鎌倉河岸捕物控
連作形式で、一話ごとに起きる事件を解決しつつ、一冊を通しての事件にも決着をつける捕り物帳。
江戸古町町人でもある十手持ち「金座裏の宗五郎」に持ち込まれる事件に、鎌倉河岸育ちの若者四人(宗五郎の手先をつとめる亮吉、酒問屋の豊島屋で働く娘しほ、呉服商いの松坂屋の手代政次、船宿の船頭彦四郎)が何らかの形で関わります。さらに、一冊を通じての事件は、この四人に深く関係するものになっています。
居眠り磐音江戸双紙
縁戚でもある三人の幼なじみが江戸遊学を終えて国許に戻ったが、狂気のような殺人事件と仇討ちに巻き込まれ、生き残った坂崎磐音は失意のまま国を出奔して、江戸に戻る。浪人として江戸で暮らす彼がぶつかる日々の出来事や事件の話かと思っていたら、やがて出奔してきた藩政が裏で見え隠れするようになりました。あらら。(一〜二巻目)
坂崎磐音、国許豊後関前藩に戻り、ついに藩政を専断する国家老宍戸と対決をする。それはいい。それはそれなりに片が付いたみたいだからいい。でも、その時許嫁(元?)は両親を助けるために女衒に身を売って国を出ていたので、次はそちらがテーマになるのでしょう。早く救ってやってくれよ磐音。でも彼女を買い戻すだけのお金、持ってないよなあ。いくら藩のために働いたとしても、元々貧乏藩だし……どうなってしまうのだ?(三巻目)
古着屋総兵衛影始末
はったりのきいた伝奇活劇風作品。
江戸富沢町の古着問屋惣代大黒屋は、神君家康より隠れ旗本として徳川家を護持するよう密命を受けた鳶沢成元の表の顔である。その六代目である総兵衛の時代に、大黒屋の裏の顔を知ってか知らずか、古着問屋惣代を召し上げようという動きが始まった。
総兵衛の指揮による探索や反撃と言った様々な動きがとても段取り良くて、気持ちがいい。部下や一族の者を手際よく動かしていく様は、ちょっと鬼平を連想してしまいました。時代小説は意外と好きなのですが、どちらかというと、じんわり来る話を読むことが多くて、こういうスカッとするものは久しぶりでした(でも完全ハッピーエンドではなかったけど)