斎藤家の核弾頭







本のデータ
年月日 1997年9月29日
書店 朝日新聞社
著者 篠田節子
ジャンル SF小説?
本の出所 図書館






NYさんに薦められるまで、失礼ながら胡散臭い題名としか思えなかったので避けまくっていました。書評も読んでませんでした。でも、他ならぬNYさんのお薦めであるし、 偶然にも図書館で発見したので、とりあえず読んでみました。

近未来、主にコンピュータが管理する日本という国家の中で、人間は有用である者と無用な者とはっきりランクがわけられていた。伝統と正義を重んじる斎藤家の家長は最初は特Aランクだったが、裁判官という仕事がコンピュータに取って代わられてから、仕事からの引退を余儀なくされた。そして、家長のプライドとピントのずれた正義のために何度も危機を経験し、自分が既に国家にとって無用であるという烙印を押されたことを知る。でも、そんな中でもいつも判断や正義に対する考えのずれは発揮されているのがなんとも滑稽で笑える。奥さんの方がいくらかまともであり、どんどん現代人ぽい発想になっていくので、夫婦間の溝は埋まらないまま、かといって離れもしないのがはがゆいというかなんというか。

登場人物がすごーく気持ち悪いです。たぶんいろいろな問題をパロディ化してデフォルメした人格だから、人工的と言われればそれまでなんですけれど、斎藤家の男どもに関してはありそうだから笑えないです。でも、この気持ち悪さがこの小説の魅力だと思います。極端な人ばかり登場するのに、想像の世界だからと笑って済ませないものがあります。







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