精神分析ゲーム 







本のデータ
年月日 1997年3月17日
書店 イーストプレス
著者 バチヤ・グール
題名 精神分析ゲーム
ジャンル ミステリー
本の出所 図書館






イスラエル出身の女流作家バチヤ・グールの本格ミステリーです。私にとってイスラエルというと、PLOとか聖地とかいう漠然としたことは知っていても、どういう人がどのように暮らしているかについては全く認識のない国です。ミステリーとしての側面の他にもそういうおもしろさがある小説です。

エルサレムの精神分析医研修センターを舞台に精神分析という非日常の世界が展開されていきます。閉鎖的なセンター内で、美貌(と、言ってもわりと年輩)で人望の厚い精神分析医が死に、その捜査がゆっくりと紆余曲折の末進みます。捜査の責任者は、マイケル・オヘイヨン。この物語の主人公でもあります。

マイケル・オヘイヨンを主人公とする作品は他にも何作かあるようです。愛のない結婚、そして、息子への愛と研究者としての成功へのあきらめをあわせもつ哀愁漂う思慮深い主人公でした。また、部下への八つ当たり、尋問中に現れたりする被疑者へのゆさぶり等、等身大ともいえる人間くささもあります。

それにしても、美貌の取り扱いが、独特だなあと思ってしまいます。美貌と書かれて魅力的な登場人物が全くいませんでした。自分が美人じゃないから、美貌の人ばかりが魅力的に書かれているのは切ないのだけれど、美貌の人に魅力がないと寂しいなんて、ちょっとあまのじゃくですね。






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