「クリストファーの魔法の旅」
魔法使いクレストマンシーシリーズ(?)の、これは2冊目にあたるらしい。命が九つある特別な大魔法使いクレストマンシーの少年時代のお話と言うことなのだが、わたしはそもそも、まだ大人のクレストマンシーを読んでいないからな〜。この話を読むきっかけというのは、とある読書系サイトでの感想だったんだけど、それ以前に、かつて読んだこの作家の本が印象に残っていたというがあります。それは「九年目の魔法」という作品で、図書館で読んだ数年後に本屋で見つけて迷わず購入してしまったのでした。現実と魔法世界の境界があいまいな、なんとも不思議な作品で、その“いつの間にか”は「クリストファーの魔法の旅」でも同じ健在でした。
「魔法使いはだれだ」
大魔法使いクレストマンシーシリーズの、これが第1巻。魔法が禁じられ、魔法使いは火あぶりになる世界の寄宿学校で、「このクラスには魔法使いがいる」というメモが見つかった。疑われ追いつめられた子供達は、古くから伝わる助けを呼ぶという呪文「クレストマンシー」を唱えた。するとお洒落な男が現れて……。
“子供達”と書きましたが、この子供達は仲良しどころか協力すらいやいやです。おもに5人なんだけど、それぞれクラスでいじめられたり無視されたりしているので、結構偏屈な性格。この児童小説より日頃お気楽に読んでいるジュブナイルの方がずっと甘甘なんだと思い知らされました。子供の性格は可愛くないし、子供同士の関係は容赦なく残酷。だけど決して説教臭くないのは、これが本当の子供の世界だからなのかな?それに、かわいくない連中だけど、やっぱり早くまっすぐ元気になって欲しいと思うし、ストーリーはスリリング。
しかし、このクレストマンシーの少年時代がアレなのか。この作者の描く子供は意固地だねえ。でもある瞬間、世界が逆転するかのように彼らの見ていた影も、出来事も、別の意味と姿を見せるのにゾクゾクさせられます。そこが、この作者に惹かれる理由かな。偏屈な子供の性格も、みるみるうちに変わっていって気持ちいい。
「魔女とくらせば」