エステマニア
本のデータ
| 年月日 |
1998年07月14日 |
| 書店 |
幻冬舎文庫 |
| 著者 |
横森理香 |
| ジャンル |
小説 |
| 本の出所 |
購入 |
新聞の文庫本紹介を見て、衝動買いしてしまいました。どうも、女性の心の病ものに弱いみたいです。
第二次性徴が始まるまでは美少女。しかし、その後太りだした典子は、食べ物以外には禁欲的な暮らしをせまられる。漫画を読み、少女漫画の世界に浸り、そして通販のあやしいダイエット器具やダイエット食品、脱毛器などにこっそりはまっていく。大学生になり、お洒落を覚えた典子は、いつの間にか綺麗になることと愛されること以外の興味が持てない女性に成長し、今度はエステにはまっていく。
結構、あれこれ詰め込まれた要素が多い割には、軽くて読みやすい小説でした。両親の不仲、そして自分の欲求不満を娘にまで強制する母親、綺麗じゃないと愛されないと思いこんでしまう心理、そして悪徳エステなどなど。馬鹿馬鹿しいと思う反面、共感できるところもたくさんあった。なさけないことに私もへんてこな美容器具を買ったことが何度もあるし、時々自分が綺麗じゃないから何もかもうまくいかないんだと思いこんでしまうことがある。文章中にもあったが、あまり綺麗じゃない女性は繊細には見えないから何を言ってもいいと思っている人は絶対に多いと思う。この時に心の傷に打ち勝つ力は、もしかしたら、家族がどれだけ自分を大切にしてくれたかという過去かもしれないし、恋や周囲の評価以外に自分が興味を持てることを持っているかかもしれない。結末は、ちょっと納得いかないものがあったけれど、「負けてたまるか!」という気にさせてくれる本だと思った。(それって変?)
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