散りしかたみに







本のデータ
年月日 1998年07月09日
書店 角川書店
著者 近藤史恵
ジャンル ミステリ?
本の出所 図書館






歌舞伎の世界を背景にしたミステリ。今泉探偵などのお馴染みのメンバーも活躍します。題名もさることながら、耽美な空気の漂う妖しい話です。

舞台の最中、本来散るはずのない花びらが一枚散る。花びらに気づき、気にとめているのは、2ヶ月前顔に傷を負った役者と、主人公の師匠。主人公は師匠に頼まれて、花びらの謎を探るが、友人の探偵今泉は深入りしない方がいいと主張する。そして、最後に思いがけない人物を追いつめる。

顔に傷をおった役者の出生と美貌の呉服屋令嬢虹子の秘密に、どろどろとした濃厚な人間関係が交錯しなんとも暗い話なのですが、主人公周辺の人物たちの明るさと、結末に救いがあるのとで後味はそれほど悪くありません。爽やかではないですけれど、こういう話もたまにはいいんじゃないでしょうか。





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