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物理の良い参考書はあるか?


よい参考書はあるか?

現在、本屋さんで手に入る高校レベルの「物理の参考書」は30種類くらいはあるように思います。正確に数えたわけではありませんが、私の手元にあるものだけでも10種類ほどありますから、本屋さんで見かける他の本も加えると、おそらくそんなものではないかと想像します。この中から選ぶことになるのですが、その大部分は「大学受験」を目的にしたいわゆる「受験本」です。受験に役立つために、問題の解法テクニックなどを解説・伝授するのが大きな目標になっているものです。もちろん、そういう本の中にも優れたものはあります。物理の考え方を十分に盛り込みながら問題解法などを説明しているものも見かけます。しかし、「本」という限られた枠組みの中で、十分に意を尽くしたものを作るのは大変なことです。説明を詳しくすればページ数は増えて本が分厚くなってしまいます。簡単な説明ですませようとすると、ページ数が減って薄くなる反面、簡潔すぎて始めて学ぶ人には理解が困難になってしまうでしょう。どの教科の本でも直面する「ディレンマ」がこれです。

教科書がわかりにくいのも、おそらくページ数に限度があるため、説明がどうしても簡潔になりがちなことも原因しています。かといって、初めて学ぶ人に最初から細かいことをくどくど説明していくのも、考えものです。この辺の「バランス」が難しいことは、教科書・参考書の歴史を見ても(といっても高々ここ100年位のものですが)実感されるものです。一人で読んで学んでいける教科書や参考書が望まれるゆえんはここにあります。

ここで結論から言ってしまえば、よい参考書は確かにあるのです。そして、それをもとにゆっくり腰を落ち着けて学んでいけば、学校で「暗記」するように物理を学ぶ必要はないのです。ただ気になるのは、そういう本はかなり「分厚い本」になってしまいますから、最初見たときにビビラナイよう気をつけねばなりません。それと、学校で習いながら、という他者依存の考えも捨てて「自分で本を読んで学ぶ」という気持ちになっていただくと返ってマイペースでゆったりと学んでいけるでしょう。

具体的にどんな本があるか?

それでは、どんな本が自分で学んで行くのにふさわしいのでしょうか?具体的に本の名前を挙げながら見ていきたいと思います。ここで、まずことわりを入れておきますと、大学受験などを目標に置いたものは要点などをきちんと押さえた素晴らしい本が多いということです。多くの受験生に使われている本はやはりそれなりに理解しやすい本であることを教えてくれています。がしかし、大学受験で出題される問題の解説を主としていますから、どうしても問題解法のテクニックに偏りがちで、読んで面白いとまではいかないように、私には感じられます。

そこで、かなり分厚い(しかも上下の2分冊)のですが、基礎からきちんと丁寧に解説してくれている次の本を最初に紹介したいと思います。

(1)渡辺久夫『親切な物理TB・U』正林書院・上下

この本は、私も高校時代に知り、お世話になった本です。現在では、「TB・U」となっているかも知れませんが(あいにく手元にあるのは数年前の新課程前のものなので)、内容は問題の入れ替えを除いてほとんど変っていません。それほど、しっかり吟味して書かれています。(その後新版を購入しましたf^_^;) )

次回はこの本の具体的な使い方と途中で「挫折」しないための通読法をについて考えてみます。

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