Q 佐々木

初歩的な質問ですみません。

今日のWord of Mouth の“右手のミューティング”というのは
右手だけのハーモニクスとはまた違ったテクなのですか?
たとえばミューティングというので、弱音器のような効果だとか?


回答 u1m 1999/2/15

さて、右手ミューティングの件ですが、私の書き方が悪かったかもしてません。
ハーモニクスではなく、弦の振動を止め、音の長さを決める(休符を入れる)
のことをミューティングと書きました。

バイオリンのように弓を使う楽器のことは知りませんが、ピッチカート
(弦をつま弾く)するような楽器の場合には、弦の振動をとめて音を止める
必要があります。弱音器は使ったことはありませんが、この場合には音を
完全に止めることを目的にしています。

ギターやベースの場合、左手、つまりフレット上で弦を抑えている指を放し、
かつ、フレットから放れた指が、抑えていた弦の上に(程よく)乗せられて
いることで、鳴っていた音(弦の振動)を止めることができます。
これが一般的な左手のミューティングです。

これに加えて(あるいは左手はそのままで)右手の指や手のひらなどを弦に当て
ることによって、弦の振動をとめることを行います。 これを右手による
ミューティングとここでは言いました。

ベースの弾き方で”スラップ”というものがあります。 マーカス・ミラーなど
に代表される右手(指)で弦を引っ張り、放す、あるいは親指を使ってハンマー
のように弦を叩くという、いわゆる”チョッパー”奏法です。 この場合は右手
の親指や手のひら(親指の付け根なども)でミューティングをします。
比較的簡単です。

また、”アルペジオ”や”サム・ピッキング”のように右手の親指を使って弦を
弾くような古典的な奏法では 右手の親指を代表に、その他の指をミューティング
に使うことも比較的簡単です。

さて、最も難しいのは、ジャコのように右手の2本の指(人差し指、中指)で
ピッキングを行い、親指は位置をホールドするためにピックアップやブリッジに
固定して弾く場合です。 この場合、役に立たない(実際には立っている場合も
ありますが)薬指と小指をミューティングに使うということが、一般的には
とても難しいのです。 通常、親指を極力移動し、鳴っていない(鳴っていては
いけない)弦を抑えることで共鳴を抑えることをします。 しかし、早い奏法や
弦をスキップするような音に場合は、親指だけではどうしてもミュートできない、
あるいは弦が共鳴してしまい音の切れが悪くなってしまうのです。

ジャコのデビューアルバムのド・ナリーを聴いたことはありますか? あれは
ミュートが完全にできないと音楽になりません。 左手のミューティングだけでは
弦がバラバラに共鳴してしまい。 また、左手の指を置いたフレットが5、7、9
あたりだとハーモニックスの音が残ってしまうのです。 ですから、右手による
ミューティングができないと絶対にドナリーに聞えないのです。 この場合、右手
の親指だけでは消しきれないのです。

通常ではジャコのように右手の親指が90度以上に反ってしまうことはありま
せん。 ジャコの場合、この逆反りのお陰で、でかい手、長い指、役に立たない
薬指と小指が ”だらだら” と弦の上に触れるほどに下がってきます。 つまり、
この指が弱音器のような役割をするんです。 これがジャコの右手の大きな特徴
だと思います。