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あのSONYがパソコンを?


■■なんで今ごろ?

昨日(97.6.25)の朝日・朝刊にとうとう「SONY」がパソコン販売に乗り出すことが、紙面半分を使って大々的に発表されました。「ついに、パソコンを出すことにしたか!」というのが、私の素直な感想です。技術的には世界のトップを走るSONYが、今まで「パソコンの世界」に参入していなかったのが、不思議なことでした。数々の世界ベストセラー機を売り出してきた技術集団がパソコンに目を向けていなかったはずはないからです。

今回、売り出されるのは(7月15日発売)、デスクトップ型の「バイオ ミニタワー型・PCV-T700MR」とノート型「バイオ ノート型・PCG-707/PCG-705」というものです。性能的に見ても、現在考えられる最高水準を行っています。AV(Audio Video)関係の主流をほとんど押さえているSONYだけに、これらとの連携を進めるためにも、その中心に来るパソコンの存在はどうしても欠かせないものでした。ところが、一向に動き出そうとせず、ゲーム機の「Play station」などに力を注いでいるように見せかけて、実は密かにこのパソコンの販売に向けて着々と計画を練っていたのですね。価格はIBM同様、「オープン価格」をとるようですが、どう見ても、高級機ですから相当な値段がつくはずです。デスクトップ型に使用されているディスプレイ(モニター)は、17インチのトリニトロン(SONYの特許)ですから、本家が出すモニターに文句のあるはずはないです。ちなみに、CRT(モニター)の最高級品はトリニトロンです。液晶ディスプレイでは「シャープ」のものが世界最高水準を行っています。世界標準機(PC/AT互換機)に使われているものも、これらを使ってその水準を上げているのです。ですから、この「SONY・パソコン参入!」は世界のパソコン界に大きな衝撃になると思います。当然ながら、このパソコンも世界相手ですから、PC/AT互換機です。それにしても「なんで、今ごろ?」というのが不思議ですね?

NECのシェアーの激減?

どうも、SONYは日本国内でのNECのパソコンのシェアー激減を待っていたかのようです。NECのパソコンが売れていた最大の原因は、ソフトの豊富さもあることながら、実は「日本語変換の壁」をNECがボード(部品の一部)を使ってクリアーしていたことだ、と言っていいと思います。それを側で助けたのが「一太郎」のJust System社です。ところが、91年に日本IBM社が、世界標準機のPC/AT互換機をソフトだけで「日本語変換」の可能なパソコンに変えてしまう「DOS/V」というのを作ってしまったのです。この結果、もう何も日本独自の機能を持つNEC機でなくても、ソフトの出し入れだけで「日本語」が使える環境ができてしまいました。これを、先取りした「東芝のダイナブック(ノートパソコン)」は日本国内ではほとんど売れないにもかかわらず、今や世界のノートパソコンの40%のシェアーを占めるまでになってなっています。パソコンそのものはどの国でも使えるし、日本国内では「DOS/V」のソフトを入れるだけで、日本製に早変わりですから、便利にちがいありません。このときに、アメリカ製の「COMPAQ」が大挙して日本に乗り込み、パソコンの値段を一気に下落させたのは記憶に新しいことですね。

これで、日本国内でも「DOS/V」が認知されるようになり、NECの人気にかげりが見えてきたのです。これに拍車をかけたのが、ソフトの互換性をあまり意識しないで済む「WINDOWS」の登場です。もう、NECのメリットは完全になくなりました。どの会社のどの機種も同じスタートラインにたったのです。これを境にNECのパソコンのシェアーは年々下降線をたどっていきます。値段の安い「DOS/V」機で今までのNECのパソコンと同じことができるのです。さらに、「DOS/V」をはずせば、日本国内をはるかに上回る世界中のソフトがそのまま使えてしまうのです。

もう、パソコンの世界は戦国時代に入っているので、この機会をねらう会社は雨後の竹の子のように出て来ています。そこが、今回の「SONY]のねらい目だったのではないでしょうか?「ブランド名の高さ」と「品質の優秀さ」は世界に知れ渡っています。その会社がこの機会を逃すはずはありません。「デジタル界の貴公子」がいよいよ登場してきたのです。今後が楽しみですね。

日本独自の…というけれど

私は生まれも育ちも「会津」ですし、生っ粋の「愛国的中年」です。「日本」が大変好きです。日本語(会津弁?)もこれまた好きです。日本のやっている政治・経済等はそれほど好きではありませんが、「国民性」は好きです。ただ、「独自性」ぶる気風は大嫌いです。ケガの絶えないT先生の大好きな「板倉先生(仮説実験授業の創始者で科学史家)」ではありませんが、「日本人はマネが本当にヘタ」だと思っています。すぐに、自分流にアレンジしてしまうのです。「徹底的にマネ」ないのです。「マネ」ることを恥ずかしいと思っているのか、中途半端なマネ方をするのです。ですから、堂々と「マネ」ないで、陰でこっそり「マネ」るのです。

パソコンの場合も同じことをNECも富士通もやりました。他も同じです。「オープン」に公開された「設計」をそのまま、バカ正直に「マネ」られないのです。それで、今は返って苦労しています。「独自性」ぶるよりも「徹底したマネ」から本物の「独創」が生まれてくるのではないでしょうか?台湾も香港もシンガポールも「マネ一色」です。徹底して真似て、今や本物と区別がつきません。本家のアメリカを越す良質の製品を作るようになっています。まもなく、日本は追い抜かれるでしょう。

「徹底したマネ」をすると、自ずと「独創」に結びついてくることを、日本のパソコンメーカーにもぜひ学んでほしい、と私は思うのです。

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★★親友の佐々木一郎君からの貴重なコメントが届きました(97/1/4)。ここに追加させても らいます。佐々木君ありがとう!(引用は原文のまま)

「実はSONYは10数年前8ビット時代にSMC70(とう名前だったと記憶し
てます)というパソコンを作ってます。OSは確かCP/Mを使ってました。他
のメーカーは標準でOSを装備しないでROM−BASICの時代にですよ!し
かも画像がとてもきれいで、なんと言ってもキーボードのタッチが最高でした。
難点は高価だったことです。その為家庭用としては売れませんでしたが、画像処
理用としては結構売れたようです

少し時代が下って、8ビットのMSX時代にはPanasonicと争っていたのはSony
でした。
MSXというのは、ゲーム用のMS−DOSという規格です。
YAMAHAも音楽用としてかなり頑張ってました。
ということで、SONYがパソコンを出すのは別に新しい事では無いのです。
ビジネス用のワークステーションもひところは頑張ってました。」

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