野田芝居は苦手である。いわんやつか芝居においておや
…………要するにそういうことなんですけどね。
人間の感情が濃ゆい舞台が苦手、という傾向は確かにあります。
それから、内容が感情を高揚させるどころか、引きずり落とすようなものもまったく駄目です。
ストレートプレイでも、劇団四季の日下さんのお芝居ならば安心して見に行けるというのは、良くも悪くも淡泊お上品硬質な浅利代表の演出と、あまりに自然な日下さんの演技のブレンドなんでしょう。四季でも日下さん以外の役者だと駄目な時があるくらいだし。
ミュージカルが好きなのも、歌や踊りで表現される方がダイレクトにつきつけられなくて済むということなのかもしれません。
人生は辛い。一生懸命前向きに前向きに生きていこうとしますが、それは溺れる寸前の立ち泳ぎみたいなもので、水を飲まないようにするのに精一杯。
だから別世界を見たいのです。心を洗われたり、軽くしてもらったり、明るくしてもらったり。勇気をもらえる、元気をもらえる。わたしが舞台に求めるのはそういう別世界。
痛かったり不快だったりうっとうしいものはゴメンです。
前回も述べましたが、いくら好きな俳優がいようが、その人の姿だけ見ていれば癒される。声だけ聞いていれば幸せなんてことはありません。
俳優じゃなくて作品を鑑賞しますので、作品や演技が性に合わなければ胃がズッシリ重くなるだけです。
まあ日常生活で言っても、感情の振幅の激しい人は苦手だしな。引きずられないほどの強さが自分にないから、振り回されてほとほと疲れてしまうので。だから淡泊な恋愛しかできないという弊害もあるが
音楽座は好き<硬質
新感線<荒唐無稽さでドロドロしたものを目くらまし
歌舞伎<美学で飾り立て
だからこの対極に来るようなものは避けて通ることになるようです。
2001.10.18