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読書日記2002


■こんな本を読んでます

 2002年も押し詰まって来ました。今年1年はどんな本を読んで来たのかなと振り返ってみましたら、本の題名も本の中身もほとんど忘れていることにビックリ。以前は、読書の記録を取っていたのですが、最近は読み流しが多く何か大切なものをどんどん置き忘れているような気持ちになりました。

 そこで、本の要約とかはとても書けそうにもないので、せめて本の題名とちょっとしたコメントだけ載せた読書日記を始めてみることにしました。「読んだ本でその人のことがわかる」などと言われることがある?かもしれませんが、普段私が読んでいる本を紹介しても困ることもないので、読書日記という形で書いてみることにしました。コメントは書評ではありませんので、ピントのはずれていることも多いでしょうが、その辺はご勘弁を…。あくまで、私の印象です。本年度はあと1ヶ月もないため、どれだけ載せられるかはわかりませんが、読んだものだけを紹介してゆきたいと思っています。

■2002年度に読んだ本(最近のものだけ)…日付は読み終えて書き込みした日時です。

2002/12/31(火) 16:20

★星亮一『会津藩はなぜ「朝敵」か』KKベスト新書 \680

 このところ故郷「会津」に関する本を立て続けに読んでいる。今年の中頃に買った本を積み重ねていたため、年内に読んでおこうと必死なのである。まだ、2冊残っているので、年が明けるまでの7時間半の間に気合を入れて読もうと思う。この本も今朝読み出して、さきほど読み終えた。と言っても本をずっと読んでいることなど我が家では許されないので、洗車をしたり、年越しそばを茹でたりの合間に集中しての読書になった。内容については題名が示しているとおりである。このことは、私自身が高校の頃から抱いていた疑問なので、行間を読むくらいに真剣に読んだ。会津に生まれ、藩校日新館の流れを汲む母校「会津高校」時代からのこだわりが少しほぐれたような気持ちがした。星氏の思いに目頭が幾度となく熱くなった。氏は会津の方ではなく仙台のご出身であるが、会津についての思いは郷土の人たちよりはるかに強い。私の尊敬する歴史家である。

2002/12/29(日) 17:12

★中谷巌『痛快!経済学』集英社文庫 \571

 今年の夏ごろに、本屋さんで立ち読みして、面白いと思い購入した。が、そのまま「積ん読」でいた。今月初めに本を片付けていて目に留まり、読み始めた。「経済オンチ」の私にはとてもむずかしそうに思えたが、とても丁寧に説明してあり、何とか最後まで読み通すことができた。中身は十分に理解できたとはいえないが、著者の何としてもわかってほしいという熱意は十分に感じ取れた。一気に読み終えることはできなかったけれど、読んでいるときはわかった気持ちになって堪能できた。

★井口富夫『会津と長州と…企業人の見た権力者の横顔』東京経済 \1500

 自費出版の本であり、古本屋さんで偶然見つけ、題名に惹かれて\100で購入した。故郷「会津」について書いた本は、不思議と目に留まり買ってしまう。もう、田舎を離れて30年以上も経つのに、まだ気持ちは会津に残っているようだ。この本の著者は会津とも長州(山口)とも無縁の人のようだが、じつにていねいに会津戦争(戊辰戦争)に至るまでの経過を書いてくれている。そして、敗者となった会津藩士たちのその後にも焦点をあてて、きちんと記述している。明治維新が「革命」などではなかったことは明白だが、私もこの見方には同感を覚える。130年以上も前の話ということなかれ。私の父が生まれた頃にはまだその生き残りの人たちが大勢いたのである。ちなみに私の家内の祖母は97歳で健在だが、100年というのは歴史と言うにはあまりについ最近のことなのである。私はそれほど歴史にこだわる方ではないが、この件に関しては薩長軍の蛮行の数々は、今もって許すつもりはない。「世が世なら叩き切ってやる」が私の信条でもある。

★佐藤寛『山岡鉄舟 幕末・維新の仕事人』光文社新書 \700

 以前から「山岡鉄舟」という人物に興味があり、本屋さんで何気なく見つけ、買って一気に読んだ。小説本もあるのだが、なかなか手に入らないので、まずはこの本で人となりを知っておこうと思い、軽い気持ちで読み始めたが、面白くてどんどん読んでしまった。年末の忙しい時期で、家内には「少しは家の掃除を手伝ってくれたって…」という気持ちをじくじくと感じ取りながらも、やめられなかった。ちょうど井口氏の本と内容が重なるところが多いが、意識して読んだわけではない。興味のない人には面白い本とは思えない。しかし、現代に一番欠けているタイプの人物ですね。彼は…。

★ポアンカレ 吉田洋一訳『科学と方法』岩波文庫 \500 (再読)

 ポアンカレの三部作『科学と仮説』『科学と価値』そしてこの本の3冊がある。暇を見つけてはとっかえひっかえ読んでいる。何度読んでもすごい本である。とにかく話がねちっこく細かいところまで、論理的に突き詰める。日本人でこういう書き方ができる人は稀だろうと思う。だから、旧仮名遣いで読みづらいけれど、読んでしまう。これを読んで、どうなるというわけではないのだが、この本をあのアインシュタインも何度も読み返していたことを知れば、その意味はいわずともわかると思う。

2002/12/22(日) 15:36

★マーク・ミナシ 植木不等式訳『いつまでバグを買わされるのか』ダイヤモンド社 \2300

 いつになってもバグのないソフトは売られない。消費者は仕方なくバグのあるのを承知でソフトを買う。そして、修正パックとかの名前で、バグを補修し続ける。そのうちに、「ソフトはバグがあるのが当たり前」と思ってしまう。でも、待てよ。本当にバグのないソフトは作れないのか?どうして、バグがあるのを承知でソフト会社は発売するのか?などなど、ソフト業界の裏側が面白いようにわかる。この本は、もう本屋さんにはないかもしれません。でも古本屋さんにはあるかもしれませんよ。面白くて一気に読みました。値段は100円でしたけど。

2002/12/19(木) 12:00

★アイザック・アシモフ 嶋田洋一他訳『ゴールド』早川文庫SF \920

 この著者の本をもう何冊読んだことだろう。冊数も思い出せない。この本は、アシモフの最後の著作であり、96年頃に単行本の形で出ていたのだが、そのときは買いそびれてしまった。そのため、今回の文庫化に合わせて購入してみた。好きな著者だけにどれを読んでも面白いが、第二部「サイエンス・フィクションについて」と第三部の「SF小説作法」はじつに興味深かった。第一部は「最後の物語」というFS作品集である。コートのポケットに入れておいて、通勤の途中などにポツポツ読んでいた。疲れて帰宅するときの電車の中などに読んで、疲れをいやしていた。もう彼も他界していない。でも、こうして本を読んでいる限りは、彼は今も生きている。

2002/12/06(金) 11:38

★齋藤孝『三色ボールペンで読む日本語』角川書店 ¥1500

 普段、この本の題名と同じ三色ボールペン(私のは黒も入った四色ボールペンだが)を愛用しているので、この著者はどんな風に活用しているのかに興味があり、読んでみた。赤・青・緑の色に意味を持たせて読んだ文章に刻印を残していく、それを他の人とも共有する、的を絞りやすくする、などすばらしいアイデアだと感じ入った。私の場合、そこまで考えて使っていたわけではないので、今度は意識して活用して、「技化(わざか…著者の造語で、身体で無意識にできる技とするの意味)」できるようにしたい。そういえば、自分も高い本や専門書には、鉛筆では記入できても、ボールペンとなるととても引く勇気はなかった。今度は試してみよう。

 この本は、三色ボールペンも付いていて、すぐに実行できる(このボールペンだけで350円はする)ので、読書力をもう少しつけてもらいたい我が家の子供たち3人にはそれぞれ1冊ずつクリスマスのプレゼントとして送ることにした。

2002/12/03(火) 15:53

★一石賢『Aha!量子力学がわかった!』日本実業出版 ¥1600

 量子力学の大きな流れと数式などのおおよそを知るには、気軽に読める。この本も前作と同じで、至るところに計算のミスがあるので、基礎的な専門書を一読してそれを補う形で読むのに適している。巻末に付録で細かい計算がのっているが、残念ながらここでも、計算ミスが目立っている。こういうミスは、誰か他の人がきちんとチェックしてくれると直せるのだろうが、出版社によってはチェック体制が取れないところも多いようで、やはり最終的には、これらの専門書を出し慣れている出版社でないと信頼はおけないのかもしれない。でも、読んで面白いことは間違いない。

2002/11/29(金) 11:15

★梶井厚志『戦略的思考の技術』中公新書

 「戦略」というと戦争や政争でのことかと思われがちだが、日常もこういう思考が必要ではと考えていたときに見つけた本。十分に堪能できた。一押し。

2002/11/28(木) 14:06

★池上彰『子どもの教育の大疑問』講談社+α文庫 ¥680

 教育の現場にいても、この本の中に書いてあることで知らないことがけっこうあった。手元において、資料にも使える本。主要参考文献が上げてあり、良心的。

★野口悠紀雄『「超」文章法』中公新書 ¥780

 とても好きな著者の本で、じつに読みやすく、実用的でもある。何度か読み返して自分の文章にも役立てたいもの。

★齋藤 孝『読書力』岩波新書 ¥700

 本の帯にある「読書は力だ」のとおり。この著者の読書にかける気合が伝わってくる。共感するところ多し。

★一石 賢『Aha!相対性理論がわかった!』日本実業出版社 ¥1600

 専門的な「相対性理論」の本を読んでから読むと、じつによくわかる。数式がとても多いが、気にせずに一読すると、文章だけのものよりよくわかる。ただし、計算のミス(誤記?)が少なからずあるので、それを承知で読むといい。

ーーーーーーーー本年はここからの記録です。次年度はこまめに記録をとっていきます。よろしく。

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