろい屋」を営んでいた。ある日ヨヨは異世界(現代の日本)に迷い込み、謎の魔力によって両親が化物に変えられてしまった少年、孝洋に出会う。孝洋はヨヨに両親を元の姿に戻すことを依頼し、ヨヨと孝洋の不思議な冒険が始まる。手描きとCGによる映像は精緻で美しく、キャラクターがかわいらしくて魅力的だが、設定と物語は初見で理解するのは難しい。画面サイズはシネマスコープ。監督は平尾隆之(「 劇場版 空の境界 第五章 矛盾螺旋」監督)。アニメーション制作はufotable。
 映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!? 未来につなぐ希望のドレス2013TVアニメ「プリキュア」シリーズの第10作、「ドキドキ!プリキュア」の劇場用長編映画(71分)。「過去から未来へと受け継がれる愛」をテーマに、プリキュアたちが過去・現在・未来を行き来する物語。相田マナ(キュアハート)はおばあちゃんとママが着たウェディングドレスをもらい、いつか自分がそれを着ることを想像する。そのとき謎の男・マシューが現れ、プリキュアたちを過去に飛ばしてしまう。マナは亡くなったおばあちゃんと飼い犬のマロに再会できたことを喜ぶが、プリキュアたちは幼少時代の郷愁に捕らわれ、思い出の中に閉じ込められてしまう。CGキャラを使用したアクションシーンが見どころ。エンディングは「ドキドキ!プリキュア」の後期エンディングテーマ曲「ラブリンク」に合わせてプリキュアたちが踊るCGダンスパート。監督は伊藤尚往。アニメーション制作は東映アニメーション。
 それいけ!アンパンマン とばせ! 希望のハンカチ2013TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第25作(46分)。2011年の東日本大震災と福島の原発事故後の状況を背景として、「汚染の除去」をモティーフに、「希望」をテーマにした映画。小さな象の男の子、パオは、鼻から大きなハンカチを出して空を掃除するザジおじさんと雲の上で暮らしていた。パオは鼻からハンカチを出す練習をしていたが、うまくできなかった。アンパンマンワールドにやってきたパオはパン作りや牛乳配達に挑戦するがうまくいかず、だいこん役者の「きらきら希望サーカス」への入団にも失敗して自信と希望を失くしてしまう。一方、ばいきんまんは「ばいきんサーカス」のために最新メカ「スゴイゾウ」を造るが、スゴイゾウが「ヨゴスゾウ」に変身し、町中を汚しはじめる。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作は東京ムービー。同時上映は「それいけ!アンパンマン みんなでてあそび アンパンマンといたずらオバケ」。
 それいけ!アンパンマン みんなでてあそび アンパンマンといたずらオバケ2013「それいけ!アンパンマン とばせ! 希望のハンカチ」の同時上映作品(21分)。歌と手遊びを含む短編映画。いたずら好きのオバケトリオ、でろろん・どろろん・ずろろんが町にやってきて、みんなをオバケの姿に変えてしまうが、オバケトリオは子供たちのおゆうぎ会の楽しさに惹かれて一緒に踊りだし、アンパンマンたちと友だちになる。原作はやなせたかし。監督は日巻裕二。アニメーション制作は東京ムービー。
 ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE2013TVスペシャル「ルパン三世vs名探偵コナン」の紹介文を参照。TVスペシャルの続編として制作された劇場アニメ映画(107分)。TVスペシャルとは異なり、日本が舞台で「名探偵コナン」の世界に「ルパン三世」のメインキャラクターがゲスト出演しているような設定。アラン・スミシーを名乗る謎の男は峰不二子を人質に取り、ルパンに米花町の銀行から宝石「チェリーサファイア」を盗み出させる。時を同じくしてイタリアの歌手エミリオ・バレッティがライヴのために来日する。コナンは、エミリオの日本公演のプロモーター、ルチアーノ・カルネヴァーレがチェリーサファイアを巡ってアラン・スミシーと闇の取引をしようとしており、ルパンとその一味がそれに関与していることを知る。アクションシーンの見せ場は豊富だがストーリー展開はまとまりがなく散漫。TVスペシャルの続編であるため、TVスペシャルを観ていないと背景を理解するのは困難。原作はモンキー・パンチ、青山剛昌。監督は亀垣一。アニメーション制作はTMS/だぶるいーぐる。2014年度邦画興行収入第6位。
Good!楽園追放 -Expelled from Paradise-2014東映アニメーションとニトロプラスの合作による完全3DCGのオリジナルのアニメ映画(104分)。人類の大半が地上を捨て、データとなって電脳世界で暮らす未来の世界が舞台のSF冒険活劇。西暦2400年、電脳世界ディーヴァは地上世界から謎のハッキング攻撃を受ける。ディーヴァの捜査官アンジェラ・バルザックは生身の身体マテリアルボディを身にまとい、機動外骨格スーツ「アーハン」を伴って地上へと降り立つ。1980年代のサイバーパンク小説や日本のOVA系SFアニメ(美少女キャラとメカアクション)に似た作品で、斬新さはあまりないが、王道の世界観とストーリー展開による娯楽映画としては楽しめる。手描きの2Dセルアニメ風の3DCGキャラを含む躍動的な映像と、終盤のメカバトルアクション・シークエンスが見どころ。原作はニトロプラス/東映アニメーション。脚本は虚淵玄(ニトロプラス。「魔法少女まどか☆マギカ」シリーズ構成・脚本)。監督は水島精二(「鋼の錬金術師」「機動戦士ガンダム00」監督)。アニメーション制作はグラフィニカ。
 ポケモン・ザ・ムービーXY 破壊の繭とディアンシー2014「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター XY」(2013年放映開始)の劇場版第1作(78分)。ポケモン映画の第17作目。フェアリー(妖精)タイプのかわいいポケモン、ディアンシーが主人公の低年齢女児向けの映画。宝石ポケモンたちが暮らす地下深くのダイヤモンド鉱国では、エネルギー源として鉱国を維持していた巨大な「聖なるダイヤ」の命が尽きようとしていた。「聖なるダイヤ」を作り出す力を得て鉱国を救うため、お姫様のディアンシーはサトシ一行とともに「生命のポケモン」ゼルネアスを探す旅に出るが、盗賊たちや「破壊のポケモン」イベルタルの眠る繭が彼らの行く手に立ち塞がる。映画の舞台設定はカナダ(オタワ、リドー運河、トロント、ナイアガラの滝他)がモデル。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM(TEAM KAMEI)。2014年度邦画興行収入第10位。2014年にアメリカのカートゥーンネットワークで「Pokémon the Movie: Diancie and the Cocoon of Destruction」というタイトルで放送された。同時上映は短編映画「ピカチュウ、これなんのカギ?」。
 思い出のマーニー2014イギリスの作家、ジョーン・G・ロビンソンのヤングアダルト小説「思い出のマーニー(When Marnie Was There)」(1967年)を原作としてスタジオジブリが制作した長編アニメ映画(103分)。現代日本の北海道を舞台にした翻案。孤独な少女杏奈と謎の少女マーニーの交流を描いたファンタジードラマ。札幌で養親と暮らす12歳(中学1年生)の佐々木杏奈は心を閉ざした少女だった。杏奈は喘息の療養のため、海辺の村にある養母の親戚の家で夏休みを過ごす。杏奈は村の湿地にある廃屋の屋敷で不思議な少女、マーニーを発見し、2人は秘密の友情で結ばれる。「赤毛のアン」等の世界名作劇場シリーズのような趣の落ち着いた雰囲気の映画。舞台は釧路・根室・厚岸などの北海道の湿地がモデル。監督は米林宏昌(「借りぐらしのアリエッティ」監督)。作画監督は安藤雅司(「千と千尋の神隠し」作画監督)。脚本は丹羽圭子・安藤雅司・米林宏昌。主題歌はアメリカのシンガーソングライター、プリシラ・アーン。タレガの「アルハンブラ宮殿の思い出」の編曲版が挿入歌として使われている。2014年度邦画興行収入第9位。
 名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)2014「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第18作(110分)は連続狙撃事件を扱った推理アクション。高さ635メートルの東都ベルツリータワーで超長距離のライフル狙撃による殺人事件が発生する。江戸川コナン、女子高生探偵の世良真純、日本警察とFBIは事件の捜査に乗り出し、アメリカ海軍特殊部隊「ネイビー・シールズ」の元狙撃兵と事件との関連が明らかになってゆく。危険なアクション場面多数のスペクタクル映画。監督は静野孔文。アニメーション制作はTMS/V1Studio。2014年度邦画興行収入第7位。
 ドラえもん 新・のび太の大魔境 -ペコと5人の探検隊-2014ドラえもん映画の34作目(109分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第9作。1982年の映画「ドラえもん のび太の大魔境」のリメイク。設定とストーリー展開はおおむね原作に忠実で、大きな改変やキャラクターの追加はない。キャラクターデザインと背景美術はTVシリーズとほぼ同じ作風。のび太たちは野良犬のペコとともに、謎の巨神像を探して中央アフリカのジャングルを探検し、そこで独自の進化を遂げ科学を発達させた犬の王国を発見する。王国は世界征服を企むダブランダーという悪い大臣に支配されていた。王国を取り戻すため、のび太たちはダブランダーに戦いを挑む。原作は藤子・F・不二雄。監督は八鍬新之介。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2014年度邦画興行収入第8位。
 STAND BY ME ドラえもん2014藤子・F・不二雄の漫画「ドラえもん」(小学館の学習雑誌他で1969-1996年連載)が原作の3DCGアニメ映画(95分)。「friends もののけ島のナキ」(2011年)に続いて白組が制作した3DCG映画の第2作。のび太とドラえもんの出会いと別れ、のび太としずかのラヴストーリーにまつわる原作漫画の印象的な7本の短編(第1話「未来の国からはるばると」、「たまごの中のしずちゃん」、「しずちゃんさようなら」、「雪山のロマンス」、「のび太の結婚前夜」、「さようならドラえもん」、「帰ってきたドラえもん」)をつなぎ合わせた、総集編的なストーリー構成。キャラクターの造形や演出は原作漫画とはかけ離れているが、CGと実写のミニチュア映像の合成、サブサーフェイス・スキャタリング、グローバル・イルミネーションなどの多様な技術を駆使して作られた良質の3D立体視作品。現代(1970年代半ば)と未来(22世紀)でのび太がタケコプターで飛行する2つのシーンは立体的で見ごたえあり。監督は八木竜一、山崎貴。制作は白組、ROBOT、シンエイ動画。2Dと3Dの同時公開。2014年度邦画興行収入第2位。
 映画 クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん2014「クレヨンしんちゃん」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第22作(97分)は、しんのすけの父、野原ひろしに焦点を当て、現代における父と家族の絆をテーマにした冒険活劇。おバカな要素と感動的な要素を併せ持った、大人も子供も楽しめる優れた娯楽映画。エステサロンの無料体験を試したひろしは、身体をロボットに改造されて帰ってくる。それは父性の復権をもくろむ組織、「父ゆれ同盟(父よ、勇気で立ち上がれ同盟)」の陰謀だった。父ゆれ同盟はロボットになったひろしを操って「父親革命」を起こさせ、春日部は崩壊寸前となるが、ひろしは家族を守るために陰謀に立ち向かう。監督は高橋渉。脚本は中島かずき(「天元突破グレンラガン」シリーズ構成)。湯浅政明が絵コンテと作画(巨大ひろしロボバトル)で参加。シンエイ動画制作(協力:亜細亜堂)。2014年度邦画興行収入第16位。
 ジョバンニの島2014プロダクションI.G制作の長編アニメ映画(102分)。第2次世界大戦の終戦直後、北方四島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)で約3年に渡って日本人とロシア人が共に暮らしていた特異な史実を基にしたドラマ。ストーリー展開は色丹島の元島民の得能宏氏の実体験をモデルにしている。1945年、純平(10歳)と寛太(7歳)の瀬能兄弟は父(島の防衛隊長)、祖父(漁師)と色丹島で暮らしていた。日本の敗戦後、島はソ連軍に占領され、島民たちは住居を奪われるが、子供たちはソ連軍人の子供たちと交流し、純平はロシア人の少女ターニャに淡い恋心を抱く。その後純平の父はシベリアの収容所に送られ、純平の家族を含む島民たちは本国送還のため樺太(サハリン)の収容所へと船で移送される。過酷な状況における家族と兄弟のドラマを子供の視点から描いた物語。宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」(瀬能家の愛読書)をモティーフとして織り込んだ美的なファンタジー映画でもあり、銀河鉄道が登場する幻想的なシーンがいくつかある。企画・製作は日本音楽事業者協会(JAME)。原作は杉田成道(TVドラマ「北の国から」シリーズ演出)。脚本は杉田成道・櫻井圭記(「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」脚本)。キャラクターデザイン・作画監督は伊東伸高(「四畳半神話大系」キャラクターデザイン・総作画監督)。監督は西久保瑞穂(「電影少女 VIDEO GIRL AI」「アタゴオルは猫の森」監督)。アニメーション制作はプロダクションI.G。杉田成道による小説版もある。
 劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-2014「TIGER & BUNNY」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第2作(100分)はTVシリーズのその後の物語を描いた完全新作。マーベリック事件の後、虎徹とバーナビーは2部リーグのヒーローとして事件の解決に取り組んでいた。アポロンメディアの新オーナー、マーク・シュナイダーはバーナビーを1部リーグのヒーローに復帰させ、新ヒーローのゴールデンライアン(ライアン・ゴールドスミス)とコンビを組ませるが、虎徹はシュナイダーに解雇され、タクシーの運転手に転身する。その頃シュテルンビルトでは、伝説の女神の天罰を思わせる奇妙な事件が続発していた。ドラマよりもアクションが中心の作品で、各ヒーローにそれぞれアクション・シークエンスの見せ場があり、全員で力を合わせて敵と戦う、集団バトルアクションが見どころ。監督は米たにヨシトモ。制作はサンライズ。
 聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY2014「聖闘士星矢」TVシリーズの紹介文を参照。劇場版第6作(93分)。原作漫画とTVアニメの中でも最も人気が高い「聖域十二宮編(黄金聖闘士編)」が原作のフルCGアニメ映画。不思議な力を持つ16歳の少女、城戸沙織は自分が闘いの女神アテナの化身であることを知るが、聖域(聖闘士たちの総本山)を支配する教皇は沙織を「アテナの名を騙る逆賊」として沙織の命を狙う。沙織を救うため、女神アテナを守護する戦士たち、星矢とその仲間の5人の青銅聖闘士(ブロンズセイント)たちは聖域に向かい、最強の黄金聖闘士(ゴールドセイント)たちと戦う。モーションキャプチャー・ベースのフォトリアルなCGに漫画・アニメ的な表現を混合した独特の映像。キャラクターやストーリーは原作漫画とはかなり異なるが、原作の熱血バトルの要素を含むファンタジー・アクション映画として鑑賞できる。原作・製作総指揮は車田正美。監督はさとうけいいち(「鴉-KARAS-」「TIGER & BUNNY」監督)。制作は東映アニメーション。
 LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標2014前作のTVシリーズ「LUPIN the Third 峰不二子という女」に続いて、モンキー・パンチの原作漫画を尊重する原点回帰的なスピンオフ「Lupin the Third」シリーズの第2弾として制作された映画(前篇・後篇の2部構成。51分)。1960年代後半から1970年代前半頃の冷戦期の欧州を舞台に、孤高のガンマン、次元大介を主役に据え、次元とルパンがパートナーとなる経緯を描いた新作エピソード。ルパンと次元は秘宝「リトルコメット」を狙って東ドロアに潜入し、「リトルコメット」を盗み出すが、2人は何者かに狙撃され、殺し屋のヤエル奥崎が次元の命を狙っていることを知る。前作「LUPIN the Third 峰不二子という女」と同じく、原作漫画とTVシリーズ第1作を好む大人の観客向けの映画で、スタイリッシュな映像とハードボイルドなヴァイオレンス・アクションが見どころ。監督・演出・キャラクターデザイン・メカニックデザイン・作画監督は小池健(「LUPIN the Third 峰不二子という女」キャラクターデザイン・作画監督)。アニメーション制作はテレコム・アニメーションフィルム。
 映画 プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち2014TVアニメ「プリキュア」シリーズの第11作、「ハピネスチャージプリキュア!」の放映中に公開された劇場用長編映画(71分)。「プリキュア」シリーズの10周年記念作品であり「NewStage」シリーズの最終作。「ハピネスチャージプリキュア!」の愛乃めぐみ/キュアラブリー、白雪ひめ/キュアプリンセス、大森ゆうこ/キュアハニーを含む歴代プリキュア総勢36人が出演するオールスター映画。「NewStage」の主人公の坂上あゆみ/キュアエコーと「NewStage2」に登場した妖精のグレルとエンエンも出演。グレルとエンエンは新しいプリキュアのめぐみとひめを探して、マナたち「ドキドキ!プリキュア」の面々のところに来るが、子供たちが夢の世界に閉じ込められて眠り続ける事件が発生し、めぐみも熟睡して目覚めない状態になる。ひめとマナたちが夢の世界に入り込むと、そこには夢の妖精(夢を喰う獏)のユメタ(妖精学校の元生徒でグレルとエンエンの友達)とその母がいて、ユメタの母はプリキュアたちを夢の世界から追い出してしまう。集団バトルアクションのシーンは見ごたえあり。エンディングは「ハピネスチャージプリキュア!」のエンディングテーマ曲「プリキュア・メモリ」に合わせて35人のプリキュアが踊るCGダンスパート。監督は小川孝治。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 ハピネスチャージプリキュア! 人形の国のバレリーナ2014TVアニメ「プリキュア」シリーズの第11作、「ハピネスチャージプリキュア!」の劇場用長編映画(71分)。幸福追求のエゴイズムの問題や、過酷な現実に立ち向かう勇気といったシリアスなテーマを扱っている。愛乃めぐみ(キュアラブリー)たちが保育園で人形劇を披露しているとき、つむぎという名のバレリーナの人形がしゃべりだして「王国を救ってほしい」と話す。めぐみたちはつむぎに連れられて、かわいい人形たちが暮らすドール王国を訪れるが、謎の男、ブラックファングが黒い糸で王国を襲い、つむぎを捕えてしまう。王国に隠された悲しい秘密を知っためぐみ・白雪ひめ(キュアプリンセス)・大森ゆうこ(キュアハニー)・氷川いおな(キュアフォーチュン)の4人のプリキュアたちは、つむぎを救うためにブラックファングに立ち向かう。作画と演出は力が入っている。千葉県船橋市の非公認のシンボルキャラクター、ふなっしーがゲストキャラクターとして出演。エンディングはTVシリーズの後期エンディングテーマ曲「パーティ ハズカム」によるCGダンスパート。監督は今千秋(「ひぐらしのなく頃に」監督)。作画監督は大田和寛(「ぱにぽにだっしゅ!」「ネギま!?」キャラクターデザイン・総作画監督)。アニメーション制作は東映アニメーション。
 アルモニ2014文化庁の若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ2014」参加作品として制作された4つの短編アニメ映画(各25分)の1つ。吉浦康裕(スタジオ六花)とウルトラスーパーピクチャーズが制作。主に高校の教室が舞台の現実の世界と、幻想的な夢の世界の2つのシークエンスからなる。休み時間にクラスメイトたちと昨晩のアニメについて語る、それが男子高校生、本城彰男(ほんじょうあきお)の世界だった。それは、いつも友人に囲まれて笑っている少女、真境名樹里(まきなじゅり)の華やかな世界とは決して重なることはない、彰男はそう思っていたが、樹里の携帯から流れてきた美しい歌を通じて、彼は彼女の世界に触れることになる。教室の場面の、ざわざわとした空気感や日常動作の細かい描写にこだわった、リアルで難易度の高い作画が見どころ。2014年に他の3作品とともに期間限定で劇場公開。原作・脚本・監督・絵コンテ・撮影・編集は吉浦康裕(「イヴの時間」「サカサマのパテマ」監督)。キャラクターデザイン・作画監督は碇谷敦(「はたらく魔王さま!」キャラクターデザイン・総作画監督)。アニメーション制作はウルトラスーパーピクチャーズ。
 映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!2014「妖怪ウォッチ」はレベルファイブ製作のニンテンドー3DS用ロールプレイングゲームソフト(2013年発売開始)、および漫画・ゲーム・アニメ・玩具その他のクロスメディアプロジェクト作品。2014年のTVアニメの放映と玩具の発売の開始以後、小学生を中心にブームとなった。小西紀行による漫画版は2012年より「月刊コロコロコミック」で連載。TVアニメシリーズ「妖怪ウォッチ」の劇場版第1作(96分)は、ゲームソフト「妖怪ウォッチ2 元祖/本家/真打」のストーリーを元に、世界初の妖怪ウォッチ(零式)の誕生秘話を描いている。友情をテーマにした、子供向けのコミカルな妖怪バトルアクション映画。小学5年生の少年、天野景太(ケータ)は妖怪執事のウィスパーから、妖怪を見ることができる時計型アイテム「妖怪ウォッチ」を手に入れたが、ある夜ケータの妖怪ウォッチが突然消えてしまう。ケータは手がかりを探しておばあちゃんの家があるケマモト村に向かい、妖怪フユニャンと出会う。妖怪ウォッチを取り戻すため、ケータはウィスパー、居候の猫妖怪ジバニャン、フユニャンとともに60年前の世界にタイムスリップする。劇中に出てくるヒーロー漫画「ガッツ仮面」はTV番組「月光仮面」が元ネタ。監督は橋滋春・ウシロシンジ。アニメーション制作はOLM(TEAM INOUE)。2015年度邦画興行収入第1位。
 THE LAST -NARUTO THE MOVIE-2014「NARUTO -ナルト-」劇場版第1作の説明文を参照。「NARUTO -ナルト-」TVアニメシリーズの劇場版第10作(112分)。原作漫画の第699話と第700話(最終話)の間のエピソードを描いた忍者バトルアクション映画。うずまきナルトと日向ヒナタの恋愛関係を描いたラヴストーリー。第四次忍界大戦から2年後、幼い頃からナルトに想いを寄せていたヒナタは、未だにナルトにその想いを伝えられずにいた。その頃、謎の男トネリが現れ、ヒナタの妹のハナビをさらってゆく。その一方で月が地球に接近し、人類は滅亡の危機に直面する。ナルト、ヒナタ、サクラ、シカマル、サイの5人はハナビを追って謎の地底空間にたどり着き、地球上の人類を滅ぼそうとするトネリの計画が明らかになる。作画は優秀。ストーリー展開は、原作漫画の設定との矛盾があり、唐突な部分もあるため、原作漫画のファンは違和感を感じるかもしれない。原作・キャラクターデザイン・ストーリー総監修は岸本斉史。監督は小林常夫。アニメーション制作はstudioぴえろ。
 それいけ!アンパンマン りんごぼうやとみんなの願い2014TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第26作(48分)。「望郷と故郷の再建」をテーマにした映画。「それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島」、「それいけ!アンパンマン とばせ! 希望のハンカチ」に続く「復興三部作」の最終作。2013年に亡くなった原作者のやなせたかしが関わった最後のアンパンマン映画。りんごがたくさんなっている美しい島、アップルランドに住むりんごぼうやはかっこいいヒーローに憧れていた。ある日、絵本から出ていた巨大な魔女、マジョーラがアップルランドのりんごを毒りんごに変えてしまう。大切なふるさとを元通りにするために、アンパンマンとりんごぼうやは世界一大きなりんごの実をつける「魔法の種」を探す。決して諦めずみんなのために頑張るアンパンマンの姿を見て、りんごぼうやは「真のヒーロー」とは何かを知る。原作はやなせたかし。監督は川越淳。アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。同時上映は「それいけ!アンパンマン たのしくてあそび ママになったコキンちゃん!?」。
 それいけ!アンパンマン たのしくてあそび ママになったコキンちゃん!?2014「それいけ!アンパンマン りんごぼうやとみんなの願い」の同時上映作品(21分)。コキンちゃんがメインの歌と手遊びを含む短編映画。コキンちゃんのテーマ曲「あおいなみだ -コキンのうた-」が何回も流れる。ある日、コキンちゃんが拾った卵からイモムシの「てふてふ」が生まれる。てふてふはコキンちゃんをママと呼ぶ。歌が大好きで歌を聴くたびに大きくなるてふてふのために、コキンちゃんたちはダンスをして歌を歌う。原作はやなせたかし。監督は日巻裕二。アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。
 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス2015「PSYCHO-PASS サイコパス」TVシリーズ第1期の紹介文を参照。完全新作の劇場版(113分)。時系列的には第2期の後の話だが、第1期の狡噛慎也の物語の後日談となっている。シビュラシステムの策謀を背景として、軍事独裁政権と反体制勢力(民主化運動)の武力抗争を描いた政治劇であり、リアル志向の軍事(銃撃・戦車・ドローン)アクション、格闘アクションが満載のバトルアクション映画。常守朱が厚生省公安局刑事課に配属されてから約4年後の2116年、日本政府はシビュラシステムとドローンの海外輸出を開始し、長期の内戦状態下にあったSEAUn(東南アジア連合/シーアン)は首都の水上都市シャンバラフロートにシビュラシステムを実験的に導入する。日本に密入国したテロリストたちと対峙した常守朱は、彼らの背後に、SEAUnで反体制勢力に参加している狡噛慎也の存在を発見し、狡噛の捜査のために単身シャンバラフロートへ向かう。総監督は本広克行。ストーリー原案は虚淵玄。アニメーション制作はProduction I.G。
 バケモノの子2015「おおかみこどもの雨と雪」に続く、細田守監督のオリジナル長編アニメ映画の第3作(119分)。異世界と人間界(現代の東京・渋谷)を舞台に、少年とバケモノ(獣人)の奇妙な師弟関係を描いたファンタジー/冒険活劇。両親がいない9歳の少年、九太(本名:蓮)はバケモノたちが住む「渋天街」に迷い込み、力はあるが粗暴で弟子がいない武術家の熊徹に出会う。九太は熊徹の弟子になり、2人は共同生活と修行の日々を通じて互いに成長し、親子のような絆を深めてゆく。17歳になった九太は、偶然に渋谷に戻って女子高生の楓と出会い、自分が生きるべき世界を模索し始める。前作「おおかみこども」と同様に親子関係の理想化の問題はあるが、全年齢向けの娯楽映画として楽しめる。説明的な台詞が非常に多い。原作・脚本・監督は細田守。企画・制作はスタジオ地図。2015年度邦画興行収入第2位。
 花とアリス殺人事件2015岩井俊二監督の実写映画「花とアリス」(2003年にネット配信された短編映画と2004年公開の長編映画)の前日譚として制作された長編アニメ映画(99分)。岩井俊二の初の長編アニメ監督作品。2人の主人公の少女、花とアリスの出逢いのエピソードを描いた青春ドラマ。蒼井優、鈴木杏他の実写映画版の出演者がキャラクターの声を担当。石ノ野学園中学校へ転校してきた中学3年生の有栖川徹子(アリス)は、1年前に3年2組で「ユダが、四人のユダに殺された」という噂を聞く。アリスは隣家に住むクラスメートで引きこもりの少女、荒井花とともに、事件の謎を解く冒険を始める。事件や劇的な出来事が起こらない、他愛のない小事件を描いた、コミカルなバディムービーのような作品。ロトスコープ(実写映像のトレース)やプレスコ(作画の前に音声を録音)の技法、実写映画風の演出、3DCG、水彩画風の背景を含む独特の映像が見どころ。原作・脚本・監督は岩井俊二(「Love Letter」「スワロウテイル」監督)。ノベライズ版(乙一)、ウェブコミック版(作画:道満晴明)もある。
 心が叫びたがってるんだ。2015「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(2011/2013年)のメインスタッフによるオリジナルのアニメ映画(119分)。副題は「Beautiful Word Beautiful World」。「言葉によって人を傷つけ、人間関係を壊すことへの恐れ」、「音楽(歌)や物語によってしか表現できない情動」といった普遍的なテーマを扱った、感動的でカタルシスのある青春ドラマであり、甘く切ないラヴストーリーでもある作品。舞台設定は「あの花」と同じく埼玉県秩父市がモデル。高校2年生の成瀬順は、幼少の頃に自分の言葉がきっかけで両親の離婚を招いてしまったトラウマにより、喋ると腹痛が生じ、携帯メールでしか意思疎通ができない少女だった。ある日、順は他のクラスメート3名とともに「地域ふれあい交流会」の実行委員に指名される。歌っているときは腹痛が起きないことに気づいた順は、実行委員の1人、坂上拓実(DTM研究会に所属)とともに、彼女が自分の経験をベースに書いた物語によるミュージカルを交流会で上演することを提案し、クラスの生徒たちはミュージカルの成功のために一致団結する。ミュージカルのシーンでは、イングランドの民謡「グリーンスリーブス」、ベートーヴェンのピアノソナタ第8番(悲愴)、「Over the Rainbow」(映画「オズの魔法使」の劇中歌)その他の楽曲のメロディーが独自の歌詞付きで使用されている。原作は超平和バスターズ(長井龍雪・岡田磨里・田中将賀)。監督は長井龍雪。脚本は岡田磨里。キャラクターデザイン・総作画監督は田中将賀。アニメーション制作はA-1 Pictures。漫画版、小説版もある。
 リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード2015「リトルウィッチアカデミア」の説明文を参照。短編アニメーション「リトルウィッチアカデミア」の続編として、アメリカの公益法人、Kickstarterによるクラウドファンディングを経て制作された映画(56分)。ルーナノヴァ魔法学校の問題児6人、アッコ・ロッテ・スーシィ・アマンダ・コンスタンツェ・ヤスミンカは罰として、毎年開催される祭りで魔女狩りを再現するパレードに参加させられることになる。アッコはパレードを楽しいものにする「ハッピータイム計画」を企画する。前作と同様に、アニメーション本来の面白さを重視した躍動感あふれる映像が見どころ。年齢や国籍を問わず幅広い観客層が楽しめる娯楽映画。アメリカ・ロサンゼルスで開催された「アニメ・エキスポ 2015」にてプレミア上映。2015年10月に日本で2週間の期間限定で「リトルウィッチアカデミア」と同時上映で劇場公開。監督・キャラクターデザイン・作画監督は吉成曜。アニメーション制作はTRIGGER。
 百日紅〜Miss HOKUSAI〜2015杉浦日向子の歴史漫画「百日紅」(1983-1987年「週刊漫画サンデー」連載)が原作の長編アニメ映画(90分)。原作は葛飾北斎(1760-1849年)とその他の浮世絵師たちを中心に江戸の人々の生活と風俗を描いた短編連作集。映画版は北斎の娘のお栄(葛飾応為)が主人公。文化十一(1814)年、江戸。23歳の浮世絵師、お栄は父の北斎、居候の池田善次郎とともに暮らしながら、日々絵を描いて過ごしていた。映画ではお栄の周囲の出来事、妖怪騒ぎやお栄の不器用な恋愛、お栄と離れて暮らす妹のお猶との交流などが描かれる。映画版は原作から採られたエピソードを繋ぎ合わせて作られており、大きなストーリー展開はないが、映像は丹念に作りこまれており、しみじみとした情趣を湛えている。監督は原恵一。アニメーション制作はProduction I.G。
 名探偵コナン 業火の向日葵2015「名探偵コナン」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第19作(121分)はオランダの画家、フィンセント・ファン・ゴッホ作の実在する絵画作品群「ひまわり」を題材にした推理アクション。鈴木財閥の相談役、鈴木次郎吉は、第2次大戦時に兵庫県芦屋市の空襲で焼失したとされる2番目の作品の模写を含めた計7つの「ひまわり」を集めて日本で展覧会を開くことを計画するが、怪盗キッドが現れ、「ひまわり」を狙う。コナンはキッドの影に潜む真犯人の謎解きに挑む。推理よりもアクションとサスペンス重視の映画。監督は静野孔文。アニメーション制作はTMS/V1Studio。2015年度邦画興行収入第4位。
 ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)2015ドラえもん映画の35作目(101分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第10作。ヒーローとして宇宙海賊と戦うドラえもんたちを描いたオリジナル・ストーリー。コミカルなアクションが中心の、低年齢の子供向けの映画で、冒険やサスペンス、戦いの要素は比較的少ない。TVのヒーロー番組に憧れていたのび太たちは、ドラえもんのひみつ道具「映画監督ロボ」(バーガー監督)を使って、自分たちが「銀河防衛隊」として主演する本格的な宇宙ヒーロー映画の撮影を始める。地球に不時着していたポックル星の保安官、アロンに本物のヒーローと間違えられたのび太たちは、アロンに、イカーロス率いる宇宙海賊の侵略からポックル星を救ってほしいと頼まれる。原作は藤子・F・不二雄。監督は大杉宜弘。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2015度邦画興行収入第5位。むぎわらしんたろうによる漫画版もある。
 ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪(リング)の超魔神 フーパ2015「劇場版ポケットモンスター」第1作の紹介文を参照。TVシリーズ「ポケットモンスター XY」(2013年放映開始)の劇場版第2作(78分)。ポケモン映画の第18作目。いたずら好きのかわいいポケモン、フーパが登場する子供向けのアクション・アドベンチャー映画。サトシ一行は砂漠の街「デセルシティ」に向かう途中で、あらゆるものを取り出すことができる不思議なリングを持つポケモン、フーパとその世話をしている少女、メアリに出会う。彼らは街で「いましめのツボ」を持ったメアリの兄、バルザに出会うが、ツボから噴き出した影がフーパをその本来の姿である巨大なポケモンに変えてしまう。砂漠の街はアラブ首長国連邦のドバイがモデル。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM(TEAM KAMEI)。同時上映は短編映画「ピカチュウとポケモンおんがくたい」。2015年度邦画興行収入第12位。
 映画 クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃2015劇場版第23作(104分)。野原一家の引越しに関する冒頭の短いパートと、メキシコでの食肉植物襲撃事件を描いたパートの2部構成。しんのすけの父、ひろしはメキシコでサボテンの実を集めるために転勤を命じられる。野原一家は春日部からメキシコの町、マダクエルヨバカに引っ越すが、人間を捕食する歩く植物、キラーサボテンが町を襲撃する。町を救うため、野原一家と近隣住民たちは協力してキラーサボテンと戦う。コミカルでスリリングなサヴァイヴァル・アクションが展開される侵略SF・パニック映画風の第2パートは見ごたえあり。監督は橋本昌和。アニメーション制作はシンエイ動画。2015年度邦画興行収入第16位。
 BORUTO -NARUTO THE MOVIE-2015岸本斉史の漫画「NARUTO -ナルト-」(1999-2014年「週刊少年ジャンプ」連載)が原作のアニメ映画の第11作(95分)。うずまきナルトの息子のうずまきボルトを主人公として、原作漫画の最終話の後の新時代の物語を描く。忍術よりも体術重視のアクションと、父と息子の絆をテーマとする感動的な物語を含む忍者アクション映画。作画は優秀。第四次忍界大戦から10年以上が経過し、うずまきナルトは木ノ葉隠れの里の七代目火影としての仕事に忙殺されていた。「中忍選抜試験」を目前に控えたうずまきボルトは、チームメイトのうちはサラダ(うちはサスケと春野サクラの娘)、ミツキ(謎の忍)とともに修業に明け暮れていた。ボルトは家族と過ごす時間がないナルトを嫌い、ナルトのかつてのライバルのサスケに弟子入りする。原作・脚本・キャラクターデザイン・製作総指揮は岸本斉史。監督は山下宏幸。アニメーション制作はstudioぴえろ。2015年度邦画興行収入第11位。
 屍者の帝国2015SF小説「屍者の帝国」が原作の長編アニメ映画(119分)。SF作家、伊藤計劃の長編小説のアニメ映画化シリーズ(企画:ノイタミナ)の第1弾。原作は伊藤の未完の絶筆で、伊藤の死後に小説家の円城塔が書き継いで2012年に出版された。「死者蘇生技術」が発達し、屍者を労働力として活用している19世紀末の世界が舞台のスチームパンクSF。ロンドンの医学生、ジョン・H・ワトソンは死んだ友人のフライデーを屍者化する。フライデーに再び魂を宿らせるため、ワトソンは英国陸軍大尉のバーナビーや女性型人造人間のハダリーとともに、魂の蘇生の技術が記されたフランケンシュタイン博士の手記を捜して、アフガニスタン、日本、アメリカを巡る冒険の旅をする。原作には存在しない、ワトソンとフライデーの友人関係という設定に基づいた翻案。魅力的な世界観と美麗な映像を含む映画だが、物語は初見で理解するのは難しく、エピソードの羅列で構成されているため映画的なカタルシスは薄い。いくつかのシーンでゾンビ映画のようなグロテスクな描写あり。監督は牧原亮太郎(「ハル」監督)。アニメーション制作はWIT STUDIO。
 <harmony/>ハーモニー2015伊藤計劃の思索的なディストピアSF小説「ハーモニー」(2008年刊行)が原作の長編アニメ映画(119分)。伊藤計劃の長編小説のアニメ映画化シリーズ(企画:ノイタミナ)の第2弾。原作は日本SF大賞(2009年)、フィリップ・K・ディック賞特別賞(2010年)受賞作。人間の身体を公共的なリソースと見なす思想「生命主義」が支配する、高度に発達した医療社会。人々は健康監視システムを体内に埋め込まれ、健康であることを強いられていた。WHOの螺旋監察官、霧慧トァン(きりえトァン)は世界中で同時に起こった自殺事件を捜査する過程で、事件の背後に、高校時代の特別な友人で自殺した筈の少女、御冷ミァハ(みひえミァハ)の存在を感知する。トァンとミァハの愛憎入り混じった関係に焦点を当てて、「百合」(女性の同性愛)の要素も加味した翻案。手描きの2Dアニメと3DCGによる美しい映像。ショッキングな流血(自殺)シーンあり。監督はなかむらたかし(「AKIRA」作画監督。「パルムの樹」「ファンタジックチルドレン」監督)、マイケル・アリアス(「鉄コン筋クリート」監督)。アニメーション制作はスタジオ4℃。
Good!ガールズ&パンツァー 劇場版2015「ガールズ&パンツァー」TVシリーズの紹介文を参照。TVシリーズの物語の後の追加エピソードを描いた完全新作の劇場版(119分)。大洗女子学園は知波単学園と連合チームを組み、聖グロリアーナ女学院とプラウダ高校の連合チームと戦車道のエキシビションマッチを行う。選手たちは試合を通じて互いに友情を深めるが、大洗女子は再び廃校の危機に直面する。大洗女子は他校からの援軍(かつての対戦相手たち)と混成チームを組み、大学選抜チームを相手に学校の存亡を賭けた戦い(殲滅戦)を挑む。カール自走臼砲(第二次世界大戦時のドイツの自走砲)の登場や遊園地跡での戦闘など、ギミックを含んだクレイジーでスペクタクルな後半の戦車バトルアクションが見どころ。音響は5.1chサラウンド。劇場での特殊音響システムや4DXによる上映や、家庭でのサラウンドシステムによる視聴で効果を発揮する、体験型アトラクションのような映画。監督は水島努。アニメーション制作はアクタス。
 台風のノルダ2015スタジオコロリド制作の短編アニメーション(26分13秒)。元スタジオジブリ所属のアニメーターで、「陽なたのアオシグレ」のキャラクターデザインと作画監督を務めた新井陽次郎の劇場作品監督デビュー作。2人の少年の友情関係をテーマにした青春ファンタジードラマ。舞台はとある離島の文化祭前日の中学校。東シュウイチは野球をやめたことがきっかけで親友の西条ケンタとケンカをしてしまう。東は赤い目をした不思議な少女、ノルダと出会い、ノルダは「"地の渦"と"空の渦"と私が一つに繋がれたとき、この星は生まれ変わる」と言う。その頃、観測史上最大級の台風が学校を襲おうとしていた。尺が短く、シナリオが弱いので映画としては物足りないが、先進的なデジタル作画の技術を駆使しつつも手描き風の質感を含んだ、躍動感あふれる映像は一見の価値あり。キャラクターデザイン・作画監督は石田祐康(「フミコの告白」「陽なたのアオシグレ」監督)。
 ドラゴンボールZ 復活の「F」2015「ドラゴンボールZ」TVシリーズの紹介文を参照。前作「ドラゴンボールZ 神と神」(2013年)の続編として制作された劇場版(94分)。原作者の鳥山明が初めて単独で脚本を手がけており、鳥山はタイトルとシナリオはロックバンド、マキシマムザホルモンがフリーザのことを歌った楽曲『「F」』(本作で挿入歌・バトルソングとして使用)に着想を得たと語っている。孫悟空と破壊神ビルスの闘いの後、フリーザ軍の生き残りは、かつて悟空とトランクスに倒されたフリーザをドラゴンボールを使って復活させ、フリーザは悟空に復讐するためにフリーザ軍とともに地球に侵攻する。孫悟飯・ピッコロ・クリリン・天津飯・亀仙人・ジャコ(鳥山明の漫画「銀河パトロール ジャコ」の主人公)はフリーザ軍の兵士たちと戦い、悟空とベジータはフリーザと対決する。CGを使用したバトルアクションの映像が見どころだが、旧シリーズのようなストーリー上の盛り上がりはあまりない。原作・脚本・キャラクターデザインは鳥山明。監督は山室直儀。アニメーション制作は東映アニメーション。主題歌「『Z』の誓い」はアイドルグループ、ももいろクローバーZのシングル曲。通常の2D版に加えてデジタル3D版も上映された。2015年度邦画興行収入第6位。
 映画 プリキュアオールスターズ 春のカーニバル♪2015TVアニメ「プリキュア」シリーズの第12作、「Go!プリンセスプリキュア」の放映中に公開された劇場用長編映画(74分)。歴代プリキュア総勢40人が出演するオールスター映画。TVの音楽番組や音楽ヴィデオ集のような構成。それぞれのTVシリーズのオープニング/エンディング曲でプリキュア10組が踊るCGダンスが中心で、ミュージカルの要素も含んでいる。プリキュアたちは歌とダンスの国、ハルモニアの「春のカーニバル」に招待される。「Go!プリンセスプリキュア」の3人、春野はるか/キュアフローラ、海藤みなみ/キュアマーメイド、天ノ川きらら/キュアトゥインクルは先輩のプリキュアたちの歌とダンスを観て感激し、自分たちもステージに出演しようとするが、司会の2人組、オドレンとウタエンはハルモニアを乗っとった怪盗で、プリキュア全員の変身アイテムを強奪してしまう。お笑いコンビのオリエンタルラジオがゲスト声優として出演。エンドロールの実写映像ではアイドルグループのモーニング娘。'15がオリジナルの主題歌「イマココカラ」を歌い、各地の子供たちがプリキュアの着ぐるみと一緒に踊っている。監督は志水淳児。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!2015「妖怪ウォッチ」劇場版第1作の紹介文を参照。劇場版第2作(100分)は人間と妖怪の絆をテーマにした心温まるエピソードを含むコミカルな冒険活劇。5つのエピソードからなるオムニバス形式の映画で、最初の4つのエピソード(「妖怪になったケータ」、「ジバニャンの華麗なる作戦」、「コマさん家に帰る」、「USAピョンのメリークリスマス」)が最後のエピソード5「妖怪ワールドへ行こう」でメインストーリーに収斂する。エピソード5では、妖怪評議会議長のぬらりひょんが妖怪に人間との交流を禁止する命令を下す。人間と妖怪の絆を取り戻すため、ジバニャン、フユニャン、USAピョン、コマさん、ウィスパー、天野景太(ケータ)、未空イナホ(ゲーム版「3」とTVアニメシリーズの女の子主人公)は妖魔界のエンマ大王のもとに向かう。監督は橋滋春・ウシロシンジ。アニメーション制作はOLM(TEAM KOITABASHI & INOUE)。2016年度邦画興行収入第4位。
 映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!2015TVアニメ「プリキュア」シリーズの第12作、「Go!プリンセスプリキュア」の劇場用長編映画(75分)。「プリキュア」劇場版の第19作。SDキャラのキュアフローラが登場する、カートゥーン風でサイレントのフルCG短編アニメ「キュアフローラといたずらかがみ」(5分。監督:貝澤幸男)、TVシリーズと同様の手描きの作画による長編「パンプキン王国のたからもの」(50分。監督:座古明史)、アクション中心のストーリーのフルCGの中編アニメ「プリキュアとレフィのワンダーナイト!」(20分。監督:宮本浩史)の3本で構成されるオムニバス形式の映画。低年齢の子供向けの映画だが、手描きの2Dアニメ風の柔らかい質感のCGアニメーションを含む映像は野心的。アニメーション制作は東映アニメーション。
 それいけ!アンパンマン ミージャと魔法のランプ2015TVアニメシリーズ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第27作(46分)。クリームパンダ、コキンちゃん、精霊の女の子ミージャの3人を中心とする、魔法のランプの世界が舞台の冒険物語。やなせたかしの絵本を原作としない最初のアンパンマン映画。本作より、2013年に亡くなったやなせに代わって、フレーベル館(アンパンマンの絵本の版元)のアンパンマン・アドバイザーの天野誠が原作協力として映画製作に関わっている。クリームパンダとコキンちゃんが拾った不思議なランプから、魔法が使える精霊の女の子ミージャがあらわれる。ミージャは魔法を使ってクリームパンダとコキンちゃんをランプの中の世界に連れて行くが、ミージャの魔法の腕輪が壊れてしまい、元の世界に帰れなくなってしまう。3人はけんかばかりしていたが、腕輪を直すために力を合わせて魔法の泉に向かう。原作はやなせたかし。監督は矢野博之。アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。同時上映は「それいけ!アンパンマン リズムでうたおう! アンパンマン夏まつり」。
 それいけ!アンパンマン リズムでうたおう! アンパンマン夏まつり2015「それいけ!アンパンマン ミージャと魔法のランプ」の同時上映作品(21分)。メインキャラクターたちによる「サンサンたいそう」「アンパンマン音頭'89」などの歌と踊りに合わせて、観客が一緒に歌ったり手拍子をしたりして楽しめる短編映画。夏祭りの日、アンパンマンはのどじまん大会のためにたいこまんと歌の練習をしていた。ばいきんまんはアンパンマンに変装して屋台の食べ物を盗み食いするが、のどじまん大会でアンパンマンとして歌を歌うことになってしまう。原作はやなせたかし。監督は日巻裕二。アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。
 蟲師 特別編「鈴の雫」2015「蟲師 続章」の紹介文を参照。TVシリーズ第2期「蟲師 続章」(2014年)の最終エピソード(46分)。TVでは放映されず、特別編「棘のみち」(TV放映済)と同時上映で劇場公開された。原作漫画の連載時の最終話が原作。ギンコは山の中で、身体から草が生えた娘、カヤに出会う。カヤは人でありながら、光脈筋の山の精気を統制する「ヌシ」として選ばれた存在だった。行方不明の妹を探し続けていた兄の葦朗(よしろう)は、人としての記憶を失いかけているカヤを発見し家に連れ帰るが、そのために山に異変が生じる。監督は長濱博史。アニメーション制作はアニメーションスタジオ・アートランド。
 君の名は。2016「言の葉の庭」以来3年ぶりとなる新海誠監督のアニメ映画(107分)。「身体の入れ替わり」現象と架空の隕石落下事件を題材とするファンタジー/ラヴロマンス映画。新海は本作で自身の原点(村上春樹的なロマンティシズムとセカイ系の主題)に回帰し、ゲーム的なモティーフ(時間遡行と可能世界)を導入しつつ、完成度の高い一般大衆向けの娯楽作品に仕上げた。千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。山深い田舎町(岐阜県飛騨)の女子高校生、宮水三葉(みやみずみつは)と東京の男子高校生、立花瀧(たちばなたき)は、夢を通してお互いの身体が何度も入れ替わっていることに気づく。入れ替わりを通じて2人は徐々に打ち解けてゆくが、突然入れ替わりが途切れてしまう。瀧は三葉に会うために飛騨を訪れるが、辿り着いた先で意外な真実に直面する。日本国内の興行収入が「千と千尋の神隠し」に次ぐ邦画の第2位、全世界で邦画として史上最高の興行収入を記録した大ヒット作。原作・監督・脚本・絵コンテは新海誠。制作はコミックス・ウェーブ・フィルム。音楽は日本のロックバンド、RADWIMPS(ラッドウィンプス)が担当。新海誠による小説版、漫画版(作画:琴音らんまる)もある。
 映画 聲の形2016大今良時の漫画「聲の形」(オリジナル版は2011年に「別冊少年マガジン」に読み切りで掲載。2013年にリメイク版が「週刊少年マガジン」に掲載。2013-2014年に「週刊少年マガジン」にて連載)が原作のアニメ映画(129分)。原作は聴覚障害やいじめ問題などを題材として、「互いに気持ちを伝えあうことの難しさ」をテーマにした学園漫画。小学6年生の石田将也のクラスに、先天性の聴覚障害を持つ少女、西宮硝子が転校してくる。将也はクラスメイトたちと硝子にいじめ行為を行うが、学級裁判で将也だけがいじめを糾弾され、将也が新たないじめの標的となる。硝子は将也と分かりあえないまま他の学校に転校してしまう。将也は硝子に対する罪と自責の念を抱き、孤立した中学高校生活を送る。高校3年のときに自殺を決意した将也は、死ぬ前に硝子に謝罪するために硝子と再会し、手話で話しかける。映画版は石田将也に焦点を当てた翻案で、原作にあった自主映画製作のエピソードは映画ではカットされている。いじめの被害者が加害者に恋愛感情を抱く奇妙なラヴ・ストーリーであり、罪を犯して生きる意味を失った人間の再生の物語でもある。監督は山田尚子(TVアニメシリーズ「けいおん!」「たまこまーけっと」監督)。アニメーション制作は京都アニメーション。2016年度邦画興行収入第10位。
Good!この世界の片隅に2016こうの史代の漫画「この世界の片隅に」(2007-2009年「漫画アクション」連載)が原作のアニメ映画(129分)。原作漫画は、広島県の一人の女性の視点から太平洋戦争末期の戦時の生活を詳細に描いた漫画。広島市江波で育った、絵を描くことが得意な女性、すずは18歳(1944年)のときに軍港都市の呉に嫁入りし、海軍の文官(軍法会議所の書記官)の北條周作の妻となる。すずは工夫を凝らして食糧難を乗り越えるが、空襲によって大切なものを失い、1945年の夏を迎える。原作漫画の主要なエピソードが忠実にアニメ化されているが、すずと周作、遊女の白木リンの三角関係など一部のエピソードが省略されている。徹底した時代考証に基づいて当時の広島を活写した歴史映画であり、庶民の視点で描かれたユニークな戦時ドラマであり、緩慢な人物動作をリアルに表現する入念な動画と水彩画的な技法、シネカリグラフィー(フィルム・スクラッチ)などを含む芸術的なアニメ映画であり、多くの人々に日々の生活におけるかけがえのなさについて考えさせる普遍的なテーマを持った映画。日本国外では世界の49の地域で上映。脚本・監督は片渕須直(「アリーテ姫」「マイマイ新子と千年の魔法」監督)。アニメーション制作はMAPPA。実写のTVドラマ版(2011年)もある。
 同級生2016中村明日美子の漫画「同級生」(2006-2007年にBL漫画アンソロジー雑誌「OPERA」に掲載)が原作のアニメ映画(60分)。原作はBL(ボーイズラブ)漫画の人気作で、2人の男子高校生のスローテンポな恋愛と繊細に揺れ動く心情を描いた、爽やかでピュアなラヴストーリー。映画版では原作漫画(全5話)のうちの4話(「夏」、「秋」、「ばかと大馬鹿」、「二度目の夏」)が忠実に、丁寧にアニメ化されている。友達とバンドを組んでギターを弾いている草壁光(くさかべひかる)と眼鏡をかけた優等生、佐条利人(さじょうりひと)は男子校の同級生だったが、ろくに話したことがなかった。2人は合唱祭のための歌の練習がきっかけで話すようになり、密やかな恋愛関係が始まる。原作漫画の画風を尊重した柔和な描線による優美な映像が見どころ。キスシーンは多いが露骨な性描写はない。監督は中村章子。アニメーション制作はA-1 Pictures。漫画版の続編やドラマCDもある。
 ガラスの花と壊す世界2016ポニーキャニオンとA-1 Picturesが制作したアニメ映画(67分)。2人組の創作ユニット「Physics Point(フィジクスポイント)」(志村おとの・平梅珠百合)によるシナリオ&イラストレーションのオリジナル作品「D.backup(ディー・ドット・バックアップ)」が原作。原作は2013年にポニーキャニオン主催のアニメ化大賞で大賞を受賞した作品。文明崩壊後の世界のシミュレーテッドリアリティーを題材にしたディストピアSF/ファンタジーで、美少女キャラクターと泣きゲーの要素を含んでいる。人類滅亡後の世界が舞台。「知識の箱」と呼ばれる仮想空間で、2人のアンチウィルスプログラムの少女、デュアルとドロシーは世界を侵食する存在である敵、ウィルスと戦っていた。ある日2人はウィルスに襲われている少女を救う。「リモ」と名乗るその少女は記憶のほとんどを失っていた。脚本は志茂文彦(「AIR」「Kanon」「CLANNAD」シリーズ構成)。キャラクター原案はカントク(「変態王子と笑わない猫。」挿絵)。監督は石浜真史(「新世界より」監督)。アニメーション制作はA-1 Pictures。
 映画 クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃2016劇場版第24作(97分)。夢の世界を舞台に、悪夢騒動に巻き込まれたカスカベ防衛隊と野原一家の奮闘を描いた物語。ある日、巨大な魚に呑み込まれる不思議な夢を見た春日部市民たちは、寝ると自分が見たい夢を見ることができるようになる。人々は夢の世界でそれぞれ思い思いの夢を楽しむが、夢の世界は次第に悪夢の世界へと変わってゆく。野原しんのすけとカスカベ防衛隊のメンバーたちは、春日部に引っ越してきた少女、貫庭玉サキ(ぬばたまさき)を仲間に入れて、悪夢の原因を探るために夢の世界へと入ってゆく。監督は高橋渉。脚本は劇団ひとり(お笑い芸人・小説家・映画監督)、高橋渉。アニメーション制作はシンエイ動画。2016年度邦画興行収入第13位。
 名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)2016劇場版第20作(112分)は、黒の組織・日本の公安警察・FBIの抗争に巻き込まれた江戸川コナンと少年探偵団を描いたスパイアクション。謎の女が警察庁から機密情報を盗んで逃走する。安室透(公安)と赤井秀一(FBI)は女を車で追跡するが取り逃がす。コナンと少年探偵団の一行は東都水族館で女と偶然出会うが、女は全ての記憶を失っていた。女の身元を突き止めようとするコナンと灰原哀は、女が黒の組織に関係していることを確信する。推理要素は少ないが、アクションシーン(カーチェイス、銃撃、格闘)が豊富で、終盤には大観覧車を舞台にした、パニック映画のようなサスペンスフルでスペクタクルなアクション・シークエンスもあり、ジェットコースター・ムービーとして楽しめる。監督は静野孔文。アニメーション制作はTMS/V1Studio。2016年度邦画興行収入第3位。
 ONE PIECE FILM GOLD(ワンピース フィルム ゴールド)2016劇場版第13作(120分)。黄金を自在に操り、金の力で人々を支配する大富豪との戦いを描いた冒険活劇。2Dの他、3D、4DX、MX4Dでも上映された。世界最大のエンターテインメントシティ「グラン・テゾーロ」(巨大黄金船)を訪れた麦わらの一味はギャンブルで大金を稼ぐが、グラン・テゾーロはオーナーの「黄金帝」ギルド・テゾーロの絶対的な支配下にあり、一味はテゾーロの策略によって全額を失ってしまう。麦わらの一味が敵を倒す展開はいつもの通りだが、立体的でスペクタクルな映像と、麦わらの一味の全員が活躍するチームバトルを含む、遊園地のアトラクションのような映画。原作・総合プロデューサーは原作者の尾田栄一郎。監督は宮元宏彰(TVシリーズの3代目シリーズディレクター)。アニメーション制作は東映アニメーション。2016年度邦画興行収入第5位。
 ドラえもん 新・のび太の日本誕生2016ドラえもん映画の36作目(104分)。TVシリーズ第2作・第2期(2005年-)の第11作。1989年の映画「ドラえもん のび太の日本誕生」のリメイク。7万年前の日本と中国大陸が舞台のSF冒険活劇。のび太、ドラえもん、しずか、スネ夫、ジャイアンはタイムマシンに乗って7万年前の日本に家出し、誰にも邪魔されない理想郷を建設し始めるが、中国大陸に住むヒカリ族の少年、ククルと出会い、ヒカリ族が精霊王「ギガゾンビ」と凶暴なクラヤミ族に襲撃を受けていることを知る。ヒカリ族の人々を救うため、のび太たちは中国大陸に向かう。ストーリー展開はおおむね旧作に忠実だが、旧作よりもキャラクターの心情描写の比重が大きい。完成度の高いリメイク作品。旧作にはなかったラストバトルを含む最後のシークエンスが見どころ。ラストに登場する3人のタイムパトロール隊員は藤子・F・不二雄のSF漫画「T・Pぼん(タイムパトロールぼん)」のキャラクターがモデル。原作は藤子・F・不二雄。監督は八鍬新之介。アニメーション制作はシンエイ動画(協力:ベガエンタテイメント)。2016年度邦画興行収入第7位。
 ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ2016TVシリーズ「ポケットモンスター XY」(2013-2016年)の劇場版第3作(95分)。ポケモン映画の第19作目。カラクリ都市のアゾット王国が舞台のアクション・アドベンチャー。サトシ一行はスチームポケモンのボルケニオンと人造ポケモンのマギアナに出会う。ボルケニオンとマギアナは、人間に傷つけられたポケモンたちとともにネーベル高原に住んでいたが、王国の悪徳大臣ジャービスは、マギアナの力を利用して王国を支配するためにマギアナを連れ去ってしまう。ボルケニオンは当初は人間を信頼していなかったが、徐々にサトシと友情を深めてゆき、サトシたちと協力してマギアナを助け出そうとする。善悪の対比が明確な、ありがちだが王道のストーリーと、CGを駆使した美しい映像、迫力あるバトルアクションを含む、比較的良作のポケモン映画。監督は湯山邦彦。アニメーション制作はOLM(TEAM KAMEI)。2016年度邦画興行収入第14位。
 映画 プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!2016TVアニメ「プリキュア」シリーズの第13作、「魔法つかいプリキュア!」の放映中に公開されたプリキュア映画の第20作(70分)。プリキュア総勢44人が出演するオールスター映画。朝日奈みらい(キュアミラクル)と十六夜(いざよい)リコ(キュアマジカル)は立派なプリキュアになる手がかりを探してナシマホウ界(人間界)にやって来るが、魔女ソルシエールとその手下のトラウーマが「プリキュアの涙」を手に入れるためにプリキュアたちを幽閉し、みらいとリコはソルシエールによって異世界に飛ばされ、離ればなれにされてしまう。登場人物が踊りながら台詞や歌を歌う、アニメでは珍しい本格的なミュージカル形式の趣向と、CGを使用した集団バトルアクションのシークエンスが見どころ。エンディングはプリキュア44人が歌って踊るCGダンスパート。ミュージカルプロデュース・作詞は森雪之丞。監督は土田豊。アニメーション制作は東映アニメーション。
 映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!2016TVアニメ「プリキュア」シリーズの第13作、「魔法つかいプリキュア!」の劇場用長編映画(65分)。「プリキュア」劇場版の第21作。朝日奈みらい(キュアミラクル)とみらいのパートナー妖精のしゃべるクマのぬいぐるみ、モフルンの友情の物語。モフルンが映画限定でプリキュア「キュアモフルン」に変身する。朝日奈みらい、十六夜(いざよい)リコ(キュアマジカル)、花海(はなみ)ことは(キュアフェリーチェ)、モフルンは、「願いの石」に選ばれた1人が願いをかなえることができる、魔法界で100年に1度の「大魔法フェスティバル」にやってくる。願いの石に選ばれたのはモフルンだったが、モフルンはプリキュア3人の願いがかなうことを望んでいたため、自分の願いを持っていなかった。その時、謎のクマ、ダークマターが突然現れ、自分の願いをかなえるためにモフルンを連れ去ってしまう。CGパートはエンディングの小窓画面のダンスパートのみ。監督は田中裕太。アニメーション制作は東映アニメーション。短編映画「キュアミラクルとモフルンの魔法レッスン!」と同時上映。
 キュアミラクルとモフルンの魔法レッスン!2016「映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!」と同時上映されたフル3DCGの短編映画(約5分)。人形やぬいぐるみのようなSDキャラのキュアミラクルとモフルンが魔法合戦を繰り広げる。おもちゃのような愛らしいキャラとリアルな質感を組み合わせた精細な3DCG映像が見どころ。エンディングはダンスパート。監督は真庭秀明。アニメーション制作は東映アニメーション。
 ポッピンQ2016東映アニメーションの60周年記念作品として制作されたオリジナルのアニメ映画(95分)。5人の少女を主役として、「プリキュア」シリーズで培われた技術を使用したCGダンスパートを含む青春ドラマ/異世界ファンタジー。陸上部に所属する、卒業を控えた中学3年の少女、小湊伊純(こみなといすみ)は県大会での不本意な成績について悩んでいた。伊純は「時の谷」と呼ばれる不思議な世界に迷い込み、そこで「世界の時間」を司るポッピン族と、自分と同い年の4人の少女たちに出会う。「時の谷」と「世界の時間」は「キグルミ」という謎の敵のために崩壊の危機に瀕していた。「時の谷」と「世界の時間」を救うため、5人の少女たちは心を一つにしてダンスを踊ろうとする。エンドクレジットの後に高校を舞台にした続編の予告編のような映像あり。作画と映像は美麗で、モーションキャプチャーとトゥーンシェーディングによる滑らかな動きの3DCGキャラのダンスシーンは見ごたえがあるが、学園青春ドラマ、CGダンス、魔法少女バトル、異世界冒険などのばらばらの要素を繋ぎ合わせて作られていて感情移入がしにくく、またターゲット層が不分明で子ども向けでもアニメファン向けでもないため、興行的には失敗作となった。監督は宮原直樹(「デジモンアドベンチャー 」総作画監督、「プリキュア」シリーズCGディレクター)。アニメーション制作は東映アニメーション。漫画版、ノベライズ版もある。




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