ハプスブルグの宝剣(上・下)
本のデータ
| 年月日 |
1998年07月09日 |
| 書店 |
文芸春秋 |
| 著者 |
藤本ひとみ |
| ジャンル |
歴史物語 |
| 本の出所 |
図書館 |
文庫化されて買おうか迷っていたら、図書館で見つけたので借りてきました。
マリア・テレジア統治下のオーストリアを舞台に、緊張感のあるヨーロッパ情勢とユダヤ人差別、そして情熱的な恋を描いた歴史物語です。魅力的な容姿と鋭利な頭脳をもち衝動的な面のある主人公がユダヤ人としての自分を認めるまでの成長物語ともいえます。またマリア・テレジアというといかめしい絶対君主というイメージがあるのですが、この物語では恋と正義感に燃える未熟で傲慢で少々初々しい感じの女性として描かれているのもおもしろいです。途中は「なんだこの女性は!!」と少々怒りながら読んでいたのですが、最後の方の王子フランツ・ヨーゼフとの会話で治まりました。また、この会話とマリア・テレジアの性格が、『ウイーンの密使』につながる糸になっているところも興味深いと思います。
個人的な波長の一致もあるのでしょうが、藤本ひとみさんの小説はいつも熱中してしまいます。ちなみに、ちょっとねえって思うものでも、なぜか読んでいるときは熱中しています。
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