2002/02/23 (Sat) 「アンドロマック」劇団四季
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トロイの木馬の謀にかかり攻略されたトロイの王妃アンドロマックは敵将ピリュスの虜となる。ピリュスの働きを讃えたギリシャは、トロイ戦争のきっかけとなった美女エレーヌの娘エルミオーネを婚約者として与える。彼女に恋するオレストが、アンドロマックの息子であるトロイの遺児をギリシャに連れにやってくるが、実は彼はエルミオーネをこそ連れ出したいと考えている。
一方、ピリュスはアンドロマックに恋心を抱き……って、ああ、面倒くさい。
構図としては、オレスト→エルミオーネ→ピリュス→アンドロマック→亡き夫(トロイ王)です。
アンドロマックは子供のためにピリュスとの結婚を承諾するが、乳母と語ることには、式をあげはするけれど自分は自害すると。しかし式さえあげれば子供はピリュスの息子となるし、彼はその義務を誠実に果たすだろうから、息子の将来は約束されるし自分の夫への操も立てられる。
一方、エルミオーネはオレストをそそのかし、自分を捨ててアンドロマックと結婚式をあげたピリュスを殺させる。
アンドロマックは未亡人として早々に、ピリュスの敵を命じるのであった
〜幕〜

この終わり方だと、アンドロマックにとっては都合のいい状況になったわけですね。
婚姻を通じてピリュスを親子の義務で縛るという発想に驚きましたが、時代的にそれが不思議のない常識だったのでしょうか?
歌舞伎ではしばしば主従関係に信じられない思いをするのですが、でもあれも時代の常識なんだろうと疑問をねじ伏せています。
そかし、それよりなにより唖然としたのが、オレストがピリュスを討ち取ったと報告に来た時にエルミオーネが「なぜあの人を殺したの!」と逆上する理不尽さ。
恋の狂気なんだろうけど、わたしはオレストが可哀想でしたよ。(性格柄「恋の狂気」に胡散臭さしか感じないもんで余計に)。
「わたしの言葉をそのまま受け取らずに気持ちを理解しろ」って言われてもねえ……
あげくにそんなあなたなんて顔も見たくないときては、理性派としてはやってられないよ。

え〜と。女優さんがめちゃくちゃキレイでした。

アンドロマック:野村玲子、ピリュス:下村尊則、エルミオーネ:坂本里咲、オレスト:芝清道、ピラド:広瀬明雄、クレオーヌ:末次美沙緒、セフィーズ:丹靖子、フェニックス:吉谷昭雄
ジャン・ラシーヌ作

<四季劇場・秋 PM12:30〜3:30 休憩20分>