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日本のマンガ/アニメ、中国功夫(カンフー)、香港映画、その他の雑多な話題
―イタリアの友人、ダニエレ・ケッタ君との対話

2003年11月15日



[はじめに]

学:
このサイトの管理人の釣部学です。今日はイタリアの友人、ダニエレ・ケッタ君と話をしたいと思います。僕たちが最初に知り合ったのは、ダニエレ君がこのサイトのゲストブックに記帳したときでした。それ以来僕たちはときどきEメールで情報交換をしていますが、オフラインで会ったことはまだありません。そこでこの機会にいろいろ質問してみたいと思います。


[お互いの経歴について]

学:
ダニエレ君こんにちは。まず最初にお互いの経歴から話しましょう。
僕は1968年に東京で生まれました。今も東京に住んでいます。大学卒業後はシステム開発の会社でソフトウェア技術者として働いています。大学での専攻は西洋近代史でした。趣味は読書(マンガ含む)、音楽鑑賞、映画鑑賞(アニメ含む)です。学生の頃はバスケと水泳が好きでしたが、近年はスポーツは何もやってません(観るだけ)。
ダニエレ君は大学生で、日本のマンガやアニメ、特に永井豪の作品が好きとのことですが…。君自身のことについて、自由に喋って下さい。

ダニエレ:
学さんこんにちは。こうしてお互いに話すことができて、インタビューみたいなことをしていただいて嬉しいです。
名前はダニエレ・ケッタと申します。1981年3月3日にナポリで生まれました。今はナポリの近く(ほんの数キロ離れたところ)の、眠れる火山、ヴェスヴィオ山のふもとの地区の一つ、サン・ジョルジョ・ア・クレマノ市に住んでいます。
僕のニックネームは「godnagai」、つまり「豪」-d-「永井」です。

学:
日本のマンガ家、永井豪は君にとって神のような存在だという意味ですね。永井豪については後で話したいと思います。

ダニエレ:
高校卒業後は大学に入学して国際経営学を専攻しています。今は勉強中です。大学を卒業したらいろいろなところに旅行するつもりです。多分日本にも行けると思います。日本が大好きですから! 敬愛する貴兄にも会えると思います。

学:
日本に来たら何をしたい? どこに行きたい? 君の行きたいところに案内しますよ。

ダニエレ:
いろいろな人たちを見たいですね。女の子とか。日本の女の子は大好きです。マンガで見たいくつかの場所にも行ってみたいです。富士山、東京タワー、新宿(新宿については何度も聞いたことがあります)が見たいです。友人で案内人のあなたと一緒に日本の名所を旅行して回りたいですね。本物の日本人のような気分で街を歩いてみたいです。多分いろいろとすることがあると思いますが、それには時間がたくさん必要ですね。

学:
新宿は東京の中心都市の一つで、大歓楽街です。僕は平日は毎朝、出勤するときに新宿駅で電車を乗り換えてます。東京、特に新宿付近のラッシュアワーは凄まじいですよ。僕らは毎朝、超満員の列車にぎゅうぎゅう詰めにされて圧死しそうになってます。本当に殺人的です。
時間があれば、君を西日本の古都、京都に連れていきたいです。京都は有名な観光地で、日本の歴史的な建造物や庭園を観ることができます。
東京の電気街、秋葉原(僕らは短縮して「アキバ」っていってますが)にも連れていきたいですね。DVD、音楽CD、本、玩具、模型、ヴィデオゲーム等々、アニメ関係のものを売っている店がたくさんありますから(日本製のヴィデオ(VHS/DVD)はNTSC形式で、日本のDVDの大半は地域(リージョン)コードが2なので、ヨーロッパのTVでは視聴できないので要注意ですが)。
僕もそのうちにイタリアに観光旅行に行きたいと思っています。多分夏休みの短期滞在になると思いますが。

ダニエレ:
イタリアに来たらまず何をしたいですか?

学:
ナポリのヴェスヴィオ火山とポンペイ遺跡を観たいですね。それからローマのコロッセオ(古代ローマの円形競技場)も。

ダニエレ:
イタリアでは僕の家でおもてなしします。ヴェスヴィオ火山も観れますよ、僕の家からそう遠くないですから。この写真を見て下さい。僕の部屋の窓から撮ったヴェスヴィオの写真です。

Vesuvio volcano

学:
かなり近いんですね。君の家に滞在できたら嬉しいです。
大学を卒業したらどういう仕事がしたいですか?

ダニエレ:
経営者になりたいです。日本の人々と、貿易関係、またはその他の何らかの交流関係を持ちたいです。


[趣味について]

原哲夫・武論尊/北斗の拳
原哲夫・武論尊/北斗の拳

ダニエレ:
僕の趣味は、コミックを読むことです。アメリカン・コミックも読みますが、日本のマンガが大好きです。最初に読んだマンガは「北斗の拳」で、1991年のことでした。その後は「うしおととら」、「ドラゴンボール」、「らんま1/2」、「強殖装甲ガイバー」、あだち充と桂正和の全作品などを読みましたが、一番好きなのは永井豪です。永井豪の作品はマンガもアニメ(「マジンガー」シリーズ、「UFOロボ グレンダイザー」、「ゲッター」サーガ、新作の「マジンカイザー」等々)も全部大好きです。残念ながら、永井作品の全部がイタリア語に翻訳されている訳ではありませんが…。(嘆息)
僕の日本についての関心は、まず1980〜90年代に輸入されたアニメによって、それからマンガによって生まれています。成長するにつれて、日本について知識を得たいという欲求が高まってきています。

学:
事情を知らないかもしれない読者のためにここで説明しますと、ヨーロッパ、特にフランス、スペイン、イタリアでは1970年代後半から1980年代前半にかけて日本製のアニメーションが大量にTV放映されていました。「マジンガーZ」、「グレートマジンガー」、「ゲッターロボ」、「UFOロボ グレンダイザー」も1970年代後半にすでにヨーロッパで放映されています。これらはいずれも永井豪と彼のダイナミックプロが原作のTVアニメシリーズで、「巨大ロボット」アニメの古典です。特に「UFOロボ グレンダイザー」(フランス語版タイトルは「Goldorak」、イタリア語版タイトルは「Goldrake」)は大ヒットしたので、ヨーロッパには永井豪ファンが多いんですね。
僕も小さい子供の頃に永井豪の巨大ロボットアニメをTVで観ていました。一番好きだったのは「グレートマジンガー」です。「グレートマジンガー」は明らかに「マジンガーZ」よりもかっこよかったんですよ。「グレートマジンガー」は今でも好きですね。
マンガを読むこと以外に趣味は?

ダニエレ:
モデリング(模型製作)です。永井豪のロボット物その他のレジンキットを集めてます。全部日本製です。

学:
アニメのロボットの模型作りは僕も一時期熱中しました。「機動戦士ガンダム」シリーズのモビルスーツのプラモデルが好きでした。

ダニエレ:
僕が最初に作った模型もモビルスーツでした。
それから、ミニチュア製作も好きです。「ウォーハンマー ファンタジーバトル」、「ウォーハンマー 40,000」のミニチュアをペイントしています。「ウォーハンマー」って知ってます?

学:
ミニチュアの軍隊を使った戦争ゲームですね。日本にも「ウォーハンマー」のプレイヤーがいますよ。

ダニエレ:
僕は(主に夜の)多くの時間をアニメを観ることに費やしています。ときどき、イタリア語版が出るのが待ちきれないときは、オリジナルのものを買ったり友達や他のファンの人たちと交換したりしています。
日本の声優の吹込みが聴きたいんです。日本の声優の吹込みには心がこもっています。イタリアの声優もそうですが。
「スクリュークラッシャーパ〜ンチ!」…「光子力ビィ〜ム!」…「ゲッターウィ〜ング!」…あぁ素晴らしい!

学:
「専門用語」がいくつか出てきましたので説明しますと、「スクリュークラッシャーパンチ」はグレンダイザーが武器を使用するときの叫び声、「光子力ビーム」はマジンガーZの眼から放たれる光線、「ゲッターウィング」はゲッターロボの飛行用の翼ですね。…僕にとっては懐かしい響きですね、そういうスーパーロボットアニメを最初にTVで見たのは4歳か5歳くらいのときでしたから。
音楽を聴くのは好き?

ダニエレ:
いろいろな種類の音楽を聴くのが好きです。
僕が日本で実現したい夢の一つは、カラオケがある場所に行ってアニメソングを日本語で、自分の声で歌うことです。「ダ〜ッシュ! ダ〜ッシュ! ダンダンダダ〜ン! ダ〜ッシュ! ダ〜ッシュ! ダンダンダダ〜ン! スクランブルゥゥ〜 ダァッシュ!」… これは「グレートマジンガー」の歌です:-p)

学:
「スクランブルダッシュ」は「scramble dash」(緊急発進)の日本式発音ですね。君が日本に来たらカラオケに連れていきます。そのときは一緒に歌いましょう。日本のカラオケのメニューにはアニソンがたくさんありますよ。


[スポーツについて]

学:
ところで、ダニエレ君は中国拳法(カンフー)の達人だそうですが…。

ダニエレ:
僕は中国語で「天龍」(テンロン)と呼ばれている功夫武術道場(カンフー・ウーシュウ・マーシャルアーツ・スクール)で多くの時間を過ごしています。そこでは僕は友達に「ダニエルさん」って呼ばれています。
僕はカンフーが大好きで、一つの競技として真剣に、一生懸命に練習しています。中国に行って鄭州(チェンチョウ)大学の体育の研究所でウーシュウ(武術)の研究をしたこともあります。

学:
カンフーは黒帯?

ダニエレ:
黒帯です。でも僕のシフ(師父。指導者を意味する中国語)は、「帯はズボンのサポーターだ、好きな色を取れ」っていいました。(笑)

学:
イタリアの全国カンフー競技会で2回優勝したって本当?

ダニエレ:
本当です。今年は伝統拳術の蟷螂拳で金を2つ獲りました。素手で、片手に槍を持つカマキリのようなスタイルの自由競技です。

学:
それはすごいですね…。サッカーはやるの? イタリアはサッカーの強豪国の一つですが。

ダニエレ:
サッカーをするのはあまり好きじゃありません。子供の頃はときどき友達とやりましたけど。

学:
イタリアのサッカーリーグ、セリエAの試合は観る?

ダニエレ:
いや、全然観ません。イタリア代表の試合を友達と観るのは好きです。僕はサッカーに関しては門外漢です。イタリア人なのに変ですかね?

学:
最近では日本のサッカー選手が何人かセリエAでプレイしていて、日本のTVでもセリエAの試合が放送されています。僕もサッカーの熱狂的なファンではありませんが、日本の国際試合はTVで観ますね。
ところで、僕らはサッカーの国際試合を観戦するとなぜか愛国的/国家主義的になる傾向があると思います。僕もある程度はそうです。僕はふだんは左翼でナショナリズムが大嫌いなんですけど…。ダニエレ君は何か政治的な姿勢や信念のようなものはありますか?

ダニエレ:
イタリアの国際試合を観るときは僕も愛国的/国家主義的になります。イタリア人であることを誇りに思っています。でもそんなにひどくナショナリスティックなわけではありません。そういう事柄に関してはむしろ自由な考えを持っています。政治的な姿勢というのは今は特にありません。多分僕がまだ若すぎて、自分の頭で考えているからでしょう…。でもどちらかといえば左翼です。

学:
宗教は信じる?

ダニエレ:
信じます。神を信じています。でも特定の宗教を信じているわけではありません。


[映画について]

学:
香港のアクション映画は好き?

ダニエレ:
ジャッキー・チェンとジェット・リーの映画が大好きです。あなたもジャッキー・チェンの映画が好きですよね。僕たちは共通点が多いですね。

ジャッキー・チェン/ポリス・ストーリー 香港国際警察
ジャッキー・チェン/ポリス・ストーリー 香港国際警察

学:
そうですね。ヨーロッパやアメリカでは香港のアクション映画と日本のアニメーションの両方を好きな人って多いと思います。例えば、アンディ/ラリー・ウォシャウスキーの映画「マトリックス」はその2つの要素の影響を受けています。
香港のアクション映画はもちろん日本でも人気があります。僕はブルース・リーの「ドラゴンへの道」と「燃えよドラゴン」、ジャッキー・チェンの「蛇拳」、「プロジェクトA」、「ポリス・ストーリー 香港国際警察」などを面白く観ました。ジャッキー・チェンのユーモラスなキャラクターとバスター・キートンのような危険なスタントアクションは好きですね。
そういえば「ドラゴンへの道」はイタリアが舞台で、ローマでのロケ撮影でしたね。ブルース・リーとチャック・ノリスがコロッセオで戦う最後のシーンが非常に印象的でした。
ジャッキー・チェンの映画で好きなのは?

ダニエレ:
全部大好きですが、「酔拳2」と「ポリス・ストーリー」1と2、「レッド・ブロンクス」、「フー・アム・アイ?」、「ラッシュアワー」1と2、「デッドヒート」が特に好きです。イタリアでは発売されていないものもあるので、そういうのは中国で買ってきました。

学:
ジャッキー・チェンの映画以外ではどういう種類の実写映画が好き?

ダニエレ:
「マトリックス」は好きな映画の一つですね。スーパーヒーローが出てくる最近のアメリカ映画、「スパイダーマン」「X-メン」「デアデビル」「ハルク」などが好きです。「スターウォーズ」旧3部作も好きです。第1作と第2作をDVDで買いました(僕らはみんな第3作の発売を心待ちにしています)。 友達と映画館に行くのは好きです。「ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間」、「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」(素晴らしいです、見応えがあります)を観ました。トールキンの本は読んだことあります? すごくいいですよ。

学:
僕はまだ読んでないですけど、トールキンの本は日本でも人気がありますね。
僕は最近は映画館に行ってないですね。映画はDVDで観てます。アクション/娯楽映画も含めていろいろな映画が好きですが、フランスのヌーヴェルヴァーグとかその辺が主に好きでした。以前君にいいましたけど、イタリア映画ではロベルト・ロッセリーニの「イタリア旅行」とかベルナルド・ベルトルッチの「革命前夜」とかが大好きなんですよ。


[飲食について]

学:
食べ物ではどういうものが好き?

ダニエレ:
ピザが大好きです。パスタは毎日食べてます。僕は大食いなんですよ。

学:
僕も若い頃は大食いでした。痩せ型なんですけど。今はダイエットのためにあまり食べないようにしてます。肉料理と、インドとか韓国の辛い料理が特に好きです。ふだんは大多数の日本人と同様に和食(ご飯、魚とか)と洋食の両方を食べてます。日本食は身体にいいんですよ。
パスタはナポリで生まれたんですよね? イタリアに行ったらぜひ本場のパスタを食べてみたいです。
お酒は飲みますか?

ダニエレ:
アルコール類は好みませんが、ビールはときどき飲みます。コカ・コーラの方が好きです。

学:
「Drunken Master」(「酔拳」の英題)ではないという訳ですね。僕も酒はそんなに好きじゃないんですが、大学の頃は友達と随分呑みました。本当は、お酒を呑むよりもケーキみたいな甘いものを食べてお茶でも飲んでる方が好きです。
お茶は飲む? カプチーノとかは?

ダニエレ:
カプチーノは好きです。でもイタリアではカプチーノは午前中にしか飲みません。たいていの人はお店で飲むのを好みます。お店で作ったものの方が家庭のよりもいい機械を使ってますから。僕は朝は牛乳かチョコレートの方を好みます。あとオレンジジュースとか。紅茶も好きです。

学:
日本ではカプチーノはイタリアの代表的なコーヒーとして知られています。僕ら日本人は主にアメリカン・コーヒーや紅茶、日本茶を飲んでいますね。


[ウェブサイト運営と英語について]

ダニエレ:
ところで、僕と対談しようというアイデアはどうして思いついたんですか?

学:
君とEメールで会話していて面白かったので、こういう話題に興味を持っているかもしれない人たちのために、こういう対談形式でサイト上で公開することにしました。この対話は英語で行っていますが、このサイトに来た日本人にとっては面白い内容だと思うので、後で日本語に翻訳しようと思います。
それから、もう一つの理由としては、他の人にもこのサイトを作るのに参加してほしいということがあります。このサイトは完全に僕一人で運営していますので、ときどき協力者が欲しいと思うことがあります。

ダニエレ:
ウェブサイトを作った理由は? 楽しみのため? それとも友人に出会うため?

学:
君のような、自分と同じ趣味と関心を持っている人たちと情報を交換し、交流するためにこのサイトを開設しました。僕自身、いつも他のウェブサイトから大量の情報を得ていますので、僕も自分のサイトで情報を提供しようと思いました。
それから、アニメ関係のウェブサイトは世界中にたくさんありますけど、日本人が英語で書いたものはそれほど多くないように見受けられるので、日本に住んでいるアニメファンとして、日本発のアニメ情報を英語で世界に提供するサイトを作りたいと思いました。
…イタリアの人たちはみんな君のように英語を話すの?

ダニエレ:
いえ。イタリアでは、下手な英語を話す人もいますが、一言も話さない人もいます。僕くらいの年齢の若い男は多少英語を話します。僕は英語をよく話しますけど、もっと時間があればもっとうまくなりたいと思います。あなたは僕よりも上手ですね。
日本ではどうですか? イタリアでは日本人はみんな英語を話すと思っています。

学:
いや、僕も含めて大多数の日本人は英語をうまく喋れません。僕らは学校で英語を勉強しますが、日本にいると日本人以外の人々と英語で話す機会があまりありません。だからわれわれの英語は実用的ではありません。


[日本のマンガについて]

ダニエレ:
一番最初に読んだマンガって何でした?

学:
6歳のときに藤子・F・不二雄の「ドラえもん」を読みました。未来の世界から来た猫型のロボットが出てくるSFコメディですが、多分それが最初に読んだマンガだと思います。「ドラえもん」はアジア諸国ではとても人気があるマンガです。TVアニメシリーズはイタリアでも放映されてますね。

ダニエレ:
ええ、「ドラえもん」はイタリアでも知られています。イタリアでもとても人気があると思います。僕は小さい頃TVシリーズの全話を観ましたが、僕が一番好きな藤子・F・不二雄のアニメは「パーマン」です。イタリア語版のタイトルは「スーパーキッド」(Superkid)でした。

学:
藤子・F・不二雄と彼のかつての共作者、藤子不二雄Aの作品はほとんど全部読みました。
…多分君がイタリアのTVで観たのは、日本では1973年に放映された旧「ドラえもん」ですね。「ドラえもん」の新TVシリーズ(1979年放映開始)は今でも続いています。

ダニエレ:
好きなマンガ家、マンガ作品は何ですか?

学:
好きなマンガ作品は、非常に多いのでとても全部は挙げられないですが、いくつか例を挙げますと…

手塚治虫/火の鳥、ブラック・ジャック、アドルフに告ぐ、その他多数
白土三平/カムイ伝
永井豪/デビルマン、手天童子
池田理代子/ベルサイユのばら
吉田秋生/バナナ・フィッシュ
荒木飛呂彦/ジョジョの奇妙な冒険
山岸凉子/日出処の天子、アラベスク
宮崎駿/風の谷のナウシカ
原哲夫・武論尊/北斗の拳
いがらしゆみこ・水木杏子/キャンディ・キャンディ
藤子・F・不二雄/ドラえもん、その他多数
竹宮恵子/風と木の詩
萩尾望都/ポーの一族、トーマの心臓
大友克洋/童夢、AKIRA
楳図かずお/漂流教室、洗礼、わたしは真悟、その他多数
岩明均/寄生獣
三浦健太郎/ベルセルク
松本大洋/ピンポン
高森朝雄・ちばてつや/あしたのジョー
鳥山明/Dr.スランプ、ドラゴンボール
石ノ森章太郎/サイボーグ009、人造人間キカイダー
井上雄彦/スラムダンク
望月峯太郎/ドラゴン・ヘッド
高橋留美子/うる星やつら、めぞん一刻
大島弓子/綿の国星
美内すずえ/ガラスの仮面
ゆうきまさみ/機動警察パトレイバー
冨樫義博/幽☆遊☆白書
古谷実/行け!稲中卓球部
士郎正宗/攻殻機動隊
山口貴由/覚悟のススメ
...などです。

イタリアでは日本のマンガがたくさん翻訳されているので、君が知っているのもあると思います。

ダニエレ:
知っているタイトルがたくさんありますね。

学:
僕は本当はアニメを観ることよりもマンガを読むことの方が好きです。子供の頃は完全にマンガに狂ってました。マンガを読むのは今でも大好きです。
「ジョジョの奇妙な冒険」「北斗の拳」「AKIRA」「ベルセルク」「あしたのジョー」「ドラゴンボール」「覚悟のススメ」は君も好きでしたよね?

ダニエレ:
「ジョジョ」好きです。今は「空条徐倫」(くうじょう・ジョリーン。「ジョジョ」第6部の女主人公)の話を読んでます(でもやっぱり承太郎が最高です)。「北斗の拳」はイタリアでTV放映された日本マンガとしては画期的なものでした。ケンシロウを憶えていないイタリア人はいません。
イタリアでは「あしたのジョー」(マンガ版)は現在10巻まで出版されています。「ベルセルク」については、僕らは続きの新しいストーリーを待ち望んでいます。


[日本の実写ヒーロー物について]

ダニエレ:
日本の古い実写映画やTVシリーズについてはどう思われますか? 「ゴジラ」とか「メガロマン」とかは僕も知っていますが、僕が知っているものよりもっと古いTVシリーズもあると思います。イタリアに入ってきているのは「メガロマン」、「スペクトルマン」、「恐竜大戦争アイゼンボーグ」、「Xボンバー」、「特警ウィンスペクター」、「パワーレンジャー」(あの醜悪なアメリカン・バージョン!)と、あと「ゴジラ」の映画だけですね。

学:
日本で最も有名な「特撮」ヒーローシリーズは「ウルトラマン」シリーズです。子供の頃は僕もアニメだけじゃなくて「ウルトラマン」、「仮面ライダー」、「人造人間キカイダー」等の特撮も好きでした。日本で1979年に放映された「メガロマン」は、「ウルトラマン」シリーズの亜流のようなものでしたので、日本では「ウルトラマン」シリーズほどの人気はありませんでした。「メガロマン」は「ウルトラマン」よりも格闘アクション寄りでしたね。
「ゴジラ」についていえば、最初の映画(1954年公開)は好きでした。「ガメラ」シリーズもいいですね。

ダニエレ:
僕は小さい頃、「メガロマン」が大好きでした。数年前TVからVHSに「メガロマン」の全話を録画したファンの人がいて、その人から買ってヴィデオCDに落としたものを今観ています。

学:
それはとても貴重なものですね。日本では「ウルトラマン」シリーズはDVD化されてますが、「メガロマン」はまだDVDでは出てません。「メガロマン」はほとんど観ることができないですね。今年(2003年)、ケーブルTVで放送してましたけど。

ダニエレ:
日本ではこういうシリーズは今も子供たちに人気があるんですか?

学:
そうですね、いくつかのシリーズは今も続いていて小さい男の子には人気があります。「ウルトラマン」シリーズは1966年以来、TVシリーズ、映画、オリジナルヴィデオとして制作されていて、今も続いています。「秘密戦隊ゴレンジャー」に始まる「戦隊」シリーズ(そのうちのいくつかは米国で「パワーレンジャー」シリーズとして放映されましたが)も1975年からずっと続いていて、毎年新シリーズがTVで放映されています。


[アニメのTV放映、DVDについて]

学:
先程もいいましたが、イタリアのTVでは1970年代後半から1980年代前半にかけて、たくさんの日本アニメが放映されていました。でもそれは君が生まれる前のことですね。1980年代後半以降はどうなんですか? イタリアのTVでは君が観たいアニメ番組が観れますか?

ダニエレ:
日本の古いTVシリーズは1980年代を通して放送されていました。イタリアでは日本のように週に1回ではなく1日に1エピソードを放送しますので、それらは何度も何度も放送されていました。でも1990年代には、再放送されるものもありましたが(たとえば、「北斗の拳」は最初の放映の1年後にも2〜3回放映されました)、再放送されなくなったものもありました(「機動戦士ガンダム」、「マジンガーZ」、「UFOロボ グレンダイザー」など)。それから、昨年(2002年)、新しいものがTVでいくつか放送されました(「ポケットモンスター」、「剣風伝奇ベルセルク」、「新機動戦記ガンダムW」、「ONE PIECE」、「爆転シュート ベイブレード」など)。
イタリアではアニメの流通に関して、ファンのあいだで多くの議論があります。イタリアではアニメーションは全部子供をターゲットとしていますから、最良のアニメのうちのいくつかはVHSかDVDのみで流通していて、僕らはそれらをTVで観ることができません。それらのVHSとDVDは、その市場と製品の品質に見合った価格で売られていますが、その価格は、働いていない少年にとってはとても高価なものです。(VHSだと1本がだいたい20ユーロ、DVDだと25ユーロです。)
日本ではアニメのVHSとDVDの価格はどうですか?

学:
基本的に日本は物価が非常に高いんですが、それにしてもアニメのDVDは高すぎます。3話か4話しか入っていないDVDが1枚5000円か6000円(約38〜45ユーロ)くらいします。これは実写のDVDよりもずっと高い値段です。米国から逆輸入したアニメのDVDは日本のオリジナル盤よりも安いので、そっちを買う人もいます。
VHSはDVDよりも安いですが、最近はほとんどの映画とアニメはDVDのみの発売です。
近年日本では大量のアニメがDVDでリリースされていますが、イタリアのアニメDVDのリリースの状況はどうですか? イタリアでは「ルパン三世」TVシリーズ第1作のDVDが2000年にヤマト・ヴィデオから出てますが、これは日本より早かったですね(日本でのDVDリリースは2001年)。

ダニエレ:
イタリアでは最初のタイトルがDVDでリリースされたところで、今後もいくつかのタイトルのリリースが予定されています。
イタリアのすべてのアニメファンは、アニメがその真のターゲット層に提供されることを望んでいます。僕らは「アニメとマンガは子供のもの」という台詞にはほとほとうんざりしています。一つの大きな闘いを経て、いくつかのアニメ(「ゴールデンボーイ」、「スラムダンク」、「幻想魔伝最遊記」、「GTO」、「犬夜叉」、「新世紀エヴァンゲリオン」、「アレクサンダー戦記」その他)がTVで夜間(21時または22時)に放映されましたが、これはMTVイタリアダイナミック・イタリアヤマト・ヴィデオの尽力によるものです。
日本ではアニメ番組を1日中、それぞれのターゲット層に向けてTV放映していて、夜間にもアダルトアニメを放映していると聞いたことがありますが、それは本当ですか?

学:
日本の地上波のTVの場合は、アニメは全番組のうちのほんの一部に過ぎませんが、衛星放送だとアニメ番組(主に古い番組の再放送)だけを1日中、毎日放送している局が何局かあります。地上波の深夜枠で放映されているアニメ番組もありますが、それらはアダルトアニメではありません。成人向けアニメも含めて、X指定の番組は地上波のTVでは放送できません。それらはヴィデオ(DVD)、衛星放送、ブロードバンドのインターネット回線で流通しています。
とにかく、日本製のアニメ作品は数が多すぎてとても全部は観ることができません。毎月60本を超えるシリーズがTV放映されていて、劇場版やヴィデオも多数リリースされています。もちろん質の低いものもたくさんあります。だから僕らは常にどの作品が観る価値があるか、判断する必要があります。
ところで、日本製のアニメには「北斗の拳」のように極度に暴力的なシーンを含むものがありますが、イタリアのTVでは「北斗の拳」のような暴力的なアニメ番組をノーカットで観ることができるんですか? それとも検閲されているの?

ダニエレ:
「北斗の拳」はカットなしの完全版がTV放映されました。子供の頃、ケンシロウが敵のツボを突くシーンで、破裂する敵の黒いシルエットしか見えなかったので(多分それは赤い血を見せることを避けるためだったのでしょうが)、そのシーンは検閲されているのだと思いました。でもその後、そのシーンはそのように作られているのであって検閲ではないということが分かりました。
過去にイタリアで実際に問題になったのは、暴力シーンではなくてある種の「色っぽい」シーンでした。例えば、「ドラゴンボール」の、悟空がブルマが寝ているときにブルマのパンティを脱がすシーンとか、ブルマが武天老師(亀仙人)から神龍球(ドラゴンボール)の一つを手に入れるためにスカートをたくし上げるシーンなどです。イタリアのTV局はそれらのシーンを静止画と会話で置き換えていました。それはイタリアのアニメファンにとっては最悪の改変でした。実際、僕らは検閲に対しては常に激しい闘いを展開しています。


[終わりに]

学:
さて、話題は尽きないんですが、今回はここらへんで終わりたいと思います。最後に、このサイトの訪問者または読者の方々に対してメッセージがありましたらお願い致します。

ダニエレ:
インターネット上で、僕自身と僕の趣味についてのインタビューを受けたのはこれが初めてのことです。このウェブサイトの訪問者でこの対話を読んでいただいたすべての方々に深く感謝致します。
日本のマンガ/アニメのクリエーターの方々、どうかお仕事を続けて下さい。僕らはアニメとマンガがないと生きていけませんから!
それから、「アニメとマンガは子供のもの」と考えている人たちには、こういいたいですね。一つの本の内容を最初のページだけで判断することはできません。頭の中の先入観のために、あなたは偉大な作品を見失っているかもしれません。
永井豪さんにはお礼を申し上げたいと思います。僕は永井作品とともに育ってきましたから。永井先生に会いたいです。日本に行きたいです、日本に住みたいです!
最後に、とてもいい友人である学さんに感謝致します。それではまた。

学:
…日本を愛して下さるのは非常に嬉しいんですが、多分日本は住む場所としてはそんなにいい場所じゃないと思いますよ。
ともあれ、長時間インタビューに答えて下さってどうもありがとうございました。いろいろな話題について話すことができてとても楽しかったです。またメールします。ではまた。




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