| 年月日 | 1997年9月17日 |
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| 書店 | 文春文庫 |
| 著者 | 阿刀田高 |
| ジャンル | 短編集 |
| 本の出所 | 古本屋で購入 |
響灘という表題作と家族ゲームという十二篇の連作から成っている本です。腰巻きつきで古本屋に売っていたので、思わず買ってしまいました。腰巻きの文章がいいのです、これが。「不思議な海が二人だけの風景となって騒いでいる」ですって。なんか詩的だなあ。
この短篇集に出てくる男女は、不倫をしていても妙に抑制的で安心感があります。一度限りの冒険で、自分の場所に帰っていきます。ごく平凡な幸せの中で、自然に力の抜けた前向きの姿勢があります。
個人的に好きなのは、家族ゲームの中の「御香典」と「猫を飼う」と「男同士」。特に「御香典」はシュールでおかしいです。あと、「猫を飼う」はもしかしたら怖いかもしれない話、「男同士」は父と息子の関係を描いた話です。