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授業でパソコン?


■■授業でパソコンお使いですか?

残念ながら、私はまだ「授業」でパソコンを使ったことはありません。というより、どのように使ったらいいのか?自分でよくわからないのです。私の担当は「物理」と「地学」なので、使おうと思えば「膨大な情報」が手に入るので(Internetやパソコン通信、CD-ROMなど)、活用できるのだと思います。ところが、どうも自分の中に「かったるいなぁ」という気持ちがすぐに起こってしまってだめなのです。

物理室の隣が「パソコンルーム」なので、廊下を通るたびに「パソコンを使った授業」を目にします。大きな声で生徒に指示をしながら一生懸命に先生が教えています。生徒たちは、どの授業でもそうでしょうが、あっちを見たりおしゃべりしたりでなかなか大変そうです。本校のパソコンルームには20数台のパソコンがありますから、ほぼ2人に1台くらいの割で使えるのでしょうか?それでも、生徒はあまり「パソコン」に興味を示しているとはどうも言えないように私には感じます。
ということで、今回は「パソコンと授業」について考えてみようと思います。

パソコンは授業で使えるか?

というより、もうすでに中学校などでは「技術家庭科」の時間にパソコンを使うのは必修になっているので、私の友人なども授業で実際に使っているそうです。横浜市などは県立の高校などよりはるかに早く「WINDOWS95」の入ったパソコンを使っているそうですから、生徒たちにとって高校に来てパソコンをやるのは別にそんなに物珍しいことではないのです。工業高校や商業高校ではパソコンはもうずいぶん前から必修です。問題は本校のような「普通高校」でパソコンを使って、「何をどのように教えるのか?」だと思うのです。「ワープロ?」「表計算?」「Internet?」「データベース?」「OHPの代わり?」私にはどうもそうではないように思えるのです。

それじゃ、一体「何を」教えたらいいのでしょうか?「プログラムの書き方?」これは「数学」にも入っていて「BASIC」の初歩が教科書にもありますね。でも、これは「数学」をとっている一部の生徒が対象でしょう。では、「何を?」

私はつねづね「論理の組み方(アルゴリズム)・考え方」と「情報の捉え方」の2点ではないかと思っていました。こんな考えでいたところ、少し前になりますが、朝日新聞の「論壇」というところにコンピュータコンサルタントの巌尾達男氏という方が「高校普通科の情報教育に望む」という題で投稿した記事が載っていました。読んでびっくりしました。ほぼ私と似た考えが理路整然と書いてあるのです。論点は2つで「基本的な情報化の基礎能力の育成」と「情報化の思想」です。前者の具体的な内容が「アルゴリズム」です。後者は難しくいうと「情報哲学」です。「コンピュータの取り扱い方」ではなく、こういう内容がいつか大人になって仕事を進めていく過程で重要になってくる、という主旨でした。

私の経験でも「ハード」や「ソフト」はどんどん変化していきますが、「アルゴリズム」や「情報の捉え方」の基本は、パソコンやコンピュータが変わっていっても、結局「土台」になるのは同じですから、多分「これこそ」高校の「普通科」で学んでおけば、商業科や工業科でビシバシ「技術」を学んで来た生徒に簡単に追いつく道だと思うのです。具体的にパソコンでこれを教えるのに一番適しているのは「Winodws95」なら必ずついている、「Explorer」ではないでしょうか。これは、「情報の階層化」を教える大変良い教材ではなるのではと思います。たしか前にも「パソコンとファイル」についてふれましたが、この「ファイル」という考え方そのものが「情報の捉え方」に密接に関係しているのです。

プログラムの組み方(BASICやVisual Basic・Fortran・C・C++などもう数え切れない)を教えてもおそらく徒労に終わるでしょう。大切なのは、プログラムを組む前の段階の「日本語で論理的に考える(日本語アルゴリズム)」をしっかり身に付けることではないかと思うのです。これは、もちろん天性のものもありますが、訓練によってふつうに必要な段階までは多くの人が到達できるものです。コンピュータのプログラムに乗せることのできる「論理」はかなり単純ですが、それでも学ぶにはある程度の時間と努力が必要ですから、普通高校のような場所でこそゆっくり時間をかけて学ぶといいのではと考えています。その上で、大学や専門学校でそれこそいろんなソフトを自分で作ったり、すでにあるソフトに習熟したりすれば、その生徒にとっても大きな「財産」になるのではないでしょうか?

具体的な授業はどのようにするか?

これは、現在「実験的に」各教科で実践されている方などの協力がぜひ必要になるでしょう。よく行われる「公開授業」はあまり意味がないと言えます。それより、普段の実践をひょいっと見せてもらい、教科を越えた「共通の土台」を作っていくことが大事になるのでは、と考えます。

具体的には、「パソコンに慣れる授業」と「パソコンをしくみを知り、活用する授業」に分けて授業をしてみるのです。いきなり「パソコン」に向かっても、どうしていいのか?わからないのは大人も生徒も同じです。個人的にはあまり印象が良くないのですが、「自動車教習所」の教え方はとても参考になると思います。というのも、私も例に漏れず、いわゆる「パソコン教室」に何度か通いましたが、「一太郎」や「Lotus1-2-3」などの操作などが中心で、習ったあとにまた新しいバージョンなどが出ると、一から出直しというわけで、あまりに「特殊化」したものはすぐに使えなくなってしまうのです。そして、新しいものは使わないとなると、その「ソフトにはまって」抜け出せなくなってしまいます。

いろんなソフトを使って仕事をしている職員は、別に意識してはいないと思いますが、文書を作ったり成績の処理をするとき、上で言った「アルゴリズム」は無意識に使っています。成績順位を出したり、選択科目ごとの名簿を作ったりするときに、実はこの「論理的な考え方」を使って操作をしているのです。その考えを助けてくれるのが「ソフト」なのです。おなじみの「ソート」や「抽出」で条件を考えて操作するのはまさしくそれです。プログラムを考えるときも、それと同じことをやっていると思って間違いないのです。

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