死の泉
本のデータ
| 年月日 |
1998年08月06日 |
| 書店 |
早川書店 |
| 著者 |
皆川博子 |
| ジャンル |
小説 |
| 本の出所 |
図書館 |
書評を見て、ずーっと読みたいと思っていて、ようやく借りられました。期待半分怖いものみたさ半分。酷評も結構ありましたもん。
ナチスの人種政策の一貫であるレーゲンスベルクという施設で、マルガレーテはかつて愛した人の息子を産んだ。臨月の頃、クラウスという医師に求婚され、結婚した。クラウスは美に対して狂信的であり、特に少年の声に固執していた。マルガレーテと彼女の息子、そして養子となったポーランド人の少年は、クラウスの狂気に振り回される。
物語に乗ってしまえばそうでもないのですが、ナチスのこういう話を果たして大戦当時に同じ様な罪を犯した日本人が書いていいのだろうかという気持ちがあります。ネオナチが出てくる話を書いた作家や漫画家は本当に少なくないし、今更そんなことを私が気にする筋合いではないけれど、いまいち波長が合わなかったりするとどうしても罪悪感に襲われます。けれど、とにかく凝った話ですし、大戦という背景もうまく書いてあると思うし、途中からは耽美な雰囲気にも惹きつけられました。あとがきとおくづけには驚かされました。(なぜ驚いたかはネタ晴れになるので秘密。)
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