聖母の深き淵







本のデータ
年月日 1998年04月08日
書店 角川書店
著者 柴田よしき
ジャンル 小説
本の出所 図書館






このシリーズの一作目を読んだのが、すごい昔の話なので、結構とまどってしまいました。緑子に子供ができたきっかけが思い出せないし、夫やかつての同僚との人間関係が全く理解できなかったです。一作目も読み直した方がいいかも。文庫化がきっかけか、ようやく図書館で借りることができたのに、ちょっと興ざめでした。(って自分の記憶力が頼りないのがいけないんですけれど)

男性の体を持つ女性である磯島豊が、失踪した親友由香を捜して欲しいと言ってきた。母となった緑子が、個人的に由香を探すこととなる。ちょうど所轄で起こった主婦が惨殺された事件と由香の失踪、そして緑子に嫌がらせばかりする同僚の痛みは、思いがけず全てがつながっていた。

このシリーズで感じるのは、女の怖さと強さです。猟奇やエロス的な要素がある小説は、本来だったら嫌悪感を持つことが多いのですが、柴田よしきのは読めるのです(花村萬月も結構平気だけど)。これは、母という存在と女という存在が一人の人間の中で矛盾したり融合したりするという点で、深いものもある小説かもしれないと思います。





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