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NECの方向転換?


■■NECの宣伝が

すごいですねェー。特に、最近は新聞にデカデカと出ています。何でも新しい規格の「PC−98」対応とかいう文句で、世界最新標準機だそうです。「もう自分のマシンは旧式になってしまうのか?」と不安を覚えている人もおられるかもしれません。

そこで、つい先日「秋葉原」に行くときに友人から聞いた話を書いてみます。「日経パソコン」という本屋には売っていない雑誌がありまして、その中に今度NECで発売することになった世界最新標準機を分解して中身を調べた報告が載ったそうです。それによると、その中身が驚きなのです。使っている部品は現在PC/AT互換機(世界のパソコンの9割以上を占める事実上の標準機)の中身と全く同じなのです。BIOSというパソコンのもっとも基本的なソフトには、これまたよく使われている「Phoenix」という会社のものが使われていて、完全なPC/AT機と言い切ってよいものです。それじゃ、NECがなんであのように声高に「世界最新標準機」などと言っているのでしょう?NECが独自に変形(またしても始まったコザイク)したのは、標準機だと使える周辺機器をつなぐための「ポート(差込プラグ)」をはじめから断線して使えなくしたり、ハードディスクやCD-ROM、FDなどをつける場所を標準機より広く取って、秋葉原辺りで安い部品を買って自分でつないだりできないようにしてあるのです。増設したりするときには、NEC独自の部品をセットで購入しないと出来ないようにしてあるのです。 つまりは、「NECの部品じゃないと入れられませんよ」と言っているのです。

世界的な大企業であるNECがどうして素直に「PC/AT互換機です」と言わないのでしょうか?

なぜ、「PC/AT互換機」と言えないの?

ここからは私の全くの推測なのでかなり「偏見」も含まれていることですから、軽い気持ちで読んでください。考えられることは、3つあります。

(1)98シリーズを「辞めた」というと、今までのユーザーが離れてしまう。
現在まで国内で圧倒的なシェアーを占めていた98ユーザーを見捨てることはメーカーとしてできません。現に本校で使われている機種もNECの98です。この機種のアフターサービスとある程度の維持販売をせざるを得ない。

(2)先行を行く他社との競合を避ける。
国内では、すでにNECを除くすべてのメーカーはPC/AT互換機の販売にしのぎ を削っています。NECがこの同じ「土俵」に乗ることは、さらに競争を激しくします。遅れを取った分、不利になるのは当然です。そこで、PC/AT互換機とは違う機種なんですよ。しかも、世界でもっとも最新の標準マシンなのですよ、と 表現を変えて密かに参入することにした。

(3)「天下のNEC」のメンツが許さない。
多分一番大きな理由がこれではないかと、私は考えています。そう!あまりに「日本的」ですが、この単純な理由が会社でも働くはずです。「PC/AT互換機に路線を変更」というのは、NECにとって日本独自の規格を旗印に国内のシェアーをほぼ独占してきた経過から見て、「世界標準機PC/AT互換機」の軍門に下ることを意味します。機体は同じだけれど、外装をガラッと変えた飛行機で再度戦いを挑む姿勢に転じたのではないか、と考えられるのはちとひねくれた見方でしょうか?

手元にようやく友人から記事のコピーが届きました。今度の新しい「PC98NX」シリーズの中身を分解した写真も載っています。「日経パソコン 1997年11月17日号」の194ページから197ページがそれです。パソコンの中身を見たり、いじったりした人にはすぐにわかると思うのですが、PC/AT互換機そのものです。これは…。一体この機種は何と呼べばいいのかわからなくなります。

G.川口氏(同僚)から聞いた話

実は、こういうことをするのは「日本のNECだけ」と思い込んでいた私が、この話をG.川口氏に話したところ「僕の使っているCOMPAQ(米国製)もそうだよ。」と何気なく話されるのを聞いてビックリしました。この機種もPC/AT互換機なのですが、専用の金具がないと中にハードディスクやCD-ROMなどをそのままでは増設できないようになっているとのこと。ただし、その金具は簡単に手に入り、増設も容易だそうです。

何でこんなどうでもよい話を?

したかというと、ノート型PCをお使いの方は実感されていると思うのですが、最近のソフトはどれもどんどん容量が大きくなり、ハードディスクもすぐにパンパンになってしまいます。それで「増設」を考えるのですが、これが容易ではありません。メーカーごとに規格がばらばらで、結局メーカーに高いお金を払ってやってもらうしかありません。デスクトップ型のPCにしても、規格が違うと同じことになります。メーカーが自社ですべての部品を買ってもらいたい気持ちはわかりますが、できれば安く上げたいのはユーザーとしての当然の気持ちです。これを無視して「囲い込み」を優先するような商売は出来れば辞めてほしいものです。「規格」を統一して可能な人は自力で自分のPCのレベルアップができるようにしておく方が、長い目で見るとメーカーにとっても返ってプラスになるのではと考えたからです。

PCも「道具」には違いないので、それで「何か」ができれば話は終わりです。ところが、この道具がなかなか使いこなせないとなると、ストレスの素にもなります。いずれはもっと使いやすくなることは予想できますが、車と同じで「買ってすぐ」にとなることはまず考えられません。使いやすくなるのと反比例して中身はより複雑になるのは、機械の宿命みたいなものです。この辺で中身はオープンにして後は各自の力量にあわせて「改造」できるPCにしてもらった方がいいのでは、と私は思うのです。「独自性」も結構ですが、「囲い込み」のようなことは避けてもらいたい、と大手のメーカーすべてにお願いしたいのです。そのためにも「規格の統一」はぜひ取り組んでもらいたいことです。と言っても「役人の作った」ガチガチのものではなくて、メーカー全体でゆるやかな「規格」を望んでいることは言うまでもありません。

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