2001/07/01 (Sun) キャンディード
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キャンディードの諸国漫遊記。
必殺技「全然内容がわからない短文あらすじ」でした。

原作がフランスの哲学者ヴォルテールですから、明快なストーリーとテーマなど求めてはいけないのだと思います。
だって、フランス人で、哲学者ですよ?

Try again……
純粋な主人公キャンディードが、恋人(と言っていいの?)クネゴンデを求め、失い、共に旅をし、彼女のためにジャングルに分け入り、身代金を稼いで戻るんだけど、実はあちこちでお尋ね者になっているものだから、つかまらないで済む(なぜだったろう?)ベネツィアに別ルートで行くものの、再会の場が悪くて、ムカツキながら故郷に戻る。
以上の舞台はヨーロッパから南米で、放浪の間に同行者も徐々に増え、帰郷時には8人に膨れ上がっていました。
ラストはそれなりに希望の見えるものなんですが、とにかくストーリーは荒唐無稽といえるでしょう。

音楽は文句なく素晴らしいと思いました。
そもそも、わたしはこのキャンディードの序曲というのが大好きで、序曲を聴いた途端にウキウキとしてしまったし。
それに、指揮者が“売り”の一つだけあってオーケストラもいいし、当然演奏も一般ミュージカルでは望むべくもないレベルです。
思わず「オーケストラのコンサートも行きたいものだわ」と考えてしまうくらいです。

これは視覚で鑑賞する作品というよりも、やはり聴覚で鑑賞する作品なんじゃないでしょうか。
わたしは“宮本亜門演出”につられた部分が大きいのですが、今回の上演は演出家よりも“指揮者佐渡裕”が支配していたんじゃないかと感じました。
ミュージカルと言うより、オペレッタ?オペラもどき?そんな感じの楽曲で、並みのミュージカル俳優には歌えないでしょうね。
だからといってオペラ歌手が歌うのはどうかとも思うんですが。
今回は「オペラ界とミュージカル界の融合」との触れ込み通り、出演者が混在していたのですが、オペラ界の人は音楽的にはいいんでしょうが歌詞が聞こえないのですよ。
まあ歌詞が聞こえなくてもいいか、と思うような合唱シーンなどは本当にすごいと思っていられるんですけど、主要人物の歌詞が聞き取れないのは辛いです。
あの人達の声はまさしく楽器なんですね。

2チャンネルにキャンディードのスレッドが立っていて、怖い物見たさで読んでいたのですが、わたしが見た日のクネゴンデ(とんでもない名前のヒロインですな)は、トリプルキャストの中でも一番評価の低い人だったようです。
それからもう一つのわたしの興味ポイントだった岡君ですが、「僕はハンサム」と歌うナルシーで女装シーンもあるのですが、いつもなら感じるアクの強さを感じないほど、周りが濃かったです。
作品も、ストーリーも、演奏も、オペラ陣の歌も、通常ミュージカルの枠を越えているものだから、岡君の印象は流されてしまったようです。うーーん、凄いかも……

キャンディード:石井一孝、クネゴンデ:日紫喜恵美、オールドレディ:中島啓江、パケット:シルビア・グラブ、バングロス:黒田博、マキシミリアン:岡幸二郎、ヴォルテール:岡田真澄、……佐山陽規、山本隆則、内山信吾、斉藤桐人……

<東京国際フォーラム PM2:00〜5:20 休憩20分(85:20:85)>
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