| 年月日 | 1998年05月17日 |
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| 書店 | 新潮社 |
| 著者 | J・アップダイク |
| ジャンル | 文学? |
| 本の出所 | 図書館 |
ウサギシリーズの第3部です。邦題といい、原題の「Rabbit is Rich」といい、すごいセンスで笑ってしまいました。お金がある状態のウサギの精神状態や生活の変化もよく描かれているので、内容にはよくあった題名なんですけれど、やっぱり笑ってしまいます。
ウサギも中年になり、トヨタのセールスマンとして裕福な暮らしをしています。年を取り自信に満ちて元気になっていく妻のジャニスと、相変わらず好色だが覇気がないウサギ、憎んでいる父親にそれと気づかず似てくる息子のネルソン。老いや、父と息子の対立など、登場人物の心情がリアルだと思います。トヨタやソニーなど日本の企業がウサギたちの生活に関わっていたり、時代背景も私自身の年代に近づいてくるので、今までで一番身近に感じられる話でした。完成していない人間のもろさや弱さや醜さの描写は読んでいて本当に腹立たしくて歯がゆいけれど、それはたぶん図星をつかれて逆上している状態なのでしょう。